Wolves HandWOLVES HAND Co., Ltd.194A東証グロースサービス業FY ending Jun 2025, consolidated, J-GAAP

How does Wolves Hand make money?

Wolves Hand brought in ¥5.46B in revenue.

Out of every ¥100 of sales, about ¥17 is left as operating profit.

Revenue changed +9.5% from the prior year, operating profit +9.9%.

Summary generated from disclosed figures

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Key figures, FY ending Jun 2025 (filed 2025-09-26)

Revenue
¥5.46B
Operating income
¥909.5M
Margin 16.6%
Net income
¥593M
Margin 10.9%
Free cash flow
¥832.5M
derived
EPS
¥97.13
Average salary (parent only)
¥3M
Filing company only
Cash ratio
14.8%
Cash ÷ revenue 16.4%
derived
Vs. industry median margin
+1.6 pp
Pets
derived
ROE
24.6%
derived
ROA
10.0%
derived

Where ¥100 of sales goes

For every ¥100 Wolves Hand sells, how much goes where, and how much is kept.

FY ending Jun 2025
Cost of sales
¥73
SG&A
¥10
Operating profit
¥17
Net profit kept
¥11

Annual margin trends

Gross margin27.1%
FY ending Jun 2023: 27.6%27.6%FY ending Jun 2024: 27.5%27.5%FY ending Jun 2025: 27.1%27.1%FY23FY24FY25
Operating margin16.6%
FY ending Jun 2023: 17.3%17.3%FY ending Jun 2024: 16.6%16.6%FY ending Jun 2025: 16.6%16.6%FY23FY24FY25
Net margin10.9%
FY ending Jun 2023: 10.9%10.9%FY ending Jun 2024: 11.2%11.2%FY ending Jun 2025: 10.9%10.9%FY23FY24FY25

Aligned fiscal years compare the shares of revenue remaining as gross, core, and net profit. Missing years are left unconnected.

2-year performance and margins

FY ending Jun 2023 → FY ending Jun 2025

Revenue¥5.46B
FY ending Jun 2023: ¥4.65B¥4.65BFY ending Jun 2024: ¥4.99B¥4.99BFY ending Jun 2025: ¥5.46B¥5.46BFY23FY24FY25
Operating margin16.6%
FY ending Jun 2023: 17.3%17.3%FY ending Jun 2024: 16.6%16.6%FY ending Jun 2025: 16.6%16.6%FY23FY24FY25
Net margin10.9%
FY ending Jun 2023: 10.9%10.9%FY ending Jun 2024: 11.2%11.2%FY ending Jun 2025: 10.9%10.9%FY23FY24FY25
FCF margin15.2%
FY ending Jun 2023: 9.9%9.9%FY ending Jun 2024: 8.3%8.3%FY ending Jun 2025: 15.2%15.2%FY23FY24FY25

Bars show revenue (ordinary revenue for financial companies); lines show operating, net and free-cash-flow margins. Aligned fiscal years make scale and profit/cash conversion easy to compare. FCF may be calculated from operating cash flow and capital expenditure.

People and productivity

FY ending Jun 2025
Revenue per employee (consolidated)
¥12.1M
Operating income per employee (consolidated)
¥2M
Net income per employee (consolidated)
¥1.3M

Year over year(FY ending Jun 2024 → FY ending Jun 2025)

Employees (consolidated) +10.2% · Revenue (consolidated) +9.5%

MetricFY23FY24FY25
Employees (consolidated)397411453
Average salary (parent company)—¥3.4M¥3M
Average age (parent company)—31.6 years32.1 years
Average tenure (parent company)—2.9 years3.0 years

Per-employee values divide consolidated revenue and profit by consolidated employees. Salary, age and tenure are parent-company figures; at holding companies these may describe a small head-office workforce. Employee definitions vary by company. Calculated from disclosed figures (DERIVED).

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Industries

Industry maps this company appears on.

Major shareholders

  • 北井 正志44.0%
  • J-STAR No.3 SS,LP (常任代理人 SMBC日興証券株式会社)custodian15.7%
  • J-STAR No.3 JF,LP (常任代理人 SMBC日興証券株式会社)custodian8.2%
  • J-STAR No.3 JC,LP (常任代理人 SMBC日興証券株式会社)custodian6.7%
  • J-STAR No.3 GF,LP (常任代理人SMBC日興証券株式会社)custodian6.7%
  • 野村信託銀行株式会社(投信口)3.2%
  • 山下 瞬1.1%
  • J-STAR有限責任事業組合20160.8%
  • 第一生命保険株式会社 (常任代理人株式会社日本カストディ銀行)custodian0.8%
  • 株式会社SBI証券0.7%

2025-06-30 * Custodian accounts hold shares on behalf of funds and pensions; they are not the beneficial owners.

Five-axis industry profile

Shows the company's position among peers in its primary industry, based on its latest published results.

  • Wolves HandPrimary industry: Pets
CompanyRank
  • Revenue growth

    • Wolves Hand37.54 peers
  • Profitability

    • Wolves Hand62.54 peers
  • Cash conversion

    • Wolves Hand503 peers
  • Efficiency

    • Wolves Hand37.54 peers
  • Financial strength

    • Wolves HandN/A

Each dot is a company's percentile within its primary industry; peer groups may differ. Missing axes are labeled as unavailable. No combined score is calculated, and industry rank is not an investment recommendation.

Compare with similarly sized peers

Peers share the same industry profile and are closest in revenue scale. Figures use each company's latest published annual filing.

CompanyFYRevenueCore marginNet marginEquity ratio
WOLVES HAND Co., Ltd.2025¥5.46B16.6%10.9%44.9%
Japan Animal Referral Medical Center Co.,Ltd.2026¥6.19B18.6%13.5%43.1%
INUNEKO-SEIKATSU Co.,Ltd.2026¥4.49B13.4%11.0%74.5%
Petgo Corporation2026¥7.42B-2.8%-3.6%32.0%

Market capitalization, P/E and share-price yield are not EDINET data and are omitted. Fiscal year ends and accounting standards may differ; check each period and filing.

Company profile

Wolves Hand, founded in 2000, is a company in Pets listed on TSE Growth. It has 453 employees (consolidated).

Legal name
WOLVES HAND Co., Ltd.
Ticker
194A
Listing
TSE Growth
Head office
大阪市西区南堀江三丁目7番22号
Representative (per filing)
代表取締役CEO兼COO 北井 正志
Founded
Jan 2000
Share capital
¥107.7M
Employees (consolidated)
453
Average salary (parent only)
¥3M
Fiscal year end
June
Corporate number
7010001199948

Source: annual securities report (S100WRRL, filed September 26, 2025). As of filing; later changes are not reflected.

Company details from annual filings

Read the company's annual-filing disclosures with filing date and source.

Filed 2025-09-26 · Document S100WRRL

Business description
3【事業の内容】

 当社グループは、当社、連結子会社3社(株式会社そよかぜ、株式会社バハティー及び株式会社ペット・ベット)及び持分法適用関連会社1社(飛鳥メディカル株式会社)で構成されており、動物病院及びペットサロンの運営、動物病院向けソフトウエアの提供、獣医療教育セミナーの配信及び医療用機械器具の製造・販売を主な事業として取り組んでおります。

 当社グループが属する動物医療業界においては、人口減少や動物愛護法の規制強化などを背景に、犬・猫の飼育頭数が減少傾向にある一方で、ペット寿命の長期化や「ペット=家族」という価値観の醸成により、ペットに対する医療費支出は増加傾向にあります(出典:ペットビジネスマーケティング総覧2025年版(矢野経済研究所))。“動物たちにもより良い治療を受けさせたい”という社会的ニーズの高まりを受け、当社グループでは、身近なケアからCTやMRIを用いた高度医療まで、幅広いニーズに応えることができる動物医療を提供してまいりました。いつでも安心して通える動物病院グループを目指し、動物医療の発展に寄与することで、これからも広く社会に貢献してまいります。

 なお、当社グループは、動物病院事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しておりますが、事業・サービス内容を機能別に記載しております。

事業・サービスの名称

事業・サービスの主な内容

主な会社名

① 動物病院運営

動物病院における獣医療の提供

当社

株式会社そよかぜ

株式会社バハティー

② ペットサロン運営

トリミングサービスの提供、ペットホテルの運営

当社

③ 動物病院向けソフトウエアの提供

動物病院向け顧客管理システム「わん太郎」の開発・販売

当社

④ 獣医療教育セミナーの配信

獣医師向け情報サイト「VMN」の運営、セミナーコンテンツの制作

株式会社ペット・ベット

⑤ 医療用機械器具の製造・販売

医療用機械器具、医療用具の研究、開発、製造、販売、リース及び輸出入

飛鳥メディカル株式会社

 各事業・サービスの連結売上高に占める割合は以下のとおりであります。

事業・サービス

第4期連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

第5期連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

第6期連結会計年度

(自 2023年7月1日

至 2024年6月30日)

第7期連結会計年度

(自 2024年7月1日

至 2025年6月30日)

売上高

(千円)

構成比(%)

売上高

(千円)

構成比(%)

売上高

(千円)

構成比(%)

売上高

(千円)

構成比(%)

動物病院運営

3,579,394

83.3

3,991,259

85.8

4,296,704

86.1

4,759,105

87.1

ペットサロン運営

447,181

10.4

441,713

9.5

463,033

9.3

461,583

8.5

動物病院向けソフトウエアの提供

16,801

0.4

17,154

0.4

18,893

0.4

17,715

0.3

獣医療教育セミナーの配信

108,001

2.5

89,654

1.9

97,557

2.0

104,851

1.9

その他

143,653

3.3

111,286

2.4

114,450

2.3

120,561

2.2

 合計

4,295,031

100.0

4,651,067

100.0

4,990,639

100.0

5,463,817

100.0

 当社グループの各事業・サービスの具体的な内容は次のとおりです。

① 動物病院運営

 当社が運営する動物病院において、診察、検査、手術等の診療サービスを提供し、その対価として診療費を受領しております。当該事業は、当社グループ売上の80%以上を占めております。

 現在、関西エリア、関東エリア、九州・沖縄エリアの3エリアにおいて、CTやMRIなどの高度医療機器を備え、専門分野を持った獣医師が診療を行う『センター病院』と、かかりつけ病院として、診療や簡易的な手術等を行う『サテライト病院』をドミナントで複数配置しており、2025年6月30日現在における年間診療件数は395,059件と豊富な診療実績を誇っております。

 各エリアにおける2025年6月末時点における病院数及び獣医師数は以下のとおりです。

関西エリア

関東エリア

九州・沖縄エリア

全社合計

 センター病院(拠点)

5

2

4

11

サテライト病院(拠点)

10

12

5

27

 合計(拠点)

15

14

9

38

 獣医師数(人)

50

40

21

111

 一般的な動物病院では、かかりつけ診療と高度診療は別病院での対応となっており、高度診療は紹介によりペットの受け入れを行っているのが通例ですが、当社グループの各動物病院は、センター病院を中心に相互ネットワークを形成しており、爪切り等の身近なケアから脳神経外科等の高度医療まで、シームレスに提供することを可能としている点に大きな特徴があります。

 豊富な診療実績からノウハウを蓄積し、経験豊富な獣医師を育成するとともに、全拠点と共有することで、質の高い動物医療サービスを提供できる体制を構築しております。

<当社グループの動物医療体制>

 当社グループの動物病院数、診療件数及びそれぞれの関連指標の推移は以下のとおりであります。

(注)2019年12月期は当社が設立された期であり、比較に適さないため、グラフに含めておりません。2020年6月期の診療件数については、当該事業年度が2020年1月から6月の6ヶ月決算であり、動物病院における繁忙期である4月から6月を含む期間の年換算となっているため、各数値が相対的に高めに出ております。

 また、当社グループは豊富な診療機会や教育研修機会の提供を通じて、獣医師にとって好ましい環境づくりに努めた結果、獣医師の人手不足が慢性化する中でも大学病院への営業強化などにより新卒採用を推進した結果、十分な獣医師を確保できているものと考えております。

 獣医師に対して十分な経験を積める機会を提供することは、獣医師の確保において有利に機能するだけでなく、診療の質の向上を通じて当社グループ動物病院の評判向上につながり、外来・紹介による来院者の増加が獣医師に更なる多様な診療機会を提供するという好循環を形成します。当社グループは、当該好循環を継続・改善することが、当社グループの競争力向上に資するものと考えております。

 なお、獣医師は経験・能力によって売上高に差が生じますが、増員を進めながらも、豊富な診療機会の提供、教育研修の推進などにより全体的な能力の底上げに努めております。

 こうした、かかりつけから高度医療までをシームレスに提供する診療体制の構築及び獣医師の確保・育成の取り組みにより、当社グループは十分な診療件数を確保しております。これにより、多数の動物病院を抱え、高価な医療機器を有しながらも保有資産が効率よく機能し、経営の高効率化を実現していることが当社グループの強みであります。

② ペットサロン運営

 当社グループが運営するペットサロンにおいて、トリミングやペットホテルなどのサービスを提供し、その対価としてサービス料を受領しております。

 動物病院に併設する形で運営することを基本としており、ペットの医療ニーズが顕在化していない潜在顧客との関係性構築に貢献しております。定期的なトリミングによってペットの体を清潔に保ち、ノミ・ダニの発生を抑制することや、皮膚などの健康チェックを行い、異常があれば併設する動物病院での診療を勧めることなど、ペットの健康管理にも重要な役割を果たしております。

③ 動物病院向けソフトウエアの提供

 2020年6月期に動物病院向け顧客管理システム「わん太郎」の開発及び販売会社であるわん太郎株式会社を買収し、利用ユーザーから初期費用や月額利用料を受領するサブスクリプション型の事業を行っております。

 「わん太郎」は、電子カルテや各種証明書の発行、顧客管理、会計管理など、動物病院を運営するうえで必要な機能を網羅的に有しており、2025年6月末時点で159の動物病院(当社グループ病院含む)で導入されております。オンプレミス型(サーバーやソフトウエアなどの情報システムを使用者が管理する設備内に設置し、運用する形態)のソフトウエアとして展開しておりますが、当社システム管理室を中心としたプロジェクトチームによりクラウド開発を進めており、かかりつけの小規模病院から高度医療に対応した大規模病院まで幅広く使いやすい形に改良を進めております。

④ 獣医療教育セミナーの配信

 小動物臨床獣医師向けに、さまざまな情報を提供するサイト「VMN(Veterinary Medical Network)」を運営しており、有料会員から会員種別に応じた月額利用料を受領するサブスクリプション型の事業であります。

 「世界標準を一次病院の獣医師へ」を理念として掲げ、若手獣医師の卒後教育を目的とした、実践的な情報を提供しており、2025年6月末時点で1,200名を超える有料会員に利用いただいております。

 オンデマンドによる動画配信、最新の獣医療情報(獣医療雑誌や文献)、各種コンサルティング、セミナーの開催、臨床現場の疑問をコンサルタントに質問できる「Vet to Vet Board」など、多様なコンテンツを有しております。

⑤ 医療用機械器具の製造・販売

 2023年6月期に医療用機械器具の製造・販売を手掛ける飛鳥メディカル株式会社に出資を行い、関連会社化しました。同社は、主にレーザー医療に特化した動物用の製品の製造、販売を手掛けております。なお、同社の業績は、持分法投資損益(営業外損益)として当社連結業績に反映されることとなりますが、同社は利益計上をしているものの、現在では債務超過の状態にあることから、のれん相当額の償却部分を持分法投資損失として計上しております。

《事業系統図》
Policy and issues
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、生き物の命を救い、守り続けることを唯一の目的とする「Animal is my life」を企業理念として掲げ、絶えず高度な知識や技術の習得に努め、動物医療の発展に寄与することを通じて、「人と変わりない幸せを動物たちに届けたい」及び「世界最先端の動物医療を実現したい」並びに「動物と社会が隔たりなくつながる世の中を実現したい」を使命としております。

(2)経営環境

 日本の動物医療(小動物)は、国民の生活レベルの向上に伴うペットの普及を背景に発展してまいりました。獣医療に対する要求度は、ペットからコンパニオンアニマル(伴侶動物)へといった、飼い主の意識変化につれて高まりを見せ、個人獣医師が全科の診療を行う施設が多数であった時代から、専門医への分化、高度医療の導入、総合病院化と動物病院も多様化が進んできたところです。

 現在、動物医療は、その診療内容について、かかりつけ病院による診療や処置(一次診療)と専門的で高度な設備を用いた検査や手術(二次診療)の大きく2つに分類されておりますが、依然として動物病院の8割以上が獣医師数2名以下の一次診療が主体の小規模病院となっている現状があります。なお、当該傾向は、当社主力拠点のある大阪、東京、沖縄でも同様であります。

 動物病院開設獣医師数は緩やかな減少傾向にあり、且つ高齢化が進んでおります。被雇用者獣医師数は増加傾向にあることから、大学獣医学科の定員がボトルネックとなり獣医師の供給が限られる中、小規模の施設では後継者となるべき獣医師が確保しづらく、世代交代が進みづらい状況となっていることがうかがえます。

 高齢化の進展も手伝い、体力を必要とする職業である獣医師は慢性的に不足傾向にあります。個人診療施設においては、獣医師の高齢化と後継者の不在により廃業を余儀なくされることもあり、場合によっては地域での獣医療提供が不十分となる事態も想定されます。

 飼育診療施設数の推移としましては、犬猫等小動物の飼育診療施設数は直近10年で約14.1%増加しておりますが、当該増加をけん引しているのは法人診療施設であり、個人診療施設は緩やかな減少傾向にあります。2024年では、犬猫等の飼育診療施設は法人施設が個人施設と同数程度となっております。

 当該傾向は、高度化する飼い主のニーズに応えるためには、高額な設備の導入や、優秀な獣医師の確保、技術・サービスレベルの向上が欠かせないことから、競争力のある組織的な病院経営を志向する施設が増加しつつあるためであると考えております。

 ペット医療市場全体の傾向といたしましては、ペット数は漸減しているものの、ペット医療市場規模は拡大傾向にあります(株式会社矢野経済研究所「ペットビジネスマーケティング総覧2025年版」より)。

 これは、ペットのコンパニオンアニマル化に伴い飼い主がペット(犬・猫)にかける1匹当たり年間支出額が増加傾向にあることを示しており、高度医療を含む獣医療サービスに対するニーズも高まっているものと考えております。

 以上より、ペットの家族化に伴い、獣医療に対する要求度が向上し、高度医療を含む獣医療へのニーズが全体として高まる一方で、安定的な病院運営を行いながら設備投資が必要な高度医療を提供できる施設へのアクセスは、地域によっては未だ十分とは言えない状況にあるものと当社は考えております。

 動物医療を更に発展させるためには、高度医療への対応が可能な獣医師の育成及び施設の充実が不可欠です。しかし、現在の業界構造下では高度医療にかかる獣医師の臨床教育や医療技術の向上の機会も限られており、高度医療サービスを提供可能な施設を展開し得る十分な規模を有する動物病院が不足していることが動物医療業界における重要な課題となっているものと考えております。

 当社グループは、当該課題を解決していくためには、動物病院の組織的運営を拡大していくことが重要であると考えております。

(3)経営戦略

 当社グループではこれらの課題を解決し、飼い主のニーズに応えることで当社グループの収益を拡大し、企業価値を増大させるとともに、動物医療の発展に貢献することを目標に、以下の基本的な戦略に基づいて経営を行っております。

① 持続的運営が可能な組織的動物病院経営モデルの確立

② 積極的な事業承継による動物医療の継続的発展への貢献

③ インフラ・教育面からの動物医療発展への貢献

① 持続的運営が可能な組織的動物病院経営モデルの確立

 動物医療業界では一次診療又は二次診療に特化した病院モデルが大半ですが、当社グループでは一次診療と二次診療のいずれかに特化するのではなく、爪切りなどの身近なケアからCTやMRI、放射線治療装置を備えた高度医療までシームレスかつ総合的に提供する経営モデルを構築しております。このような体制により、普段から飼い主と密接なコミュニケーションを築くことができ、飼い主の不安の緩和を実現しております。

 具体的には、各エリアにおいてセンター病院となる二次診療施設を置き、そのサテライト病院として一次診療施設を配置することで、グループ内で一次診療と二次診療の緊密な連携が図りやすく、また、長年の診療記録に関するデータが蓄積・共有されることにより適切な治療方針の策定、医療サービスの提供が行えるよう努めております。

 また、人材育成の観点からも、一次診療の基礎から二次診療に必要な高度医療までの臨床経験をグループ内で積むことが可能であるため、高度医療に必要となる知識や技術を身につけた獣医師の社内育成を促進する環境を構築しております。当社グループでは、病院1拠点あたり約3人の獣医師を配置し、複数の獣医師チームにより若手獣医師が相談できる体制を構築しております。また、社内獣医師のキャリア志向により複数の選択肢を提供しております。

 当社グループでは、このようなグループ内での医療知識の蓄積及び人材育成を組織的に行う経営モデルにより、動物病院を持続的に運営すること、及び動物医療における課題である高度医療提供施設及び人材の不足という課題解決が可能と考えており、この経営モデルを既存及び新エリアへと展開していくことを基本戦略としております。

② 積極的な事業承継による動物医療の継続的発展への貢献

 動物医療の現場において獣医師の高齢化が深刻な問題となっており、60歳以上の獣医師数は年々増加し、獣医師全体に占める割合も大きくなっております。また、犬・猫の飼育頭数が減少傾向にある一方で、全国の動物病院数は増加傾向にあり、今後一層市場競争が激しくなると予想されます(出典:ペットビジネスマーケティング総覧2025年版(矢野経済研究所))。

 当社グループは、後継者不足や経営難による動物病院の廃業・閉鎖を、その地域の飼い主や動物にとっての損失と捉えており、M&Aを主体とした事業承継を積極的に実施して既存病院を継続・発展させていくことにより、動物医療の継続的発展に貢献すべく事業を推進してまいります。

③ インフラ・教育面からの動物医療発展への貢献

 当社グループのコアビジネスは動物病院事業でありますが、より効率的かつ効果的に病院運営を行うことができる顧客管理システム「わん太郎」の開発及び販売を行うとともに、当社システム管理室を中心としたプロジェクトチームにより当該システムのクラウド化を進めております。これにより、かかりつけの小規模病院から高度医療に対応した大規模病院まで幅広く使いやすい形を実現し、動物医療のDXを推進してまいります。また、連結子会社である株式会社ペット・ベットでは小動物臨床獣医師向けの情報サイト「VMN(Veterinary Medical Network)」を運営しており、獣医師への教育コンテンツを配信しております。このようにインフラ面及び教育面からの事業展開を通じて、当社グループの発展だけでなく動物医療全体の発展に貢献することを基本的な戦略としております。

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、「獣医師数」及び「診療件数」を最も重要な経営指標と考えております。獣医師数は当社グループが提供可能な医療サービスのキャパシティを把握することができる指標であり、獣医師数の増加により事業規模が左右されるものと認識しているためであります。また、「診療件数」は当社グループが提供した医療サービスを量的に把握することができる指標であり、これまでに行った診療サービスに対する飼い主の満足度が反映されるものと認識しているためであります。

 また、効果的かつ効率的な運営が行えているかを計る指標として「獣医師1人当たり売上高」も重視しております。

 2025年6月期における各経営指標の実績は、獣医師数は111名(平均在籍人数)、診療件数は395,059件、獣医師1人当たり売上高(動物病院運営にかかる年間売上高を稼働ベースの平均人員数で除して算出)は43,012千円(年間)、動物病院運営にかかる売上高は4,759,105千円となっております。2025年6月期の連結売上高5,463,817千円との差額は、ペットサロン運営、動物病院向けソフトウエアの提供、獣医療向教育セミナー配信その他に係る売上高となっております。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 人材の確保と育成

 グループ病院を継続して拡大するためには、獣医師や看護師など現場スタッフの確保と育成が必要となります。日本最大級の動物病院グループという優位性を活かした積極的な採用活動を行い、研修制度の整備、労働環境の向上、福利厚生の充実など、働きやすい環境づくりを通じて定着を図ってまいります。

② 医療サービスの品質向上

 動物医療サービスを提供する会社として、日々高度な知識や技術の習得に努め、医療環境の充実や医療レベルの向上を図ってまいります。また、医療サービス従事者として、インフォームドコンセントの徹底、現場スタッフのホスピタリティ向上など、トータルでの顧客満足度向上に努めてまいります。

③ コーポレート・ガバナンスの強化

 内部統制システムの整備を推し進め、サステナブルな企業価値の向上を目指しております。透明性のある経営体制、健全性及び遵法性の確保、コンプライアンス体制の整備などを通じて、役員及び従業員の法令遵守意識を強化し、コーポレート・ガバナンス体制をより一層整備してまいります。

④ 財務上の課題

 当社は、LBOやM&Aにかかる金融機関からの借入金を有しており、今後の借入返済に備えて、更なる内部留保の確保と営業キャッシュ・フローの改善等により財務体質の強化を図ってまいります。
Business risks
3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)事業環境に由来するリスク

① 飼育動物頭数について(顕在化可能性:中/影響度:中)

 当社グループは、動物病院事業を主たる事業領域としていることから、飼育動物(特に犬猫)の頭数の影響を大きく受けると考えられます。飼育動物の全体の頭数は2013年以降緩やかに減少傾向にある一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でペットとの生活に癒しを求めることや、家族内でコミュニケーションを深めることを目的に新規飼育頭数は増加傾向にあります(出典:ペットビジネスマーケティング総覧2025年版(矢野経済研究所))。今後の飼育頭数の推移については人口動態や景気動向によると考えられますが、飼育頭数が減少した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクは長期的な期間で顕在化する可能性はありますが、短期的に顕在化する可能性は低いと考えており、また、高品質の医療サービス及び高度医療を提供していく体制維持を継続することで、顧客の確保及び診療単価上昇によるリスクの軽減を図っております。

② 医薬品や医療用消耗品及び医療機器価格について(顕在化可能性:中/影響度:中)

 当社グループは、動物病院事業を主たる事業領域としていることから、動物病院運営で使用する医薬品や医療用消耗品及び医療機器の価格水準の影響を大きく受けると考えられます。昨今の世界的な原材料費や輸送費の高騰に伴い、医薬品、医療用消耗品、医療機器においてもメーカー側での値上げが相次いでおり、今後もこの状況が継続した場合には当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は高くはないと考えているものの、価格水準の上昇に合わせて医薬品代や診察単価の改定等の対応を実施することでリスクの軽減を図っております。

③ 競合について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 当社グループが主たる事業領域としている動物医療業界におきましては、動物病院の数が増加傾向にありますが、その大半が少人数の獣医師で運営されている一次診療施設となっております。当社グループのような一次診療から二次診療までを自社グループ内で行っている病院は少なく、同様のモデル形成には多額の資金や人的資源が必要となることから、競合性は低いと考えております。ただし、今後新規参入等や業界再編等により競争が激化した影響で診療件数が減少した場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は高くはないと考えているものの、提供サービスの差別化やM&Aによる事業承継を積極的に推進していくことで、リスクの軽減を図っております。

④ 関連法令の規制について(顕在化可能性:中/影響度:小~大)

 当社グループの動物病院事業につきましては、「獣医師法」、「獣医療法」、「動物の愛護及び管理に関する法律」その他法令により規制を受けておりますが、今後、それらの法令の改廃又は新たな規制が設けられる場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、リスクマネジメント委員会、コンプライアンス委員会を組織し、コンプライアンス体制の充実に向けた取り組みを推進する他、内部監査により法令遵守の状況を確認しております。なお、現時点においては、行政処分に該当する事象は発生していないものと認識しております。

 また、会社法及び金融商品取引法への対応も上記と同様の取り組みを行っております。当社グループにおいては2020年12月に実施したJ-STAR株式会社の組成する投資ファンドからの自己株式の取得が財源規制に違反しておりましたが、社外役員に法律専門家及び会計専門家を選任しガバナンス体制を強化するとともに、再発防止策として配当や自己株式の取得の際には財源規制に関するチェックリストを用いて確認するフローに変更しており、同様の違反が生じない体制が構築できていると認識しております。

イ.獣医師法

 獣医師法では、獣医師の任務、免許の取得、免許の取消・業務の停止、義務等について定められており、同法の規制の動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ロ.獣医療法

 獣医療法は、飼育動物の診療施設の開設及び管理に関し必要な事項並びに獣医療を提供する体制の整備のために必要な事項を定めること等により、適切な獣医療の確保を図ることを目的とした法律であります。また、診療施設の構造設備の基準、診療施設の管理、獣医療を提供する体制の整備のための基本方針等について定められております。同法の規制の動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ハ.動物の愛護及び管理に関する法律

 動物の愛護及び管理に関する法律では、動物の虐待及び遺棄の防止、動物の適正な取扱いその他動物の健康及び安全の保持等の動物の愛護に関する事項について定められており、ペットサロン運営にあたり第一種動物取扱業者としての登録が求められています。当社グループではペットサロン運営を行っているため、同法の規制の動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ニ.電波法

 電波法は電波の公平かつ能率的な利用を確保することによって公共の福祉を増進することを目的とした法律であり、その中で通信、医療、工業等の目的のために高周波電流のエネルギーを利用している設備(MRI等の高周波利用設備)のうち、一定の周波数及び電力を使用するものについては設置や変更にあたり許可を受けることが求められています。当社グループでは動物病院事業運営に当たり、高周波利用設備を使用しているため、同法の規制の動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ホ.放射性同位元素等の規制に関する法律

 放射性同位元素の使用、販売、賃貸、廃棄その他の取扱い、放射線発生装置の使用及び放射性同位元素又は放射線発生装置から発生した放射性汚染物の廃棄その他の取扱いを規制することにより、これらによる放射線障害を防止し、及び特定放射性同位元素を防護して、公共の安全を確保することを目的とする法律であり、放射性同位元素であってその種類若しくは密封の有無に応じて政令で定める数量を超えるもの又は放射線発生装置の使用、詰替え及び装備をしようとする者は、政令で定めるところにより、原子力規制委員会の許可を求められています。当社グループでは動物病院事業運営に当たり、放射線発生装置を使用しているため、同法の規制の動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ヘ.その他法令、及び法令改正対応

 獣医療法を始め当社グループが運営する事業に関係する法令改正については、本社人事総務部を中心に情報収集を行っており、各部署において必要に応じた対応を行っています。2019年6月に制定された「愛玩動物看護師法」は、今後ますます重要性が増していくことが想定される愛玩動物を対象とした動物看護師の資質向上・業務の適正を図ることを目的に、愛玩動物看護師の国家資格化を定める法律であり、当該制度を踏まえた獣医師と動物看護師の役割分担と連携をより明確にした医療体制の構築を図っていきます。当該法令に関して医療体制の変更等が必要となるような改正が行われた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)事業内容に由来するリスク

① 医療サービスの過誤について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 当社グループでは、高度医療サービスを提供しているため、提供する医療サービスの品質管理及び飼い主とのインフォームドコンセントに細心の注意を払って事業運営を行っておりますが、提供する医療サービスに過誤が生じるリスクがあります。その場合、医療サービスの過誤が原因で飼い主が被った損失に対する責任を追及される可能性があり、訴訟になった場合には状況によっては裁判が長期化することや、和解、敗訴に応じることにより、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、医療サービスに過誤を原因として風評等により当社グループのブランド価値が毀損した場合は、当社グループに対するニーズが低下し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は高くないと考えており、クレーム等が発生した場合にはクレーム報告書で社内に報告・共有する体制を構築して再発防止を図ることでリスクの軽減を図っております。

② M&A及び事業承継について(顕在化可能性:小~中/影響度:小~中)

 当社グループは、今後の事業拡大及び収益力向上のため、国内外を問わず動物医療施設の買収や事業承継を実施する可能性があります。当社グループといたしましては、M&A実施に当たり、リスク及び回収可能性を十分に事前評価した上で取引を行う方針ですが、将来的な買収先の事業の状況には不確実性が存在します。

 仮に、当初予測困難な事象の発生により投資額が回収できなくなった場合には、買収時ののれん等の減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある他、何らかの事情によりM&A後の統合プロセスが計画通りに進まない場合にも、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループは、「第1 企業の概況 (はじめに)」にて記載したとおり、設立当初に実施したLBO取引により生じたのれんについて、2020年6月期に2,054,303千円の減損損失を計上しております。当該減損損失の計上に至った直接の要因は、再編・経営統合のプロセスの中で生じたコスト増加等に起因する当初計画からの乖離でありますが、M&Aに対して多角的な検討を行い得る役員体制、管理体制が整っておらず、M&Aの検討・実施プロセスが十分に整備されていなかったことがその背景にあったものと分析しております。

 当社グループは、これを踏まえ、法律専門家、会計専門家等を社外取締役として招聘するなどの役員体制の充実に取り組むとともに、具体的な案件については、経営戦略会議及び取締役会において外部専門家を起用したデューデリジェンスや価値評価の結果をもとに慎重な議論を実施することとするなど、M&Aの検討・実施プロセスの整備に取り組んでまいりました。その結果、本書提出日現在ではM&Aに対して多角的な検討を行い得る体制が整備されたものと考えております。

 当社グループでは、適切なデューデリジェンス及び取引条件の検討・交渉を行い、取締役会等での慎重な議論を経て取引を実行する限り、当該リスクが顕在化する可能性は高くはないと考えておりますが、M&Aの検討・実施プロセスを適切に実行することにより、当該リスクの低減に努めてまいります。

(3)その他のリスクについて

① 人材の確保及び育成について(顕在化可能性:小/影響度:中)

 当社グループで提供する二次診療を含めた高度医療の継続的・安定的な供給のためには、臨床経験及び専門知識の高い優秀な獣医師の確保及びその育成と定着が重要な課題となります。獣医師数は近年増加傾向にありますが、獣医学生のリクルートに関しては激化傾向にあるため、上記取り組みによっても必要な人材を採用できない場合、また役職員の育成から想定通りの成果が得られない場合、もしくは育成した役職員が社外流出した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、当該リスクが顕在化する可能性は高くないと考えておりますが、獣医大学や人材紹介会社と連携しながら説明会の開催や実習の受け入れを積極的に実施することで獣医大学新卒者を確保する取組みを進めるとともに、入社社員に対する定期的な研修、指導医によるOJT、獣医療教育コンテンツであるVMNの無料視聴等の教育施策の実施、社内評価制度の充実・労働環境の整備等を進めることで人材育成と定着率の向上を図り、リスクの低減を図っております。

② 情報管理に関するリスク(顕在化可能性:小/影響度:中)

 当社グループは、医療サービスの提供を通じて、飼い主の個人情報を入手・管理いたします。これらの情報管理につきましては、サイバー攻撃等による不正アクセスや改ざん、データの破壊、紛失、漏洩等が不測の事情により発生する可能性があります。これらの機密情報が第三者に漏洩、不正使用された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は高くないと考えており、システム管理室を設置してグループ内のセキュリティシステムの強化を図るとともに、個人情報管理に関連する規程類を整備すること等によりリスク軽減を図っております。

③ 特定人物への依存について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 当社グループの代表取締役CEO兼COOである北井正志は当社グループの創業以来の最高経営責任者であり、経営戦略や事業の立案、診療現場の運営等についてリーダーシップを発揮しております。そのため、不慮の事故等何らかの理由により当人が当社グループの事業展開に関与することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、上記のリスクが顕在化する可能性は低いと考えているものの、属人的な経営体制を避けるため、役員及び幹部社員の情報共有や権限の委譲、業務分掌に取り組んでおり、最高経営責任者に過度に依存しない経営体制の整備を進めることでリスクの軽減を図っております。

④ ストック・オプションについて(顕在化可能性:小/影響度:小)

 当社グループでは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権によるストック・オプション制度を採用しております。本書提出日の前月末現在における新株予約権による潜在株式数は320,500株であり、発行済株式総数の4.0%に相当しております。今後も、優秀な人材の獲得及び確保を主たる目的としてストック・オプションの付与を継続する方針であります。これらストック・オプションの行使がなされた場合、当社株式上場後の株価動向によっては需給バランスに変動が生じ、適正な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 関連当事者取引について(顕在化可能性:小/影響度:小)

 当社グループでは株式会社大冬辰(当社代表取締役CEO兼COO北井正志が議決権の100%を保有する会社)と不動産賃貸契約等の取引を行っています。

 当社は、独立性の観点を踏まえ関連当事者との取引について「関連当事者取引管理規程」を定めており、その取引が当社グループの経営上合理的なものであるか、取引条件が外部取引と比較して適正であるかなどの観点から、都度取締役会の承認を得ることとしています。

 なお、2025年6月期における取引実績は次のとおりであります。

物件名

支払賃借料(千円)

備考

大阪動物医療センター駐車場(注)

11,960

取引価格は、周辺駐車場の賃料相場等を参考に価格を決定しております。

当該取引については将来的な取引解消に向けての取組を継続しております。

大阪動物病院店舗建物

12,720

取引価格は、不動産鑑定評価額等を参考に価格を決定しております。

当該取引については将来的な取引解消に向けての取組を継続しております。

 (注) 株式会社大冬辰(当社代表取締役CEO兼COO北井正志が議決権の100%を保有する会社)が所有している物件を、第三者の不動産管理会社を介して賃借しております。直接の取引ではないものの実質的な関連当事者取引として記載しております。

⑥ のれんについて(顕在化可能性:小/影響度:小~中)

 当社グループは、過去の動物病院事業買収に伴い、相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しており、2025年6月期末現在、のれんの金額は連結総資産の27.3%(1,653,138千円)を占めております。当社グループは、当該のれんにつきまして、それぞ
Officers and biographies
(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性5名 女性-名(役員のうち女性の比率 -%)

役職名

氏名

生年月日

経歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役CEO兼COO

北井 正志

1973年5月23日

1998年4月 新田谷動物病院入社

2000年1月 きたい動物病院開業

2002年10月 堀江動物医療センター有限会社(後に株式会社大冬希に組織変更)代表取締役就任

2007年7月 株式会社Vパワー代表取締役就任

2019年4月 株式会社大冬辰代表取締役就任

2019年5月 当社代表取締役CEO就任

2025年4月 当社代表取締役CEO兼COO就任(現任)

(注)3

3,291,500

取締役

(社外取締役)

山口 克隆

1979年5月9日

2007年3月 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所

2017年7月 優成監査法人(現 太陽有限責任監査法人)入所

2018年9月 山口克隆公認会計士事務所開業 代表(現任)

2018年9月 テレオアフェクトFAS株式会社代表取締役就任(現任)

2019年10月 監査法人REGLS代表社員就任

2020年1月 株式会社バイウィル監査役(社外)就任(現任)

2021年4月 株式会社OSGコーポレーション取締役監査等委員就任(現任)

2021年11月 当社取締役(社外)就任(現任)

2022年8月 ふるさと熱電株式会社監査役(社外)就任(現任)

(注)3

-

取締役

(社外取締役・非常勤監査等委員)

岡田 崇司

1972年4月30日

1996年4月 岡田吉和税理士事務所入所

2019年7月 当社監査役就任

2019年10月 JVCC動物病院グループ株式会社監査役就任

2020年11月 A-Trust税理士法人代表社員就任(現任)

2021年9月 当社取締役監査等委員(社外)就任(現任)

2022年2月 株式会社サンスク監査役就任(現任)

(注)4

15,000

役職名

氏名

生年月日

経歴

任期

所有株式数

(株)

取締役

(社外取締役・非常勤監査等委員)

今春 博

1974年6月2日

2001年10月 最高裁判所司法研修所入所

2002年4月 大阪弁護士会登録

2002年4月 大阪共同法律事務所入所

2011年9月 いぶき法律事務所入所(現任)

2020年1月 株式会社薫化舎監査役(社外)就任(現任)

2021年4月 当社監査役(社外)就任

2021年9月 当社取締役監査等委員(社外)就任(現任)

(注)4

-

取締役

(社外取締役・非常勤監査等委員)

武田 信

1966年3月10日

1989年4月 山一證券株式会社入社

1998年3月 株式会社ゼンリン入社

2000年8月 大和証券エスビーキャピタル・マーケッツ株式会社(現 大和証券株式会社)入社

2022年3月 株式会社フューチャースピリッツ監査役(社外)就任(現任)

2024年1月 当社取締役監査等委員(社外)就任(現任)

(注)4

-

計

3,306,500

 (注)1.取締役山口克隆、岡田崇司、今春博及び武田信の4名は、社外取締役であります。

2.2021年9月30日開催の定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、当社は同日付をもって監査等委員会設置会社へ移行しました。

3.2025年9月26日開催の定時株主総会終結の時から1年間であります。

4.2025年9月26日開催の定時株主総会終結の時から2年間であります。

5.当社では、経営効率の向上を図るために執行役員制度を導入しております。本書提出日現在における執行役員は、次の7名でありその担当業務は次のとおりであります。

氏名

担当業務

巽 雅輝

西日本エリア各拠点の統括

東野 利武

沖縄・九州エリア各拠点の統括

近藤 竜太

関東・東日本エリア各拠点の統括

山﨑 泰輔

関東・東日本エリア各拠点の統括、株式会社そよかぜ代表取締役

岡本 芳晴

獣医先端医療研究の統括

田中 哲生

CFO、経営管理本部長、財務経理部長

服部 康史

人事総務部長

② 社外役員の状況

 当社は、公正で適正な競争のもと、継続的な事業成長による中長期的な企業価値の向上を経営上の重要課題として位置付けており、経営の透明性・健全性を確保することを目的とし、社外取締役が中立的な立場から監査及び監督を行うことができる体制整備を心掛け、経営監視機能の強化に努めてまいりました。

 なお、本書提出日現在、当社の社外取締役は4名であります。社外取締役は、金融、会計、法律などさまざまな知識と経験を持ち、当社の取締役会に出席し、業務執行に関する意思決定について助言と監督を行っております。

 社外取締役の山口克隆氏は、公認会計士としての財務及び会計に関する専門的な知識と豊富な知見を有しており、内部統制システム、コンプライアンス、財務・会計等の視点から、当社の経営に対する助言及び監督機能を担っております。同氏が代表取締役を務めておりますテレオアフェクトFAS株式会社と当社の間に取引関係はなく、当社と同氏の間には、人的関係、資本的関係その他の利害関係もありません。

 監査等委員の岡田崇司氏は、独立税理士としての豊富な経験と税務に関する専門的知見を有しており、財務・会計等の視点から当社の経営に対する助言及び監督機能を担っております。同氏が代表社員を務めておりますA-Trust税理士法人と当社の間に取引関係はなく、当社と同氏の間には、同氏が当社株式を保有しているという資本的関係以外に、人的関係、その他の利害関係はありません。

 監査等委員の今春博氏は、弁護士としての経験と専門的な知識を有しており、法律専門家としての客観的立場から当社の経営に対する助言及び監督機能を担っております。同氏が勤務するいぶき法律事務所と当社の間に取引関係はなく同氏と当社は、取引関係その他の利害関係はありません。

 監査等委員の武田信氏は、大和証券エスビーキャピタル・マーケッツ株式会社(現 大和証券株式会社)の公開引受業務経験者として上場企業におけるガバナンスに関して豊富な経験と専門的知識を有しており、客観的立場から当社のガバナンス体制に対する助言及び監督機能を担っております。当社と同氏の間には、人的関係、資本的関係その他の利害関係もありません。

 なお、当社は、社外役員を選任するための独立性に関する基準又は方針として明確に定めたものはありませんが、その選任に際しては、経歴や当社との関係を踏まえて、当社経営陣から独立した立場で社外役員として職務を遂行できる十分な独立性が確保できることを個別に判断しています。

 なお、当社は、東京証券取引所が定める独立役員の要件を採用するとともに、山口克隆氏・岡田崇司氏・今春博氏・武田信氏の社外取締役4名を独立社外取締役として指定予定です。

③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 監査等委員監査及び内部監査の実施に当たっては、監査等委員と内部監査室との間で相互報告を実施するほか、会計監査人からも監査結果に関する報告を受け、情報を共有することで三者間の連携を図っております。また監査等委員でない社外取締役と監査等委員の間でも適宜情報を共有することで、相互連携を図っております。
History
2【沿革】

 当社の代表取締役CEO兼COOである北井正志は、2000年1月に大阪市西区南堀江にて「きたい動物病院」を開院した後、株式会社大冬希、株式会社Vパワーを設立し動物病院事業を拡大して参りました。その後、JVCC株式会社グループ及び同社への出資ファンドを運営するJ-STAR株式会社との統合を契機に「第1 企業の概況(はじめに)」に記載のとおり、当社(株式会社WOLVES Hand)が設立され、株式会社大冬希、株式会社Vパワー、JVCCグループ、株式会社ベイサイドアニマルクリニックとの統合を進めながら、ペットサロンの運営、動物病院向けソフトウエアの提供、獣医療教育セミナーの配信、医療用機械器具の製造・販売など事業を進めて参りました。

 以下では、当社の設立、株式会社大冬希、株式会社Vパワー、JVCCグループ各社の吸収合併を経た現在に至るまでの沿革のほか、「きたい動物病院」の開院から当社への統合に至るまでの沿革を記載しています。

(当社)

年月

概要

2019年4月

東京都千代田区に動物病院の運営を主たる事業として、株式会社WOLVES Handを設立。

2019年5月

株式会社大冬希(大阪市西区)、株式会社Vパワー(大阪市西区)を株式取得により買収。

2019年6月

株式会社ベイサイドアニマルクリニック(横浜市神奈川区)を株式取得により買収。同日、株式会社ベイサイドアニマルクリニックが株式会社南動物病院(三重県伊賀市)から動物病院事業(株式会社ペット・ベット(横浜市神奈川区)の株式を含む)を事業譲受により取得。

2019年6月

獣医療教育セミナー事業を開始。

2019年8月

株式会社大冬希、株式会社Vパワーを吸収合併。

2019年8月

本社を東京都千代田区から大阪市西区に移転。

2019年10月

アイル動物病院(大阪市大正区、現:オオナミ動物医療センター)を事業譲受により取得。

2019年10月

株式会社ワンヘルスコーポレーション(静岡県浜松市)からローコストペットクリニック沖縄(沖縄県那覇市、現:那覇動物病院)を事業譲受により取得。

2019年10月

JVCC株式会社(東京都目黒区)の株式を対価として吸収合併し、同時にJVCC動物病院グループ株式会社(東京都目黒区)を子会社化。

2019年11月

北谷動物医療センター(沖縄県中頭郡北谷町)、名護動物医療センター(沖縄県名護市)を開院。

2020年1月

株式会社ベイサイドアニマルクリニック、JVCC動物病院グループ株式会社を吸収合併。

2020年4月

わん太郎株式会社(大阪市西区)を株式取得により買収し、動物病院向けソフトウエアの開発を開始。

2020年10月

豊見城動物高度医療センター(沖縄県豊見城市)を開院。

2021年3月

有限会社空楽(東京都港区、現:高輪台動物病院)を株式取得により買収。

2021年7月

有限会社空楽、わん太郎株式会社を吸収合併。

2022年4月

商号を株式会社WOLVES HANDに変更。

2022年7月

ペットプラス動物病院福岡(福岡県糟屋郡粕屋町)を開院。

2022年10月

株式会社モデナ動物病院(神戸市西区)を株式取得により買収。

2022年11月

株式会社ペットメディカルセンター・エイル(沖縄県沖縄市)を株式取得により買収。

2023年5月

飛鳥メディカル株式会社(京都市下京区)を関連会社化。

2024年6月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場。

2024年8月

株式会社そよかぜ(さいたま市中央区)を株式取得により買収。

2025年1月

株式会社ペットメディカルセンター・エイル、株式会社モデナ動物病院を吸収合併。

2025年1月

安田動物病院(現:甲子園動物病院)を事業譲受により取得。

2025年2月

株式会社バハティー(滋賀県守山市)を株式取得により買収。

(株式会社大冬希)

年月

概要

2000年1月

大阪市西区に、きたい動物病院を開業。

2002年3月

大阪市西区に、堀江動物医療センター有限会社を設立して動物病院事業を法人化。

2007年3月

大阪市西区内で拡張移転。

2007年6月

病院名を大阪動物医療センターに改名。

2007年11月

大阪市西区に、株式会社大冬希を設立し、株式会社へ移行。

2008年3月

堀江動物医療センター 阿波座院(大阪市西区、現:阿波座動物医療センター)を開院。

2009年3月

中央動物医療センター(大阪市中央区)を開院。

2009年12月

心斎橋どうぶつ病院(大阪市中央区)を開院。

2011年3月

中央動物医療センターを拡張移転。

2013年6月

中央動物医療センター内に夜間救急外来・大阪動物ERセンターを設立。

2014年3月

大阪動物ERセンターを大阪動物医療センター内へ移転。

2015年10月

株式会社マキシステム(大阪市北区)に資本参加。

2015年11月

わん太郎株式会社(大阪市西区)を株式取得により買収。

2016年3月

大阪動物病院(大阪市北区)を開院。

2019年4月

新設分割型分割により非動物病院事業に係る資産、負債、雇用契約並びにその他の権利義務(わん太郎株式会社及び株式会社マキシステムの株式を含む)を株式会社大冬辰(注、大阪市西区)に移行。

2019年7月

有限会社すみれ(大阪市福島区)から動物病院事業を事業譲受により取得(現:福島中央動物病院)。

2019年8月

株式会社WOLVES Hand(東京都千代田区、現:当社)を存続会社とした吸収合併により解散。

(注)株式会社大冬辰は当社代表取締役CEO兼COO北井正志が議決権の100%を保有する会社であります。

(株式会社Vパワー)

年月

概要

2007年11月

大阪市西区に設立。トリミングサービスの提供・ペットホテルの運営等のペットサロンの運営を開始。

2019年8月

株式会社WOLVES Hand(東京都千代田区、現:当社)を存続会社とした吸収合併により解散。

<事業沿革図>

Officer information is limited to what the annual filing discloses; it is not a complete directory of internal key personnel.

Sources

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  • EDINET (FSA Japan)

    有価証券報告書-第7期(2024/07/01-2025/06/30)

    ID S100WRRL2025-09-26Open
  • EDINET (FSA Japan)

    有価証券報告書-第6期(2023/07/01-2024/06/30)

    ID S100UFKF2024-09-26Open

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