スリー・ディー・マトリックス株式会社スリー・ディー・マトリックス7777東証グロース精密機器2026年4月期, 連結, 日本基準
スリー・ディー・マトリックスの売上高は109億円です。
売上100円あたり約12円が営業利益として残ります。
前期から売上は+57.0%、営業損益は黒字に転じました。
数字で見ると
2026年4月期、現金は総資産の29%
開示された数値から自動で作った要約
※ 営業CFは純利益を下回り、差額を非資金項目・運転資本として表示しています
2026年4月期の数字(書類の提出日 2026-07-22)
スリー・ディー・マトリックスが100円売ったとき、何にいくら使い、いくら残るか。
年度をそろえて、売上から粗利・本業の利益・純利益が残る割合を比較します。未開示の年度は線をつなぎません。
2025年4月期 → 2026年4月期
売上(銀行・保険は経常収益)は棒、各利益率とFCFマージンは折れ線です。年度をそろえて、事業規模と利益・現金の残り方を比べます。FCFは営業CFと投資支出から計算する場合があります。
前期比(2025年4月期 → 2026年4月期)
従業員数(連結) +13.2% · 売上(連結) +57.0%
| 指標 | 25/4 | 26/4 |
|---|---|---|
| 従業員数(連結) | 114 | 129 |
| 平均年間給与(提出会社・単体) | 957万円 | 942万円 |
| 平均年齢(単体) | 46.0歳 | 47.4歳 |
| 平均勤続年数(単体) | 3.1年 | 3.5年 |
1人あたりの値は連結売上・利益を連結従業員数で割ったものです。平均年間給与・年齢・勤続年数は提出会社単体の値で、持株会社では本社の少人数の平均になることがあります。従業員数の定義は会社ごとに異なります。開示値から計算(DERIVED)。
この会社が出てくる業界地図。
2026-04-30 ※「資産管理口」は投資信託や年金などの株をまとめて預かる名義で、実際の持ち主(機関投資家など)ではありません。
直近の公開決算から、同じ主な業界の企業内での位置を示します。
点は各社の主な業界内での順位です。会社ごとに比較対象となる業界が異なる場合があります。値がない軸はデータなしと表示し、総合点は計算しません。業界順位は投資推奨ではありません。
同じ業界プロフィールの会社から、売上規模が近い企業を並べています。数値は各社の最新公開有報です。
| 会社 | 決算期 | 売上高 | 本業利益率 | 純利益率 | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 株式会社スリー・ディー・マトリックス | 2026 | 109億円 | 12.3% | 38.2% | 66.7% |
| 株式会社北里 | 2026 | 109億円 | 53.5% | 35.6% | 93.2% |
| 株式会社テクノメディカ | 2026 | 112億円 | 14.8% | 9.5% | 80.2% |
| 株式会社ミズホメディー | 2025 | 113億円 | 41.3% | 30.4% | 83.5% |
| 大研医器株式会社 | 2026 | 103億円 | 12.4% | 9.0% | 68.2% |
時価総額・PER・株価利回りはEDINETに含まれないため表示していません。会社ごとに決算期や会計基準が異なる場合があるので、期末と出典を確認してください。
有価証券報告書「経営上の重要な契約等」に書かれた提携です。相手の会社の報告書に載っているものも含みます。
自己組織化ペプチド技術の特許の独占的実施権を導入(子会社3-D Matrix,Inc.)
止血材製品の製造委託(扶桑が製造して当社に供給)
止血材製品の製造委託(Pharmpurが製造して当社に供給)
欧州での消化器内視鏡領域の止血材の独占的販売権を許諾(当社側が供給)
FUJIFILM Europe B.V.(以下「FUJIFILM」という。) 主な契約内容 当社は、FUJIFILMに対し、欧州地域において消化器内視鏡領域の止血材製品にかかる独占的販売権を許諾する。EDINET S100YR3G
スリー・ディー・マトリックスは東京都千代田区に本社を置く、2004年設立の医療機器の会社です。連結の従業員は129人。東証グロースに上場しています。
出典: 有価証券報告書(S100YR3G、2026年7月22日提出)。提出時点の情報で、その後の変更は反映していません。
会社が提出した有報の記述を、年度と出典を添えて確認できます。
提出日 2026-07-22 · 書類 S100YR3G
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社7社で構成され、MITより自己組織化ペプチド技術に係る特許の独占的実施権の許諾を受けて、同技術を基盤技術とした製品の研究開発・製造・販売を実施することを目的とした医療製品事業を行っております。 当社グループは、医療製品事業の単一セグメントであり、医療製品開発・販売で構成されております。その内容は以下のとおりです。 (医療製品事業の構成) 区分 内容 医療製品開発・販売 自己組織化ペプチド技術を基盤技術として外科領域・組織再生領域・DDS領域において医療機器及び医薬品の研究開発を行う事業です。 主要な開発パイプラインとしては、外科領域では吸収性局所止血材、粘膜隆起材、後出血予防材、癒着防止材を有しており、組織再生領域では創傷治癒材、歯槽骨再建材、DDS領域では核酸医薬等のためのDDSを有しています。 (1)自己組織化ペプチド技術の特徴 当社グループの基盤技術となっている自己組織化ペプチド(*)のうち最も開発が先行し複数の製品を上市しているペプチドRADA16は、体を構成するアミノ酸(*)であるアルギニン(R)(*)、アラニン(A)(*)、アスパラギン酸(D)(*)からなる(RADA)の繰り返し配列である16残基のペプチド(*)であり、このペプチドを溶解した水溶液はpH(*)が酸性から中性になると速やかにゲル化(*)する性質を有しています。具体的には、分子同士が繊維状に結合(自己組織化)してナノファイバーを形成し、そのナノファイバーが絡み合うことでゲル化します。形成されたゲルは生体内で細胞が培養される環境に近く、コラーゲン等の細胞外マトリックス(*)に似た網目構造をしています。 当社の自己組織化ペプチドは、生物由来の原材料を含まず化学合成により生産されることから、生物由来の原材料から生じるウイルス等の感染や未知の成分の混入の可能性がないため安全性が高く、ほぼ均一の品質で大量生産が可能な点が特長として挙げられます。自己組織化ペプチドは、これまでに実施したADME試験(*)において、特定の臓器に蓄積されることなく、生体内のタンパク質と同様にタンパク質分解酵素(*)により分解され、30日程度で体外に排出されることが確認されています。 (2)医療製品開発 医療製品開発は、自己組織化ペプチド技術を基盤技術として外科領域、組織再生領域、DDS(*)領域において医療機器及び医薬品の開発を行う事業です。 主要な開発パイプラインのうち、外科領域では吸収性局所止血材・粘膜隆起材・癒着防止材、組織再生領域では歯槽骨再建材・創傷治癒材についてはそのいずれについても、医療機器として自ら開発し製造販売承認を取得する方針ですが、地域によっては薬事規制、市場動向、当社グループのリソース等を勘案して現地企業等と提携することでの製品化も実施していく方針です。販売についても製品、地域に応じて、代理店を通じての直接販売及び販売パートナーに対する販売権許諾の双方の戦略を適切に選択しあるいは組み合わせていく方針です。DDS領域では、自己組織化ペプチドを薬剤の担体(*)とし、各薬剤と組み合わせた製品化に向け取組んでおりますが、医薬品として開発することとなる可能性が高く当社独自で薬剤や治療物質について技術を取得するには時間を要することからも、製薬会社等に技術供与(ライセンス)を行うことによりロイヤリティー等のライセンス収入の獲得を目指してまいります。 その他当社グループでは、大学等の研究機関とのMTA契約(*)及び共同研究契約に基づく共同研究によって、自己組織化ペプチドを基盤とした応用技術の獲得に取組んでいます。 A 各領域及び各パイプラインの概要 (A) 外科領域 当社は、外科領域において、吸収性局所止血材、粘膜隆起材、癒着防止材の開発パイプラインを有しています。 a)吸収性局所止血材 当社は、自己組織化ペプチドであるRADA16を基に、出血部に塗布して用いる外科手術用の吸収性局所止血材(開発コード:TDM-621)(以下「TDM-621」という。)の開発を進めています。RADA16の水溶液は、血液等の体液と接触するとpHが中性化され、自己組織化してナノファイバーを形成しゲル化します。ゲルは体組織との接触面を隙間なく被覆し、被膜が形成されて表面皮膜及び血管浅部を物理的に閉鎖し、血管深部では血液凝固が生じることで止血されます。 <自己組織化ペプチドのゲル化形成> 自己組織化前のペプチド分子 <止血方法 概略図> TDM-621は、RADA16の水溶液をシリンジに無菌充填したプレフィルドシリンジ(*)形態で、ブリスター包装(*)された製品であるため、手術現場では、パックを開封してすぐに使用することが可能であること、使用前の調製の必要がない等、適用量が調整しやすく操作性に優れていることといった特長を有しています。また、澄明な液体形状であることから術野を妨げることがなく、カテーテルや組織の狭部への適用も容易です。 既存の止血剤製品群(*)は、糊状・シート状・粉末状等の形状がありますが、主として糊のように機能して接着することにより止血効果を得るものであるのに対し、TDM-621は物理的に表面皮膜及び血管浅部を閉鎖して止血するものであるため、既存製品と異なり接着による待ち時間、圧迫による圧着時間を短縮することが可能です。また、既存製品は、一度組織に接着すると除去が困難であるのに対し、TDM-621は、余剰部分を生理食塩水により洗い流すことで容易に除去することができます。既存製品の多くは、フィブリノゲン(*)等の人や動物の血液から生成又は動物の皮膚から生成したコラーゲン等を原材料としており、これらの原材料から生じるウイルス感染等のリスクは完全には否定できないことから、生物由来製品又は特定生物由来製品として指定されており、医療現場においては、① 患者(又はその家族)への適切な説明、② 使用記録の作成と保管、③ 感染症等情報の報告等における管理体制の厳格化が要請されます。これに対してTDM-621は、生体内に存在するアミノ酸を化学的に合成したもので生物由来の細胞、組織等を原材料として含まないため、これらの原材料から生じるウイルス等の感染や未知の成分の混入によるリスクがありません。また、生物由来製品又は特定生物由来製品に求められるプロセスが不要なため、TDM-621は患者と医療従事者の負担の軽減にも貢献できるものと考えられます。 b)粘膜隆起材 当社は、自己組織化ペプチドを基に、消化器内視鏡治療による胃癌や食道癌等の粘膜切除術や粘膜下層剥離術(*)において、腫瘍部位の粘膜隆起を形成する内視鏡用粘膜下注入材(*)(開発コード: TDM-644)(以下「TDM-644」という。)の開発を進めています。胃や食道等の早期癌治療において行われる内視鏡による粘膜切除術や粘膜下層剥離術では、粘膜下層に生理食塩水や内視鏡用粘膜下注入材を病変部の粘膜下層に注入し、病変部を隆起させ、隆起させた根元部分に細いワイヤーをかけて締めた上で高周波を流して焼き切り(内視鏡的粘膜切除術)又は隆起させた病変部を粘膜下層の深さで電気メスにより引き剥がし(内視鏡的粘膜下層剥離術)、病変部を取り除きます。この病変部を隆起させるために用いられる内視鏡用粘膜下注入材として開発しているのがTDM-644であり、血液等の体液と接触することで中性化しゲル化して必要な隆起を形成するものです。 <粘膜隆起方法 概略図> c)後出血予防材 当社グループにおいては、TDM-621について治療後に起こる後出血について医療機器としての承認を得るべく開発を進めています。治療時に後出血が生じると、再手術が必要となることから患者及び医療機関双方の負担が大きく、強いニーズがあります。消化器内視鏡治療における出血はおおよそ5%程度であるのに対し、治療後に後出血が懸念されるリスクの高い患者・手技はおおよそ30%あるとされており、本適応の追加により当社製品が獲得可能な市場は数倍に拡大する可能性があります。 d)新規ペプチドを用いた止血材 RADA16とは異なる、当社が独自に開発した新規ペプチド配列を用いた開発品です。現在の止血材より原価を大幅に削減できる等の優位性があることから、将来的に主力製品として市場に供給すべく開発を進めてまいります。 e )癒着防止材 RADA16について、止血材だけではなく、癒着防止材、創傷治癒材としての開発も進めております。米国においては、耳鼻咽喉科領域において既に販売を開始しておりますが、今後、はるかに大きな市場が存在する産婦人科等の領域に適応拡大をすべく、日本と欧州双方で医師主導治験の準備を進めております。 (B) 組織再生領域 自己組織化ペプチドは、細胞の増殖を支える細胞外マトリックスに似た物理構造を有することから、当社グループでは、組織再生領域において創傷治癒材、歯槽骨再建材を開発パイプラインとして有しております。また、当社グループは、当該パイプライン以外に、歯槽骨以外の骨の再建、軟骨・腱の再生、心筋の再生等に関する研究を行っております。 a)消化管の創傷治癒材 当社グループは、直腸における粘膜炎により損傷した粘膜組織に塗布することで粘膜組織上に保護膜を形成し、二次炎症の防止や痛みの軽減に加え創傷治癒に最適な湿潤環境を維持する創傷治癒材を開発しております。 b)皮膚における創傷治癒材 当社グループは、皮膚(表皮、表皮・真皮)からの出血を迅速に止血する局所止血材、皮膚の創傷部の創傷治癒に適切な湿潤環境を維持する、創傷治癒材(開発コード:TDM-511)(以下「TDM-511」という。)を開発しております。 c)歯槽骨再建材 当社グループは、歯周病による歯槽骨の退行で歯が脱落した場合等に、インプラント術前にインプラント固定に充分な骨量を確保するために行う歯槽骨再建術において、骨再生のための足場材(*)となる製品(開発コード:TDM-711)(以下「TDM-711」という。)の開発を行っています。 ゲル化された自己組織化ペプチドは、ナノファイバーによる3次元構造が維持され、生体内で細胞が増殖する環境に近く、生体組織の再生をサポートする特性を有しています。TDM-711は、骨量不足箇所に充填されると、かかる特性により足場材として骨再生を促進します。米国でのインプラント治療における歯槽骨再建術では、代替骨を用いる施術も少なくなく、自家骨(*)や他家骨(*)、人工骨を用いた再建術が行われていますが、当社グループは、他家骨や人工骨を用いた再建術において、その生着を高めるためにTDM-711を用いることの開発を進めております。 (C) DDS領域 当社は、DDS領域において、自己組織化ペプチドをDDSにおける薬剤や治療物質のキャリア担体として活用するための研究開発を行っており、bFGF(*)・PDGF(*)等のタンパク質の徐放においても複数の有効性試験を実施しております。中でも、ハイドロゲルを形成する自己組織化ペプチドとは異なり界面活性(*)作用を持つペプチド(A6K(*))については、溶液中でナノチューブを形成する性質を有するため、当社は、癌細胞へのsiRNA(*)の導入試験において、かかる性質を活かし、ナノチューブに内包された形で癌細胞膜透過性をもたらし、導入効率を高めていく研究を行っております。 B 医療製品の開発プロセス 当社グループが自社による開発や製造販売承認取得を目指している医療製品の多くは、医療機器に分類されます。 新たに医療機器や医薬品を開発する場合、その開発プロセスは、基礎研究、前臨床試験、臨床試験、製造販売承認申請という基本的な流れは共通ですが、医薬品の場合には臨床試験が多段階に設定されており、一般に試験を行うことが要求される対象例や症例数が多く、医薬品の開発プロセスは長期にわたります。 医薬品の開発プロセスでは、臨床試験の試験相が第Ⅲ相まで(第Ⅰ相・第Ⅱ相で少数の健常人や患者に対して投与し安全性や有効性の評価を行い、第Ⅲ相で多数の患者に投与し、安全性や有効性の確認・実証を行う)に分かれるのに対し、当社グループが開発している医療機器では1つの相で比較的短期間に臨床試験が実施されます。 当社グループでは、現在、外科領域における吸収性局所止血材・粘膜隆起材・癒着防止材、組織再生領域における創傷治癒材・歯槽骨再建材を医療機器として開発し、当社グループ自ら製造販売承認を取得しています。なお、DDS領域における自己組織化ペプチド薬剤の担体については、医薬品としての開発となる可能性が高いこと、また、当社独自で薬剤や治療物質についての技術を取得するには時間を要すること等から、主に大手製薬企業への技術供与(ライセンス)を行うことでロイヤリティー等のライセンス収入の獲得を目指します。 当社の医療機器の研究開発プロセスの概要は以下のとおりです。 各プロセス 内容 ① 基礎研究 当社技術が適用可能で医療機器として開発可能なアプリケーションの探索及び製品スペックの最適化を行う。 ② 前臨床試験 医療機器としての条件を満たす安全性、有効性を動物実験により検証を行う。 ③ 臨床試験 患者に対する医療機器の安全性、有効性について検証を行う。 ④ 製造販売承認申請 厚生労働省/PMDA、米国のFDA等の各国の許認可審査機関へ製造販売承認の申請を行う。 ⑤ 製造販売承認取得 厚生労働省/PMDAや各国の許認可審査機関から製造販売承認を得る。 ⑥ 保険収載 各健康保険の適用が可能な償還価格(*)を得る。 ⑦ 上市 医療機器製品として製造及び販売を行う。 C 医療製品開発の事業体制 当社グループでは、小規模・少人数の組織体制で医療製品開発を効率的に進めるため、外部機関を有効に活用して事業を遂行しています。研究開発においては、当社グループがMITから独占的実施権を得ている自己組織化ペプチド技術を基盤技術として、大学・研究機関等とMTA契約又は共同研究契約を締結し共同研究等によって応用技術の獲得に取組んでいます。 当社グループにおける基本的な医療製品事業の流れは以下のとおりです。 (注)1 契約一時金は提携契約締結時に収益となるものであり、マイルストーンペイメントは開発過程において提携契約に定める一定の段階を達成した場合に収益となるものです。 2 業務委託先とは受託臨床試験機関(以下「CRO」という。)や薬事アドバイザー等です。 3 連結子会社である3-D Matrix,Inc.であります。 D MITとのライセンス契約について 当社が開発・販売している製品の基盤となる自己組織化ペプチド技術は、MITの研究者の発明によるものであり、MITは、かかる技術に関連する技術を多数有しています。当社子会社は2003年4月にMITとの間でExclusive Patent License Agreementを締結し、MITから、全世界における医療・生命科学・美容の分野にかかる同特許の独占的実施権(再許諾権付)の許諾を受け、また、当社は2004年10月に当社子会社との間でLicense and Supply Agreementを締結し、当社子会社からアジア地域における同分野にかかる同特許の実施権の再許諾を受けています(なお、2007年10月の米国3-D Matrix,Inc.の当社子会社化に伴い、当社及び当社子会社は2009年4月に同契約について必要な改訂を行っております。)。なお、MITからライセンスを受けている特許以外にも、当社は、次世代の自己組織化ペプチドを独自に開発して、また、当社グループ独自に又は共同研究パートナーと共同で開発した自己組織化ペプチド技術を基盤とした応用技術に関し、当社グループ単独又は共同研究パートナーと共同で特許出願を行い、その中のいくつかについて特許登録を受けております。 (3) 製造 吸収性局所止血材の製造に関して、扶桑薬品工業株式会社及びドイツのPharmpure社との間で製造委受託契約を締結し、製造を委託しております。 (4) 販売 欧州においては、2019年にFUJIFILM Europe B.V.(以下「FUJIFILM」という。)と止血材の消化器内視鏡領域にかかる独占販売契約を締結し、同社において販売を開始しております。その他の領域については主に直販体制による販売を行っております。 米国、日本、オーストラリアにおいては、直販体制による販売を行っております。 (用語解説) 用語 意味・内容 自己組織化ペプチド 生理的条件下(中性pH、塩の存在)に置くと、ペプチド分子同士が規則的に集合
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営方針 当社グループは、「バイオマテリアルによって医療の進展に貢献する」を企業理念とし、外科領域、組織再生領域等において製品開発を続け、グローバルな競争力を獲得することに努めてまいります。 (2)経営戦略等 当社は、医療機器の開発企業として、製造販売承認を取得予定の製品の安定供給体制・販売体制の構築及び製品のグローバル展開を目指しており、国内外の適応拡大に向け経営資源を配置いたします。さらに、その他の各パイプラインや現在国内外の研究機関で応用研究が進んでいる次のパイプライン候補の事業化に注力いたします。 (3)目標とする経営指標 当社グループは、医療機器や医薬品の研究開発投資を行う先行投資型企業であります。外科領域では吸収性局所止血材、後出血予防材、粘膜隆起材、癒着防止材等を開発しており、組織再生領域では歯槽骨再建材、創傷治癒材等の開発をしております。このパイプライン群を早期に製品化し、製品販売で収益を確保することが安定的な企業運営に繋がることから、事業収益を主要な経営指標に位置付けております。また、そのためには当社グループ内の基礎研究の共有や効率化を実施し、臨床開発等の研究開発費を効率よく管理していく必要があり、その観点からは研究開発費も重要な経営指標に位置付けております。 なお、2027年4月期は、製品販売による事業収益は13,422百万円、研究開発費は1,142百万円を計画しております。 (4)対処すべき課題 当社グループは、医療分野を取り巻く現状を分析し、それらを踏まえた最善の事業戦略の策定及び推進実行に向けて、具体的には以下のような点が事業運営上の課題と認識しております。 ①事業収益拡大とコスト削減 当社グループは、主力製品である止血材について、世界最大の市場を有する米国のほか、欧州、日本、オーストラリアにおいて、本格的に製品販売を実施しております。売上成長を最大化するために、各極において営業体制を確立・拡大し、相応の営業費用を投じてきた結果、前連結会計年度以前は営業損失が継続しておりました。しかしながら当連結会計年度には、グループ全体としては業績改善の途上であるものの、米国子会社における業績拡大が進んだことを主因として、営業利益を計上するまでに至りました。 今後も当面の期間は、当社止血材の優位性が高く、売上成長が確実に見込まれる消化器内視鏡領域を引き続き重点領域とし、他領域の営業体制は利益貢献が見込まれる範囲内での活動に留めることで、継続的な売上成長を実現しつつ、同時に確実な収益確保を重視する方針にて進めてまいります。 また研究開発に関しては、引き続き臨床試験を必要としない又は最小規模で実施できる領域に注力してまいります。また、グローバルに見て最も魅力的な米国市場を最終的なターゲットとして、自社コストや時間の最小化に努めつつ、研究開発を継続してまいります。 ②資金調達 前連結会計年度以前は、当社グループの事業継続に必要な資金は、主に、投資ファンドのハイツ・キャピタル・マネジメント・インク(以下「ハイツ」という。)に対する転換社債型新株予約権付社債の発行並びに新株予約権の発行及び権利行使により調達しておりました。これらの資金調達手段は、株式市場の動向や株価の下落等により資金を確保できないおそれや、早期償還条項の適用により最終償還日より前に返済を求められるおそれがあったため、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められました。 しかしながら、上記①記載のとおり、当連結会計年度には営業利益を計上するまでに至り、その結果、当連結会計年度末における現金及び預金残高は2,830百万円となっております。これに加えて、ハイツに対して発行した全ての転換社債型新株予約権付社債の償還又は転換が完了したことにより、早期償還条項の適用により最終償還日より前に返済義務を負うおそれもなくなっております。さらには、取引金融機関と交渉し、新規の当座借越契約及び既存のコミットメントラインの融資枠の拡大も行われております。今後も引き続き、金融機関からの借入を含む様々な資金調達を検討し、継続的な財務基盤の強化に努めてまいります。 なお、以上のことから、当社グループにおいて、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消し、また、当連結会計年度末の翌日から1年間の資金繰りに重大な懸念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断した結果、「継続企業の前提に関する注記」は記載しておりません。 ③研究開発体制及び経営管理体制の強化 当社グループは、パイプラインの進展及び事業のグローバル展開に対応するため多様化するリスクを把握し、これに対処するための研究開発体制や経営管理体制の強化を経営課題と認識しております。 当社グループは、研究開発において小規模の体制で各規制当局の定める基準に準拠した体制を構築し、複数の製品開発を実施しております。今後、研究開発活動がさらに拡大、グローバル化した際にも必要な情報の収集を行い、社内規程の改訂や継続的社員教育等を通して、法令や規則の遵守のための活動を継続して行ってまいります。 また、当社グループは小規模組織ですがグローバルに拠点を展開しております。そのため、グループ全体での内部統制体制を確立することを目指し、統制項目や業務プロセスを検証し、リスクを洗い出し、それを最小化する取組を実施しております。今後も組織的な内部統制の構築を進めるとともに、組織間の牽制機能の強化やコンプライアンス体制の強化に向け取り組んでまいります。 また今後も、上市製品の増大、事業展開エリアの拡大等、事業ステージに合わせて、充分な体制を維持すべく、事業計画に合わせた人員計画により、高度な専門知識・経験を有する国内外の人材確保や育成、外部リソースの積極活用に努めてまいります。
3 【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。 当社グループとしては、必ずしも事業展開上のリスク要因に値しないと考えられる事項についても、投資判断上、重要と考えられるものについては、投資者への積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、これらのリスクを認識した上で、その回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式への投資判断は、本項及び本項以外の記載も併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社グループに関連するリスクの全部を網羅したものではないことにご留意いただく必要があります。 なお、本文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 医療製品事業に関するリスク A 医薬品医療機器等法等の法的規制に関する事項 当社グループが開発、販売している医療機器を含む医療製品については、研究、開発、製造、販売といった事業活動に対して各国において薬事に関する法令及び行政指導等並びに諸関連法令等による種々の規制(以下「薬事関連規制」という。)がなされております。 当社グループでは、薬事関連規制の遵守に努め、事業の進捗に合わせて社内の体制の整備に取組んでおり、今後もこのような体制を維持・継続してまいりますが、薬事関連規制に変更があった場合等は、既に製造販売承認を受けて上市している止血材(以下においては止血以外の創傷治癒、癒着防止及び後出血予防の機能を合わせて有し又はこれらの機能を主なる機能とする医療機器も含め当社グループが製造販売承認を受けている医療機器を「本止血材」ということがある。)を含め、当社グループの医療製品の開発、販売に影響を与える可能性があります。また、本止血材については、上市した各国において製造販売に関する承認を得ておりますが、承認の申請に係る効能、効果又は性能が認められない等の事情が認められて、製造販売承認が取り消され、販売ができなくなることとなる可能性は否定できません。これらの事態が生じた場合、当社グループの医療製品の開発、販売に影響を与え、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 B 収益の不確実性に関する事項 本止血材は外科手術や消化器内視鏡領域において幅広く使用されて止血性能について高い評価を得、手術件数や適応症例数も安定的に推移しており、今後も安定した需要が見込まれます。また、生物由来品である既存製品と異なり、人工合成物であり安全性が高い本止血材は、既存製品と十分差別化できるものと考えております。しかしながら、医療製品業界においては、激しい競争状況の下、国際的な巨大企業を含む多くの企業、研究機関等により、開発が行われ、技術は常に進歩しています。従って、外科手術や消化器内視鏡領域をめぐる技術の大幅な変化や、当社グループの医療製品の性能を上回る性能の競合製品が市場に登場する等により、当社グループの医療製品の売上が減少する可能性は否定できません。この場合、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 C 保険制度の変化による収益の不確実性に関する事項 本止血材は、複数の国において保険収載されております。しかし、今後、保険制度の変更がなされたり又は本止血材について保険収載が取り消されたりもしくは保険償還価格の変更がなされる可能性は否定できません。これらの事態が生じた場合、本止血材を含む当社グループの医療製品の販売に影響が与えられ、ひいては当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼすこととなる可能性があります。 D 開発のプロセスに関する事項 医療製品の開発は長期間にわたり相当な費用が必要であるのに対して、その成功の比率は高いものではありません。現在開発を行っている製品を含め、当社グループが開発する医療製品の開発が成功しなかった場合には、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 E 特定の契約先からの事業収益への依存に関する事項 欧州での本止血材の販売についてはFUJIFILMへの依存度が高くなっております。今後、FUJIFILMとの契約が解除その他の理由で終了した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 F 重要な契約に関する事項 当社グループの事業展開上、重要な契約が解除された場合、不利な契約改定が行われた場合や契約期間満了後に契約が継続されない場合は、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 G 製造・販売・在庫に関する事項 当社グループは、主要原材料であるペプチドを十分な品質を担保して調達すべく、長年製造を委託しているペプチド製造会社に対し製造を委託しています。さらに、複数購買のために複数社との間で製造委託契約の交渉を行っております。また、本止血材の製造に関しては、扶桑薬品工業株式会社に加え、ドイツのPharmpur社との間でも製造委受託契約を締結し、複数の製造拠点に基づく安定した製品供給体制を構築しております。 このように、当社グループでは、本止血材の製品供給体制を強化するため、バックアップ体制の構築に取組んでおりますが、本止血材を含め、当社グループの医療製品について、想定外の事故等も含めペプチドを含む原材料及び各種構成部品の供給、委託製造の遅れが生じる事態になった場合には、当社グループの財政状況や経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 また、製品販売が計画どおりに進まず、過剰な原材料を保有することになった場合には、原材料等の評価損計上等当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 H 製造物責任等に関する事項 医療製品の設計、開発、製造及び販売には、予期せぬ副作用による健康被害のリスク及び製造物責任のリスクが内在しております。 当社グループにおいては、製品の基礎となる自己組織化ペプチド技術を利用した本止血材について、ヒトでの臨床試験を各国において実施済であり、因果関係を否定できない重篤な不具合及び副作用等の有害事象は検出されておりません。また、当社グループが各国において販売を行っている本止血材について、有害事象の報告はありません。しかしながら、今後、本止血材を含め、当社グループが開発した医療製品の予期せぬ副作用により患者に健康被害を引き起こす可能性は否定できません。また、副作用による健康被害以外に設計、開発、製造、販売において不適当な点が発見された場合には、当社グループが製造物責任を負う可能性があることは否定できません。当社は、全世界を対象地域とする製造物責任賠償保険に加入しておりますが、これらの事態が生じた場合には、販売中止、製品回収、損害賠償責任の負担等により当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、このような事例において製造物責任等に基づく損害賠償請求がなされた場合、結果として当社グループの責任が否定されたとしても、損害賠償請求への対応について相当の費用、労力及び時間がかかる可能性があり、さらに、損害賠償請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、製品に対する信頼、ひいては当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 I 大規模災害等に関する事項 当社グループは、グローバルで事業展開をしておりますが、地震、火山噴火、津波等の大規模災害、COVID-19やその他感染病によるパンデミックといった大規模災害が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。このため、大規模災害を想定した訓練及び必要な対策を継続実施するとともに、当社の事業活動の継続や従業員の衛生・健康・安全の確保のために必要な対応を適時適切に行うこととしております。 今後も当社グループが事業を展開する各国の医療業界の影響を注視し、万が一当社グループが事業を営む地域において大規模災害の発生により甚大な影響がある場合は、必要な対応を図ってまいりますが、これらの事態の状況によっては当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 知的財産権・訴訟等に関するリスク A 特許の取得状況等に関する事項 当社グループは、自己組織化ペプチド技術にかかる物質特許及び当該物質特許を利用した基本的な用途特許(以下、これらを併せて「基本特許群」という。)につき、当社子会社がMITより独占的実施権(再許諾権付)の許諾を受け、当社が当社子会社より実施権の再許諾を受けており、また、当社グループにて特許出願しております。 当社は、MITを権利者とする自己組織化ペプチド特許(出願国:米国)について、自己組織化ペプチド応用技術に係るMIT出身の研究者により設立されたバイオベンチャー企業であるARCH Therapeutics, Inc.社(以下「Arch社」という。)との間で非独占的なサブライセンス契約を締結しておりました。しかしながら、Arch社の現在の事業展開の進展状況より、現時点において当社グループと競合するおそれは低いものと考えておりますが、将来的な競合の可能性は否定できません。 また、Arch社は、止血材を用途とする一部の自己組織化ペプチド(主に当社も用いているRADA配列)に関する特許について、MITから独占的実施権の許諾を受けております。当社の独占的実施権との間で調整が必要となる可能性がありますが、従前、Arch社からかかる権利に関して当社に対して働きかけ等があったことはありません。MITのライセンス方針は技術の広がりを目的としており、MITはライセンシー同士の争いは好まないため、当社は、かかる調整の必要が生じた場合には、MITから何等かの支援が得られるものと従前理解しており、現在もそのとおり理解しております。しかし、かかる調整をMIT自ら行うことについて書面で確約することについては消極的な姿勢が示されたことから、今後、当社自らかかる調整を行う必要が生じる可能性は否定できません。 基本特許群は、自己組織化を起こしハイドロゲルを形成する主なペプチド群をカバーしており、国、地域によりばらつきはあるものの、日本においては既に登録済となっております。しかしながら、基本特許群のうち、現在登録に至っていないものについては、最終的に登録に至らない可能性があり、その場合には当社グループの将来の事業を完全に保護することができない可能性があります。また、当社グループの事業を包含するバイオマテリアル関連産業においては、日々研究開発活動が繰り広げられており、当社グループの技術を超える優れた技術が開発されることにより、基本特許群の技術が淘汰される可能性は否定できません。 また、当社グループは基本特許群を用いて多数の研究機関と応用技術にかかる共同研究を行っており、主要なパイプラインに関するもの以外についても既に複数の用途特許について共同出願しておりますが、全ての特許について登録に至るとは限りません。これらの特許が成立しなかった場合、当社グループの将来の事業を完全に保護することができない可能性があります。 B 訴訟等に関する事項 当社グループは、第三者の知的財産権に関する調査を随時行っており、自己組織化ペプチド技術を用いた製品開発を行う限りにおいて、当社グループに対して上記のArch社のMITの特許由来の権利に関連する事例以外は、第三者の特許権等の知的財産権侵害を理由とする訴訟が提起される可能性は極めて低いと考えております。また、本報告書提出日現在において、当社グループと第三者との間で訴訟が発生し又は第三者から知的財産権侵害の主張を受けたという事実もありません。しかし、当社グループは、今後多岐に渡る事業展開を考えていることから、かかる知的財産権侵害の問題を完全に回避できない可能性があります。将来、当社グループの事業活動が第三者の知的財産権を侵害しているとして損害賠償請求等の訴訟を提起された場合には、損害賠償責任を負う可能性があることに加え、解決に多大な時間及び費用を要するおそれがあり、当社グループの事業戦略、財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、知的財産権以外にも事業活動に付随するその他の訴訟を提起される可能性があり、訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、このような事例において結果として当社グループの責任が否定されたとしても、知的財産権侵害等に基づく損害賠償請求がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、製品又は当社グループに対する信頼に影響が生じ、ひいては事業活動に影響を与え、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③経営成績、財務状況等に関するリスク A 業績の推移に関する事項 当社グループの主な事業収益は、本止血材の上市以前は販売提携契約に基づくマイルストーン収益であり、上市後は本止血材の製品売上に基づく収益です。過去には本止血材の研究開発費用が先行して計上されてきたことに加え、現時点でも本止血材の営業体制確立等のために相当額の先行費用を計上しているため、2012年4月期を除き費用計上が事業収益を上回り、営業損失及び当期純損失を計上しております。このため、過年度の財務経営指標は、当社の業績期間比較及び将来の業績を予測する材料としては不十分な面があります。 B マイナスの利益剰余金を計上していることに関する事項 当社グループは、当連結会計年度末においてマイナスの利益剰余金を計上しております。2026年4月期において、本止血材の販売拡大に基づく黒字化を達成しており、また今後の開発製品についても、医療機器として製造承認の取得を目指しており、医薬品と比べて開発に要する費用と期間は格段に少ないことを前提として更なる利益確保を目指しております。しかしながら将来において、事業計画どおりに事業が進展せず、利益剰余金がプラスとなる時期が遅れる可能性があります。 C 重要事象等に関する事項 当社グループは、前連結会計年度まで継続して営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しており、事業継続に必要な資金は、主に、投資ファンドのハイツ・キャピタル・マネジメント・インク(以下、「ハイツ」という。)に対する転換社債型新株予約権付社債の発行並びに新株予約権の発行及び権利行使により調達しておりました。これらの資金調達手段は、株式市場の動向や株価の下落等により資金を確保できないおそれや、早期償還条項の適用により最終償還日より前に返済を求められるおそれがあったため、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるものとして、「継続企業の前提に関する注記」を記載しておりました。 しかしながら、当連結会計年度末においては、米国子会社における業績拡大により、連結売上高は10,886百万円となり、営業利益は1,335百万円獲得するとともに、営業キャッシュ・フローが396百万円のプラスに転じるまでに至り、その結果、当連結会計年度末における現金及び預金残高は2,830百万円となっております。これに加えて、ハイツに対して発行した全ての転換社債型新株予約権付社債の償還又は転換が完了したことにより、早期償還条項の適用により最終償還日より前に返済義務を負うおそれもなくなっております。さらには、取引金融機関と交渉し、新規の当座借越契約及び既存のコミットメントラインの融資枠の拡大も行われております。 以上のことから、当社グループにおいて、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消し、また、当連結会計年度末の翌日から1年間の資金繰りに重大な懸念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断した結果、「継続企業の前提に関する注記」は記載しておりません。 D 税務上の繰越欠損金に関する事項 当社グループには、提出日現在において多額の税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため繰越欠損金の期限が切れた場合には、課税所得の控除が受けられなくなります。そうした場合、通常の法人税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 E 資金繰りに関する事項 当社グループでは、今後もパイプラインの開発費用が先行して発生します。本止血材の販売拡大に基づく黒字化は達成し、今後も引き続き事業提携やライセンスアウト等の契約の獲得、多様な資金調達等による資金確保に努めますが、事業計画どおりに事業
(2) 【役員の状況】 ① 役員一覧 男性7名 女性1名 (役員のうち女性の比率13%) 役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有 株式数(株) 代表取締役 社長 天沼 利彦 1975年11月27日 2000年4月 ベイン・アンド・カンパニー東京事務所入所 2009年4月 ヘッドストロング㈱(現ジェンパクトコンサルティング㈱)マネージング・コンサルタント就任 2010年7月 ソニー㈱マネージャー就任 2012年11月 3-D Matrix, Inc. マネージャー就任 2017年10月 ㈱JBIC IG Partners インベストメントディレクター就任 2019年7月 当社執行役員北米事業統括部長就任 2021年7月 当社取締役就任 2026年4月 当社代表取締役社長就任(現任) (注)4 ― 取締役 会長 永野 恵嗣 1954年6月8日 1978年4月 エクソン化学㈱(現エクソン モービル(有))入社 1986年6月 ベイン・アンド・カンパニー 東京事務所入所 1993年4月 同所パートナー就任 1994年4月 同所韓国事務所長就任 2000年4月 New Media Japan, Inc.設立 日本代表就任 2004年5月 当社設立 代表取締役会長就任 2016年3月 当社取締役会長(現任) (注)4 1,858,100 取締役 小林 智 1980年11月3日 2005年8月 フレゼニウスメディカルケアジャパン入社 2007年4月 当社入社 事業開発部 2014年5月 当社事業開発部マネージャー就任 2017年7月 当社執行役員事業開発部長就任(現任) 2021年7月 当社取締役就任(現任) (注)4 34,500 取締役 茂木 龍平 1967年1月16日 1994年4月 弁護士登録(東京弁護士会所属) 柳田野村赤井法律事務所(現・柳田国際法律事務所)入所 2001年6月 De Bandt, Van Hecke, Lagae & Loesche法律事務所(在ブリュッセル 2002年にLinklatersと合併)入所 2003年8月 弁護士法人大江橋法律事務所(東京事務所)入所 2022年1月 当社入社 ジェネラルカウンセル就任(現任) 2023年7月 当社取締役就任(現任) (注)4 ― 役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有 株式数(株) 取締役 菅野 みずき 1981年3月29日 2011年12月 弁護士登録(東京弁護士会所属) ブレークモア法律事務所入所 2014年9月 アンダーソン・毛利・友常法律事務所入所 2016年11月 弁護士法人大江橋法律事務所入所 2021年1月 同事務所パートナー就任(現任) 2025年7月 当社取締役就任(現任) (注)4 ― 監査役 (常勤) 竹本 毅 1956年1月13日 1980年4月 ㈱日立製作所 入社 2002年7月 New Media Japan, Inc. マネージャー 2004年5月 当社代表取締役社長 就任 2007年9月 Unisantis FZE 日本事務所代表 就任 2008年6月 ニュースコープアジアパシフィック㈱ 取締役社長就任 2010年2月 ㈱グリーントレード 代表取締役社長 就任 2012年2月 ㈱JANAソリューション 事業開発本部長 就任 2019年3月 日東商事㈱ 開発営業部長 就任 2024年7月 当社監査役就任(現任) (注)5 ― 監査役 大川原 紀之 1970年6月9日 2001年10月 弁護士登録(東京弁護士会所属) 松尾綜合法律事務所(現・弁護士法人松尾綜合法律事務所)入所 2005年1月 弁護士法人大江橋法律事務所(東京事務所)入所 2006年6月 桜坂法律事務所(現・ヴァスコ・ダ・ガマ法律会計事務所)共同設立・パートナー弁護士 2008年8月 ヴァスコ・ダ・ガマ法律会計事務所 共同設立・パートナー弁護士 2016年7月 学校法人マックス学園 理事(現任) 2018年6月 天龍ホールディングス株式会社 監査役(現任) 2022年10月 虎ノ門3丁目法律事務所 設立・代表弁護士(現任) 2023年7月 当社監査役就任(現任) (注)5 ― 役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有 株式数(株) 監査役 伊藤 耕一郎 1972年9月26日 1997年4月 ゴールドマン・サックス証券会社入社 2005年11月 税理士法人中央青山(現PwC税理士法人) 入社 2009年7月 公認会計士登録 2011年5月 伊藤国際会計税務事務所開業 代表就任(現任) 2012年1月 ノベル国際コンサルティング有限責任事業組合 パートナー就任(現任) 2014年2月 Bridge Capital Asset Management㈱ 監査役就任 2017年2月 VISITS Technologies㈱ 監査役就任 2018年6月 ㈱エス・エム・エス 社外取締役(監査等委員)就任 2020年2月 アクトホールディングス㈱ 取締役就任(現任) 2020年6月 地盤ネットホールディングス㈱ 社外監査役就任(現任) 2020年10月 モイ㈱ 社外監査役就任(現任) 2022年6月 ㈱いい生活 社外取締役(監査等委員)就任(現任) 2022年8月 大和証券オフィス投資法人 監督役員就任(現任) 2024年7月 当社監査役就任(現任) (注)5 ― 計 1,892,600 (注) 1 取締役菅野みずきは、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。 2 当社は、取締役菅野みずき、監査役竹本毅、大川原紀之及び伊藤耕一郎を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。 3 監査役竹本毅、大川原紀之及び伊藤耕一郎は、会社法第2条第16号に定める社外監査役であります。 4 取締役の任期は、2025年7月24日開催の定時株主総会の終結後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。 5 監査役大川原紀之の任期は、2023年7月27日開催の定時株主総会の終結後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。監査役竹本毅及び伊藤耕一郎の任期は、2024年7月25日開催の定時株主総会の終結後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。 ② 社外役員の状況 当社の社外役員については、社外取締役1名及び社外監査役3名を選任しております。 当社は、社外取締役及び社外監査役を選任するための基準又は方針については、東京証券取引所の有価証券上場規程に関する取扱要領等を参考にしております。 (当社と当社の社外取締役及び社外監査役との人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係の概要) 社外取締役菅野みずきは、弁護士法人大江橋法律事務所のパートナー及びニッセイアセットマネジメント株式会社の社外監査役を兼任しております。各社と当社の間には、人的関係、資本関係又は取引関係その他の利害関係はありません。 社外監査役大川原紀之は、学校法人マックス学園の理事、天龍ホールディングス㈱の監査役及び虎ノ門3丁目法律事務所の代表弁護士を兼任しております。各社と当社の間には、人的関係、資本関係又は取引関係その他の利害関係はありません。 社外監査役伊藤耕一郎は、伊藤国際会計税務事務所代表、地盤ネットホールディングス株式会社及びモイ株式会社の社外監査役、株式会社いい生活の社外取締役(監査等委員)、大和証券オフィス投資法人の監督役員を兼任しております。各社と当社の間には、人的関係、資本関係又は取引関係その他の利害関係はありません。 社外取締役菅野みずきは、弁護士としての専門的な知識・経験等を有しております。当社は、同氏に対し、公正かつ客観的視点で、独立性をもって常勤取締役の業務執行の監督機能を果たす役割を期待しております。 社外監査役竹本毅は、企業経営者としての豊富な知識及び経験を有しております。当社は、同氏に対し、独立・公正な立場からの当社の経営全般に亘る監査・助言を期待しております。 社外監査役大川原紀之は、弁護士として企業の法務面の問題対応について精通しております。当社は、同氏に対し、独立・公正な立場からの会社経営における法務面の監査・助言を期待しております。 社外監査役伊藤耕一郎は、公認会計士として企業の会計監査業務に精通しております。当社は、同氏に対し、独立・公正な立場からの会計監査人とは別の視点での当社の財務状況の監査・助言を期待しております。 ③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係 社外取締役は毎月1回以上開催される取締役会において、内部統制監査を含めた会社の状況を把握するとともに、監査役会にオブザーバーとして参加し、監査役との意見交換を行っております。また、会計監査及び内部統制部門との連携においては、三様監査にオブザーバーとして参加し、情報共有、意見交換を行っております。 社外監査役は、毎月1回開催される監査役会及び必要に応じて開催される臨時監査役会において、監査の実施、情報の共有、意見交換等を通じて、監査機能の強化を図るとともに、内部監査を行っている経営企画室及び会計監査人との間においても、定期的かつ必要に応じて情報交換を行い、相互連携することにより、監査機能の有効性及び内部統制の強化に努めております。
2【沿革】 当社は、米国Massachusetts Institute of Technology(マサチューセッツ工科大学、以下「MIT」という。)の研究者の発明による自己組織化ペプチド技術を基にした医療製品の開発・製造・販売を目的として、2004年5月に設立されました。それに先立って、米国3-D Matrix,Inc.(現連結子会社)が、MIT発のバイオベンチャーとして2001年に設立され、本技術の事業化を目指してMITから本技術に関する特許の独占的実施権の許諾を受けております。 当社は、設立後の2004年10月に米国3-D Matrix,Inc.との間でLICENSE AND SUPPLY AGREEMENTを締結し、本技術に関する特許の実施権の再許諾を受けております。その後、2007年10月に米国3-D Matrix,Inc.を当社の完全子会社としております。 また、当社は本技術を基盤技術として、外科領域等において医療製品の研究開発を行ってまいりましたが、止血材をはじめとした製品化に至っております。 なお、以下本報告書において使用される専門用語につきましては、(*)印を付けて「第1 企業の概況 3 事業の内容」の末尾に用語解説をしております。 年月 事項 2001年5月 MIT発のバイオベンチャーとして米国において3-D Matrix,Inc.(現連結子会社)設立 2003年4月 米国3-D Matrix,Inc.が、MITとの間で自己組織化ペプチド(*)技術に係るライセンス契約を締結 2004年5月 自己組織化ペプチド技術の日本における事業化を目的として㈱スリー・ディー・マトリックス・ジャパンを設立 2007年10月 米国3-D Matrix,Inc.を子会社化 2008年3月 商号を㈱スリー・ディー・マトリックスに変更 2010年8月 第一種医療機器製造販売業許可を取得 2011年10月 大阪証券取引所(現東京証券取引所)JASDAQ(グロース)に株式を上場 2012年4月 フランスに、当社100%出資の子会社として3-D Matrix Europe SAS.を設立 10月 医療機器の品質マネジメントシステムのための国際標準規格「ISO13485」を取得 2014年1月 欧州において吸収性局所止血材のCEマーキング指令適合認証を取得 2015年2月 米国において創傷治癒材の市販前届出510(k)(*)承認を取得 2016年1月 オーストラリアにおける吸収性局所止血材の医療機器製品登録承認を取得 2017年4月 中国でのライセンス許諾契約を締結 2018年10月 欧州における吸収性局所止血材の後出血予防材の適応追加の承認の取得 2019年4月 米国における耳鼻咽喉科領域の癒着防止材兼止血材の製造販売承認を取得 6月 FUJIFILM Europe B.V.と消化器内視鏡分野において吸収性局所止血材の欧州全域における独占販売契約を締結 9月 オーストラリアにおける吸収性局所止血材の後出血予防材の適応追加の承認の取得 2020年7月 日本における吸収性局所止血材の製造販売承認を取得 9月 医薬品販売業許可を取得 2021年3月 高度管理医療機器販売業・貸与業許可を取得 6月 米国における吸収性局所止血材の市販前届出510(k)承認を取得 2022年4月 米国における粘膜炎の創傷治癒材の市販前届出510(k)承認を取得 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(グロース)からグロース市場に移行 2025年12月 欧州における新規ペプチドの製造販売承認を取得
役員情報は有報に記載された範囲です。部長級など社内キーマンの網羅情報ではありません。
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