Arent株式会社Arent5254東証グロース情報・通信業2025年6月期, 連結, 日本基準

Arentは何で稼いでいる?

Arentの売上の約80%は「プロダクト共創開発」から。ほかに「自社プロダクト」・「共創プロダクト販売」などで稼いでいます。

売上100円あたり約42円が営業利益として残ります。

前期から売上は+37.0%、営業利益は+36.8%。

数字で見ると

2025年6月期、現金は総資産の63%

2025年6月期、売上100円から営業利益42円

開示された数値から自動で作った要約

※ セグメント売上の合計は内部取引を含むため、売上高に比例配分して表示しています

このページの図をブログに貼る

下のコードを HTML に貼ると、図とリンクが表示されます。出典の表記は消さずにお使いください。

2025年6月期の数字(書類の提出日 2025-09-26)

売上高
40.3億円
営業利益
16.9億円
利益率 42.0%
純利益
6.3億円
利益率 15.7%
フリーCF
7.4億円
開示値から計算
最大事業
プロダクト共創開発
事業売上の80.4%
開示値から計算
発行済株式数
6,439,580株
株主数
1,717人
平均年間給与(単体)
765万円
提出会社の開示値
現金比率
62.9%
ネットキャッシュ 35.9億円 · 現金 ÷ 売上 95.0%
開示値から計算
対業界利益率中央値
+33.1 pt
IT サービス・SI
開示値から計算
ROE
14.2%
開示値から計算
ROA
11.4%
開示値から計算

売上100円の行き先

Arentが100円売ったとき、何にいくら使い、いくら残るか。

2025年6月期
原価
37円
販管費
21円
営業利益
42円
最後に残る純利益
16円

利益率の年次推移

粗利率63.4%
2022年6月期: 49.6%49.6%2023年6月期: 53.1%53.1%2024年6月期: 58.0%58.0%2025年6月期: 63.4%63.4%22/623/624/625/6
営業利益率42.0%
2022年6月期: 24.0%24.0%2023年6月期: 35.0%35.0%2024年6月期: 42.1%42.1%2025年6月期: 42.0%42.0%22/623/624/625/6
純利益率15.7%
2022年6月期: -4.7%-4.7%2023年6月期: 15.7%15.7%2024年6月期: 22.4%22.4%2025年6月期: 15.7%15.7%22/623/624/625/6

年度をそろえて、売上から粗利・本業の利益・純利益が残る割合を比較します。未開示の年度は線をつなぎません。

3年の業績と利益率

2022年6月期 → 2025年6月期

売上高40.3億円
2022年6月期: 10.1億円10.1億円2023年6月期: 20.2億円20.2億円2024年6月期: 29.4億円29.4億円2025年6月期: 40.3億円40.3億円22/623/624/625/6
営業利益率42.0%
2022年6月期: 24.0%24.0%2023年6月期: 35.0%35.0%2024年6月期: 42.1%42.1%2025年6月期: 42.0%42.0%22/623/624/625/6
純利益率15.7%
2022年6月期: -4.7%-4.7%2023年6月期: 15.7%15.7%2024年6月期: 22.4%22.4%2025年6月期: 15.7%15.7%22/623/624/625/6
FCFマージン18.4%
2022年6月期: 14.9%14.9%2023年6月期: 38.6%38.6%2024年6月期: 28.2%28.2%2025年6月期: 18.4%18.4%22/623/624/625/6

売上(銀行・保険は経常収益)は棒、各利益率とFCFマージンは折れ線です。年度をそろえて、事業規模と利益・現金の残り方を比べます。FCFは営業CFと投資支出から計算する場合があります。

事業売上の構成変化

同じ事業キーを接続し、キーの異なる事業は新設・再編として表示。帯の太さは売上構成比。

人と生産性

2025年6月期
1人あたり売上(連結)
1,631万円
1人あたり営業利益(連結)
684万円
1人あたり純利益(連結)
256万円

前期比(2024年6月期 → 2025年6月期)

従業員数(連結) +61.4% · 売上(連結) +37.0%

指標22/623/624/625/6
従業員数(連結)4261153247
平均年間給与(提出会社・単体)—674万円731万円765万円
平均年齢(単体)—38.0歳38.5歳39.2歳
平均勤続年数(単体)—1.8年1.8年1.9年

1人あたりの値は連結売上・利益を連結従業員数で割ったものです。平均年間給与・年齢・勤続年数は提出会社単体の値で、持株会社では本社の少人数の平均になることがあります。従業員数の定義は会社ごとに異なります。開示値から計算(DERIVED)。

詳しく見る

業界

この会社が出てくる業界地図。

大株主など

  • 鴨林広軌35.8%
  • 株式会社日本カストディ銀行(信託口)資産管理口8.7%
  • 佐海文隆5.4%
  • SBI4&5投資事業有限責任組合4.7%
  • 中川高志4.2%
  • 丸山篤史4.1%
  • MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)資産管理口3.5%
  • 大北尚永 (常任代理人 みずほ証券株式会社)資産管理口3.4%
  • 野村信託銀行株式会社(投信口)3.3%
  • 株式会社SBI証券1.9%

2025-06-30 ※「資産管理口」は投資信託や年金などの株をまとめて預かる名義で、実際の持ち主(機関投資家など)ではありません。

業界内の5軸プロフィール

直近の公開決算から、同じ主な業界の企業内での位置を示します。

  • Arent主な業界: IT サービス・SI
会社順位
  • 売上成長

    • Arent98.4157社
  • 利益率

    • Arent99.7196社
  • 現金化

    • Arent18.1185社
  • 効率

    • Arent9.4196社
  • 財務余力

    • Arent92.97社

点は各社の主な業界内での順位です。会社ごとに比較対象となる業界が異なる場合があります。値がない軸はデータなしと表示し、総合点は計算しません。業界順位は投資推奨ではありません。

同業の近い規模の会社と比べる

同じ業界プロフィールの会社から、売上規模が近い企業を並べています。数値は各社の最新公開有報です。

会社決算期売上高本業利益率純利益率自己資本比率
株式会社Arent202540.3億円42.0%15.7%78.9%
株式会社FIXER202539.8億円-43.4%-53.2%83.7%
ティアンドエスグループ株式会社202541億円18.4%12.4%79.5%
日本ラッド株式会社202641.3億円4.1%4.0%71.3%
株式会社ヘッドウォータース202539億円5.9%1.5%34.5%

時価総額・PER・株価利回りはEDINETに含まれないため表示していません。会社ごとに決算期や会計基準が異なる場合があるので、期末と出典を確認してください。

会社概要

Arentは東京都港区に本社を置く、2012年設立のIT サービス・SIの会社です。連結の従業員は247人。東証グロースに上場しています。

正式社名
株式会社Arent
英文社名
Arent Inc.
証券コード
5254
上場市場
東証グロース
本社所在地
東京都港区浜松町二丁目7番19号
代表者(有報の記載)
代表取締役社長 鴨林 広軌
設立
2012年7月
資本金
5.7億円
従業員数(連結)
247人
平均年間給与(単体)
765万円
決算月
6月
業種(東証)
情報・通信業
公式サイト
arent.co.jp
法人番号
7080401018908

出典: 有価証券報告書(S100WRNQ、2025年9月26日提出)。提出時点の情報で、その後の変更は反映していません。

有価証券報告書から読む会社情報

会社が提出した有報の記述を、年度と出典を添えて確認できます。

提出日 2025-09-26 · 書類 S100WRNQ

事業の内容
3【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社4社(株式会社構造ソフト、Arent Vietnam, Co., Ltd.、株式会社Arent AI、株式会社PlantStream ※2025年3月まで株式会社PlantStreamは持分法適用関連会社)により構成されており、主に建設業界及びプラントエンジニアリング業界の大手企業に対し、DXによる業務効率化・生産性向上を実現するためのコンサルティング及びシステム開発を行っております。また自社開発やM&Aによって拡充した建設業界に特化したプロダクトの販売も強化しております。

当社グループは、「暗黙知を民主化する(※1)」をミッションに、属人化しブラックボックスと化した高度な暗黙知を見つけ出し、高い数学力、深い業界知識で解き明かし、ビジネス化することで、主に建設業界のニッチな課題を解決することを目指しております。クライアント企業と共にBIM(※2)化、SaaS(※3)化された新たなシステムを開発し、未だに利用されている旧来からの非効率的なシステム(レガシーシステム)を置き換えていくことで、建設業界の大幅な業務効率化・生産性向上を実現してまいります。

当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

当社グループは、クライアント企業とDXにおけるパートナーとしての関係を構築し、継続的な協同関係を通じて、課題発見からプロダクトの共創開発、事業化までを実行し、開発した共創プロダクトについて、クライアント企業とのジョイントベンチャーを通じて販売してきました。また、クライアント企業との協同を通じて得た業界の深いドメイン知識を活かす形で、自社プロダクトの開発・サービス提供を展開しております。当社グループが提供しているプロダクト共創開発、共創プロダクト販売、自社プロダクトの内容は以下のとおりです。

1.プロダクト共創開発(当社、株式会社Arent AI)

現在の当社グループのメインとなる事業であり、建設業界の大手企業等に対し、DX支援のためのコンサルティング・システム開発(主に準委任契約)を行っております。当セグメントでは、コンサルティングから本開発、さらに事業化後の継続開発まで、長期にわたりクライアント企業と協同します。

コンサルティングでは、エンジニアリングにどう落とすかという視点からヒアリングや情報分析を行い、業界の状況、顧客の課題を深く把握し、3ヶ月程度でPoC(※4)やプロトタイプを作成します。次にパートナー企業からのフィードバックを受け、対話をしながら、24か月程度でMVP(※5)を開発する本開発を行います。これらをアジャイル開発(※6)により行う中で、初期フェーズに見られた、クライアント側に不足するIT知識、当社グループ側に不足する業務知識のギャップが埋まっていき、よりクライアントの実態に合ったシステムプロダクトを構築できます。

プロダクトの初期リリース後は、顧客の要望する追加機能の開発を行う継続開発のフェーズに移行し、プロダクトの利用終了まで、長期間にわたり継続的な収益獲得を期待できます。

主要な顧客である高砂熱学工業株式会社や、当社の関連会社であった株式会社PlantStreamは、このフェーズに移行した事例であり、当セグメントの主要顧客として、安定的な取引を継続します。本開発の終了後は、年間50百万円~数億円規模の継続開発を行い、顧客の業務効率化と共に収益が拡大していくWin-Winの関係性を目指したビジネスモデルを構築しております。

また事例のリリースや展示会出展等で獲得した商談から、増強した営業体制や開発体制によって、次の事例につながる案件を獲得する好循環を実現することで、更なる事業成長に取り組んでまいります。

(参考:プロジェクト件数の推移)

また、当社の連結子会社である株式会社Arent AIは、建設DXと親和性の高い「生成AI」に焦点を絞ったプロダクトの開発に取り組み2024年7月30日に法人向け生成AIツール「Bizgenie」をリリースしました。

2.共創プロダクト販売(株式会社PlantStream)

1.のプロダクト共創開発による成果の商品化・外販を行っており、当社の持分法適用関連会社であった株式会社PlantStreamを通じて、主にプラントエンジニアリング業界に対し、プラント設計における配管作業を自動的に行うソフトウエア「PlantStream®」のライセンス販売を行い、利用期間に応じた継続的な収益を得ております。

プロダクト共創開発を進めていく中で、クライアント企業の社内システムとしてだけではなく、外販できるプロダクトとして事業化を進めることがあります。事業化の手法は様々ですが、当社グループでは、クライアント企業との協力関係をより強固なものとしながら事業化を図る手段として、共同出資によるジョイントベンチャーの設立を選択肢の一つと考えております。

具体的な事例として当社は、千代田化工建設株式会社と「PlantStream®」をプラントエンジニアリング業界に特化したソフトウエアとして世界中のプラントオーナーやEPCコントラクター(※7)など向けに販売を目指すことを目的として、折半出資のジョイントベンチャーである株式会社PlantStreamを設立し、2021年4月には「PlantStream®」を世界に正式リリースしております。「PlantStream®」は、プラント設計における膨大な配管作業を、各配管の間隔等の諸条件をクリアしながら自動的に行うツールであり、1分間に1,000本もの配管を行い、手作業が一般的であった従来の工数を削減するものです。

なお、共創プロダクト販売の売上高及びセグメント利益の金額は、当社の持分法適用関連会社であった株式会社PlantStreamの財務情報の金額に当社の持分割合を乗じた金額であるため、連結損益計算書において、当セグメントの売上高は計上されず、持分法の会計処理を通じて、持分法による投資損失に反映されております。

また継続的な事業運営の基盤を整え、プラントエンジニアリング業界への更なる寄与を目指していくため千代田化工建設株式会社と協議を重ねた結果、2025年3月には株式会社PlantStreamを完全子会社化しております。なお2025年4月以降の損益は自社プロダクトのセグメントに含めております。

3.自社プロダクト(当社、株式会社PlantStream、株式会社構造ソフト)

主に建設業界に対し、自社開発やM&Aによって拡充したソフトウエアのライセンス販売等を行い、利用期間に応じた継続的な収益獲得を目指す事業です。

クライアント企業との協同を通じて得た業界の深い知識を活かす形で、自社プロダクトの開発・サービス提供も展開しております。

具体的な事例としては、米国のAutodesk社が提供するBIMツール「Revit」のアドイン(ソフトウエアへ機能を追加するプログラム)として「LightningBIM 自動配筋」や「Lightning BIM ファミリ管理」といった自社開発したプロダクトの他、株式会社構造ソフトが展開する構造計算および工程管理ソフト、株式会社PlantStreamが展開するプラント設計自動化ソフトのような、M&Aした子会社が保有する建設業界向けのソフトウエアがございます。

今後も業界特化型SaaSをM&Aによってグループ化して多層展開するプロダクト群戦略、業務システム内にAIを実装して既存システムをアップデートするAIブースト戦略、直販×提案型で利益率を向上させるコンサルティング直営業戦略を推進していくため、プロダクトラインナップの拡充に取り組んでまいります。

※1 暗黙知とは、経験や勘に基づく知識で、言語化することが難しいものを指します。当社グループは、暗黙知をソフトウエアとして形にし、誰もが使えるようにすることを「民主化」と呼んでおります。

※2 Building Information Modelingの略であり、コンピュータ上に作成した主に3次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げ等、建築物の属性情報を併せ持つ建物情報モデルを構築するシステムです。BIMの活用により、設計者・施工者・施工主間のリアルタイムな情報共有を行うことで、修正にかかる手間の大幅な削減や、工程間の不整合及び手戻りの防止といった効果が期待されています。

※3 Software as a Serviceの略であり、インターネットを経由し、ソフトウエアの機能を提供するサービスを指し、常に最新のソフトウエアを提供できる等の利点があります。インターネットの普及により、いわゆるパッケージ製品の販売という形態から、移行が進んでおります。

※4 Proof of Concept(概念実証)の略であり、新技術等の実現可能性を検証するために行う実験的工程を指す用語です。

※5 Minimum Viable Product(実用最小限の製品)の略であり、顧客が求める必要最小限の機能を持った製品のことを指す用語です。MVPの提供後、顧客からのフィードバック等を参考に、製品の改善を図ります。

※6 開発工程を小さな機能単位に区切り、機能単位毎に要件定義・開発・テスト等を行い、その繰り返しにより集合体としての大きなシステムを構築する手法です。仕様変更や追加開発の要望にも柔軟な対応が可能という利点があります。

※7 Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction(建設)を一括して請け負う企業です。

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
経営方針・課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1)経営方針

 当社グループは、以下のミッションを掲げ、「建設業界のニッチ領域の課題を解決するデジタル事業を創造し続ける企業」として、職人が持つ高度な暗黙知をシステムとして具現化することで、クライアント企業の業務効率化から新事業の創出へとつなぐ新たな形のDXを実現します。

領域:巨大な建設業界

建設業界は、非効率なレガシーシステムによる課題を抱える、数多くのニッチ領域で構成された市場

建設市場は国内だけで約75兆円(※1)の規模を持つ巨大な市場でありながら、SaaS化されている領域は施工管理等のごく一部に限られており、未だ非効率なレガシーシステムによる課題を抱えた数多くのニッチ領域が存在します。

当社グループは、「3Dを核としたシステム開発の技術力」、「建設業に特化した開発実績により蓄積したナレッジ」、「課題発見~プロダクト開発~事業化までの全工程をハンズオンで実施する事業創出力」の3つの強みを活かし、建設業界における労働生産性の低迷や就業者の高齢化の進行等の深い課題を解決することができる企業として、DX化において大きなポテンシャルを持つ建設業界内でのユニークなポジショニングを構築してまいります。

※1 国土交通省総合政策局 情報政策課建設経済統計調査室「2025年度建設投資見通し」

事業:デジタル事業立ち上げ

業界の大手企業と共創プロダクトを開発し、共に販売していく

当社グループは、クライアント企業との継続的な協同関係を通じて、DXにかかる課題発見から、課題を解決するプロダクトの共同開発、プロダクト販売の事業化までのプロセスを、一気通貫で支援いたします。開発した共創プロダクトは、クライアント企業を通じて、又は当社とクライアント企業とのジョイントベンチャー等の設立を通じて、外部へ販売することにより、単なるソフトウエア開発の受託にとどまらない継続的な収益拡大を目指します。

特徴:ニッチ領域をBIM/SaaS化

ニッチ領域のレガシーシステムに置き換わる新たなシステムを開発し、高いマーケットシェアを獲得する

当社グループは、建設業界にある数多くのニッチ領域に狙いを定め、自社及び共創でBIM化・SaaS化されたプロダクトを開発し、こうしたニッチ領域の非効率的なシステム(レガシーシステム)を置き換えていくことで、高いマーケットシェアを獲得し、高利益率を実現してまいります。

(2)経営環境

・建設業界の状況

 現在の建設業の労働生産性は製造業の約50%といわれており、また、業界の高齢化が進んでいる状況にあります。当社グループは、建設業界は細分化された多重下請け構造が長年の課題を複雑化し、DXの推進が非常に難しい業界であるため、高齢化に伴い職人の暗黙知が消滅していく危機にあると考えており、こうした高度な暗黙知を、高い数学力・深い業界知識で解き明かし、モデル化する力でシステムへと昇華させ、誰もが使えるよう「知」の民主化を進めます。

建設業の労働生産性

建設業就業者の年齢層別割合

(出所)

建設業の労働生産性:一般社団法人 日本建設業連合会「建設業デジタルハンドブック」2025年7月更新データ

建設業就業者の年齢層別割合:同 2025年5月更新データ

・建設業界を取り巻く法規制

 建設業界のDXの基盤となるBIM利用について、国土交通省は、建設業界の長年の課題である生産性向上を解決する手段として、以前から導入の検討を続けておりましたが、近年、新型コロナウイルス感染症の影響により、各企業でのデジタル化が進んだことを背景に、2023年度からの公共事業におけるBIM利用の原則化を決定、その後のBIM利用の対象範囲を順次拡大していく方針を発表しております。(出所:国土交通省「令和5年度のBIM/CIM原則適用に向けた進め方」)

 また、建設業への適用が5年猶予されていた時間外労働の上限規制について猶予期間が終了し、2024年4月より適用が開始されております。(2019年施行 改正労働基準法 第36条)

 このような法規制等の状況により、業界の生産性向上はまさに喫緊の課題となっています。当社グループは、3Dを核とした建設業界のDXに必要な技術を網羅しており、特にBIMに関しては、空間自動設計システム「PlantStream®」や、自動配筋ソフト「LightningBIM自動配筋」といったBIM関連製品を生み出してきた実績があります。こうした技術力を活かし、建設業界の大幅な生産性向上を実現します。

・市場規模

 当社グループは、建設業界のIT投資額は、日本国内の建設投資見通し額約75兆円(出所:国土交通省総合政策局 情報政策課建設経済統計調査室「2025年度建設投資見通し」)に対し、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会「企業IT動向調査報告書(2025)」等を基に当社が見積もった建設・土木業界における売上高に占めるIT投資割合を乗じることで、約1兆円程度と当社では試算しております。そのうち当社グループがターゲットとする市場規模は、Strainer「建設業 売上高ランキング(2023年1月時点)」等を基に建設業界大手(売上高1,000億円以上)の売上高シェアを約55%と仮定し、約5,500億円と当社では試算しております。

 その市場規模の中、前述のBIM原則適用、建設業における時間外労働の上限規制の適用開始の法規制の追い風の元、10%のシェア(売上高約550億円)獲得を目指し、建設業界の深い課題を解決することができる企業として、DX化において大きなポテンシャルを持つ建設業界内でのユニークなポジショニングを構築していきます。また、建設業界においてIT投資が占める割合は他産業と比べて低く、これまで述べたような課題も残されているため、未開拓の市場が多く存在し、将来的には市場規模の更なる拡大も見込めるものと考えております。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループは、クライアント企業に付加価値の高いサービスを提供し続け、M&Aによるプロダクトの拡充を続けることにより、事業の継続的な拡大と企業価値の向上を図ることが重要だと認識しており、事業の成長性を表す売上高成長率と、収益力を表す売上高営業利益率を重要な経営指標と考えております。

(4)経営戦略等

 当社グループは、短期(~FY2025)的には、現在のメイン事業であるプロダクト共創開発におけるクライアントとの取り組み拡大に注力し、非連続成長の達成を目指してまいります。そして、中長期(FY2025~)的には、当社グループが開発した建設業界各領域における「共創プロダクト群の拡販」及び「M&Aによるプロダクト拡充」を実行し、継続的成長を実現する構想を持っております。

(成長戦略のロードマップ)

 短期的に実行する具体的なアクションは以下のとおりです。

 ・プロダクト共創開発の堅実な遂行

 当社グループは、現在、建設業界の複数社よりプロダクト共創開発の大型案件を受注し、開発を継続しております。また新規の業界大手からの引き合いも増加しており、こうした案件を確実に事業化し、更なる収益拡大へとつなげるとともに、現在受注している開発を堅実に遂行し、高品質なプロダクトの作成に注力いたします。

 ・PR、ブランディング施策による更なる案件の獲得

 当社グループのクライアントとの取り組みをPR・ブランディングすることで、建設業界におけるDXのポジショニングを確立し、認知度拡大による更なる案件獲得につなげることを目指し、様々な媒体による広報活動の強化を実施してまいります。

 ・開発体制の強化

 当社グループの技術力を維持しながら、事業規模を拡大するためには、優秀なエンジニアの採用が必要不可欠です。当社グループは、フルリモートワークも可能な環境を整備し、海外子会社を設立するなど、国内・海外を問わない積極的かつ柔軟な採用活動を展開し、開発体制の強化を進めております。

 ・プロダクト事業の成長戦略の遂行

 これまで主にDX事業を中心に展開してきましたが、近年はM&A戦略を通じてプロダクトラインナップを大幅に拡充し、以下の3つの戦略を軸に、事業成長を加速させていきます。それぞれの戦略は単独でも成果を生み出しますが、同時に実行することで相乗効果を高め、リスクや突発的な変化にも柔軟に対応できる体制を構築します。

 ①AIブースト戦略

 業務用ソフトウエアにAI機能をあらかじめ組み込み、ユーザーが特別な操作や意識を必要とせずにAIの支援を受けられる「AIブースト戦略」を推進してまいります。

 ②プロダクト群戦略

 建設業界の現場課題に対応する中小規模のSaaSをグループに迎え、それぞれの経営の独立性を尊重しながら長期的に育成する「プロダクト群戦略」を推進してまいります。

 ③コンサルティング直営業戦略

 業界ナレッジに精通した営業体制を自社で構築し、製品説明にとどまらない課題起点のコンサルティング直営業を展開していきます。この「コンサルティング直営業戦略」により、提案の幅と収益性を両立させながら、プロダクトのさらなる拡販と企業価値の向上を目指してまいります。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループの優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりであります。なお、財務上の課題は、本書提出日現在において、当社の財務は安定しており、優先的に対処すべき課題がないため記載しておりません。

①PlantStreamの顧客拡大、営業強化

当社グループの想定する顧客は、国内外の大手EPCコントラクター、プラントオーナー、中小EPCコントラクター等であり、現在は国内顧客への販売を中心としておりますが、国外への販売拡大を目指し、営業活動を展開しております。それにより売上は社数×ユーザー数で右肩上がりでの伸長を図っていく方針です。

②デジタル新事業の拡大

当社グループは、千代田化工建設株式会社とのプロダクト共創開発の成果である「PlantStream®」や高砂熱学工業株式会社と共同開発した「PLANETS -開発コードネーム-」等のリリースをはじめとして、建設業界・プラントエンジニアリング業界におけるDX支援の実績を重ねることで、着実に知名度が上がり、各クライアントからの受注が増加しております。このような状況の中、売上高の成長及び売上高営業利益率の向上を目指すには、当社グループの強みである「技術力・ナレッジ・事業創出力」の3つを活かしながら、新事業の創出を実現できる案件を見きわめる必要があります。当社グループは、建設業界のニッチ領域におけるシェア拡大につながる案件を積極的に獲得する方針です。

③採用の強化、組織体制の整備

当社グループの事業規模拡大が想定される中、一連のプロセスの実行において、コンサルタント、エンジニア、プログラマー、プロジェクトマネージャー等の様々なIT人材が必要となります。積極的な採用活動を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、人事制度の構築やカルチャーの推進等を進めてまいります。

④管理体制の強化

当社グループは、成長段階にありここ数年で組織が急速に拡大しておりますが、事業の継続的な成長には業務運営の効率化やリスク管理のための十分な内部管理体制の整備、マネジメント人材の拡充が重要だと考えております。このため、業務効率化のための社内基幹システムのリプレイスやバックオフィス業務の整備、経営の公正性及び透明性を確保するための内部監査の強化、監査役監査によるコーポレート・ガバナンスの充実などを行ってまいります。また、組織の拡大ペースに合わせる形でマネジメント人材の採用や育成、教育研修等を実施していく方針です。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)事業環境について

①業界や市場動向について(発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループはIT業界においてプラント・建設業界の課題解決DX、ソフトウエア開発及びサービス提供を主たる業務としております。

建設業界のIT投資額については、日本国内の建設投資見通し額約75兆円(国土交通省総合政策局情報政策課建設経済統計調査室「2024年度建設投資見通し」より)に対し、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会「企業IT動向調査報告書(2024)」を基に当社が見積もった建設・土木業界における売上高に占めるIT予算比率を乗じることで、約1兆円程度と当社では試算しております。建設業界は2023年度よりBIMの原則適用、2024年より時間外労働の上限規制が始まっており、生産性を向上させるため、IT投資は継続的な成長が見込まれております。

当社グループは、高い数学力や深い業界知識を必要とするプラント・建設業界の課題解決DX、ソフトウエア開発及びサービス提供を行うことによって、建設業界のIT投資動向に左右されにくい事業の構築に努めておりますが、国内外の経済情勢や景気動向が変化し、企業がIT投資額を大幅に縮小した場合、当社グループの主たる顧客であるプラント・建設業界の市況が悪化した場合、あるいは予期せぬ事態等により市場成長率の鈍化又は市場規模が縮小する事態となった場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

②競合他社について(発生可能性:小、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:中)

当社グループはプラント・建設業界の課題解決DX、ソフトウエア開発及びサービス提供を中心に事業展開をしてきており、数多くの競合企業が存在しております。

当社グループは、プラント・建設業界の深い知識を有するプログラマーの高い技術力を背景に競合他社との差別化を図っており、コンサルティング力や技術力の強化に努め競争優位性の確保に努めておりますが、当社グループの競争力が低下した場合には、受注が減少し、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

③技術革新への対応について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:中)

IT業界は、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に速く、それに伴い、常に新しい技術やサービスが生み出されております。当社グループの事業においては技術力が競争力の源泉であるため、技術革新への対応が遅れることは当社にとって重大なリスクになると考えております。従いまして、技術革新に迅速に対応できるよう、常に市場動向を注視し技術革新への対応を講じることにより、今後も競争力のあるサービスを提供できるように取り組んでおります。また優秀なITエンジニアの確保や社内勉強会の開催等による社員のスキルアップにも注力しております。

しかしながら、例えば、AI技術の急速な発達により、当社の採用するアルゴリズムより高速に計算が可能となる技術が実用化された場合等、予想以上の急速な技術革新や代替技術・汎用的な競合商品の出現等により、当社グループのサービスが十分な競争力や付加価値を確保できない場合には、新規受注の減少や既存顧客の離反を招来し、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

④システムリスクについて(発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは事業及び社内管理の基盤をインターネット通信網に依存しており、通信ネットワーク機器の故障及び自然災害や火災・事故等によるシステム障害を回避すべく、稼働状況の監視、定期的なバックアップの取得等の未然防止・回避策を実施しております。

しかしながら、大地震等の自然災害が発生した場合の、電力供給やインターネットアクセスの制限等、コンピューターウイルスやハッキングなどの外的攻撃やソフトウエアの不具合、その他予測できない重大な事象が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)事業内容について

①特定の販売先への依存について(発生可能性:小、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:中)

当社グループにおいて高砂熱学工業株式会社及び株式会社PlantStreamに対する売上高は高い水準にあります。

(販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合)

相手先

前連結会計年度

(自 2023年7月1日

至 2024年6月30日)

当連結会計年度

(自 2024年7月1日

至 2025年6月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

高砂熱学工業株式会社

1,552,850

52.8

1,239,233

30.8

株式会社PlantStream

711,603

24.2

711,166

17.7

(注)株式会社PlantStreamに対する販売実績は、完全子会社化後の連結上の相殺処理を反映した金額であります。

株式会社PlantStreamは当社の関連会社でしたが、2025年3月に完全子会社化いたしました。そのため今後、連結損益計算書の売上高には、株式会社PlantStreamに対する株式会社Arentの売上高に持分法を適用した金額ではなく、株式会社PlantStreamでのライセンス販売等による売上高の金額を計上することになりました。そのため当該取引の依存リスクは解消される見込みです。一方で高砂熱学工業株式会社とのプロダクト共創開発は順調に進捗しており、引き続き高い水準での取引関係が継続しております。当社グループとして特定販売先への依存度は低下傾向にありますが、当社グループでは、今後もソフトウエア開発取引を継続しながら、他の既存顧客との取引拡大や新規顧客の獲得をすることによって、依存度が低下していくものと考えております。しかしながら、依存度が想定どおり低下せず、当該との取引が縮小した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

②情報セキュリティについて(発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

当社グループでは、クライアント企業のシステム開発を手掛けているため、顧客側で保有している機密情報に触れる場合があります。機密情報の取り扱いについては、情報システム管理規程、個人情報取扱規程等を整備し、定期的に社内研修を実施することにより周知徹底を図るとともに、外部機関の情報セキュリティに関する認証を取得するなど、適切な運用を義務づけております。

しかしながら、このような対策にも関わらず当社グループの人的オペレーションのミス、その他予期せぬ要因等により情報漏洩が発生した場合には、当社グループが損害賠償責任等を負う可能性や顧客からの信用を失うことにより取引関係が悪化する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)法的規制について

①知的財産について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

ソフトウエア業界においては、多くの特許出願がなされており、当社グループにおいても新技術に対して積極的に特許出願を行っております。今後も数多くの特許出願が予測され、あわせて特許権侵害等の問題が生じることが考えられます。

当社グループでは、製品開発において特許権の侵害等がないかチェックを行っております。また、リスク管理委員会・コンプライアンス委員会の活動を通して課題と対応策の検討を行っております。しかしながら、このような対策にも関わらず、第三者と知的財産権に関する問題が発生した場合、顧問弁護士及び弁理士と対応を協議していく方針ですが、案件によっては解決に時間と費用を要し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

②訴訟について(発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

当社グループは、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、事業を展開するなかで、当社グループが提供するサービスの不備等により、何かしらの問題が生じた場合等、これらに起因した損害賠償の請求、訴訟の提起がなされる可能性があります。その場合、当該訴訟に対する防御の為に費用と時間を要する可能性があるほか、当社グループの社会的信用が毀損され、また損害賠償の金額、訴訟内容及び結果によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)社内組織について

①内部管理体制について(発生可能性:小、発生する時期:特定時期なし、影響度:小)

当社グループは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、更に法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

②人材の採用・育成について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

当社グループは、今後急速な成長が見込まれる事業の展開や企業規模の拡大に伴い、継続的に幅広く優秀な人材を採用し続けることが必須であると認識しております。質の高いサービスの提供や競争力の向上に当たっては、開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が要求されていることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用すると共に、成長ポテンシャルの高い人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持に積極的に努めていく必要性を強く認識しております。そのため、当社では採用体制の強化、人材育成計画・人事評価制度の向上を図る方針であります。

しかしながら、特にエンジニア等の一定の人材の確保に関する競争は激しく、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画どおりに進まなかった場合、コアメンバー、熟練エンジニアの退職又は人材確保のためにより高額の報酬を支払うこととなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③特定の人物への依存に係るリスクについて(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

当社の代表取締役社長である鴨林広軌は、当社の経営方針や事業戦略の立案・決定及び遂行において、重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会やその他会議体において役員及び従業員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。

しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)その他

①株式の希薄化について(発生可能性:大、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:小)

当社は、2019年12月に、役職員等に対して会社業績の向上への意識を強くさせるため、新株予約権信託を用いたインセンティブプランを導入する等、新株予約権の発行を行っております。この新株予約権が行使された場合は、新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は468,400株であり、発行済株式総数6,538,085株の7.2%に相当しております。

②資金使途について(発生可能性:小、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:中)

株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、当社グループの事業のさらなる拡大のため、広告宣伝費及び事業成長のための採用費用、人員増による人件費、自社プロダクトの開発費などに充当する予定であります。しかしながら、上述に記載したように様々なリスク・不確実性のなかで事業運営を行っており、事業環境が変化することも考えられるため、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定どおりの投資効果を得られない可能性があります。

また、市場環境の変化により、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性が発生した場合には、速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。
役員の状況・略歴
(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性 8名 女性 -名 (役員のうち女性の比率-%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役社長

兼経営戦略本部長

鴨林 広軌

1982年6月12日生

2007年4月 MU投資顧問株式会社

 (現三菱UFJアセットマネジメント株式会社)入社

2012年6月 グリー株式会社

 (現グリーホールディングス株式会社) 入社

2015年7月 株式会社CFlat(現当社) 取締役

2015年7月 株式会社ASTROTECH SOFTWARE DESGN STUDIOS

 (現当社) 代表取締役

2018年8月 株式会社CFlat(現当社) 代表取締役副社長

2019年4月 株式会社CFlat(現当社) 代表取締役社長

2024年7月 当社 代表取締役社長兼経営戦略本部長(現任)

(注)3

2,304,880

代表取締役副社長

兼事業本部長

佐海 文隆

1983年3月31日生

2008年4月 株式会社アルモニコス 入社

2012年7月 株式会社CFlat(現 当社)設立

代表取締役社長

2019年4月 株式会社CFlat(現 当社)

代表取締役副社長兼事業部長

2024年7月 当社 代表取締役副社長兼事業本部長(現任)

(注)3

350,000

常務取締役

織田 岳志

1979年7月25日生

2008年4月 株式会社アルモニコス 入社

2019年7月 株式会社CFlat(現 当社) 取締役

2020年7月 VTP株式会社(現 株式会社PlantStream)

代表取締役(現任)

2025年3月 当社 常務取締役(現任)

(注)3

48,060

取締役管理本部長

中嶋 翼

1986年8月16日生

2012年3月 株式会社タイホー 入社

2019年6月 株式会社CFlat(現 当社) 入社

2020年7月 VTP株式会社(現 株式会社PlantStream)

監査役(現任)

2021年9月 当社取締役管理部長

2024年7月 当社取締役管理本部長(現任)

2025年1月 株式会社構造ソフト 取締役(現任)

(注)3

11,800

社外取締役

幸田 博人

1959年6月8日生

1982年4月 株式会社日本興業銀行(現株式会社みずほ銀行)入行

2016年4月 みずほ証券株式会社 専務取締役(代表取締役)兼専務執行役員

2016年5月 同 取締役副社長(代表取締役)兼副社長執行役員

2018年7月 京都大学経営管理大学院 特別教授(現任)

2018年7月 SBI大学院大学 教授(現任)

2018年7月 株式会社イノベーション・インテリジェンス研究所 代表取締役社長(現任)

2018年9月 一橋大学大学院経営管理研究科 客員教授(現任)

2018年10月 リーディング・スキル・テスト株式会社 代表取締役社長(現任)

2019年4月 京都大学大学院経済学研究科 特任教授(現任)

2019年12月 株式会社産業革新投資機構 社外取締役(現任)

2020年3月 株式会社CAC Holdings 特別委員(現任)

2021年3月 Institution for a Global Society株式会社 社外取締役(現任)

2022年5月 一般社団法人IMA価値共創研究会代表理事(現任)

2022年7月 当社社外取締役(現任)

(注)3

-

社外監査役

(常勤)

水鳥 敬広

1979年5月8日生

2008年12月 監査法人トーマツ

(現 有限責任監査法人トーマツ) 入所

2020年1月 水鳥会計事務所設立 所長(現任)

2020年1月 株式会社CFlat(現 当社) 社外監査役

(現任)

2021年3月 株式会社VestOne(現株式会社Arent AI) 監査役

 (現任)

(注)4

3,760

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

社外監査役

松田 健二

1985年5月19日生

2007年12月 監査法人トーマツ

(現 有限責任監査法人トーマツ) 入所

2012年3月 GCA株式会社 入社

2017年3月 Baker Tilly Malaysia 出向

2018年4月 松田公認会計士事務所設立 所長(現任)

2019年4月 ACA株式会社 入社

2019年4月 株式会社CFlat(現 当社) 社外監査役

(現任)

2024年1月 板橋監査法人 パートナー

2024年7月 株式会社フェアパートナーズ 代表取締役

(注)4

-

社外監査役

菅沼 匠

1981年2月16日生

2002年10月 監査法人トーマツ

(現 有限責任監査法人トーマツ) 入所

2004年12月 株式会社ジャスダック証券取引所

(現 株式会社日本取引所グループ) 出向

2008年11月 株式会社ダブルエー取締役

2012年12月 弁護士法人クレア法律事務所 入所

2013年6月 株式会社ランサーズ 入社 管理部長

2013年12月 同社 執行役員

2015年12月 リンクパートナーズ法律事務所設立

代表パートナー(現任)

2016年3月 シンクランド株式会社 社外監査役

2016年7月 株式会社sizebook 社外監査役(現任)

2017年5月 株式会社ダブルエー 社外取締役(現任)

2018年4月 株式会社ベーシック

社外取締役(監査等委員)(現任)

2018年12月 株式会社jig.jp 社外取締役(現任)

2020年9月 当社 社外監査役(現任)

2021年3月 Creww株式会社 社外監査役

2022年4月 atena株式会社 社外監査役(現任)

2022年5月 株式会社iCARE 社外監査役(現任)

(注)4

-

計

2,718,500

 (注)1.取締役 幸田博人は、社外取締役であります。

2.監査役 水鳥敬広、松田健二及び菅沼匠は、社外監査役であります。

3.取締役の任期は、2025年9月26日開催の定時株主総会終結の時から選任後1年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに係る定時株主総会終結の時までであります。

4.監査役の任期は、2022年11月17日開催の臨時株主総会終結の時から選任後4年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに係る定時株主総会終結の時までであります。

② 社外役員の状況

当社の取締役5名のうち、幸田博人は社外取締役であります。

幸田博人は、大手銀行及び大手証券会社において役員として経営に携わるとともに複数の企業において社外取締役を務めるなど、企業経営に関する豊富な経験と相当程度の知見を有しており、当社の経営に客観的かつ専門的な視点から有益かつ的確な提言・助言が期待できることから、当社の企業価値向上に寄与していただけるものと判断し、社外取締役に選任しております。なお、同氏と当社との間に人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

当社の監査役は3名ともに社外監査役であります。

水鳥敬広は、公認会計士としての経験及び知識に基づき財務及び会計に対する十分な見識を有しており、社外監査役としての職務を適切に遂行していただいているため、社外監査役に選任しております。なお、同氏は当社株式を3,760株保有しております。それ以外に同氏と当社との間に人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

松田健二は、公認会計士としての経験及び知識に基づき財務及び会計に対する十分な見識を有しており、社外監査役としての職務を適切に遂行していただいているため、社外監査役に選任しております。なお、同氏と当社との間に人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

菅沼匠は、公認会計士及び弁護士としての豊富な経験及び知識に基づき企業経営に対する十分な見識を有しており、また他社の取締役及び社外監査役として企業経営に関与されており、社外監査役としての職務を適切に遂行していただけるものと判断し、社外監査役に選任しております。なお、同氏と当社との間に人的関係、資本的関係、又は取引関係その他の利害関係はありません。

社外取締役又は社外監査役が当社の企業統治において果たす機能及び役割としては、取締役会等の当社の重要な会議に出席し、公正・中立的または客観的な立場から適宜適切な発言質疑、有用な助言を行うことにより、経営の監視及び監査に充分発揮されることを期待しております。

当社においては、社外取締役又は社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針はないものの、選任にあたっては金融商品取引所が定める独立性基準や、機関投資家や議決権行使助言会社が定める独立性基準を参考にしており、現時点の1名の社外取締役及び3名の社外監査役は十分な独立性を確保していると考えております。

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

社外取締役及び社外監査役は、取締役会又は監査役会等を通じて、内部監査担当及び会計監査人との連携状況や監査結果について報告を受けるとともに、必要に応じて適宜打合せを行い、相互連携を図り情報交換を行うことで、ガバナンスの強化、監査の効率性及び実効性の確保に努めております。
沿革
2【沿革】

 当社グループは、現代表取締役副社長の佐海文隆を中心として、静岡県浜松市中区(現:中央区)に、各種ソフトウエアの受託開発及びスマートフォンアプリケーションの開発を目的として設立されました。

 その後、現代表取締役社長の鴨林広軌が経営に参画し、千代田化工建設株式会社との取引開始を契機に、鴨林広軌が代表を務めており、新規事業立案及び企画を得意としていた株式会社ASTROTECH SOFTWARE DESIGN STUDIOSと、特に3Dを扱ったソフトウエア開発実務を得意としていた当社が、対等の立場で統合合併いたしました。これは、事業企画(コンサルティング)からシステム開発、新規事業立上げ、及び運営を一気通貫で支援するという、当社ビジネスモデルの根幹となる部分になります。

 そして本書提出日現在、「暗黙知を民主化する」というミッションと、「高度な暗黙知を実装したニッチトップなグローバル自社サービスを次々と開発できる企業になる」「クライアント企業の暗黙知を共創できる企業になる」というビジョンを掲げ、主に建設業界の課題を解決するサービス及びシステムを顧客に提供しております。

年月

事業の変遷

2012年7月

現代表取締役副社長の佐海文隆を中心として、静岡県浜松市中区(現:中央区)に、各種ソフトウエアの受託開発及びスマートフォンアプリケーションの開発を目的として、株式会社CFlat(現 株式会社Arent)を設立

2018年8月

現代表取締役社長の鴨林広軌が本格的に経営に参画することで佐海文隆との複数代表体制となる

2019年4月

現代表取締役社長の鴨林広軌が代表を務めていた、システム開発会社である株式会社ASTROTECH SOFTWARE DESIGN STUDIOSを吸収合併

東京都中央区に本店移転(東京オフィスと浜松オフィスの2拠点となる)

2020年6月

商号を株式会社Arentに変更

千代田化工建設株式会社と産業プラントの空間自動設計システムの開発、アップデート及び販売等に関する合弁会社の設立及び運営にかかる契約を締結

2020年7月

上記合弁契約に基づき、千代田化工建設株式会社と折半出資でプラントの空間自動設計システムを提案するVTP株式会社(現 株式会社PlantStream)を設立(2025年3月まで持分法適用関連会社)

当社(株式会社Arent)と株式会社PlantStreamの間で、産業プラントの空間自動設計システムの開発、アップデート及び販売等を助成することを目的とした技術支援契約を締結

2021年3月

日清紡ホールディングス株式会社との共同出資により、Web3.0に関するDX事業を推進する株式会社VestOne(現 株式会社Arent AI)を設立(連結子会社)

2021年4月

株式会社PlantStreamより空間自動設計システム「PlantStream®」をリリース

2022年4月

当社(株式会社Arent)より建築物の配筋検討プロセスの各工程を自動化・高速化するAutodesk Revitアドイン(※1)「LightningBIM 自動配筋」をリリース

2023年3月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

2024年1月

当社(株式会社Arent)よりAutodesk Revitアドイン(※1)として、ファミリデータをクラウドで管理する「LightningBIM ファミリ管理」をリリース

2024年3月

高砂熱学工業株式会社とBIMを中核とした9つのSaaS群『PLANETS -開発コードネーム-』を共同開発

2024年4月

Arent Vietnam, Co., Ltd.を設立

2024年8月

株式会社VestOneを株式会社Arent AIへ社名変更し、生成AIに特化した事業へ事業転換

2025年1月

株式会社構造ソフトの全株式を取得し、完全子会社化

2025年3月

株式会社PlantStreamの株式を追加取得し、完全子会社化

2025年7月

株式会社スタッグの全株式を取得し、完全子会社化

※1 図面作成ソフトウエア開発会社であるAutodesk社のBIMツール「Revit」の追加機能ソフトウエア。

役員情報は有報に記載された範囲です。部長級など社内キーマンの網羅情報ではありません。

出典

出典書類を表示(3件)
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第13期(2024/07/01-2025/06/30)

    ID S100WRNQ2025-09-26書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第12期(2023/07/01-2024/06/30)

    ID S100UF9V2024-09-27書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第11期(2022/07/01-2023/06/30)

    ID S100RX1K2023-09-28書類を開く

XBRL から抽出: 50 / 他の開示値から算出: 2

数字の誤りに気づいたら 報告する(訂正は元の記録を残したまま行います)

このページを AI で分析する

数値・単位・時点・出典をそろえた Markdown を、そのまま ChatGPT や Claude に渡せます。