サイフューズ株式会社サイフューズ4892東証グロース医薬品2025年12月期, 単体, 日本基準
サイフューズの売上高は2.3億円です。
売上100円あたり約359円の営業赤字です。
前期から売上は+324.3%。
数字で見ると
2025年12月期、売上100円に営業損失359円
2025年12月期、売上が5年で0.3倍
2025年12月期、現金は総資産の56%
開示された数値から自動で作った要約
銀行・保険、または最新期に必要な数値が揃わない会社では、一枚絵の代わりに損益の図を表示しています。
サイフューズが100円売ったとき、何にいくら使い、いくら残るか。
年度をそろえて、売上から粗利・本業の利益・純利益が残る割合を比較します。未開示の年度は線をつなぎません。
2021年12月期 → 2025年12月期
売上(銀行・保険は経常収益)は棒、各利益率とFCFマージンは折れ線です。年度をそろえて、事業規模と利益・現金の残り方を比べます。FCFは営業CFと投資支出から計算する場合があります。
前期比(2024年12月期 → 2025年12月期)
従業員数(連結) +9.5% · 売上(連結) +324.3%
| 指標 | 21/12 | 22/12 | 23/12 | 24/12 | 25/12 |
|---|---|---|---|---|---|
| 従業員数(連結) | 22 | 21 | 21 | 21 | 23 |
| 平均年間給与(提出会社・単体) | — | 764万円 | 780万円 | 853万円 | 935万円 |
| 平均年齢(単体) | — | 39.3歳 | 40.2歳 | 40.0歳 | 42.8歳 |
| 平均勤続年数(単体) | — | 4.7年 | 4.8年 | 5.3年 | 5.8年 |
1人あたりの値は連結売上・利益を連結従業員数で割ったものです。平均年間給与・年齢・勤続年数は提出会社単体の値で、持株会社では本社の少人数の平均になることがあります。従業員数の定義は会社ごとに異なります。開示値から計算(DERIVED)。
この会社が出てくる業界地図。
2025-12-31
サイフューズは東京都港区に本社を置く、2010年設立の創薬ベンチャー・再生医療の会社です。連結の従業員は23人。東証グロースに上場しています。
出典: 有価証券報告書(S100XV4M、2026年3月27日提出)。提出時点の情報で、その後の変更は反映していません。
会社が提出した有報の記述を、年度と出典を添えて確認できます。
提出日 2026-03-27 · 書類 S100XV4M
3 【事業の内容】 1.当社の事業概要 当社『サイフューズ(Cyfuse)』は、2010年の創業以来、「革新的な三次元細胞積層技術の実用化を通じて医療の飛躍的な進歩に貢献する」という企業理念のもと、細胞のみから作製した立体的な組織・臓器を新しい「3D細胞製品」として、再生医療・創薬分野をはじめとする先端医療の現場へお届けすることで、社会に貢献することを目指す再生医療ベンチャーです。 当社では、従来技術・従来製品との比較優位性を背景に、世界初の革新的な「3D細胞製品」の実用化を主軸とした戦略的な事業展開を進めております。 当社事業領域は、細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであり、(1)再生医療領域において、再生医療等製品の実用化へ向けたパイプライン開発及び研究用3D細胞製品の各種受託、(2)創薬支援領域において、製薬企業・非臨床試験受託企業等の創薬活動を支援する3D細胞製品の開発・販売、(3)デバイス領域において、基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタ等の三次元細胞積層システム機器の開発・販売等を行い、複数領域において、多面的に事業展開しております。 当事業年度における、各事業領域の事業活動及び製品開発の進捗概況は、以下のとおりです。 (1) 再生医療領域 ① 当社の開発する再生医療等製品 再生医療とは、細胞や組織を用いて、病気やケガ等により機能を失った組織や臓器を修復・再生させる医療であり、患者さまに対して新たな治療法の選択肢を提供し、国民の健康増進に大きく寄与することが期待される新しい医療領域です。ヒト又は動物の細胞に培養等の加工を施し、身体の構造・機能の再建・修復・形成するものや疾病の治療・予防を目的として使用するものを総称して「再生医療等製品」といいます。 従来、再生医療に用いることを目指した組織や臓器の開発では、ゲルやコラーゲンといった人工材料が用いられることが一般的でしたが、当社では人工材料を使用することなく、細胞のみで立体的な組織や臓器を作製することを可能にする独自の基盤技術を有しております。 当社では「ヒトの細胞のみを材料とし、バイオ3Dプリンタを使用して立体的な組織・臓器を作製し、患者さまへ移植することで、移植先の組織や臓器の機能を回復・再生させる」という新しい治療コンセプトの再生医療等製品の開発を進めております。 当社が開発を進める製品は、液体状での細胞を投与する製品(1D製品)やシート状に加工した細胞製品を組織や臓器に貼付する製品(2D製品)等の従来の再生医療等製品と異なるコンセプトの、立体的な組織・臓器(3D製品)です(図1)。 図1.再生医療等製品例 当社が開発する再生医療等製品(3D細胞製品)は、細胞のみから成る細胞塊(スフェロイド)及び自社で製品化した細胞版の3Dプリンタ(バイオ3Dプリンタ)を使用して立体的な組織や臓器を作製するという独自の基盤技術に特徴と強みを有しております。 この基盤技術及びバイオ3Dプリンタを使用してヒトの細胞のみで作製された組織や臓器は、移植後の拒絶反応や感染症のリスク等、患者さまに対する負担を軽減することができる点、また、人工材料や生体材料を使用しないため生体との親和性が高く、患者さまご自身の組織や臓器が持つ組織・臓器本来の機能を再生させる可能性が大きい点、既存の医薬品や医療機器等にはない再生能力を有する点等において、これまでの製品とは大きく異なる性質や機能を有しております。 当社では、「患者さま自身の」生きた細胞を用いて3D細胞製品を製造し、自身の細胞を自身の体内に戻す自家細胞移植をターゲットとした「自家細胞製品」を第一世代製品として、様々なパイプライン開発を進めており、非臨床試験(動物への移植試験)において、安全性と有効性を十分に確認し、再現性のあるデータを取得した上で、臨床試験(患者さまへの移植)の段階へ開発を進めております。 また、当社の基盤技術には、使用する細胞の種類に制限はなく、細胞塊を作製することができるあらゆる細胞から立体的な組織・臓器を作製することが可能であるという独自の技術的特徴があります。 この特徴を活かし、患者さま自身の細胞(自家細胞)以外の、他人の細胞やiPS細胞等を用いて作製した立体的な組織・臓器を患者さまに移植する同種(他家)細胞移植をターゲットとした「同種細胞製品」についても、第二世代製品候補として開発を進めております。同種細胞製品については、疾患に応じて原料となる細胞を十分に検討した上で、非臨床試験(動物への移植試験)を実施し、安全性と有効性を十分に確認したのちに、臨床試験(患者さまへの移植)へと開発を進めております。 当社独自のバイオ3Dプリンタによって、様々なサイズ(口径・長さ)、任意の形状・立体構造を有する組織・臓器を、様々な疾患への治療法として応用展開することも視野に入れた製品開発を行っております。 このように当社では、独自の基盤技術を用いて、ヒト細胞のみから成る移植可能な臓器を再生医療等製品として患者さまへお届けすることで、病気やケガで機能不全になった組織・臓器等を再生する新しい治療法の選択肢を提供し、再生・細胞医療分野の発展に貢献することを目指しています。 現在開発を進めている細胞製の神経、骨軟骨、血管のような新たな「再生医療等製品」の実用化により、従来の治療法では困難であった組織・臓器再生という新たな治療法の選択肢が誕生することで、QOL(Quality of Life)を大きく向上させることが期待されています。 ② 主要パイプライン 本領域では、主要な再生医療パイプライン(末梢神経再生、骨軟骨再生、血管再生等の革新的な再生医療等製品)について、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、「AMED」という。)等の公的機関による支援のもと、再生医療等製品の承認取得・実用化を目指し、各大学・研究機関及び連携企業等の共同開発パートナーとともに臨床開発及び研究開発に注力しております。 当事業年度においては、主要パイプラインの着実な開発進展と将来的な技術の社会実装や製品の商業化を見据えた戦略的提携が大きく前進いたしました。 具体的には、これまでに当社のバイオ3Dプリンタを用いた再生医療等製品に係る臨床開発において、世界で初めて実際の患者さまへ、患者さまご自身より採取した細胞から製造した三次元神経導管を移植することに成功し治療効果を高める等、産学官一体で取り組む新たな再生医療等製品の製品開発が順調に進展しております。 また、当社のパートナー企業との協業を通じたパートナーシップの拡大により、本分野における事業基盤(サプライチェーン)の整備・確立に向けた取り組みが進んでおります。 さらに、本臨床試験の成果を含む当社の再生医療等製品の開発に関しては、国際学術誌への掲載や学会での発表等を通じて、学術的・科学的なエビデンスを国内外に広く公表し、また、展示会等においても製品周知及び価値向上に向けて様々な活動を行いました。その結果、当社の製品開発活動やバイオ3Dプリンティング技術をはじめとした基盤技術に対するメディアでの取り上げが増加する等、今後の製品上市へ向けた事業化活動も進展いたしました。 本書提出日現在での開発計画に基づく、当社のパイプラインの開発ステータスは以下のとおりです(図2)。 図2.当社のパイプラインの開発ステータス a.末梢神経再生 末梢神経再生については、外傷により神経損傷を受けた患者さまの四肢の機能を再生・回復させることが可能となる「細胞製神経導管」の開発に取り組んでおります。 末梢神経再生については、京都大学医学部附属病院において実施した「末梢神経損傷を対象とした三次元神経導管移植による安全性と有効性を検討する医師主導治験」が完了したことを受け、国立大学法人京都大学及び当社のパートナー企業である太陽ホールディングス株式会社並びに太陽ファルマテック株式会社とともに、企業治験開始に向けた準備を進めております。 また、同種細胞を用いた再生医療等製品の研究開発についても順調に進展しており、AMED事業「末梢神経損傷に対する同種臍帯由来間葉系細胞を用いた三次元神経導管移植治療法の開発」において、開発パートナーである国立大学法人京都大学及び国立大学法人東京大学とともに非臨床試験等を実施し、神経再生の有効性と安全性を確認した研究成果が米国の国際学術誌「PLOS One」及び「Cell Transplant」に掲載されました。 当事業年度においては、AMED事業「末梢神経損傷に対する同種臍帯由来間葉系細胞を用いた三次元神経導管移植治療の医師主導治験に関する研究開発」の支援のもと、治験製品の製造体制及び臨床体制を整備し、製造施設において製造試験を実施の上、治験届を提出し、治験開始に向け準備を完了いたしました。これを受け、2026年1月より国立大学法人京都大学及び国立大学法人東京大学とともに医師主導治験を開始いたしました。 このように当社では、再生医療業界では初となる、同一基盤技術に基づいた自家細胞製品及び同種(他家)細胞製品の同時開発並びに製品化の実現を通じ、再生医療等製品の価値最大化を図り、再生・細胞医療への貢献を目指して、引き続き開発に取り組んでまいります。 b.骨軟骨再生 骨軟骨再生については、変形性膝関節症等により軟骨だけでなく軟骨下骨まで損傷が進行している患者さまへ軟骨と軟骨下骨とを同時に再生させることが可能な「細胞製骨軟骨」の開発に取り組んでおります。 当事業年度においては、AMED橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」において、開発パートナーである慶應義塾大学病院及び藤田医科大学病院とともに治験製品の製造体制を整備し、製造施設での製造試験を行う等、治験開始に向けた準備を進めました。 また、経済産業省「令和4年度第二次補正予算『再生・細胞医療・遺伝子治療の社会実装に向けた環境整備事業』」により基盤整備を進めた神奈川県川崎市殿町及び東京都大田区羽田エリアにおいて、藤田医科大学及び慶應義塾大学病院、慶應義塾大学再生医療リサーチセンターを中心とするコンソーシアムCReM TONOHANE(殿町・羽田再生医療拠点)を立ち上げ、当社の骨軟骨再生の社会実装及び日本発の再生医療を国内外の患者さまに広くお届けできるよう継続して基盤整備に取り組んでおります。 c.血管再生 血管再生については、腎不全等により血液透析を必要とされる患者さまへ移植可能な細胞製の血管構造体「小口径細胞製人工血管」の開発に取り組んでおり、国立大学法人佐賀大学とともに臨床試験を継続し開発を進めております。 今後も、開発パートナー及び医療機関並びにパートナー企業と協働し、細胞製神経導管をはじめとする複数パイプラインについて、革新的な再生医療等製品としての製造販売承認取得及び社会実装を目指し、新たな治療法の選択肢を増やすべく、引き続き開発を進めてまいります。 ③ 次世代パイプラインの開発 主要パイプラインに加え、次世代パイプラインの育成及び探索開発についても進捗しており、共同研究先である国立大学法人広島大学が採択されたAMED事業「バイオ3Dプリンターで作製した三次元移植組織を用いる革新的歯周再生療法の開発」に引き続き参画し、歯周組織再生療法に関する研究開発を進め、第24回日本再生医療学会総会(2025年3月)、第68回秋季日本歯周病学会学術大会(2025年10月)において共同研究パートナーとともに開発成果の公表等を行いました。また、末梢神経再生の領域拡大として、顔面神経再生についての開発を進めており、東京女子医科大学と東京医科大学との共同研究成果について、第24回日本再生医療学会総会(2025年3月)、TERMIS‑EU Congress 2025(2025年5月)に発表し、論文「Stem Cells International」にも公表されました。 今後も引き続き、次世代パイプラインの研究開発を進めるとともに、新たなシーズ探索・基礎研究を進めてまいります。 ④ パートナーシップ戦略に基づく事業基盤構築 当社が実用化を目指す細胞製品の開発においては、基盤技術を用いて細胞のみで立体的な構造体を作製するコアプロセス(細胞塊の作製~三次元細胞積層による立体化~立体構造体の組織化)が極めて重要です。当社では、細胞製品の実用化・産業化に向け、このコアプロセスの機械化及び生産設備開発に取り組んでおり、製造設備及び製造設備等のインフラに関する技術・ノウハウ等を有する企業とのパートナーシップ強化を加速し、必要となる培養技術やプロセス開発等、商業化に必要となる技術開発を進めております。 パートナー企業との連携に関しては、細胞製品の製造に関する包括的パートナーシップ契約を締結している太陽ホールディングス株式会社及びその子会社である太陽ファルマテック株式会社とともに、将来の再生医療等製品の実用化を見据えた、製造販売体制構築に向けて準備を進めました。その他にも、ZACROS株式会社とともに細胞の大量培養に関する共同技術開発を、岩谷産業株式会社とともに3D細胞製品の凍結保存に関する共同開発を進める等、当社が開発を進める再生医療等製品及び3D細胞製品の実用化に向けたパートナー企業との共同開発の進展により、将来的な産業応用も視野に入れた産学官エコシステムでの取り組みも加速しております。 当事業年度においては、PHCホールディングス株式会社及びその子会社であるPHC株式会社と、第24回日本再生医療学会総会(2025年3月)において学術セミナーを共催するとともに、再生医療等製品の商業生産へ向けた共同開発の成果として、3D細胞製品の商業化へ向けた新生産技術についての成果発表及びプレスリリースを行いました。また、再生医療パイプライン開発の順調な進捗を受け、再生医療の産業化及び社会実装に向け、株式会社クラレ、ZACROS株式会社及び千代田化工建設株式会社との4社による「細胞の挙動を解析・予測する新規シミュレーションソフトを駆使した効率的な大量培養プロセス構築法の確立およびプラットフォーム化に関する共同開発」を開始しました。 さらに、当社独自の基盤技術「バイオ3Dプリンティング」と株式会社クラレの精密かつ信頼性の高い「高品質なモノづくり力(素材開発力)」を戦略的に融合させ、再生医療及びライフサイエンス分野における新事業の創出を目的として、業務資本提携を締結いたしました。革新的な再生医療等製品の事業化フェーズへの移行という重要なタイミングで本業務提携が実現したことにより、今後は、新たな再生医療の実現へ向けた事業化が大きく加速することが見込まれます。 これらの国内での事業展開に加え、バイオ3Dプリンタのマーケティングをはじめ、様々な関係機関や企業等とのコラボレーションの機会探索の拡大等、今後の商業化及びグローバル展開へ向けた協業も進捗しております。 具体的には、日立グローバルライフソリューションズ株式会社、MetaTech (AP) Inc.及びTaiwan Hitachi Asia Pacific Co., Ltd.との台湾地域での協業展開や、Centre for Immunology & Infection Limited(C2i)の子会社であるC2iTech Limited(香港)、及び日立グローバルライフソリューションズ株式会社との間で、当社独自の基盤技術「バイオ3Dプリンティング」を活用した今後のアジア地域における戦略的協業に向けた交渉を進める等、バイオ3Dプリンティング技術をはじめとする当社の基盤技術のアジア展開が進展いたしました。 また、これらの事業活動と並行して、成長産業市場である日本の再生医療に関する情報を世界へ向けて発信する取り組み等の事業化活動も推進しております。当事業年度においては、厚生労働省が推進する情報発信事業への協力を通じて、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)にて、バイオ3Dプリンタや基盤技術を用いて作り出される新たな3D細胞製品等の展示を行いました。 以上のように、今後もパートナー企業との間で戦略的パートナーシップの強化を進め、革新的な再生医療等製品の早期の実用化に向けた開発を進めるとともに、商業化へ向けた企業間連携をより一層強化してまいります。 (2) 創薬支援領域 本領域では、独自の基盤技術「バイオ3Dプリンティング」により、人工材料等による足場(スキャフォールド)を使用せず、ヒト細胞のみから成る3D細胞製品の開発を進めており、「ヒト3Dミニ肝臓®」をはじめとした、臓器が有する機能を体外で再現する3D細胞製品「機能性細胞デバイス(Functional Cellular
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 「細胞から希望をつくる」 「細胞のみから成る立体的な組織・臓器を患者さまへお届けする」 当社は、「革新的な三次元細胞積層技術の実用化を通じて医療の飛躍的な進歩に貢献する」という企業理念のもと、2010年の創業以来、「細胞だけで」立体的な組織・臓器を作製し、再生医療・創薬分野をはじめとする再生・細胞医療分野において、社会貢献することを企業使命として事業を進めてまいりました。 当社は、人工の足場材料を用いることなく細胞のみで立体的な組織・臓器を作製することを可能とする独自の三次元細胞積層技術(基盤技術)及びこの基盤技術を搭載した細胞版の3Dプリンタ(バイオ3Dプリンタ)を用いて作製した立体的な組織・臓器を「3D細胞製品」として実用化し、患者さまにお届けするとともに、将来的には、当社の事業拡大を通じて日本発の本技術をグローバルに展開し、再生・細胞医療分野での中心的存在になることを目指しております。 (2) 中長期的な経営戦略及び経営環境 中期経営計画における事業戦略として、バイオ3Dプリンタの普及により「ベース収益の確保」と「シーズ育成環境」を実現し、研究用組織(創薬/再生医療研究用途等)で「細胞製品の実用化」を実現する段階を経て、中長期的に「再生医療等製品の承認取得」を目指し、再生医療ベンチャーとしての事業価値最大化を図ることとしております。 中長期的な経営戦略及び当社事業を取り巻く経営環境は以下となります。 1. 再生医療等製品の上市(開発パイプラインの事業化) 2. 開発会社としての細胞製品の実用化に向けた研究開発体制及び上場会社としての経営管理体制の強化 3. 上市後の飛躍的成長へ向けた開発パイプラインの拡充及びグローバル展開 ① 再生医療領域 開発パートナー企業とともに、複数パイプラインの臨床開発を進め、再生医療等製品の承認取得を実現し、長期的ドライバとしての事業確立を目指します。 バイオテクノロジー及び再生・細胞医療領域においては、2022年に内閣府より「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」が発表されて以降、バイオベンチャーへの支援がより一層推進傾向にあり、特に再生医療・遺伝子治療等のバイオ分野は国益に直結する科学技術・イノベーション分野として重点投資分野に指定されており、今後の経済成長が期待されております。 再生医療等製品市場は、細胞移植による組織再生を促す再生医療等製品や、CAR-T細胞製品に代表される遺伝子改変した細胞製品の普及を背景に、引き続き成長を続けております。 また、循環器、骨・軟骨、神経系疾患など幅広い領域で製品上市が進んでおり、細胞を用いた新たな治療法の選択肢が提供できる環境及び市場領域の拡大が着実に進展しております。iPS細胞を活用した同種(他家)細胞製品の登場やゲノム編集技術を用いた高度な細胞製品が実用化フェーズに移行しており、こうした技術革新と製造技術の高度化が相まって、再生医療の社会実装は今後ますます加速していくと期待されております。 「2020年度再生医療・遺伝子治療の市場調査業務」の最終報告書(アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社が国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)から委託を受けた調査)では、国内の市場規模は2020年時点の250億円から2040年時点の1.1兆円規模まで拡大し、今後20年で40倍以上の規模に成長すると見込まれております。 領域別でみても、筋骨格領域、神経領域をはじめとして、様々な領域において急速に市場が拡大すると予想されています。筋骨格領域に関しては、変形性膝関節症を対象とする再生医療等製品が上市したことにより、適応となる患者数が大幅に増えることが予想され、市場が拡大すると想定されます。 上記以外にも、直近では角膜疾患を対象とした製品上市が続いている眼科領域に加え、肝臓や腎臓が掌る内分泌・代謝系の領域、心血管・血液領域、泌尿生殖器領域、消化器領域等、また昨今の新型コロナウイルス感染症のような感染症や呼吸器に関する領域等いずれの領域も、新たな製品が上市されることで再生医療の新たな治療領域として市場の拡大がより一層進んでいくことが予想されています。 一方、これらの再生医療等製品の多くは細胞治療に分類され、細胞懸濁液等を静脈注射する治療法が主流となっています。今後は、立体形状を有する製品として、二次元のシート状組織や三次元の立体組織を移植する製品群の開発が進行することが予測されております。 また、現在の再生医療領域がおかれている状況下にあって、移植待機患者数の増加等の社会的課題に対して、当社が開発を進める3D細胞製品のような社会的意義の大きい新たな再生医療等製品の誕生により、臓器移植の新たな選択肢としての再生医療が実現することへの期待が高まっている状況にあります。 ② 創薬支援領域 開発パートナー企業とともに、創薬支援分野において肝臓構造体の毒性評価モデルの事業化を実現し、中期的ドライバとしての事業確立を目指します。 科学技術のテクノロジーの進歩が著しい昨今においても、近年のヘルスケア業界における製品開発では、数年以上の長期間、数十億ドル規模の研究開発費を要することに加え、より開発が困難な新製品創出が求められる現状が続く一方で製品の安全性の要求も高まっており、新製品の開発コストは増加の一途をたどっています。 また、現状では、動物実験により製品の安全性や有効性を検証する方法により製品開発が進められていますが、近年、世界各国において動物の保護を目的とする法整備が進んでおり、EU域内においては化粧品開発のための動物実験が全面的に禁止される等、その動向は世界的に加速しています。 例えば、今後の化粧品の研究開発において動物実験が全面的に禁止される可能性があり、様々な製品開発において動物実験を代替する新製品誕生に対するニーズが高まっているという状況にあります。 さらに、食品・化粧品等のあらゆる製品の開発には動物実験が介在しているものの、現状ではこれに代わるソリューションがなく、動物実験の代替製品の市場だけでも、世界的には2020年の91億ドルから2030年には306億ドルに、年平均成長率13.5%で市場拡大が進むと予測されています。 このような現状にあって、現在の企業の製品開発においては、なお動物試験を継続して、あるいはヒト臓器から取り出した細胞をシャーレ上で培養したものを研究開発に使用する等、根本的に動物試験に代替する製品が市場には存在しておらず、今後、当社の3D細胞製品のようなこれまでにない新たな革新的製品を事業化することにより、医療業界及びヘルスケア業界全体が抱える社会課題に対するソリューションを安価に平等に提供できることへの期待が高まっている状況にあります。 ③ デバイス領域 開発パートナー企業とともに、バイオ3Dプリンタによる基盤技術の普及を進めるとともに、再生医療領域において必要となる基盤技術の応用や新技術開発を継続し、基盤技術のグローバル・スタンダード化を目指します。 再生医療周辺産業においても、2015年から2030年までCAGR+23%での成長が予測されており、装置類や消耗品類、製造受託等のサービス類が市場を牽引すると見込まれております。また、再生医療に使用する目的以外にも、新薬開発や研究用の組織としての製造受託等の各種受託の需要も見込まれており、特に、創薬分野では三次元培養によって作製した細胞や3D細胞製品を用いて、生体内により近い環境下での、肝炎、肝臓病、がん等に関する研究が行われています。 今後、再生医療の産業化・市場拡大が進み、神経、骨、血管等の各種組織・臓器を立体的に作製するニーズが増加することに伴って、再生医療周辺産業の市場もさらに拡大すると見込まれております。 バイオ3Dプリンタ(装置以外の各種消耗品も含む)市場では、大学や研究機関での技術導入に加え、今後は企業での導入が進むと予想されております。特に製薬会社の創薬・スクリーニングでは細胞の使用量が多くなるため、自動装置及びバイオ3Dプリンタの需要が高まるとみられます。 さらに、立体的にヒトの皮膚を培養した化粧品のサンプルテストへの応用、医師の手術用練習ツールとしての人工臓器の作製等の様々な領域への技術応用が拡大しており、今後は、医薬における研究以外の様々な分野での需要拡大も予想されます。 (3) 目標とする経営指標等 当社は、独自の基盤技術を活用して創出する新たな細胞製品により市場の開拓及び拡大成長を目指して、積極的にパイプライン開発及び研究開発・技術開発等への先行投資を行っている段階であり、2021年12月期においては通期黒字化を達成したものの、安定して利益を計上するに至っておりません。 このため、現時点において当社は、現預金残高水準(キャッシュポジション)を目標とする経営指標等としております。具体的には、今後、経済・金融環境の変化に備えて十分な手元流動性を確保し、中長期的な財務基盤の拡充を図り、確実に再生医療等製品の事業化を達成するための経営指標等として、安定した資金力(キャッシュポジション)の確保・維持することを重視しております。さらに、多様な資金確保手段を講じ安定的な現預金残高水準を確保・維持するとともに、大手金融機関・政府系金融機関・地方銀行等の複数の金融機関との間でコミットメントライン契約等を含む融資枠を設定しております。中長期的には、再生医療等製品をはじめとする事業成長等による収益安定化の実現により経営指標等の達成を目指してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は、企業理念である「革新的技術を用いて医療の飛躍的な進歩に貢献する」ことを目指し、独自の基盤技術である「バイオ3Dプリンティング」を用いた再生医療等製品の実用化及び3D細胞製品の産業化、並びに永続的な企業成長の実現に向け、多角的な戦略のもと様々な領域において事業展開しております。 当社のさらなる企業成長へ向けた重要なフェーズに位置付ける当事業年度においては、新しい医療や新産業の創出を目指し、下記の課題に対処すべく再生医療・細胞治療領域を中心とした複数領域での事業活動に取り組んでおります。 具体的には、①強固な事業基盤の構築、及び②組織体制及び財務基盤の強化を中心とした経営体制の強化、並びに、③人的資本経営の拡充に重点的に取り組み、中長期的な企業成長と事業価値の最大化を果たしてまいります。 ① 強固な事業基盤の構築 a.パイプライン価値の向上及び独自の事業化モデルの構築 当社の再生医療等製品及び細胞製品を医療現場で普及させ、中長期的な企業成長へと繋げていくためには、細胞製品の実用化・商業化に向けてパイプラインの価値を継続的に拡大・発展させていく必要があります。そのためには、革新的な再生医療等製品をはじめとする、当社独自の基盤技術から生み出される3D細胞製品を広く周知し、普及していくことが重要です。 当社の製品は前例のない新しいコンセプトの製品ゆえ、その製品上市を通じた市場浸透及び産業化のバリューチェーンを構築することが課題として挙げられます。 本課題へ対処すべく、当社では、高度な開発力・技術力等の専門性を有する複数の事業会社パートナーとの強固かつ効率的な共同開発体制を構築し、製品上市へ向けた臨床開発を加速させております。また、このような取り組みに加え、パートナー企業との戦略的な提携を進めることで、研究開発の成果としての社会実装に留まることなく、『着実な製品開発』と『効率的な製造』、そして『安定的な収益化』の3つが連動する独自の事業化モデルを構築することを推進してまいります。 b.基盤技術のプラットフォーム化及び独自のポジション確立 当社独自の基盤技術を事業展開の基軸として、持続的な企業成長を果たしていくためには、再生医療・細胞治療領域における基盤技術の普及及びプラットフォーム化を推進することが重要です。 当社では、学会をはじめとする業界団体への認知度向上に向けた活動とともに、現在の基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタのみならず、細胞製品製造工程の機械化・自動化へ向けた新技術開発を進める等、基盤技術としてのさらなる付加価値向上へ向けた技術開発に継続して取り組んでおります。 また、3D細胞製品の業界スタンダードモデル化に向け、パートナー企業との戦略的パートナーシップを深化させ、再生医療の市場拡大及びコスト低減の両面に貢献してまいります。そして、将来の商業生産を支える「産業化技術基盤」を確立することで、再生医療及びライフサイエンス分野の産業化を牽引するプラットフォーマーとして独自のポジション構築を推進してまいります。 ② 経営基盤の強化 a.組織体制の強化 持続的な企業成長のためには、将来の事業基盤の構築と独自の3D細胞製品の開発に必要となる技術革新を着実に実行できる高度な専門人財で構成される組織体制を強化していくことが課題として挙げられます。 本課題へ対処すべく、当社では、自社において組織的な開発力・技術力の向上を図るとともに、パートナー企業等との協働を通じ、専門性の高いプロジェクトをバイオロジー及びエンジニアリングの両側面から1つの組織で牽引できる組織体制に注力しております。 さらに、将来のグローバル展開を加速させるべく、多様性のあるグローバル人材の確保、海外の規制や市場動向に対応できるガバナンス体制の整備を進め、健全かつ機動的な経営体制を構築してまいります。 b.財務基盤の強化 研究開発型ベンチャー企業である当社の特性上、恒常的な製品販売等による安定的な収益確保に至るまでは先行投資による資金需要が発生します。 そのため、将来の持続的な収益基盤形成に向けて、収益の多様化やデバイス販売、各種受託等のベース収益の安定化を図るとともに、開発効率の向上やコスト抑制を継続し、財務基盤を強化する必要があります。 また、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)及び東京都等の行政からの研究開発・技術開発に対する事業採択を通じた効果的な開発資金を獲得する等、研究開発費を中心とした事業活動資金を継続的に外部より調達しております。 さらに、安定した運転資金を確保しながら、研究開発及び技術開発に対する先行投資を着実に実行するため、証券取引所への上場等による資金調達の選択肢拡大に加え、大手金融機関からの融資枠の供与や政府系金融機関からの長期借入を通じて対外信用力を強化する等、間接金融による財務状況の安定性強化も進めております。 今後も、予算管理の徹底を通じてコスト抑制を図りながら、将来の成長に向けた研究開発投資を継続しつつ、外部資金の積極的な活用や株式市場からの調達等を含めた機動的な資金調達の検討を行う等、資本効率を意識した健全かつ安定的な財務体質の維持・向上を図り、外部環境に左右されない強固な財務基盤の構築を推進してまいります。 ③ 人的資本経営の拡充 当社のような小規模なベンチャー企業における持続的な企業成長と価値創造の源泉は「人」にあります。当社では、独自の技術情報を継承する高度専門人材の確保、事業化・グローバル展開を牽引する次世代リーダーの育成に注力し、多様な人材が活躍できる組織文化の醸成を図りながら企業成長を目指す人的資本経営が極めて重要であると考えております。 本課題へ対処すべく、当社では、独自の基盤技術に精通し高度な専門的技能及び経験を有する研究者・技術者・開発者等の高度専門人材の確保及び育成、並びに、社内環境整備に関する様々な施策を通じて、人的資本経営を拡充することに積極的に取り組んでおります。 具体的には、中長期的インセンティブプランとしてのストック・オプション制度の継続に加え、役職員自らが環境を構築する独自の『まほろばプロジェクト』を通じ、男性役職員の育児休業取得も積極的に促進する等、すべての社員がライフステージに合わせた柔軟な働き方で能力を発揮できる体制を構築することで、人的資本経営に基づく持続的な組織成長を実現します。
3 【事業等のリスク】 当社の事業展開及びその他に関してリスクとなる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に真摯に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えます。 なお、以下の記載については、当事業年度末において当社が判断したもの及び将来に関する事項は本書提出日現在において当社が判断したものであり、当社に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意ください。 1.再生医療領域に関するリスク (1) 再生医療製品の研究開発及び再生・細胞医療業界に関するリスク ① 先端医療に由来するリスク (発生可能性:中、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 再生・細胞医療という先端医療領域においては、再生医療の基盤となる学問や技術が急速な進歩を遂げている中で、再生医療製品そのものに関する研究開発・技術開発も非常に速いスピードで進んでおり、日々新しい開発成果や安全性・有効性に関する知見が蓄積されています。再生・細胞医療のような先端医療領域は、国内のみならず世界的にも注目が高く、新たな知識や技術の発見によるイノベーションが創出されやすい分野であります。 特に、当社が製品開発を進めているパイプラインのターゲット領域に関しては、当社の細胞のみで構成される3D細胞製品以外にも、細胞医薬品や遺伝子治療等の様々なアプローチによる治療法の開発が進展しております。 また、再生・細胞医療分野においては、米国をはじめとする諸外国を中心に様々な研究開発が先行して進んでおり、将来的にはより実現性の高い技術革新が行われる可能性があります。 当社の基盤技術であるバイオ3Dプリンティング技術(三次元細胞積層技術)は、現時点において新規性の高い再生医療技術であり、学術的にも従来の製品と比較して高い安全性・有効性及び広範囲の応用可能性等が期待されております。当社では、様々なパートナー企業、大学や公的研究機関等と緊密に連携し、技術的優位性を担保する先端技術の継続的な開発に注力しております。ただし、本業界における技術革新が想定以上の速度で進展し、将来において当社技術が陳腐化する可能性や、医療行為や新たな感染症等による副次的な有害事象等、現時点では全く想定できない副作用等の安全上の課題が顕在化する可能性を完全に否定することまではできません。また世界情勢や外部環境に起因し、原材料の調達が困難(不安定)になる場合には、再生医療製品の安定供給が困難になる可能性も少なからず存在しております。このような最先端医療に特有の課題やリスクが現実化した場合には、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 市場規模に関するリスク (発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 再生・細胞医療等製品の世界市場及び国内市場は、今後飛躍的な成長が見込まれておりますが、当該市場は現在形成の過程にあることから、当社の市場規模予測は、現時点において一定の前提条件や外部機関による調査報告等に基づき算出したものであります。そのため、将来において、規制当局による審査の厳格化や予期せぬ安全上の課題の露呈、あるいは代替療法の普及や医療経済上の制約等により、再生・細胞医療等製品に対する需要が当初の想定通りに拡大しない可能性があります。また、社会実装に向けた製造コストの低減や物流体制の構築が遅延する可能性も存在します。 これらの要因により、実際の市場規模が当社の予測を大きく下回る事態となった場合には、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 製品開発の不確実性に関するリスク (発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 当社が開発を進める再生医療パイプラインのうち、主として患者さまご自身の細胞を使用して作製された組織・臓器を患者さまご自身の身体へ移植する、「自家」移植を前提とした製品(第一世代製品)については、一般的に人工材料を使用した製品や他人の細胞を使用する製品と比較して、拒絶反応等の懸念が少なく安全性は相対的に高いものと考えられております。製品の使用に際しては、添付文書や同意説明文書等を通じて患者さまへの十分な情報提供を行った上でご使用頂きますが、製品出荷後に予期せぬ不具合や有害事象等が発生する可能性を完全に否定することはできず、万一これらが発生した場合には、迅速かつ適切に対処し、関連法規に基づき対応いたします。 臨床試験計画の策定にあたっては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)との事前相談等を通じて慎重に立案しておりますが、再生医療等製品における臨床試験の実施例は依然として限定的であることから、臨床試験に必要症例を計画通りに確保できないことや医療機関側の諸事情により予定通り進行しないこと等、様々な要因によって開発が遅延する可能性があります。 このような場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 事業基盤の整備及びサプライチェーンの構築に係るリスク (発生可能性:中、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 当社は再生医療等製品の製品供給体制をはじめとする事業基盤(インフラ)の整備・確立へ向けた取り組みを推進しておりますが、当社が注力する再生医療分野は、医薬品のような成熟市場とは大きく異なり現在進行形で市場が形成されている段階にあることから、長期的に持続可能な産業として発展するためには、当社のみならず関連する官庁、企業及び業界全体が一体となって市場環境の整備に取り組んでいく必要があります。 また、この取り組みには、生産システムの確立による製造原価の低減、医療従事者に対する適切かつ効果的な製品情報の提供(マーケティング活動の実施)、製造販売開始後の市販後調査等のフォローアップ体制の確立等多くの課題が存在しており、これらの課題解決には長期間にわたり多額の資金投入が必要となります。 当社では、自社での単独開発に伴う様々なリスクを排除し、着実に社会実装を実現するため、専門性の高い開発力や技術力を有する複数のパートナー企業と、開発から製造・販売までを有機的に連携させるサプライチェーンの構築を進めております。ただし、何らかの要因により計画どおりにインフラ整備やサプライチェーンの構築が進展しない場合には、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) 法的規制に関するリスク ① 再生医療等製品開発の関連法規による規制のリスク (発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 再生医療の産業化に向けた環境整備については、2014年11月25日に施行された「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(再生医療等安全性確保法)及び「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)により法規制の整備が大幅に進展いたしました。特に、医薬品医療機器等法下においては、医薬品、医療機器等の安全かつ迅速な提供を図るため、再生医療等製品の特性を踏まえた「条件及び期限付き承認制度」が新設される等、再生医療の実用化を加速させるための運用が大幅に進んでおります。 このような制度的支援による環境整備の促進により、国内における再生医療等製品の承認件数は着実に蓄積されつつありますが、画期的な新規技術を用いた製品開発においては、従来の製品とは異なる検証や追加データの提出等を規制当局から要求される可能性もあります。 このような事象が現実化し、当社の想定を上回る試験実施が必要となるような場合には、開発スケジュールの見直しや遅延が生じ、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 法規制改正等の変化に由来するリスク (発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 再生医療等製品に関する法規制やガイドラインは、技術革新の進展や予期せぬ事態の発生等に対応して、継続的に見直しがなされる性質を有しております。 当社では、再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)等の業界団体に加入し、法規制や規制動向を適時把握し迅速に対応できる体制の整備に努めておりますが、将来的な法改正の内容いかんによっては、より厳格な品質管理基準への適合を求められ多額の追加投資が必要となる可能性や、法規制やガイドライン等の追加・改正により従来使用が認められてきた原材料の使用制限や代替を余儀なくされる可能性、あるいは、当局の判断により想定通りの薬事承認が得られない、又は取得に想定以上の時間を要する可能性も否定できません。加えて、世界的な医療費抑制の潮流の中で、当社の想定を下回る保険償還価格となる等、収益性が抑制される可能性もあります。 このような事象が現実化した場合、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響が生じる可能性があります。 (3) 競合リスク (発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 当社の3D細胞製品は、当社が独占的に実施権を保有する基盤特許と技術的に模倣することが困難な当社固有の製造ノウハウ等の技術情報とを併用することで初めて製造することが可能となることから、実質的に他者による参入障壁を形成している状況にあるといえます。再生医療領域に本格参入している企業はまだ比較的少ないものの、今後の参入を検討している企業も増えてくる可能性があると想定しております。 そのため、周辺領域を含め本領域に参入している企業等が将来的な競合相手となり、当社の保有している知的財産権等を上回る新技術を開発し、関連特許を取得する場合や先行して上市した場合等には、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、新規の競合品の開発が先行、又は上市した場合は、共同研究開発やアライアンスを実施している企業が、その後の事業価値が毀損されると判断して共同研究開発やアライアンスを解消する可能性があります。 さらに、他社が当社の製品よりも優れた製品を販売すると、開発段階で想定していたロイヤリティ等の将来利益が減じる等により、当社の事業展開や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品の安全性に関するリスク ① ヒト又は動物由来の原材料の使用に関するリスク (発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小) 一般的に、再生医療等製品は、ヒト細胞を原材料として使用するため、使用する細胞に由来する感染の危険性を完全に排除することは困難であり、安全性に関する特有のリスクが存在するとされております。 また、一般的に再生医療等製品の開発にあたっては、製造工程で使用する培地に動物由来の原料が含まれる場合があることから、厳密には製造の過程においてこれらに起因する感染リスクを完全には否定することはできません。当社では、感染リスクを排除・低減するために可能な限り動物由来原料の使用を低減させ、生物由来原料基準に適合していることを確認の上、製品を提供しておりますが、万一、このような感染リスクが現実化した場合には、当社製品の提供が中止となる可能性もあり、当社の事業展開や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、このような不測の事態が生じた場合には、再生医療業界全体及び当社製品に対する社会的信頼に悪影響が及び、当社の事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。 ② 製品の製造に関するリスク (発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 当社が開発を進める細胞製品については、その品質管理に万全を期し、常にその充実を図るよう努め、体制の継続的な強化を図っておりますが、高度な製造プロセスにおいて、諸要因による不適合品の発生や研究開発・臨床現場における不適切な取扱いの可能性を完全に排除することはできません。そのため、製品開発・製造過程において事故等が発生した場合には、製造物責任(PL)に基づく損害賠償請求や係争へ発展する可能性があるほか、製造工程の不備等による製品の自主回収(リコール)を余儀なくされる可能性があります。 そのような事態に至った場合には、特別的な損失として係争等への対応費用、回収関連費用等の多額の特別損失が発生し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、最終的に当社の過失が否定された場合であっても、当係争の発生自体が当社製品に対する信頼失墜を招き、将来の事業展開や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 製造・販売体制の構築に関するリスク (発生可能性:中、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中) 当社が開発を進める再生医療等製品については、研究開発成果をあげることにとどまらず、その後の商業化を見据えた製造及び販売体制の構築を事業化における重要施策と位置付けております。製造面においては、パートナー企業等との連携を通じて、細胞の大量培養技術の開発や商業生産技術の確立に向けた機械化・自動化の促進等注力しております。 しかしながら、再生医療等製品の社会実装には多種多様な高度専門的な技術の統合が必要であり、将来において製造方法の確立に予期せぬ技術的課題が生じた場合、あるいは、何らかの理由で製造体制の構築・維持等が困難となった場合には、当社の事業戦略、財政状況及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、販売面においても、パートナー企業等との戦略的提携により効果的な体制構築を進めておりますが、法規制の変更や市場環境の変化、あるいはパートナー企業との合意形成の遅延等により体制構築に何らかの支障が生じ、計画通りに販売・流通体制の整備が進まない場合には、当社の事業戦略、財政状況及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 知的財産権に関するリスク (発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小) 当社は事業展開及び研究開発・技術開発等に不可欠な多種多様な知的財産権を保有しており、これらは独自に所有する権利・ノウハウ、あるいは第三者より適法に実施許諾を受けたものであります。 当社では、事業の核となる基盤特許については原則としてすべて自社で権利確保する方針を採っております。また、重要な知的財産権については定期的に関連特許出願状況等を調査・分析しており、潜在的なリスクに対して早期に適切な対策を講じることができる体制を構築しております。 具体的には、製品の製造方法に関わる基盤技術等について、積極的な権利化による保護を推進し、また、研究論文等による既出情報に関しても、特許出願を通じた公知化を図る等、他社による権利化や模倣を未然に防止し、事業遂行上のリスク低減に努めております。 さらに、権利化の対象とする製品製造工程以外の、培地組成や高度な培養技術、組織・臓器ごとに最適化された機器・器具等に関する重要度の高い技術情報については、戦略的に特許出願を行わず、秘匿性の高い機密情報(ノウハウ)として管理しております。このように、特許による独占権とノウハウによる秘匿化を組み合わせた知的財産戦略により、外部への技術流出や他者による模倣の防止を徹底しております。 今後、当社の基盤技術に係る主要特許が存続期間を満了し、類似製品が登場する可能性は完全には否定できませんが、当社製品は複数の登録特許に加え、高度にノウハウ化された技術情報によって多層的に保護されており、他者に対して強固な技術的参入障壁を構築しております。これらの現状に鑑みれば、実際に類似製品が市場に登場し当社製品と競合する事態は、基本的には想定されません。一方で、当社では、継続的な新規特許や周辺特許の出願を通じて特許網(ポートフォリオ)の拡充に努めておりますが、出願中の特許が最終的に登録に至らない可能性が存在します。 また、重要なノウハウ等の技術情報については秘密保持契約の締結等により厳格に管理しておりますが、第三者が独自に同様又は類似のノウハウの開発・取得する可能性を完全に排除することは困難です。 これらのように、出願中の特許が成立しない場合、事業に必要な特許が何らかの理由で確保できない場合、あるいは当社ノウハウと同等の技術を第三者が確保した場合等には、当社の技術的優位性が相対的に低下し当社の事業展開や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7) 研究開発活動に由来するリスク ① 研究開発費に関する
(2) 【役員の状況】 ① 役員一覧 男性7名 女性1名(役員のうち女性の比率約12.5%) 役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数 (株) 代表取締役 秋 枝 静 香 1976年12月2日 2004年4月 九州大学大学院医学研究科 整形外科学講座 研究員 2007年4月 九州大学大学院医学研究科 病理病態学講座 学術研究員 2010年4月 九州大学病院 整形外科 学術研究員 2010年10月 当社 入社 2013年10月 経済産業省事業/国立研究開発法人日本医療研究開発機構事業 再生医療分野 ヒト細胞製造システム開発ワーキンググループ ワーキング委員・タスクフォース委員 2016年9月 当社 取締役 細胞製品開発部長 2016年10月 当社 取締役 執行役員・細胞製品開発部長 2018年3月 当社 代表取締役 社長執行役員(現任) (注) 3 511,200 取締役CFO 経営管理部長 三 條 真 弘 1976年11月20日 2000年8月 株式会社リソー教育(現 株式会社リソー教育グループ) 入社 2008年3月 中央大学大学院法務研究科 卒業 2008年11月 シンバイオ製薬株式会社 入社 2015年12月 当社 経営管理部長 2017年10月 当社 執行役員・経営管理部長 2018年3月 当社 取締役 執行役員・CFO経営管理部長(現任) (注) 3 383,900 取締役 事業推進部長 岸 井 保 人 1980年2月16日 2003年4月 マイクロンジャパン株式会社 入社 2008年10月 三菱電機株式会社 入社 2015年4月 当社 システム開発部 マネージャー 2022年4月 当社 事業推進部長 2024年1月 当社 執行役員・事業推進部長 2026年3月 当社 取締役 執行役員・事業推進部長(現任) (注) 3 4,000 役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数 (株) 取締役 吉 岡 康 弘 1955年9月27日 1980年4月 富士写真フイルム株式会社(現 富士フイルム株式会社) 入社 2008年11月 同社ライフサイエンス研究所 所長 2011年7月 同社フェロー R&D 統括本部 2012年4月 内閣府ライフイノベーション戦略協議会 構成委員 2013年9月 富士フイルム株式会社執行役員 再生医療研究所 所長 2014年4月 幹細胞評価基盤技術研究組合 理事長 2015年7月 富士フイルム株式会社フェロー R&D 統括本部 2015年8月 国立研究開発法人日本医療研究開発機構「脂質」領域アドバイザー 2016年6月 京都府立医科大学 特任教授 2016年7月 富士フイルム株式会社 参与 2017年7月 幹細胞評価基盤技術研究組合 理事 2018年4月 当社 技術顧問 2019年3月 当社 社外取締役(現任) (注) 3 - 取締役 鈴 木 邦 彦 1959年5月6日 1982年4月 エッソ石油株式会社(現 ENEOS株式会社)入社 1988年3月 慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営管理修士号(MBA) 1988年8月 日興證券株式会社(現 SMBC日興証券株式会社) 入社 2001年7月 ルクセンブルク日興銀行(現 SMBC日興ルクセンブルク銀行) 社長 2006年3月 株式会社メディネット 入社 2013年10月 同社 代表取締役社長 2018年12月 同社 取締役副社長 2020年12月 同社 理事 2020年12月 当社 経営顧問 2021年3月 当社 社外取締役(現任) 2022年6月 株式会社セルファイバ 社外監査役(現任) 2022年10月 株式会社メディネット 顧問(現任) (注) 3 - 役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数 (株) 常勤監査役 水 口 祐 介 1982年9月25日 2005年4月 日本電気システム建設株式会社(現 NECネッツエスアイ株式会社) 入社 2007年8月 トライアックス株式会社(現 株式会社スカラコミュニケーションズ) 入社 2012年10月 あらた監査法人(現 PwC Japan有限責任監査法人) 入所 2016年7月 公認会計士登録 2023年9月 税理士登録 2023年9月 みずぐち公認会計士・税理士事務所 代表(現任) 2025年5月 当社 仮監査役(社外監査役) 2025年8月 当社 社外監査役(現任) (注) 4 - 監査役 廣 瀬 卓 生 1971年6月28日 1997年4月 弁護士登録 友常木村見富法律事務所(現 アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業) 入所 2004年5月 ニューヨーク州弁護士登録 2005年1月 アンダーソン・毛利・友常法律事務所(現 アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業) パートナー弁護士(現任) 2007年6月 ローランド ディー.ジー.株式会社 社外監査役 2010年6月 同社 社外取締役 2018年4月 当社 顧問 2018年6月 当社 社外監査役(現任) 2020年12月 株式会社コアコンセプト・テクノロジー 社外監査役 2021年3月 同社 社外取締役(監査等委員)(現任) 2021年12月 浜松ホトニクス株式会社 社外取締役(現任) (注) 4 - 監査役 小 田 和 也 1961年7月19日 1986年4月 株式会社カネカ 入社 1997年3月 同志社大学大学院総合政策科学研究科 総合政策科学専攻 2012年11月 株式会社カネカ 発泡樹脂製品事業部管理総括GL兼事業創造GL 上席幹部 2016年4月~2017年9月 玉井化成株式会社 代表取締役社長 2019年4月 株式会社カネカ F&R.TSVエペラン部長 2021年3月 当社 社外監査役(現任) 2021年4月 株式会社カネカ 理事 2022年4月 みれい菓株式会社 代表取締役(現任) (注) 4 - 計 899,100 (注) 1.取締役吉岡康弘及び鈴木邦彦の両氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。 2.監査役水口祐介、廣瀬卓生及び小田和也の各氏は、会社法第2条第16号に定める社外監査役であります。 3.任期は、2026年3月27日開催の定時株主総会終結のときから、2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までであります。 4.任期は、2026年3月27日開催の定時株主総会終結のときから、4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までであります。 5.当社は、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠監査役1名を選任しております。補欠監査役の略歴は、次のとおりであります。 氏名 生年月日 略歴 所有株式数(株) 大江 耕治 1975年4月15日 2001年10月 弁護士登録 桃尾・松尾・難波法律事務所 入所 - 2006年8月 KIRKLAND & ELLIS 法律事務所 勤務 2007年3月 ニューヨーク州弁護士登録 2007年6月 経済産業省通商政策局 通商機構部 参事官補佐 2010年1月 桃尾・松尾・難波法律事務所パートナー弁護士 2022年6月 株式会社新日本建物 監査役 2026年1月 大江・山田法律事務所 代表弁護士(現任) ② 社外役員の状況 本書提出日現在、当社の社外取締役は2名、社外監査役は3名であります。当社は独立性が高く、幅広い知識と豊富な経験を持つ社外取締役及び社外監査役を選任することにより、経営の意思決定における客観性を高めるとともに、経営の健全化と透明性の向上を図っております。 また、当社は、社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針として明確に定めたものはありませんが、選任にあたっては東京証券取引所の独立役員の独立性に関する判断基準等を勘案した上で、コーポレート・ガバナンスの充実、向上に資する者を選任することとしております。 社外取締役である吉岡康弘は、研究開発者としての豊富な専門知識と経験を有しています。同氏の研究開発及び会社経営に関する豊富な専門知識と経験等を踏まえて当社の経営に有益な助言を得ております。本書提出日現在、当社との間に特別の利害関係はありません。 社外取締役である鈴木邦彦氏は、再生医療イノベーションフォーラムの理事・副会長を務める等、再生・細胞医療分野や金融分野における会社経営の豊富な経験と高い見識を有しています。同氏の会社経営に関する豊富な専門知識と経験等を踏まえて当社の経営に有益な助言を得ております。本書提出日現在、当社との間に特別の利害関係はありません。 社外監査役である水口祐介氏は、公認会計士として企業会計に関する豊富な経験と幅広い知識を有していることから、取締役の業務執行を適切に監査する役割を担っております。本書提出日現在、当社との間に特別の利害関係はありません。 社外監査役である廣瀬卓生氏は、弁護士として企業法務に関する豊富な経験と幅広い知識を有していることから、取締役の業務執行を適切に監査する役割を担っております。本書提出日現在、当社との間に特別の利害関係はありません。 社外監査役である小田和也氏は、長年にわたり総合化学メーカーにおいて幅広い業務に従事するとともに、関連会社の取締役として会社経営等に携わる等、豊富な経験と高い見識を有していることから、取締役の業務執行を適切に監査する役割を担っております。本書提出日現在、当社との間に特別の利害関係はありません。 ③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係 社外取締役及び社外監査役は、毎月1回の定時取締役会に出席し、議案審議及び報告事項の議論に対し、それぞれの見地より適宜助言等を行い、意思決定の妥当性・適正性の確保に努めております。加えて、社外監査役は、経営の意思決定が、法令・定款に準拠しているかを監視・検証して、必要に応じ意見を述べております。また、社外監査役は、毎月1回の監査役会を通じ、内部監査担当部署と情報の交換を行っております。内部監査担当者、監査役及び会計監査人は、必要の都度、相互の情報交換・意見交換を行う等の連携を密にして、監査の実効性と効率性の向上を図り、監査機能を強化しております。 内部監査担当者は、監査役のスタッフ機能も兼ねており、監査役より監査業務に必要な命令を受けた場合はその命令に関して、取締役及び所属部署長の指揮命令を受けないものとしており、また必要に応じ監査役会に出席して情報交換を行っております。
2 【沿革】 株式会社サイフューズは、再生・細胞医療分野、創薬支援分野等をはじめとする先端医療分野においてヒトの細胞のみから作製した組織・臓器を新しい製品として、患者さまへの移植や新薬開発等の先端医療の現場へご提供し、医療に貢献することを目指して、創業いたしました。 当社設立以降の会社沿革は、以下のとおりであります。 年月 概要 2010年8月 東京都新宿区に株式会社サイフューズを設立 2010年9月 骨軟骨再生の細胞製品開発プロジェクトが国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の委託事業(橋渡し研究開発促進事業)に採択 2011年4月 本店を東京都新宿区から東京都千代田区へ移転 2011年11月 立体組織再生に関する基本特許(三次元細胞積層技術)に関し、国立大学法人九州大学と独占ライセンス契約を締結 2012年12月 細胞版の3Dプリンタ(バイオ3Dプリンタ)「regenova®(レジェノバ)」の販売開始 2013年4月 本店を東京都文京区へ移転し、東京大学アントレプレナープラザ内に「東京ラボ」を開設 2014年4月 NEDOの委託事業(橋渡し研究開発促進事業)(2015年から国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、AMED)の委託事業に移行)「立体造形による機能的な生体組織製造技術の開発/細胞を用いた機能的な立体組織作成技術の研究開発」(代表:佐賀大学)に採択 2014年4月 NEDO(2015年からAMED委託事業に移行)の委託事業「再生医療の産業化に向けた細胞製造・加工システムの開発」(代表:京都大学)に採択 2015年5月 ベンチャー起業への国際的表彰「アジア・アントレプレナーシップ・アワード2015」(主催:アジア・アントレプレナーシップ・アワード運営委員会、共催:三井不動産株式会社、国立大学法人東京大学産学協創推進本部、一般社団法人TXアントレプレナーパートナーズ、一般社団法人日本ベンチャー学会、独立行政法人日本貿易振興機構)にて事業の革新性や事業の実行力に対する評価を受け、優勝 2015年9月 北米でバイオ3Dプリンタ「regenova®(製品名:レジェノバ)」の販売開始 2017年6月 AMEDの委託事業「革新的医療技術創出拠点プロジェクト/HDMAC技術応用による変形性膝関節症における広範囲骨軟骨再生」(代表:九州大学)に採択 2017年7月 AMEDの委託事業「革新的医療シーズ実用化研究事業/バイオ3Dプリンタにより作製した三次元神経導管(Bio 3D Conduit)を用いた革新的末梢神経再生法の臨床開発」(代表:京都大学)へ参画 2017年8月 「大学発ベンチャー表彰2017」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)/ NEDO)にて優れた大学発ベンチャーとしての評価を受け、「科学技術振興機構理事長賞」を受賞 2017年8月 「第15回産学官連携功労者表彰」(主催:内閣府、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、一般社団法人日本経済団体連合会、日本学術会議)にて産学官連携活動の推進に多大な貢献をした優れた企業としての評価を受け、「日本学術会議会長賞」を受賞 2017年10月 富士フイルム株式会社と血管再生の細胞製品開発に関する業務提携 2018年8月 積水化学工業株式会社と肝臓構造体の細胞製品開発に関する業務提携 2018年10月 肝臓構造体の細胞製品開発プロジェクトが、NEDO公募事業「研究開発型ベンチャー支援事業/企業間連携スタートアップに対する事業化支援」に採択 2019年1月 新型のバイオ3Dプリンタ「S-PIKE®(製品名:スパイク)」の販売開始 2019年2月 「Japan Venture Awards 2019」(主催:独立行政法人中小企業基盤整備機構)にて革新的かつ潜在成長力の高い事業や、社会的課題の解決に資する事業を行う、志の高いベンチャー企業の経営者としての評価を受け、「中小機構理事長賞」を受賞 2019年2月 太陽ホールディングス株式会社と再生・細胞医療分野における再生医療等製品の製品製造に関する資本業務提携 2019年5月 東京都の「TOKYO働き方改革宣言企業」に認定 2019年6月 経済産業省のスタートアップ支援プログラム「J-Startup」企業に選定 2019年7月 本店を東京都文京区へ移転 年月 概要 2019年11月 AMEDの委託事業「バイオ3Dプリンタを用いて造形した小口径Scaffold free細胞人工血管の臨床研究」(代表:佐賀大学)へ参画 2020年5月 AMEDの委託事業「末梢神経損傷を対象とした三次元神経導管移植による安全性と有効性を検討する医師主導治験」(代表:京都大学)へ参画 2020年6月 岩谷産業株式会社と再生・細胞医療分野における技術開発に関する業務資本提携 2020年10月 太陽ホールディングス株式会社と再生・細胞医療分野における包括的パートナーシップ契約締結 2020年11月 京都大学医学部附属病院とバイオ3Dプリンタを用いた末梢神経損傷に対する三次元神経導管の医師主導治験を開始 2020年12月 藤森工業株式会社(現 ZACROS株式会社)と再生・細胞医療分野における技術開発に関する業務資本提携 2021年12月 株式会社メディパルホールディングスと再生・細胞医療分野における再生医療等製品の安定流通に関する開発投資契約締結 2022年3月 福岡地所株式会社と地域創生を目的とした業務資本提携 2022年4月 本店及び東京ラボを東京都港区へ移転 2022年4月 AMED 橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」(代表:慶應義塾大学)へ参画 2022年9月 福岡ラボを福岡県福岡市中央区へ移転 2022年12月 東京証券取引所 グロース市場に上場(証券コード:4892) 2023年6月 京都大学医学部附属病院とバイオ3Dプリンタを用いた末梢神経損傷に対する三次元神経導管の医師主導治験を完了 2023年8月 PHC株式会社と再生・細胞医療分野における業務提携 2023年9月 AMED委託事業「バイオ3Dプリンターで作製した三次元移植組織を用いる革新的歯周再生療法の開発」(代表:広島大学)へ参画 2023年10月 NEDO事業で開発した創薬支援向けの3D細胞製品「ヒト3Dミニ肝臓®」の販売開始 2024年3月 末梢神経再生の医師主導治験終了後、社会実装に向けて協創(京都大学/太陽ファルマテック) 2024年4月 令和6年度知財功労賞にて「経済産業大臣表彰」を受賞 2024年5月 AMED 橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」(代表:慶應義塾大学)の採択及び参画 2025年4月 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)「大阪ヘルスケアパビリオン」に展示参加 2025年11月 AMED再生医療等実用化研究事業「末梢神経損傷に対する同種臍帯由来間葉系細胞を用いた三次元神経導管移植治療の医師主導治験に関する研究開発」(代表機関:京都大学)に参画 2025年12月 福岡証券取引所 Q-Board市場に重複上場 脂肪性肝炎(MASH)の新薬開発向けの3D細胞製品「ヒト3Dミニ肝臓®/疾患モデル」の販売を開始 株式会社クラレと再生医療及びライフサイエンス分野における業務資本提携契約を締結
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EDINET(金融庁)
有価証券報告書-第16期(2025/01/01-2025/12/31)
EDINET(金融庁)
有価証券報告書-第15期(2024/01/01-2024/12/31)
EDINET(金融庁)
有価証券報告書-第14期(2023/01/01-2023/12/31)
EDINET(金融庁)
有価証券報告書-第13期(2022/01/01-2022/12/31)
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