デジタルグリッドデジタルグリッド株式会社350A東証グロース電気・ガス業2025年7月期, 連結, 日本基準

デジタルグリッドは何で稼いでいる?

デジタルグリッドの売上の約91%は「電力PF事業」から。ほかに「再エネPF事業」などで稼いでいます。

売上100円あたり約45円が営業利益として残ります。

数字で見ると

2025年7月期、事業利益の97%を1事業が占める

2025年7月期、売上100円から営業利益45円

2025年7月期、現金は総資産の26%

開示された数値から自動で作った要約

※ セグメント売上の合計は内部取引を含むため、売上高に比例配分して表示しています

※ 営業CFは純利益を下回り、差額を非資金項目・運転資本として表示しています

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2025年7月期の数字(書類の提出日 2025-10-30)

売上高
61.5億円
営業利益
27.4億円
利益率 44.6%
純利益
18.7億円
利益率 30.4%
フリーCF
1.9億円
開示値から計算
最大事業
電力PF事業
事業売上の91.2%
開示値から計算
発行済株式数
6,457,300株
株主数
2,555人
平均年間給与(単体)
983万円
提出会社の開示値
現金比率
26.1%
現金 ÷ 売上 75.5%
開示値から計算
対業界利益率中央値
+37.6 pt
電力・ガス
開示値から計算
ROE
22.6%
開示値から計算
ROA
10.5%
開示値から計算

売上100円の行き先

デジタルグリッドが100円売ったとき、何にいくら使い、いくら残るか。

2025年7月期
原価
25円
販管費
30円
営業利益
45円
最後に残る純利益
30円

利益率の流れ(開示値から計算)粗利率 74.4% → 営業利益率 44.6% → 純利益率 30.4%

人と生産性

2025年7月期
1人あたり売上(連結)
7,789万円
1人あたり営業利益(連結)
3,472万円
1人あたり純利益(連結)
2,367万円
指標25/7
従業員数(連結)79
平均年間給与(提出会社・単体)983万円
平均年齢(単体)40.8歳
平均勤続年数(単体)3.1年

1人あたりの値は連結売上・利益を連結従業員数で割ったものです。平均年間給与・年齢・勤続年数は提出会社単体の値で、持株会社では本社の少人数の平均になることがあります。従業員数の定義は会社ごとに異なります。開示値から計算(DERIVED)。

詳しく見る

業界

この会社が出てくる業界地図。

大株主など

  • 株式会社東芝12.9%
  • 豊田祐介5.2%
  • 株式会社FD5.2%
  • WIL FUND Ⅱ,L.P. (常任代理人 大和証券株式会社)資産管理口5.2%
  • 合同会社OTS3.9%
  • 東急不動産株式会社3.9%
  • フーバー・インベストメント株式会社3.6%
  • 近清拓馬3.5%
  • 濱田英之3.4%
  • MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)資産管理口2.9%

2025-07-31 ※「資産管理口」は投資信託や年金などの株をまとめて預かる名義で、実際の持ち主(機関投資家など)ではありません。

業界内の5軸プロフィール

直近の公開決算から、同じ主な業界の企業内での位置を示します。

  • デジタルグリッド主な業界: 電力・ガス
会社順位
  • 売上成長

    • デジタルグリッドデータなし
  • 利益率

    • デジタルグリッド98.944社
  • 現金化

    • デジタルグリッド1.242社
  • 効率

    • デジタルグリッド14.844社
  • 財務余力

    • デジタルグリッドデータなし

点は各社の主な業界内での順位です。会社ごとに比較対象となる業界が異なる場合があります。値がない軸はデータなしと表示し、総合点は計算しません。業界順位は投資推奨ではありません。

同業の近い規模の会社と比べる

同じ業界プロフィールの会社から、売上規模が近い企業を並べています。数値は各社の最新公開有報です。

会社決算期売上高本業利益率純利益率自己資本比率
デジタルグリッド株式会社202561.5億円44.6%30.4%46.5%
株式会社アースインフィニティ202567.3億円10.4%6.9%39.4%
株式会社UNIVA・Oakホールディングス202623.3億円-29.5%-25.0%23.6%
株式会社リミックスポイント2026178億円-30.9%-26.7%86.5%
株式会社エフオン2026207億円2.0%5.8%44.2%

時価総額・PER・株価利回りはEDINETに含まれないため表示していません。会社ごとに決算期や会計基準が異なる場合があるので、期末と出典を確認してください。

会社概要

デジタルグリッドは東京都港区に本社を置く、2017年設立の電力・ガスの会社です。連結の従業員は79人。東証グロースに上場しています。

正式社名
デジタルグリッド株式会社
英文社名
DIGITAL GRID Corporation
証券コード
350A
上場市場
東証グロース
本社所在地
東京都港区赤坂一丁目7番1号
代表者(有報の記載)
代表取締役社長CEO 豊田 祐介
設立
2017年10月
資本金
11.4億円
従業員数(連結)
79人
平均年間給与(単体)
983万円
決算月
7月
業種(東証)
電気・ガス業
公式サイト
www.digitalgrid.com
法人番号
4010001187063

出典: 有価証券報告書(S100WXET、2025年10月30日提出)。提出時点の情報で、その後の変更は反映していません。

有価証券報告書から読む会社情報

会社が提出した有報の記述を、年度と出典を添えて確認できます。

提出日 2025-10-30 · 書類 S100WXET

事業の内容
3【事業の内容】

 当社グループは、当社及び子会社1社により構成されており、「エネルギー制約のない世界を次世代につなぐ」ことをビジョンとして掲げ、DGPの提供による「電力プラットフォーム事業(以降、「電力PF事業」)」、「再エネプラットフォーム事業(以降、「再エネPF事業」)」、及び調整力事業や脱炭素教育事業の「その他」3セグメントに分類して事業を行っております。

 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

(1)DGPについて

(a) DGPの概要

DGP(登録商標第6568939号)は、発電家と需要家が直接取引可能な電力取引プラットフォームです。DGP上で行われる電力取引は、当社グループが提供する共通の電子契約に基づき締結され、電力取引契約の履行に必要な需給管理(送電業務)はDGPによって提供されます。発電家と需要家は電力取引に必要な専門知識や機能を具備することなく、DGPを介して自由な電力取引が可能となります。このように、自由な電力取引の場を構築することにより、取引参加者に価格発見機能とリスクヘッジ機能を提供しています。

価格発見機能とは、電力の売り手の「販売してもよい価格」と買い手の「購入してもよい価格」をすり合わせ、取引可能な価格を見つけることができることを指し、公正な価格形成の機能ともいえます。需要家の電力調達にかかるコストは当社グループの手数料を除き、原価で需要家が負担する仕組みとなっています。当社グループはその電力調達コストの原価構造を全て詳らかに開示しており、需要家は電力調達部分に選択肢があることが理解できる仕組みとなっております。当社グループはこの調達部分について、需要家に調達オプションがあることを提示し、需要家は自らのリスク許容度に応じた電力調達オプションを検討することが可能です。

当社グループは、電力の売り手と買い手がそれぞれの方針によって取引先を決め、電力の取引をすることは、売電量または買電量をすべて市場連動にする場合と比べてリスクが低いと想定しております。売り手は、発電所の建設費用等を売電収入によって長い期間をかけて回収していきますが、売電価格がその時々の市場価格によって変動すると費用回収の見通しが立てにくくなり、金融機関からの融資を受けることが難しくなることが想定されます。一方、買い手は、調達したい電力の全量を市場価格連動で購入した場合、市場高騰時に多額の電気代を支払わなくてはならない可能性があります。売り手と買い手が事前に価格と量、期間を固定した上で、電気の売買契約を締結することで、市場変動リスクを低減することができ、こうした機能をリスクヘッジ機能と呼んでいます。

DGPを利用することで、取引参加者である発電家は、自らが投資・建設・保有する発電所の最適な販路を確保し、需要家は自らのリスク許容度に応じた最適な電源を組み合わせて調達することが可能になります。電源の種類に関わらず、取引参加者同士が販売希望価格と購入希望価格をすり合わせていくことにより形成される約定価格は、発電家と需要家にとって取引の際の参考材料となります。約定価格を参考にすることで、不当に高すぎる、または、安すぎる取引価格となることを防ぐことができます。このほか、より条件に合う取引相手を探すための探索コストや取引相手との価格交渉にかかる交渉コストを抑えることができます。

また、両者の取引に際しては、定型化された契約書や複雑な制度に対応したシステムを当社グループが提供しており、利用者の使いやすさを追求したユーザーエクスペリエンスによって取引コストの最小化が図られています。

電力は一般的に大量かつ長期に貯蔵することが困難であり、需要と供給を常時一致させることが求められるといった特殊性や社会インフラを支える重要なエネルギー源であるという公共性から、電力の取扱事業者には専門性が要請されます。従来、こうした役割は主に旧一般電気事業者※に代表されるような大手電力会社が担っていましたが、東日本大震災を契機とする固定価格買取制度(FIT)の導入や電力小売の全面自由化を含む電力システム改革により、独立系発電事業者の増加や自社電源を持たない新電力の登場など多様なプレイヤーが電力の取扱いを開始するようになりました。需要家向けにも多様な料金メニューが提示されるようになりましたが、依然として「専門家」である旧一般電気事業者や新電力※といった小売電気事業者を通してしか電力調達をすることが出来ないことに変わりありませんでした。

※旧一般電気事業者:電気事業法(昭和39年法律第170号)による参入規制によって自社の供給区域における電気の小売供給の独占が認められていた電力会社10社(北海道電力株式会社、東北電力株式会社、東京電力ホールディングス株式会社、中部電力株式会社、北陸電力株式会社、関西電力株式会社、中国電力株式会社、四国電力株式会社、九州電力株式会社、沖縄電力株式会社)を指します。なお、新電力とは、旧一般電気事業者以外で、電力販売に参入した小売電気事業者を指します。

DGP上の電力取引では、利用者の高い専門性は必須要件ではありません。再エネ発電家には、天気によって変動する再エネの発電量を予測し、30分毎にその計画値を都度報告する義務が課せられますが、なかにはそうした機能を有さない事業者も存在します。また、需要家の中には、調達している電力のコスト構造を意識せず、「専門家」である小売電気事業者に示された料金メニューの内容を正確に把握しないまま契約する事業者も存在しています。DGPが具備しているAI予測機能は、変動性の高い太陽光のような再エネの発電量予測を容易にすることで発電家の業務負担を軽減させます。また、DGP上で実現される多様な発電家との直接取引により、需要家は自らが調達する多様な電源コストを正確に把握することが可能になります。同時に、電源のポートフォリオを組み合わせることにより、燃料価格等で変動する電力価格の高騰リスクを回避することが可能になります。DGPを通じて、必ずしも「専門家」ではない取引参加者同士の取引を拡大させることは、日本全体の電力市場の質向上や複雑な電力取引の民主化に貢献するものと考えています。

(b) DGPの特長

DGPの主な特長は、電力取引に必要な機能を備え、自由な電力調達を可能にするシステムを提供している点にあります。利用者は、初期費用、専門知識、小売電気事業者のライセンスを必要とせずに、発電家や需要家と直接電力取引を開始・継続することが可能になります。通常、電力取引には、顧客管理・需給管理・料金計算・精算業務等を行うためのシステムや日本卸電力取引所(JEPX※)に参加するための小売電気事業者ライセンスが必要になります。なかでも、需給管理は電力取引の枢要となる機能です。

※JEPX(Japan Electric Power Exchange):日本で唯一電気の売買ができる取引所で、2003年に設立されました。

電力の需給管理とは、電力の需要と供給が「同時同量」となるよう管理をすることです。一般的に電力は貯蔵できないことから、発電量(供給)と消費量(需要)を、常に同じ量(同時同量)にコントロールする必要があり、需給バランスが大きく崩れると、大規模な停電が発生するおそれがあります。このため、365日を30分単位で発電事業者は発電計画を、小売電気事業者は需要計画を作成し、電力広域的運営推進機関(以降、「OCCTO」)へ提出することが求められています。電力の過不足が生じた場合は、計画との差分を送配電事業者と精算する必要があり、中小規模の発電事業者・小売電気事業者にとって負担になっています。また、太陽光や風力など再生可能エネルギーの供給量は、天候などさまざまな条件によって変動するため、それによって需要に対して供給が不足、または過多となることがないように調整する必要もあります。こうした課題に対し、DGPでは、人工知能技術の研究開発を手掛ける東京大学と共同開発したAIモデルを活用したアルゴリズム、複雑な需給管理の全自動化とそれをサポートするマーケットの知見により市場競争力のある価格でサービスを提供している点が特長です。

このほかの特長として、需要家は、DGPを利用することで電力を調達する先の発電家を自ら選択する(特定する)ことができるようになっております。また当社グループでは契約管理や請求をはじめとした電力取引に必要となる一連の送電業務その他の手続きを代行しており、利用者の負荷軽減を実現しております(特許取得済:第6782479号)。

DGPのシステムは、原則として当社で内製しており、顧客ニーズや規制変更にも柔軟に対応することが可能です。システムエンジニアのパフォーマンスを測るDevOps Research and Assessment(DORA)※に設定された4つの主要指標のうち、デプロイ頻度・変更のリードタイム・変更の失敗率の3つで最高ランクである「エリートレベル」を達成し、速度・安定性の開発力についてトップクラスの評価を得ております(評価期間:2022年8月~2024年7月)。

DGPの運営にあたり、当社グループは市場変動リスクを負わず、発電家と需要家の取引量に応じた手数料が当社グループの売上として計上されます。発電家やJEPXへの電源費用、送配電事業者への託送料金※、OCCTOへの再エネ賦課金は、当社グループを経由してすべて需要家が負担する仕組みとなっております。また当社グループはDGPを活用し、JEPX等への支払いを需要家に代わって行っています。

※DORAは、Google Cloud が支援する研究組織であり、開発担当者と運用担当者が連携して協力する開発手法である「DevOps」(「開発(Development)」と「運用(Operations)」を組み合わせた造語)のパフォーマンスを評価し、改善するための研究とベンチマークを提供しています。DORAは、DevOpsのベストプラクティスとパフォーマンスを調査するための大規模な研究を行っており、年間レポート「State of DevOps Report」として発表され、業界全体のトレンドやベンチマークを提供しています。このレポートは、DevOpsの導入と改善を目指す多くの企業にとって重要な参考資料となっています。

※託送料金は、電気を送る際に小売電気事業者が利用する送配電網の利用料金として一般送配電事業者が設定するものです。

なお、セグメント上、DGPの利用によって生じる電力売買のうち、再エネ以外の電源の取引にかかるプラットフォーム手数料は「電力PF事業」へ、再エネ電源の取引にかかるプラットフォーム手数料は「再エネPF事業」へ、それぞれ属すると定義づけており、電力PF事業と再エネPF事業の事業領域は下図のとおりであります。各事業セグメントの事業内容については、「(2) 電力PF事業」及び「(3) 再エネPF事業」にて記載しております。

(2)電力PF事業

 DGPで取引される電力のうち、当事業の対象は再エネ以外の電源となります。需要家は、自社の電力使用量、予算、リスク許容度などに応じて、最適な調達方法を組み合わせることが可能です。例えばJEPXの一日前市場(スポット市場)は、主要な電源調達手段の一つとして位置づけられます。JEPXのスポット市場では、1日を30分単位で区切った48コマの商品として電力が取引され、コマごとに価格が変動します。一般的な傾向として、夏季・冬季の需要期には価格が上昇しやすく、春季・秋季の端境期には価格が低下しやすい特徴があります。また、1日の価格変動においては、日中に太陽光発電の出力が増加すると価格が低下し、太陽光発電の出力が減少し始める夕刻には電力需要が増加することから、価格が上昇しやすい傾向にあります。さらに、自社の化石燃料発電設備の余剰電力を有効活用したい発電事業者や、化石燃料発電由来の電力を仕入れ・販売するエネルギー企業及び商社も、電源調達の選択肢の一つとなります。化石燃料による発電は出力を人為的に調整できる特性を有するため、一般的に取引単位としては、1日を通じて一定量を固定価格で供給する「ベースロード」、及び日中時間帯に固定価格で供給する「ミドル」の2種類に大別されます。需要家は、「電力コストの抑制」や「電気料金の固定化」といった目的に応じて、これらの調達手段を組み合わせることで、最適な電源ポートフォリオを構築することが可能です。

 当事業における当社グループの競争優位性は、割安な手数料、契約形態の柔軟性、及びコスト構造の開示(透明性の高い説明品質)にあると考えております。

 割安な手数料について、従来の小売電気事業者は多くの人員を必要とする高コスト体質であった一方で、当社グループは、自社開発のAIモデルを中心とした電力取引に必要なシステムを開発、運用しており、人件費や管理費を抑えながら、多様な利用者による大量の取引に対応できる体制を整えています。当社グループシステムとあわせ、新規引合から契約締結までの流れは定型化されていることや、大手企業を含むパートナーとのアライアンスを通じた顧客紹介等により、顧客獲得コストも抑えることができております。当事業の特性上、需要家の電力調達にかかるコストは当社グループの手数料を除き、原価で需要家が負担する仕組みとなっています。とくに、小売電気事業者の設定する一般的な基本料金には託送料金に加え、電源待機費用※等の費用が加えられていますが、DGPでは、小売電気事業者の基本料金に相当する部分が送配電事業者へ支払う託送料金のみとなっているため、需要家は相対的に安価に調達することが可能になります。なお、DGP利用に伴う手数料は需要家からのみ受領しております。

 契約形態の柔軟性について、旧一般電気事業者や新電力と呼ばれる小売電気事業者は、仕入れの制約があったために販売メニューが硬直的であった一方で、当社グループは仕入れの制約がなく、需要家が化石電源の発電家と契約するタイミング、期間、量を需要家自身で決定することが可能となります。例えば、全量を市場から変動価格で調達していた需要家が、市場価格の上昇を避けるために、期中に化石電源の発電家から一定量を固定単価で調達をすることで、価格変動を抑制したり、予算計画の達成を優先する場合に、最初から化石電源の発電家と一定量を固定単価で契約締結することで、見通しを立てやすくなったりというように、各需要家の立場に応じて需要家自身が仕入先を選択する柔軟な料金ポートフォリオの設計が可能です。このような自由な割合で調達ポートフォリオをDGPで組成することが可能で、個社ごとに特有のメニューを提供しております。取引形態別の実績として契約容量の79%はJEPXからのみ電力調達する顧客となります。(2025年7月実績)

 コスト構造の開示(透明性の高い説明品質)について、DGPでは、需要家は手数料を除く電力調達コストを原価で負担しておりますが、その電力調達コストの内訳として電力使用量、複雑な制度に係る各種請求が詳らかに開示されます。

 このような競争優位性を有するDGPの開発に関して、当社のエンジニアは、エンジニア自身が電力制度、電力市場に知見を蓄積しております。また、新規プロダクトの開発段階から参加している当社の株主や取引先の存在により、ステークホルダーを巻き込んだアジャイルな開発体制が実現されております。こうした開発体制により、頻繁で複雑な電力制度の変更にも対応可能となっております。

※電源待機費用は電力の安定供給を確保するために、発電所が電力需要のピーク時に対応できるよう待機することに対して支払われる費用のことです。

(3)再エネPF事業

 再エネPF事業の対象は、DGPで取引される電力のうち、再エネ電源となります。再エネを取引する手法として、証書のみを取引する方法(環境価値取引)、需要家の敷地内に設置された再エネ設備を対象に電力購入契約を締結する手法(オンサイトPPA)、需要家の敷地外に設置された再エネ設備を対象に電力購入契約を締結する手法(フィジカルPPA、バーチャルPPA)、需要家の需要拠点と離れた自社拠点に設置された再エネ設備から自家消費する手法(自己託送)、小売電気事業者に再エネを届ける手法(再エネ卸)、市場に再エネを売電する手法(需給管理)があります。当社はオンサイトPPAを除く全ての再エネ取引手法に対応しており、取引の組成支援、及びDGPの需給管理機能を発電家に提供することで再エネ電力購入契約の履行を実行しています。

 再エネPF事業の主な特長は、業種や規模を問わない広
経営方針・課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「エネルギーの民主化を実現する」というミッションのもと、「エネルギー制約のない世界を次世代につなぐ」というビジョンを掲げています。従来の電力取引に存在するアナログかつ閉鎖的な取引構造をデジタルの力で刷新することにより、「電力取引の簡素化」と「電力価格の抑制」を実現し、多くの会社が自社のリスク許容度と脱炭素ポリシーに合った電力取引の選択肢を検討できる社会を創造することを目指しております。これらの取り組みを通じ、企業価値の最大化を図ることを経営方針としています。

(2)経営環境

① 電力PF事業

 現在の国内電力市場は、再生可能エネルギーの普及や化石燃料調達環境の変化によりJEPXの価格のボラティリティが高まっています。再生可能エネルギーは変動性電源であるため、需給を安定させるための調整力が必須であり、主に液化天然ガス(LNG)火力発電がその役割を担っております。これまで、燃料であるLNGの多くは中長期相対契約で調達されてきました。

 2012年に導入されたFIT制度により太陽光発電をはじめとした変動電源が爆発的に増加した結果、出力が不安定な再生可能エネルギーの調整を行うためにも化石電源は重宝され、中長期的相対契約を締結している状況でした。しかし、化石電源の中でも特に調整力の高いLNGは、長期間の貯蔵ができないため取扱い難易度が高い特性があります。こうした状況の中、大手発電事業者は新型コロナウイルスの流行による一時的な電力需要の急減によりLNG関連損失を計上することとなり(※1)、これを契機にLNG中長期相対期契約量を縮小しました。

 LNG中長期契約量の減少に伴いLNGのスポット調達割合が増加し、火力発電コストはLNGスポット価格に大きな影響を受けるようになりました。JEPXにおける約定価格は売り主体である大手発電事業者の入札価格に大きな影響を受けますが、このようなLNG調達環境の変化を受け、大手発電事業者がJEPXへの入札価格を、LNGスポット価格を考慮した価格にて入札できるよう制度が見直されました(※2)。この見直しにより、JEPXにおける約定価格はLNGスポット価格の影響を強く受けるようになりボラティリティが増大しました。

LNGスポット価格(JKM)と長期契約価格(JLC)の比較(※3)

東京のJEPXエリアプライス推移(2014/4/1~2024/9/30)(※4)

 2022年、ウクライナ紛争が勃発した影響等を受けLNGスポット価格が高騰し、JEPXにおける約定価格も高騰しました。JEPXにおける約定価格の高騰は、発電事業者との長期相対契約を持たない小売電気事業者の仕入価格に直結します。やがて、固定単価の販売価格を仕入価格が上回り、逆ザヤ状態が慢性化していくと同時に、資本力のない新電力を始めとする中小の小売電気事業者は倒産や撤退を余儀なくされていきました。倒産や撤退をした小売電気事業者と契約していた需要家の多くは、大手電力会社である旧一般電気事業者との契約を試みましたが、同様の状況であった旧一般電気事業者も既に通常の供給契約の新規受付を停止していたため、セーフティネットである最終保障供給(※5)契約を一般送配電事業者と締結せざるをえない需要家(電力難民)が続出しました。最終保障供給契約も当時固定単価であったため、一般送配電事業者は契約が増えれば増えるほど損失を被る逆ザヤ状態であったため、2022年9月より最終保障供給契約の料金が市場価格連動に変更され、最終保障供給契約の契約件数は、2022年10月には45,871件に達しましたが、これは前年同月比(445件)の約103倍の水準となりました。その後、LNGスポット価格の下落とともにJEPXにおける約定価格も落ち着きを見せ始め、新電力や旧一般電気事業者が市場連動プランなども一部導入しながら新規契約の受付を開始したこともあり、最終保障供給契約件数も低下しております。

最終保障供給契約件数の推移(2021年8月28日~2024年8月1日)(※6)

 以上のように、国内電力市場は国際的なLNG価格に対するエクスポージャーが増大し、電力小売会社が価格変動リスクを取るという電力調達・供給モデルの維持が困難になっており、価格変動リスクは電気を使う需要家に転嫁されつつあります。このような市場環境の変化を受け、今後は需要家が自らのリスク許容度に合った電気を選ぶ時代に突入し、当社グループの電力PF事業を推進する上で好影響を与えました。当事業の特性上、需要家が調達する電気は多かれ少なかれJEPXからの調達を含みます。事前に化石電源の発電家から一定量を固定単価で調達することで価格変動を抑えることは可能ですが、事前に発電家と取り決めた量と実際に使用した量との間に乖離が発生します。こうした乖離については、当社グループのシステムが自動でJEPXから電気を調達または売却することで調整をしています。また、市況やリスク許容度によっては、あえて全量をJEPXからの調達とする需要家も見られます。小売電気事業者から固定単価で購入することが一般的であった時代には、市場からの直接調達やそれに伴う価格変動に対する需要家の理解が進みにくい状況にありました。しかし、環境変化に伴い電気代は市場に連動するという認識が進んだことで、需要家の理解を得やすくなったことは当事業を大きく推進させる要因となりました。当社グループのDGP取扱電力量は、JEPX高騰時に多くの電力難民への電力供給により大きく拡大しましたが、電力難民減少後も、電気代が市場に連動する調達方式が浸透していたため、コスト優位性により順調に拡大しております。以上のように、JEPXが高騰した状況においても、低位安定した状況においてもDGP取扱量は拡大(※7)しており、プラットフォームとして最適な電力取引の「場」を提供しているDGPは、市場価格の高騰時・高騰後を問わず顧客数を拡大しております。なお、DGP取扱電力量の月次平均解約率(※8)は約2.9%となっております。

GMV(取扱電力量)及び契約容量の四半期推移(2023年8月~2025年7月)(※7)

 外部環境変化を背景に、電気代が市場に連動する調達方式を受容する顧客セグメントは今後も法人需要(高圧・特別高圧)の中で拡大する見通しです。国内の電力総需要は人口減少や省エネ機器の普及・性能向上などにより減少する要因があるものの、製造業における生産プロセスの電化、データセンターの普及などにより、2040年に電力総需要は9,000~11,000億kWhに達することが見込まれています。2025年7月期の当社における年間取扱電力量は約24億kWhであり、ダイナミックプライシング市場(※12)の17%程度と推定しております。

電力PF事業の市場規模(※9、10、11、12)

(※1) 例えば、株式会社JERA 2020年度第2四半期連結決算にてLNG売却関連損を計上

(※2) 東北電力株式会社と株式会社JERAが2021年度11月下旬以降にJEPXへの供出価格をスポット調達等を考慮した価格に変更すると発表

(※3) Bloombergデータより当社グループ作成。JLC:日本着LNG価格。長期契約価格に近い水準。JKM:LNGの北東アジア向けスポット価格指標

(※4) JEPX取引市場データより取得した東京エリアプライス(円/kWh)(2014年4月1日~2024年10月4日)

(※5) 小売電気事業者のいずれとも電気の需給契約についての交渉が成立しない高圧以上の需要家に対して、電気最終保障供給約款に基づき旧一般電気事業者が電気を供給する契約

(※6) 電力・ガス取引監視等委員会公表資料 最終保障供給契約件数(2021年8月28日~2024年8月1日)

(※7) 当社グループ実績データに基づき作成(2023年8月~2025年7月)

(※8) 契約容量の解約率=当月の解約契約容量÷(前月の契約容量+当月新規契約容量)、2024年8月~2025年7月までを対象期間とした月次解約率の平均値

(※9) TAM、SAM及びSOMは、「2040年度におけるエネルギー需給の見通し、電力調査統計 電力需要実績 2023年度(資源エネルギー庁)」をもとに、※10、※11及び※12に記載の方法により当社が算出した推計値。統計情報や第三者により作成されたデータの精度には限界があるほか、当社による一定の仮定、前提、試算に基づいて算出された推計値であるため、実際の市場規模とは異なる可能性がある

(※10) SAM(2040年予想):2040年の電力総需要のうち、特別高圧・高圧需要を法人需要として表記。2024年時点の電力総供給量のうち特別高圧・高圧電力が占める割合が64.5%であったことを踏まえ、2040年における電力総需要予測値に64.5%を乗じて算出

(※11) SOM(2040年予想):2024年時点の特別高圧・高圧電力供給量のうち新電力が占める割合が17.4%であったことを踏まえ、2040年の特別高圧・高圧電力需要予測値に17.4%を乗じて算出

(※12) SOM:特別高圧・高圧需要のうち、新電力が市場連動メニューを提供する市場をダイナミックプライシング市場と表記。ダイナミックプライシング市場は電力の需要と供給に応じて価格が変動する市場のことで、電力を使う側は電気料金の節約、電力を供給する側は電力設備や事業の効率的運用が可能になり電力需給バランスの最適化の有効策として期待されている。ダイナミックプライシング市場規模は、「電気とガスのかんたん比較 エネチェンジ(ENECHANGE株式会社)」に掲載されている市場連動メニューを提供している新電力の2023年度電力需給実績の特別高圧+高圧の数値を合計したもの

② 再エネPF事業

 2015年12月に開催された国連気候変動枠組み条約国会議(COP21)において採択された「パリ協定」を契機に、世界的に化石燃料依存からの脱却が加速し、再生可能エネルギーへの移行が推進されています。各国政府や企業においても、持続可能なエネルギー利用への意識が高まり、自社消費電力の再生可能エネルギー100%化(RE100)を目指す動きが急速に広がっています。日本国内においても、政府は第7次エネルギー基本計画において、2040年までに再生可能エネルギーの導入比率を40~50%に引き上げるという方針を掲げており(※1)、この目標達成に向けた各種政策が展開されています。これにより、脱炭素化は一時的なトレンドではなく、長期的かつ不可逆的なメガトレンドとして確立されつつあります。

2023年までの再生可能エネルギー拡大実績と2040年までの目標(※1)

 2010年には10%程度だった再生可能エネルギーの電源構成比率は、2012年に始まった固定価格買取制度(FIT制度)(※2)の導入により、2022年までに23%まで拡大しました。FIT制度は再生可能エネルギーの普及に大きく寄与し、特に太陽光発電の導入拡大を後押ししました。しかし、FIT制度による新規認定は2022年以降、順次終了することが決定されており、今後の再生可能エネルギー比率拡大には新たな枠組みの構築が不可欠となっております。政府は、2040年までに再生可能エネルギー比率をさらに17%~27%拡大するという目標を掲げていますが、その達成にはFIT制度に依存しない非FIT(※3)電源の普及が鍵を握ります。これにより、事業者が市場競争の中で再生可能エネルギーを活用し、経済合理性を持った形で普及を進めることが求められています。

 非FIT電源とは、固定価格買取制度に頼らず、事業者が自由市場において取引する再生可能エネルギー電源を指します。近年、企業の自主的な脱炭素化の動きが進む中、非FIT電源を活用したPPA(電力購入契約)の導入や、トラッキング付き非化石証書を活用したグリーン電力の調達など、多様な調達手法が拡充されています。

 これまで、太陽光発電の普及を大きく促進してきたFIT制度は、国民負担の増大を背景に順次終了し、FIP制度(※4)への移行が進んでいます。FIT制度下では、再生可能エネルギーの発電家は国が保証する固定価格で電力を売電する仕組みが整備されていましたが、FIP制度では市場価格にプレミアムを加算する形で売電が行われるため、再生可能エネルギーの発電家は自ら販路を開拓し、電力市場の変動を考慮した取引戦略を構築する必要に迫られています(※5)。

FITとFIPの違い(※5)

 このように、再生可能エネルギーは政府の補助に依存せず、市場において自立的に運用することが求められています。この市場環境の変化は、当社グループが展開する再エネPF事業にとって追い風となっております。当社グループは非化石証書の代理調達サービス「エコのはし」、再エネコーポレートPPAのマッチングプラットフォーム「RE Bridge」、及び契約締結後の再エネ発電設備の需給管理を提供する「DGP」を通じ、多様な再生可能エネルギーの取引サービスを展開しています。市場環境の変化に伴い、再生可能エネルギーの発電家による長期的かつ安定的な販路の確保、非FIT市場への移行に伴う再生可能エネルギーの需給管理、RE100対応が迫られている需要家の再生可能エネルギー調達、と言ったニーズを的確に捉えたサービスにより、当社グループの再生可能エネルギー取扱量は順調に増加(※6)しており、2025年7月時点で約281MWに到達しています。契約期間は20年間程度の長期契約が中心であり、今後もストックとして積み上がっていく見通しです。

再生可能エネルギー取扱容量推移(MW)(※6)

 最後に、非FIT電源の契約形態として、再エネPPA市場が出現し、脱炭素の潮流を背景に2040年にかけて急拡大する見通しです。2025年7月期の再生可能エネルギーも取扱電力量は約2.5億kWhであり、市場の約16.7%を占有していると推定しております。

再エネPF事業市場規模(※7、8、9、10、11)

(※1) 資源エネルギー庁 第7次エネルギー基本計画(2024年12月17日)

(※2) 再生可能エネルギーを政府が定めた一定の価格(調達価格)で、一定の期間にわたって固定買取価格で買い取ることを義務付けた制度。2012年7月に開始

(※3) FIT認定を受けていない電源、FIT認定期間が終了した電源、FIP認定電源を総称して非FIT電源としている

(※4) Feed-in Premiumの略称で、FIT制度のように固定価格で買い取るのではなく、再生可能エネルギーの発電家がJEPXなどで売電したとき、その売電価格に対して一定のプレミアム(補助額)を上乗せすることで再生可能エネルギー導入を促進する制度。2022年4月に開始

(※5) 日本総研「FIP導入1年半が経過して~FIP転換の現状と展望~①」、資源エネルギー庁「なっとく!再生可能エネルギー」(2024年1月4日)を参考に当社グループ作成

(※6) 当社グループ実績データに基づき作成

(※7) TAM、SAM及びSOMは、※8、※9、※10及び※11に記載の方法により当社が算出した推計値。統計情報や第三者により作成されたデータの精度には限界があるほか、当社による一定の仮定、前提、試算に基づいて算出された推計値であるため、実際の市場規模とは異なる可能性がある

(※8) TAM(2040年予想):2040年度の発電電力量1.1~1.2兆kWhのうち、再生可能エネルギーの電源構成比率4~5割程度を乗じた発電電力量をTAMと想定(資源エネルギー庁「第7次エネルギー基本計画」)

(※9) SAM(2040年予想):2024年時点の電力総供給量のうち、特別高圧・高圧電力が占める割合が64.5%であったことを踏まえ、2040年における再生可能エネルギーの総供給予測値に64.5%を乗じて算出(電力調査統計 電力需要実績 2023年度)

(※10) S0M(2040年予想):2021年のRE100加盟企業の自然エネルギー電力調達方法の内、コーポレートPPAが占める割合である35%であったことを踏まえ、2040年における法人需要家への再生可能エネルギーの供給量予想値に35%を乗じて算出(自然エネルギー財団「コーポレートPPA実践ガイドブック 2023年版」)

(※11) SOM:国内のオ
事業等のリスク
3【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載します。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示します。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

(1)事業環境に関するリスクについて

① 電力市況について(影響度:大、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)

電力の市場価格は、LNGをはじめとする燃料価格の高騰の影響を大きく受け、価格変化が激しい状況が続いています。加えて、電力の需要期である夏季及び冬季においては、市場価格が高騰するリスクは高くなります。

当社グループの電力PF事業では、一部の顧客に対して完全市場連動型プランを提供しておりますが、完全市場連動型プランの場合、需要家は電力の調達に際し市場価格の影響を直接受けます。このため燃料価格の高騰や、予想し得ない事象等が発生することにより電力価格が高騰した場合は、解約リスクが高まり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 当社グループでは、解約リスクを低減させる取り組みとして、固定価格(再生可能エネルギーを含む)と変動価格を組み合わせた様々なハイブリッドメニューの提供を行っております。

② 制度変更リスクについて(影響度:大、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループが事業展開する電力事業においては、東日本大震災を契機として、FIT制度の創設、電力小売の全面自由化や送配電事業の法的分離の実施、内外無差別性の確保等、大規模な改革が政府主導で行われてきました。そうした電力制度改革を更に推進すべく、2020年に電気事業法及び再エネ特措法の改正案が第201回通常国会で可決され、電力データの活用促進や分散型電源の推進に向けたアグリゲーター事業者の法的位置付けの整理、計量法規制の合理化、市場価格連動型の再生可能エネルギーの買取制度(FIP制度)の導入等が制定されており、2024年度には容量市場開設に伴う容量拠出金制度が開始しました。

当社の事業は、上記のとおり制度変更が著しい環境に属しており、想定外の制度変更等がある場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

③ 競争激化について(影響度:中、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)

他社との競合について当社グループは、DGPなどの電力プラットフォームサービスをはじめとする特色あるサービスの提供や機能の強化、再生可能エネルギーのサービスラインナップの充実、その他の新規事業等に継続的に取り組み、競争力の向上を図っております。また、当社グループはアジャイル手法による開発体制を維持継続して顧客ニーズに迅速に対応することに努めております。しかしながら、当社グループと同様にAIテクノロジー等を提供している企業や新規参入企業との競争激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 業績の季節変動について(影響度:小、発生可能性:高、発生可能性のある時期:短期)

当社グループの事業は、需要家の使用電力量の季節変動による影響を受けることから、夏季及び冬季の電力需要が高まる時期に売り上げが偏重する傾向があります。他方、冷夏暖冬といった異常気象により電力の需要が著しく低下した場合は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 法的規制について(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループの事業は、規制業種として、「電気事業法」特有の法的規制を受けており、また、事業運営においては、「個人情報保護法」、「景表法」及び「不正競争防止法」等の規制を受けております。当社グループは、法令等の改廃状況のチェック体制を構築し、関係する法令等の動向を注視する等、法的規制の遵守に努めております。

しかしながら、これら関係法令について、当社の想定外の改正や新たな制定等が生じた場合、当社グループの事業に制約が生じる又は対応のために多額の費用や時間を要する等の可能性があり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、将来において、当社グループがこれらの法令等に違反する行為を行った場合には、違反の意図の有無にかかわらず、行政機関から行政処分や行政指導等を受ける可能性があり、万が一、当社グループが取得している許認可等が取り消された場合は、当社グループの事業展開や社会的信用、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、本書提出日(2025年10月30日)現在において、当該許可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。

⑥ 知的財産について(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループは自社開発AIモデルやシステム・プログラムが事業上重要なものとなっています。当社グループが権利を保有することが重要であると判断するものについては、積極的に特許出願を行っていますが、情報漏洩の観点からこれを防ぐため、特許出願を行う必要がないと判断した項目については特許出願を行っていません。

現在、当社グループでは、定期的に弁理士とミーティングを行い、弁理士に調査を依頼するなど、製品開発において特許権の侵害等がないかチェックを行っております。しかしながら、見解の相違も含め、他社の特許権を侵害する可能性も含まれております。同様に、当社グループが保有する特許権について侵害される可能性もあります。

当社グループとしましては、第三者と知的財産権に関する問題が発生した場合、第三者の弁護士及び弁理士と対応を協議していく方針ですが、案件によっては解決に時間と費用を要し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

なお、本書提出日(2025年10月30日)現在において、知的財産権に関する問題は発生しておりません。

⑦ 一般送配電事業者との電力精算に係る損益について(影響度:大、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループが事業展開をしている電力PF事業及び再エネPF事業は、一般送配電事業者の送電ネットワークを介して電力を供給する際に一般送配電事業者の定める託送供給約款等に基づき、需要・発電想定量と実際の需要・発電量をそれぞれ30分毎に一致させる義務(計画値同時同量制度)を負っております。事前に計画した需要・発電量と実際の需要・発電量の差分は、インバランス(料金)として一般送配電事業者との間で精算されます。

当社グループでは、自社システム及び需給バランスモニタリングチームによって、30分毎の需給バランスの最適化を図っておりますが、同時同量を達成できない場合において、余剰インバランス・不足インバランスが多額に生じる場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

なお、会計処理方法及び影響額については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (6)その他連結財務諸表作成のための重要な事項」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

(2)事業内容及び提供サービスに関するリスクについて

① サービスのライフサイクルについて(影響度:中、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループの電力PF事業において、電力需給契約の契約期間は基本的に1年間となっていますが、契約締結後はユーザーの意思に従って契約の更新又は解約がなされます。当社グループとしてはユーザーにとって最適な電力調達の選択肢を提供すべく契約締結後もカスタマーサポートの提供や営業活動を通じた顧客ニーズの継続的な把握等を通じて、契約維持に努めております。

しかしながら、ユーザーが他の電力会社に切り替えた場合は手数料収入が減少するため、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

② システムリスク(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループが提供するDGPの運営は、主に自社開発した社内システムを利用しています。情報システムの要件漏れやプログラムバグの混入等により法令対応が適切に行われず、情報システムの不具合や停止が発生し、お客さま情報の不適切な取り扱いや電力市場への誤入札等の社会的信用の低下につながる事案の発生により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、不測の事態によってこれらのシステムのインシデントや情報漏洩が発生した場合、日常の業務運営に支障をきたす可能性があります。

対応策として、第三者による定期脆弱性診断や、更新時の脆弱性診断等の対応策を実施予定ではありますが、インシデントや情報漏洩の可能性を完全に回避することは困難であり、また想定した防御レベルを上回る技術によるサイバー攻撃等などにより、当該情報の破壊・改ざん・流出・社内システム停止等が引き起こされる可能性もあります。これらの事態が起きた場合には、事業継続リスク、レピュテーションリスク、顧客対応リスク等様々な事象に影響を与える可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

③ 特定セグメントへの依存について(影響度:中、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループの収益は電力PF事業において顧客から収受する手数料が収益全体の約9割を占めております。今後も需要家のニーズをとらえて電力PF事業のセールス活動の拡大、認知度向上等を通じて当該サービスに係る収益は拡大していくものと考えておりますが、再エネPF事業における再エネ発電家の獲得の他、調整力事業への参入や脱炭素教育事業の開始など、エネルギーに関連する新たな新規事業の検討・サービス開始を継続する方針です。しかしながら、予期せぬ要因により、電力PF事業の収益構造に重大な変化が生じた場合には、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3)コンプライアンス・法的規制等に関するリスクについて

① 法的規制について(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループが事業展開する電力業界においては、電力事業及びその関連事業を行う者に対し電気事業法が適用されます。当社グループは資源エネルギー庁に登録した小売電気事業者として一般ユーザーとの間で小売供給契約を締結しており、電気事業法及び同法施行規則で定められた義務や規制、並びに経済産業省が公表するガイドラインである「電力の小売営業に関する指針」を遵守して事業を行っています。

これら電力関連の法規制のみならず、RE100等の定める基準、その他のガイドラインの対応については、外部弁護士等の専門家の見解を踏まえて四半期毎のリスク・コンプライアンス委員会等において慎重に判断を行っていますが、新たな法令等の制定や、当社グループが想定しない形での既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

② 仲介契約について(影響度:中、発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループの電力PF事業の一部新規取引は、仲介契約(媒介契約及び紹介契約)を通じて行われていることから、当社グループは仲介事業者との良好な業務関係の構築・維持に努めてまいりました。その結果、仲介事業者の新規参画と、仲介事業者の営業体制強化が進んでおります。

他方、仲介事業者が著しく増加することで当社グループから仲介事業者への管理機能が低下し、仲介事業者を通じた新規取引先と紛争が発生するリスク、このほか、仲介事業者を通じた損害により発生する当社グループへのレピュテーションリスクなどによって、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)事業運営体制に関するリスクについて

① 人材の確保・育成について(影響度:小、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループでは、事業の持続的な成長を支える優秀な人材を確保することが事業運営上重要であると考えています。そのため、事業部ごとに必要人材要件をマッピングし、積極的な優秀な人材の採用や、教育研修体制を整備することにより、従業員の早期戦力化とスキルアップに努めております。

しかし、競合他社との人材獲得競争の激化、コアメンバーの予期しない退職、雇用情勢の変化等により、計画のとおりに人材が確保できない場合には、事業運営や開発計画に支障をきたし、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

② 小規模組織であることについて(影響度:小、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループは小規模組織であり、ガバナンス体制や内部管理体制は当社グループの組織規模に応じたものとなっています。これらの体制については組織規模に関わらず高い水準を構築・維持することが重要であるとの考えのもと、当社グループは、コーポレートガバナンス・コードを念頭に置いた内部管理体制の構築を図っています。

具体的には、各専門分野における豊富な経験を有した人材を採用するとともに、各種のコンプライアンス研修等社内教育による人材育成を進めることで、事業規模の拡大や多様化に合わせ、内部管理体制を充実・強化していく方針であります。しかし、社内管理体制の構築が想定通り進まない場合や人的資源の流出が生じた場合には、内部管理体制やコーポレート・ガバナンス体制に支障が生じ、当社グループの事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 特定人物への依存について(影響度:小、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社の代表取締役社長CEOである豊田祐介は、エネルギー業界に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5)その他のリスクについて

① 大規模な自然災害等について(影響度:大、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

当社グループは、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、台風、地震、津波等の自然災害が想定を大きく上回る規模で発生した場合、当社グループ又は当社グループの取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 資金繰りに関するリスクについて(影響度:中、発生可能性:小、発生可能性のある時期:特定時期なし)

電力PF事業の特徴として、キャッシュ・コンバージョン・サイクルが長くなる傾向にあります。電力を日本卸電力取引所(JEPX)から調達した場合、電力代金の支払いが取引日の2営業日までに立替金の形で発生します。当該立替金は請求日に需要家へ請求しますが、請求の事実をもって立替金から未収入金へ振替を行います。日々の調達電力代金は調達電力量にJEPX市場単価を乗じた金額になるため、需要家の増加に伴う取扱電力量の増加や、市況の変化に伴う電力単価の増加等に伴って、立替金相当額や未収入金額は増加する傾向にあります。なお、JEPXへ電力代金を支払い、需要家から回収するまでの期間は最大2ヵ月程度にわたります。

また、需要家が電力を使用することによって発生する需要家が負担する費用(送配電事業者への
役員の状況・略歴
(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性8名 女性1名 (役員のうち女性の比率11.1%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役社長

CEO

豊田 祐介

1987年8月1日

2012年4月 ゴールドマン・サックス証券㈱ 入社

2016年8月 インテグラル㈱ 入社

2018年2月 当社 入社

2019年7月 当社 代表取締役社長CEO 就任(現任)

2023年4月 一般社団法人再エネ推進新電力協議会(REAP)理事 就任(現任)

(注3)

337,000

取締役CFO

嶋田 剛久

1970年9月21日

1993年4月 ㈱日本長期信用銀行(現 ㈱SBI新生銀行)入行

1999年11月 東京三菱証券㈱(現 三菱UFJモルガン・スタンレー証券㈱)入社

2004年9月 ゴールドマン・サックス証券㈱ 入社 金融商品開発部長

2008年11月 同社 証券部門 マネージングディレクター

2016年8月 UBS証券㈱ 入社 投資銀行本部 マネージングディレクター

2020年4月 当社 入社 執行役員CFO就任

2020年9月 当社 取締役CFO 就任(現任)

2024年8月 デジタルグリッドアセットマネジメント㈱ 代表取締役(現任)

(注3)

163,000

取締役COO

近清 拓馬

1988年4月2日

2013年4月 マッキンゼー・アンド・カンパニー・ジャパン 入社

2019年5月 当社 入社

2019年8月 当社 取締役COO 就任(現任)

(注3)

225,000

取締役CTO

黒川 達也

1990年6月13日

2015年4月 ㈱ディー・エヌ・エー 入社

2017年1月 ㈱PKSHA Technology 入社

2020年8月 当社 入社 CTO 就任

2023年4月 当社 執行役員CTO

2023年10月 当社 取締役CTO 就任(現任)

(注3)

50,000

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

取締役

井上 龍子

1957年1月8日

1981年4月 農林水産省 入省

2003年1月 在イタリア日本大使館公使、FAO(国連食糧農業機関)・WFP(国連世界食糧計画)に対する常駐日本政府代表

2011年5月 農林水産省 東北農政局次長

2012年4月 独立行政法人農林水産消費安全技術センター 監事

2016年4月 農林水産省 農林水産技術会議事務局 研究総務官

2017年11月 弁護士登録、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業(現任)

2019年2月 中央労働委員会 使用者委員(現任)

2019年4月 独立行政法人農林漁業信用基金 リスク管理委員会 委員

2019年4月 リースラス㈱ 社外取締役 就任

2019年6月 日鉄物産㈱ 社外取締役 就任

2020年4月 東京農業大学大学院 非常勤講師

2020年10月 日本医科大学 教員評価委員会 委員(現任)

2021年6月 コスモエネルギーホールディングス㈱ 社外取締役 就任(現任)

2023年6月 NSユナイテッド海運㈱ 社外取締役 就任

2024年1月 当社 社外取締役 就任(現任)

(注3)

-

取締役

大槻 陸夫

1964年11月19日

1988年4月 東京電力㈱ 入社

2015年7月 東京電力㈱ 企画室長

2016年6月 東京電力ホールディングス㈱ 経理室長

2017年6月 東京電力パワーグリッド㈱ 常務取締役

2018年4月 東京電力ホールディングス㈱ 執行役員 組織・労務人事室長

2019年4月 東京電力ホールディングス㈱ 常務執行役

2021年6月 ㈱アイネット 社外取締役

2021年7月 上野グループホールディングス㈱ 顧問(現任)

2022年12月 ㈱日本電力調達ソリューション 社外取締役(現任)

2023年5月 横浜市環境保全協議会 理事(現任)

2024年1月 当社 社外取締役 就任(現任)

(注3)

-

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

常勤監査役

井野 好男

1963年3月6日

1986年4月 モルガン銀行(現 JPモルガン・チェース銀行) 入行

1995年2月 JPモルガン証券会社(現 JPモルガン証券㈱) 入社

2002年9月 ㈱あおぞら銀行 入社

2015年10月 リニューアブル・ジャパン㈱ 企画業務第一部長兼企画業務第二部長

2015年10月 リニューアブル・ジャパン㈱ 再生エネルギー事業本部・副本部長

2016年2月 アールジェイ・インベストメント㈱ 設立 代表取締役

2016年8月 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人 設立 執行役員兼務

2018年9月 当社 入社

2020年4月 当社 執行役員 就任

2021年10月 当社 監査役 就任(現任)

(注4)

-

監査役

木村 幸夫

1976年1月26日

2000年10月 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ) 入所

2006年5月 グローウィン・パートナーズ㈱ 入社

2010年11月 アニコム損害保険㈱ 入社 資産運用部門担当部長

2012年2月 アニコム損害保険㈱ 保険金支払業務改善担当部長

2012年7月 アニコムホールディングス㈱ 経営企画部長

2015年4月 アニコム キャピタル㈱ 代表取締役社長(兼務 アニコムホールディングス㈱ 経営企画部長)

2016年12月 レジュプレス㈱(現 コインチェック㈱)入社 執行役員CFO

2019年12月 ユニオンテック㈱(現 クラフトバンク㈱)入社 執行役員CFO

2021年6月 ファーマバイオ㈱ 入社 経営企画室/管理部 管掌執行役員

2022年3月 当社 社外監査役 就任(現任)

2023年8月 木村幸夫公認会計士事務所 代表 就任(現任)

2024年8月 ㈱3WELL 社外監査役 就任(現任)

(注4)

-

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

監査役

左合 秀行

1964年9月7日

1987年4月 ㈱三菱銀行(現 ㈱三菱UFJ銀行)入行

1994年7月 三菱ファイナンス・インターナショナル出向

2002年10月 三菱証券㈱出向

2006年11月 三菱UFJ証券㈱ ストラクチャード・プロダクツ部長

2010年5月 三菱UFJモルガン・スタンレー証券㈱ 商品戦略部長

2012年9月 同社 業務運営本部本部長補佐

2014年6月 同社 執行役員 業務運営本部副本部長

 三菱UFJ証券ホールディングス㈱ 執行役員 リテール連結担当

2017年6月 三菱UFJモルガン・スタンレー証券㈱ 執行役員 地区部長(東海地区担当)

2018年6月 同社 執行役員 京都支店長並びに京都事業法人部の担当

2020年6月 三菱UFJ証券ホールディングス㈱ 取締役 監査等委員

三菱UFJモルガン・スタ

ンレー証券㈱ 常勤監査役

三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券㈱ 監査役

2025年2月 当社 社外監査役 就任(現任)

(注4)

-

計

775,000

 (注)1.取締役井上 龍子、大槻 陸夫は、社外取締役であります。

2.監査役木村 幸夫、左合 秀行は、社外監査役であります。

3.取締役の任期は、2025年10月30日開催の株主総会にて選任された時から、1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。

4.監査役の任期は、2025年2月12日開催の臨時株主総会にて選任された時から、4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。

5.当社は意思決定の迅速化、経営責任を明確にするため、執行役員制度を導入しております。執行役員の担当及び氏名は以下のとおりであります。

担当

氏名

プラットフォーム事業部管掌

野崎 翔吾

プラットフォーム事業部管掌

松井 英章

コーポレート部管掌

加藤 荒太

② 社外役員の状況

 本書提出日現在、当社の社外取締役は2名、社外監査役は2名であります。独立役員に関する判断基準等を勘案した上で、コーポレートガバナンスの充実・向上に資するものを選任することとしております。

 当社では社外取締役又は社外監査役を選任するための独立性に関する基準を定めており、選任にあたっては、経歴や当社との関係を踏まえて、当社経営陣から独立した立場で社外役員としての職務を遂行できるよう十分な独立性が確保されていることを前提とし、かつ株式会社東京証券取引所の定める独立役員の独立性に関する判断基準を参考にしております。

 社外取締役井上龍子氏は、官僚及び弁護士としての豊富な経験及び知識に基づき企業経営に対する十分な見識を有しており、また他社の社外取締役として企業経営に関与されております。法務、リスク管理、行政との折衝において様々な助言を得られることを期待し、社外取締役に選任しております。なお、井上龍子氏は新株予約権100個(新株予約権の目的となる株式の数1,000株)を保有しておりますが、それ以外に人的関係、資本的関係及び取引関係その他利害関係はありません。

 社外取締役大槻陸夫氏は、電力・エネルギー業界における企業の経営者としての経験と幅広い見識を有しており、また他社の社外取締役として企業経営に関与されております。これらの経歴を通じて培った経営の専門家としての経験・見識からの視点に基づく経営への助言を期待し、当社の社外取締役に選任しております。なお、大槻陸夫氏は新株予約権100個(新株予約権の目的となる株式の数1,000株)を保有しておりますが、それ以外に人的関係、資本的関係及び取引関係その他利害関係はありません。

 社外監査役木村幸夫氏は、公認会計士としての豊富な経験及び知識に基づき企業経営に対する十分な見識を有しており、また他社の社外監査役として企業経営に関与されており、社外監査役としての職務を適切に遂行していただけるものと判断し、社外監査役に選任しております。なお、木村幸夫氏は新株予約権100個(新株予約権の目的となる株式の数1,000株)を保有しておりますが、それ以外に人的関係、資本的関係及び取引関係その他利害関係はありません。

 社外監査役左合秀行氏は、長年の金融業界での職務経験と企業経営に関わった経験、実績により金融領域での専門性を有しており、当社の経営基本方針の決定及び業務執行の監督などの役割を十分に果たしていただけるものと判断し、社外監査役に選任しております。なお、人的関係、資本的関係及び取引関係その他利害関係はありません。

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 社外取締役及び社外監査役は、取締役会をはじめとする社内の重要会議に出席することにより、会社の経営計画、コンプライアンスやリスク管理全般等に関する報告を受け、公正な立場から意見陳述するとともに取締役の職務執行を厳正に監督及び監査しておりま す。また、社外監査役は監査役会のメンバーとして、内部監査計画及び監査結果の重要事項について監査役会において共有される等綿密な連携を保っております。

 当社は、EY新日本有限責任監査法人と監査契約を締結し、当該監査法人より金融商品取引法に基づく会計監査を受けておりますが、当該監査法人は社外監査役を含む監査役会へ期初における監査計画の説明や期中・期末における監査の状況及び結果を報告するとともに意見交換等を行い、相互の連携を高めております。また、内部監査プロジェクトチーム、監査役及び会計監査人は随時意見交換や情報共有を行う他、三者間でミーティングを行う等情報交換及び意思疎通を図っており、監査の実効性を高めております。
沿革
2【沿革】

 当社は、再生可能エネルギーを今後のエネルギー供給の主役とし、人類をエネルギー制約から解放することを目的に2017年10月に設立いたしました。

 発電量が不安定であるなどの課題を抱える再生可能エネルギーを「使いこなす」ための取り組みを行う中、2018年に環境省からの委託を受けてP2P電力取引※1の実証事業を開始いたしました。当社は、本実証事業を通して行った様々な仮説検証を踏まえ、2020年2月に発電家と需要家が直接取引可能な電力取引プラットフォームである「デジタルグリッドプラットフォーム(以降、「DGP」)」をリリースいたしました。その後、DGPは、オフサイトPPA※2や自己託送※3へと活用の範囲を広げ、現在に至っております。当社グループの事業の変遷は次のとおりであります。

年 月

概 要

2017年10月

デジタルグリッドプラットフォーム㈱(現当社、資本金3百万円)を東京都千代田区に設立

2017年12月

デジタルグリッド㈱に社名変更

2018年4月

環境省実証事業にてP2P電力取引実証事業を実施

2018年5月

環境省実証事業にて「ブロックチェーン技術を活用した再エネCO2排出削減価値創出モデル事業」を実施

2019年12月

DGPを通じて電力取引運営のために必要な許認可(小売電気事業者登録)を経済産業省資源エネルギー庁より取得

2020年2月

需要家主体で電力取引ができるDGPを商用リリース

2020年6月

DGPの特許取得(「電力取引システム、電力取引方法および電力取引プログラム」第6782479号)

2020年12月

DGPを通じたオフサイトPPAサービスの提供開始

2021年4月

DGPを通じた自己託送サービスの提供開始

2021年11月

非化石証書※4代理調達サービス「エコのはし」をリリース

2022年3月

東京都千代田区から東京都港区へ本社を移転

2022年7月

2022年4月の特定卸供給事業者(アグリゲーター)制度開始に伴い、アグリゲーターライセンス※5を取得

2022年8月

「Green Purchase Agreement(GPA)」の特許取得(「環境価値※6取引対価算出装置、環境価値取引対価算出方法および環境価値取引対価算出プログラム」第7266259号)

2022年9月

FIP制度※7を利用したバーチャルPPAサービス「GPA」をリリース

2023年4月

企業向けの脱炭素教育サービス「GX navi」をリリース

2023年7月

バーチャルPPA特化型マッチングプラットフォーム「RE Bridge」をリリース

2024年8月

蓄電所の開発・保有・運営と、これらに関する出資(共同投資を含む)行うため、デジタルグリッドアセットマネジメント㈱(連結子会社)を設立

2024年12月

蓄電池のアグリゲーションサービス開始

2025年4月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

※用語説明

項番

用語

用語説明

1

P2P電力取引

電力の売り手と買い手を直接取引する「Peer to Peer(ピア・ツー・ピア)」を用いた相対取引の仕組みのことです。

2

オフサイトPPA

フィジカルPPA

バーチャルPPA

発電家と需要家との電力購入契約「PPA(Power Purchase Agreement)」の形態です。「オフサイトPPA」とは、需要家から離れた発電家が相対で長期契約を直接結び、太陽光発電設備で発電された再エネ電力を長期・固定単価で調達する方法です。

オフサイトPPAは、需要家への提供価値に応じて大きく「フィジカルPPA」と「バーチャルPPA」の2つに大別されます。フィジカルPPAは再エネ発電所で発電された電力と環境価値をセットで需要家に届ける手法で、バーチャルPPAは電力と環境価値を切り離して考え、環境価値のみを需要家に届ける手法です。

3

自己託送

一般送配電事業者が保有する送配電ネットワークを使用して、工場等に自家用発電設備を保有する需要家が当該発電設備を用いて発電した電気を、別の場所にある当該需要家や当該需要家と密接な関係性を有する者の工場等の需要地に送電する制度のことです。

4

非化石証書

再生可能エネルギーなど非化石電源の「環境価値」を取引するために証書にしたものです。非化石エネルギーからつくられた電気には、電気としての価値以外に、「二酸化炭素を排出しない」という環境価値があると考えることができ、この環境価値があることを証明し、電気とあわせて売買の対象となります。

5

アグリゲーターライセンス

特定卸供給事業を行うにあたり必要な届出のことです。アグリゲーター(特定卸供給事業者)は、英語の「aggregate(「集約する」の意)」を由来とし、発電家が持つエネルギーリソースを束ね、需要家と電力会社の間に立って、電力の需要と供給のバランスコントロールや、各発電家のエネルギーリソースの最大限の活用に取り組む事業者を指します。

6

環境価値

再生可能エネルギーの「エネルギーそのものの価値」に対し、「再生可能エネルギー電源によって生み出されたことによる付加価値」のことを「環境価値」といいます。化石燃料や原子力などの従来のエネルギーと再生可能エネルギーからの電力は、「電気」としては同じですが、再生可能エネルギーの方には電力に加えて先述の環境価値が加わる点が違いです。

7

FIP制度

「フィードインプレミアム(Feed-in Premium)」の略称で、FIT制度(固定価格買取制度(Feed-in Tariff))のように固定価格で買い取るのではなく、再エネ発電事業者が卸市場などで売電したとき、その売電価格に対して一定のプレミアム(補助額)を上乗せすることで再エネ導入を促進するものです。

役員情報は有報に記載された範囲です。部長級など社内キーマンの網羅情報ではありません。

出典

出典書類を表示(1件)
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第9期(2024/08/01-2025/07/31)

    ID S100WXET2025-10-30書類を開く

XBRL から抽出: 44 / 他の開示値から算出: 1

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