JR東日本東日本旅客鉄道株式会社9020東証プライム陸運業2026年3月期, 連結, 日本基準

JR東日本は何で稼いでいる?

稼ぎ頭は運輸事業で、売上の66%を占め、営業利益も1,944億円と4つの事業で最も大きくなっています。

売上100円のうち営業利益として残るのは13円で、税金などを引いた純利益は8円です。

2026年3月期は売上高が+6.8%、営業利益が+9.9%と、前期より売上・利益ともに伸びました。

数字で見ると

2026年3月期、営業CFは純利益の3.1倍

2026年3月期、提出会社給与が5年で+28%

2026年3月期、事業の売上利益差-20pt

開示書類をもとに自動で作成した要約です(数字は書類の値のまま、照合済み)

※ 売上原価が開示されていないため、費用を「営業費用」にまとめています

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2026年3月期の数字(書類の提出日 2026-06-17)

売上高
3.08兆円
営業利益
4,143億円
利益率 13.4%
純利益
2,478億円
利益率 8.0%
フリーCF
-1,230億円
開示値から計算
最大事業
運輸事業
事業売上の66.3%
開示値から計算
発行済株式数
1,134,412,000株
自己株式数
2,126,800株
株主数
279,429人
平均年間給与(単体)
819万円
提出会社の開示値
現金比率
2.4%
ネットキャッシュ -4.51兆円 · 現金 ÷ 売上 8.5%
開示値から計算
対業界利益率中央値
-0.7 pt
鉄道(JR)
開示値から計算
ROE
8.8%
開示値から計算
ROA
2.4%
開示値から計算

売上100円の行き先

JR東日本が100円売ったとき、何にいくら使い、いくら残るか。

2026年3月期
営業費用
87円
営業利益
13円
最後に残る純利益
8円

利益率の年次推移

営業利益率13.4%
2021年3月期: -29.5%-29.5%2022年3月期: -7.8%-7.8%2023年3月期: 5.8%5.8%2024年3月期: 12.6%12.6%2025年3月期: 13.0%13.0%2026年3月期: 13.4%13.4%21/322/323/324/325/326/3
純利益率8.0%
2021年3月期: -32.7%-32.7%2022年3月期: -4.8%-4.8%2023年3月期: 4.1%4.1%2024年3月期: 7.2%7.2%2025年3月期: 7.8%7.8%2026年3月期: 8.0%8.0%21/322/323/324/325/326/3

年度をそろえて、売上から粗利・本業の利益・純利益が残る割合を比較します。未開示の年度は線をつなぎません。

5年の業績と利益率

2021年3月期 → 2026年3月期

売上高3.08兆円
2021年3月期: 1.76兆円1.76兆円2022年3月期: 1.98兆円1.98兆円2023年3月期: 2.41兆円2.41兆円2024年3月期: 2.73兆円2.73兆円2025年3月期: 2.89兆円2.89兆円2026年3月期: 3.08兆円3.08兆円21/322/323/324/325/326/3
営業利益率13.4%
2021年3月期: -29.5%-29.5%2022年3月期: -7.8%-7.8%2023年3月期: 5.8%5.8%2024年3月期: 12.6%12.6%2025年3月期: 13.0%13.0%2026年3月期: 13.4%13.4%21/322/323/324/325/326/3
純利益率8.0%
2021年3月期: -32.7%-32.7%2022年3月期: -4.8%-4.8%2023年3月期: 4.1%4.1%2024年3月期: 7.2%7.2%2025年3月期: 7.8%7.8%2026年3月期: 8.0%8.0%21/322/323/324/325/326/3
FCFマージン-4.0%
2021年3月期: -54.1%-54.1%2022年3月期: -19.8%-19.8%2023年3月期: 1.1%1.1%2024年3月期: -1.0%-1.0%2025年3月期: -1.3%-1.3%2026年3月期: -4.0%-4.0%21/322/323/324/325/326/3

売上(銀行・保険は経常収益)は棒、各利益率とFCFマージンは折れ線です。年度をそろえて、事業規模と利益・現金の残り方を比べます。FCFは営業CFと投資支出から計算する場合があります。

事業売上の構成変化

同じ事業キーを接続し、キーの異なる事業は新設・再編として表示。帯の太さは売上構成比。

人と生産性

2026年3月期
1人あたり売上(連結)
4,368万円
1人あたり営業利益(連結)
587万円
1人あたり純利益(連結)
351万円

前期比(2025年3月期 → 2026年3月期)

従業員数(連結) +1.5% · 売上(連結) +6.8%

指標22/323/324/325/326/3
従業員数(連結)71,24069,23568,76969,55970,623
平均年間給与(提出会社・単体)639万円677万円725万円767万円819万円
平均年齢(単体)38.2歳38.3歳38.6歳39.2歳39.8歳
平均勤続年数(単体)15.6年15.7年16.0年16.6年17.1年

1人あたりの値は連結売上・利益を連結従業員数で割ったものです。平均年間給与・年齢・勤続年数は提出会社単体の値で、持株会社では本社の少人数の平均になることがあります。従業員数の定義は会社ごとに異なります。開示値から計算(DERIVED)。

詳しく見る

業界

この会社が出てくる業界地図。

大株主など

  • 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)資産管理口13.6%
  • 株式会社日本カストディ銀行(信託口)資産管理口4.6%
  • JR東日本グループ社員持株会3.7%
  • 株式会社みずほ銀行 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)資産管理口2.8%
  • 日本生命保険相互会社 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)資産管理口1.9%
  • STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)資産管理口1.8%
  • 株式会社三井住友銀行1.5%
  • JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)資産管理口1.4%
  • 三菱UFJ信託銀行株式会社 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)資産管理口1.3%
  • 株式会社三菱UFJ銀行1.2%

2026-03-31 ※「資産管理口」は投資信託や年金などの株をまとめて預かる名義で、実際の持ち主(機関投資家など)ではありません。

業界内の5軸プロフィール

直近の公開決算から、同じ主な業界の企業内での位置を示します。

  • JR東日本主な業界: 鉄道(JR)
会社順位
  • 売上成長

    • JR東日本37.54社
  • 利益率

    • JR東日本37.54社
  • 現金化

    • JR東日本87.54社
  • 効率

    • JR東日本37.54社
  • 財務余力

    • JR東日本12.54社

点は各社の主な業界内での順位です。会社ごとに比較対象となる業界が異なる場合があります。値がない軸はデータなしと表示し、総合点は計算しません。業界順位は投資推奨ではありません。

同業の近い規模の会社と比べる

同じ業界プロフィールの会社から、売上規模が近い企業を並べています。数値は各社の最新公開有報です。

会社決算期売上高本業利益率純利益率自己資本比率
東日本旅客鉄道株式会社20263.08兆円13.4%8.0%28.2%
東海旅客鉄道株式会社20262.01兆円41.4%27.6%46.6%
西日本旅客鉄道株式会社20261.85兆円10.7%6.9%30.3%
九州旅客鉄道株式会社20265,004億円14.8%9.1%40.4%

時価総額・PER・株価利回りはEDINETに含まれないため表示していません。会社ごとに決算期や会計基準が異なる場合があるので、期末と出典を確認してください。

会社概要

JR東日本は東京都渋谷区に本社を置く、1987年設立のキャッシュレス決済の会社です。連結の従業員は70,623人。東証プライムに上場しています。

正式社名
東日本旅客鉄道株式会社
英文社名
East Japan Railway Company
証券コード
9020
上場市場
東証プライム
本社所在地
東京都渋谷区代々木二丁目2番2号
代表者(有報の記載)
代表取締役社長 喜㔟陽一
設立
1987年4月
資本金
2,000億円
従業員数(連結)
70,623人
平均年間給与(単体)
819万円
決算月
3月
業種(東証)
陸運業
公式サイト
jreast.co.jp
法人番号
9011001029597

出典: 有価証券報告書(S100YC7N、2026年6月17日提出)。提出時点の情報で、その後の変更は反映していません。

有価証券報告書から読む会社情報

会社が提出した有報の記述を、年度と出典を添えて確認できます。

提出日 2026-06-17 · 書類 S100YC7N

事業の内容
3 【事業の内容】

 当社及び当社の関係会社(子会社139社及び関連会社70社(2026年3月31日現在)においては、運輸事業、流通・サービス事業、不動産・ホテル事業、その他の事業を行っています。各事業における当社及び当社の関係会社の位置づけ等は次のとおりです。

 なお、次の区分は「第5 経理の状況 1 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一です。

(1)運輸事業

 鉄道事業を中心とした旅客運送事業のほか、旅行業、清掃整備業、駅業務運営業、建設・設備工事業、鉄道車両製造事業及び鉄道車両メンテナンス事業等を展開しています。当社の鉄道事業の営業エリアは、主として関東及び東北地方の1都16県にわたり、駅数は1,632駅、営業キロは在来線が6,108.0km、新幹線が1,194.2km、総合計は7,302.2kmとなっています。当社の路線図は「第1 企業の概況 3 事業の内容」末尾に表示しています。

主な関係会社:当社(鉄道旅客運送事業等)

(自動車・鉄道旅客運輸サービス)◎ジェイアールバス関東㈱、◎東京モノレール㈱

(旅行業) ◎㈱JR東日本びゅうツーリズム&セールス、○㈱JTB

(清掃整備業) ◎㈱JR東日本環境アクセス

(駅業務運営業) ◎㈱JR東日本ステーションサービス

(建設・設備工事業) ○東鉄工業㈱、○第一建設工業㈱、○日本電設工業㈱、

○日本リーテック㈱、○鉄建建設㈱

(鉄道車両製造事業) ◎㈱総合車両製作所

(鉄道車両メンテナンス事業) ◎JR東日本テクノロジー㈱

(2)流通・サービス事業

 小売・飲食業、卸売業、貨物自動車運送事業及び広告代理業等の生活サービス事業を展開しています。

主な関係会社:当社(駅スペースの創出等)

(小売・飲食業) ◎㈱JR東日本クロスステーション、◎JR東日本東北総合サービス㈱

(卸売業) ◎㈱JR東日本商事

(貨物自動車運送事業) ◎㈱ジェイアール東日本物流

(広告代理業) ◎㈱ジェイアール東日本企画

(3)不動産・ホテル事業

 ショッピングセンターの運営事業、オフィスビル等の貸付業、ホテル業及びこれらを展開する不動産の開発・販売事業等の生活サービス事業を展開しています。

主な関係会社:当社(ショッピングセンター・オフィスビル等の開発、ホテル業、不動産販売事業)

(ショッピングセンター運営事業) ◎㈱ルミネ、◎㈱アトレ、◎㈱ジェイアール東日本都市開発

(オフィスビル等貸付業) ◎㈱JR東日本ビルディング

(ホテル業) ◎日本ホテル㈱、◎仙台ターミナルビル㈱

(建設・設備工事業) ◎JR東日本ビルテック㈱

(不動産開発事業) ◎JR東日本不動産㈱

(4)その他

 クレジットカード事業等のIT・Suica事業及び情報処理業等を展開しています。

主な関係会社:当社(IT・Suica事業、その他)

(IT・Suica事業) ◎㈱ビューカード、◎JR東日本メカトロニクス㈱

(情報処理業) ◎㈱JR東日本情報システム

(発電事業) ◎JR東日本エネルギー開発㈱

(建設コンサルタント業) ◎JR東日本コンサルタンツ㈱

(その他) ○UQコミュニケーションズ㈱、○セントラル警備保障㈱

(注) ◎は連結子会社、○は持分法適用関連会社を示しています。なお、会社名は主たる事業において記載しています。

路線図
経営方針・課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものです。

(1)経営の基本方針(グループ理念)

 JR東日本グループは、全社員で安心と感動を持続的に生み出し、ステークホルダーの信頼に応え、すべての人の心豊かな生活を実現します。

(2)今後の経営環境の変化

国内では人口減少や少子高齢化、首都圏への一極集中や地方の過疎化が進んでいます。物価や金利はますます上昇傾向にあり、資本コストや株価を意識した経営への要請も高まっています。また、AI やロボティクス、自動運転技術など、テクノロジーの進化も急激に加速しています。さらに、脱炭素社会に向けた取組みは地球規模の課題になっています。

(3)中期的な会社の経営戦略

当連結会計年度において発生させた一連の輸送トラブルについて、今一度すべての業務を抜本的に見直し、安全・安定輸送の強化向上を図ります。特に、鉄道のシステムは車両・線路・電気など様々な設備や業務が相互に連関しているため、輸送トラブルの発生防止と対応力向上に向け、業務分野をまたがる総合的な知識能力や技術力を高めていきます。

また、当社グループにおいて連続して発生させた不適切事象について、グループにおける内部統制の基本的な考え方を更新しました。「健全な企業風土」、「必要な体制やルール」、「活発なコミュニケーション」をベースにグループガバナンスの確立に向けて改善策を実行するとともに、グループ社員の日々の真面目で誠実な業務遂行により「信頼」を築き上げていきます。

グループ経営ビジョン「勇翔2034」においても「安全」がグループ全体の経営のトッププライオリティであること、そして社員が新たな価値創造の「主役」であることはいささかも変わるものではありません。そのうえで、鉄道を中心としたモビリティと生活ソリューションの二軸それぞれの成長と、二軸を有するからこそ可能となる様々なシナジーの創出を通じて「安心」と「感動」を実現していきます。

めざすのは「ヒト起点」での「ライフスタイル・トランスフォーメーション(LX)」です。 TAKANAWA GATEWAY CITY開発に象徴されるように、二軸を持つ当社グループだからこそできる強みをビジネス化し、既存事業の成長に加え、M&Aや新規事業創造といった非連続な成長を通じて、2031年度の営業収益4.3兆円程度をめざし、2034年度5兆円に向けた成長軌道を描きます。

より良い世の中を創るための事業活動で得られた「価値」をお客さまや地域の皆さま、株主や投資家の皆さま、社員と家族の幸福の実現に還元するとともにグループの成長にも振り向ける、「四方良しの経営」を推進していきます。これからもステークホルダーの皆さまのご期待に応え、社会の進運を支える「志の高い企業グループ」として持続的な成長を実現していきます。

(4)目標とする経営数値

 「勇翔2034」の数値目標については、経営の変化点となる2031年度を一つのターゲットと設定しており、ROEをKGI(長期的な経営目標)とし、2031年度に10%以上をめざします。KGI達成のためのKPIとして、ROA、営業収益、EBITDA、ネット有利子負債/EBITDAを設定しており、具体的には以下のとおりです。

2031年度(目標値)

2025年度(実績値)

連結営業収益

4.3兆円程度

30,846億円

EBITDA※1

1.2兆円程度

8,429億円

ROA※2

5%以上

3.9%

ネット有利子負債※3/EBITDA

5倍程度

5.8倍

ROE※4

10%以上 = KGI

8.4%

※1 EBITDA=連結営業利益+連結減価償却費

※2 ROA:総資産営業利益率

※3 ネット有利子負債=連結有利子負債残高-連結現金及び現金同等物残高

※4 ROE:自己資本当期純利益率

(注) 2026年3月末時点で当社グループが適用している会計基準に基づく

(5)経営方針と事業の経過及び対処すべき課題

 当連結会計年度において発生させた一連の輸送トラブルにより、お客さまに多大なご心配とご迷惑をおかけしたこと、また、ステークホルダーの信頼を損なう不適切事象をグループ内で連続して発生させたことについて、心より深くお詫び申し上げます。安全・安定輸送に対する信頼、グループのガバナンスに対する信頼、この2つの信頼を揺るがす事態を引き起こしてしまったことを重く受け止めています。信頼が当社グループの最大の財産であり、成長の礎であることをグループ社員一人ひとりが改めて胸に刻み込み、一連の事象により大きく損なわれた信頼を、グループ一丸となって取り戻していきます。

 当社グループは、「当たり前を超えていく。」をキーワードに、グループの持続的成長をステージアップするため、2025年7月にグループ経営ビジョン「勇翔2034」を発表しました。

 「勇翔2034」においても「安全」がグループ経営のトッププライオリティであることに変わりはありません。安全とコンプライアンスを意識した「健全な業務遂行」により、鉄道を中心としたモビリティと生活ソリューションの二軸それぞれの成長と、二軸を有するからこそ可能となる様々なシナジーを創出し、「安心」と「感動」をお届けすることで、すべての人の心の豊かさを実現していきます。

 当社グループの商品・サービスは毎日のべ3,500万人のお客さまにご利用いただいています。スピード感と構想力をもち、「ヒト起点のマーケットイン」で商品やサービスを常にバリューアップし、連結キャッシュ・フローの最大化に努めていきます。

 また、2026年7月にはそれぞれの地域のマーケットやお客さまのご利用状況などを踏まえたより細やかでスピード感のある36の事業本部での事業運営体制に改正し、これまで以上に「お客さま第一」「地域密着」の事業運営を実現するとともに、社員の働き方を変革していきます。

 「勇翔2034」で創造する価値としてライフスタイル・トランスフォーメーション(LX)を掲げ、社会課題や潜在ニーズに向き合い生活様式を革新し、思いやりとワクワクにあふれる社会を創ります。多くのステークホルダーのご期待に応え、社会の進運を支える「志の高い企業グループ」として持続的な成長を実現していきます。

○ 「安全」がトッププライオリティ

 「安全」はグループ経営のトッププライオリティです。当社グループの不変の使命である「究極の安全」を追求し、不断に安全レベルを向上させていきます。

 当連結会計年度においては2025年5月に山手線新橋駅構内で架線断線に伴う輸送障害を、6月には山形新幹線E8系で車両故障を発生させたほか、2026年1月に山手線・京浜東北線・常磐線において、翌2月には宇都宮線においてそれぞれ停電による大規模輸送トラブルを発生させました。また、同月に京葉線八丁堀駅でエスカレーター火災を発生させ、3月には中央本線において走行中の車両のドアが開くという事象を発生させました。一連の輸送トラブルにより、お客さまに多大なご心配とご迷惑をおかけしました。

 今一度すべての業務を抜本的に見直し、安全・安定輸送の強化向上に取り組みます。特に鉄道のシステムは、車両・線路・電気など様々な設備や業務が相互に連関しているため、輸送トラブルの発生防止と対応力向上に向け、業務分野をまたがる総合的な知識能力や技術力を高めていく必要があります。また、AIやドローンなど先端技術の導入にも努めていきます。

 具体的には、安全の最後の砦はヒトであることを踏まえて、「①安全・安定輸送に関する業務フロー(作業手順)の見直し」「②異常時の対応力向上」「③検査や点検のレベルアップ」「④設備メンテナンスや事故復旧にあたる第一線社員の技術力の向上・強化」「⑤設備の維持管理に関わる修繕費の増額」「⑥グループ会社、パートナー会社の体制・技術力の維持」に取り組んでいきます。

 「究極の安全」の追求は鉄道を中心としたモビリティ、生活ソリューションに区別なく、共通の課題です。お客さまに安心してご利用いただけるサービスを提供するため、グループ一体となって取り組んでいきます。

○ グループ全体のガバナンスの改善と強化に向けた取組み

 当社グループは2024年から2025年にかけて、中央省庁等向けの委託事業及び補助事業に関する不正な人件費請求をはじめ、輪軸組立作業における圧入力値の不適切事象、独占禁止法に抵触するおそれのある行為に対する公正取引委員会からの警告等、ステークホルダーの信頼を損なう事象を連続して発生させました。これらの事態を受けて、経営への信頼を取り戻すべく、2025年7月1日に外部有識者を招いた「グループ全体のガバナンスの改善と強化に向けた有識者委員会」を設置しました。

 有識者委員会が取りまとめた報告書及び取締役会における議論を踏まえ、具体的な改善策を2026年3月18日に公表しました。グループにおける内部統制の基本的な考え方を更新するとともに、「健全な企業風土」、「必要な体制やルール」、「活発なコミュニケーション」をベースにグループガバナンスの確立に向けた改善策を実行することで、「勇翔2034」を推進し新たな事業領域に取り組んでいく基盤を構築します。

○ すべての事業の基盤となる信頼

 当社グループでは、「勇翔2034」において、「信頼」をすべての事業の基盤と位置づけています。一連の輸送トラブル、複数の不適切事象といった事業の基盤が崩壊しかねない事象を発生させたことを厳しい教訓と捉え、コンプライアンスの確保とグループ全体のガバナンスの改善と強化に継続して取り組みます。また、先人が培ってきた経験・技術を継承するだけでなく、最先端の技術力で社会を変えていく真の技術サービス産業をめざすことで、ステークホルダーの期待に応え、すべての事業の基盤である「信頼」をより強固なものにしていきます。

〇 モビリティ(運輸事業)

 当社グループは、2025年9月にモビリティとして初となる中長期成長戦略「PRIDE & INTEGRITY」を発表しました。人手不足やAIに象徴される技術の急速な進化など、現在、日本や世界が直面している多岐にわたる大きな変化に正面から向き合い、成長を続けます。環境に優しく時間に正確で大量高速輸送が可能な鉄道と、駅から目的地まで柔軟に移動できる輸送モードを最適な形で組み合わせる「モビリティのベストミックス」を主体となって実現し、多様化するお客さまの移動ニーズにきめ細かくお応えすることで、すべての人の心豊かな生活を実現します。

 10年後へのアプローチとして、輸送障害の防止と発生時の対応力強化により輸送品質を高めるとともに、新幹線車両増備などによりさらなる輸送力強化を推進します。加えて、新たな夜行特急列車など移動が楽しくなる付加価値の高い移動空間やコンサートの戦略的誘致などによる魅力的な目的地の創出、インバウンド向けプロモーションの強化などにより、交流人口の拡大を図ります。さらに、モビリティの資産である鉄道用地を再編・開発し、生活ソリューションとのシナジーにより地域の拠点と新たな流動を創造することで、収益力を向上させていきます。

 また、人口減少や少子高齢化に加え、物価高騰など鉄道事業の収益確保が厳しさを増すなか、多様化するお客さまニーズや鉄道に求められる社会的役割を果たすための設備投資や修繕などに必要な資金を安定的に確保することが困難な状況となっていることから、会社発足以来、消費税転嫁やバリアフリー料金の導入等を除き、実質的に初めてとなる運賃改定を2026年3月14日に実施しました。ご利用いただく多くのお客さまにご負担をお願いすることとなりますが、ホームドア整備や自然災害対策、ターミナル駅の改良やシームレスな移動の実現など、安全やサービスを向上させるとともに、社会課題を解決していきます。また、シンプルかつ柔軟な運賃料金制度の実現に向けて、引き続き国に要望していきます。

 さらに、地方ローカル線については、地域の関係者と連携した利用促進の取組みに加え、設備のスリム化、運行形態の見直しなどによる運営の効率化を推進する一方、引き続き沿線自治体などと協議を進め、地域とともに利便性・持続可能性の高い交通体系を実現していきます。

 また、当社グループでは、鉄道業界全体のサステナブルな事業運営に貢献するため、他の鉄道事業者にも参画を呼び掛け、技術や部品の共通化を実現するとともに、一般社団法人海外鉄道技術協力協会(JARTS)の協力をいただき、特定技能人材育成研修をスタートさせました。本研修をはじめ、当社グループ及び鉄道業界の未来を創造する総合的な人材育成プログラムを展開していきます。

○ 生活ソリューション(流通・サービス事業、不動産・ホテル事業、その他)

 当社グループは、2024年6月に中長期ビジネス成長戦略「Beyond the Border」を策定しました。生活ソリューションにおいては「Beyond the Border」でめざす世界を具体化し、グループの豊富なアセットや、リアルとデジタルの顧客接点を活かし、既存事業の変革や新たな事業展開を推進します。また、「2033年度までの生活ソリューションの収益・利益を倍増(2023年度比)」という目標を2年前倒して実現し、さらに営業収益1,500億円、営業利益1,000億円の増をめざしていきます。

 流通・サービス事業では、コンプライアンスと安全への確かな取組みを通じてお客さまの信頼を築き、「安心」を感じていただける商品やサービスを提供していきます。多様なニーズに応えるため、「ヒト起点のマーケットイン」を推進し、「JRE MALL」やデータに基づき最適な時間・場所で広告配信が可能なプラットフォーム「MASTRUM(マストラム)」などのデジタルサービスにより顧客接点を拡大し、新たなコミュニケーションを構築します。また、「NewDays」の鉄道他社等、交通結節点への出店や、スマートロッカー「マルチエキューブ」の当社グループ用地外への設置、列車荷物輸送サービス「はこビュン」のネットワーク拡大・サービス拡充などにより収益拡大を図ります。さらに、Beyond Stations構想に基づきイマーシブ空間やスマート健康ステーションの拡大等を通じて、駅の価値向上を進めます。

 不動産・ホテル事業においては、当社グループの強みである利便性の高い立地や豊富なアセットを活かし、特に「成長のエンジン」に位置づけている不動産事業の成長をめざします。2026年4月15日に伊藤忠グループとの不動産事業分野における統合契約を締結しました。統合会社において両者の強みを掛け合わせ、今後5年間で売上2,500億円規模をめざし、不動産事業を飛躍的に成長させていきます。引き続き、物件の取得・売却のスピードと規模を拡大し、不動産回転型ビジネスを加速させ、不動産ファンド事業における資産運用規模を2031年度までに1.2兆円へ拡大するとともに、6,000億円超の不動産販売営業利益を創出していきます。また、「TAKANAWA GATEWAY CITY」グランドオープン及び「OIMACHI TRACKS」のまちびらきなど、当社グループが浜松町駅から大井町駅で展開する「広域品川圏(Greater Shinagawa)」の共創まちづくりが本格始動しました。「広域品川圏」を都市生活のイノベーションが生まれる先進エリアと捉え、地域、企業、大学等の様々な関係者と共創して、先進性・エリア価値向上に資する取組みを展開していきます。さらに、新宿駅周辺や渋谷駅街区の大規模再開発など先進的かつ魅力的な街づくりを推進します。

 2024年12月には「Suicaの当たり前を超えます~Suica Renaissance~」を公表しました。Suicaを「移動と少額決済のデバイス」から「生活のデバイス」へと進化させ、あらゆるビジネスの基盤として二軸経営によるシナジーを発揮していきます。2025年2月には分散していたIDをJRE IDに統合する取組みをスタートさせました。また、タッチ不要のウォークスルー改札を2027年春に広域品川圏に導入するほか、「上限額(2万円)」や「事前チャージ」という現在のSuicaの当たり前を超えるコード決済サービス「teppay」を2025年11月に発表し、2026年秋より提供を開始する予定です。さらに、2025年12月にはご当地Suica(モバイルSuicaとマイナンバーカードを連携することにより
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】

 当社グループでは、各事業に共通・特有のリスクの回避・低減に取り組んでおります。具体的には、毎年事業全体のリスクを外部の知見や社内の意見等をもとに洗い出し、発生頻度及び影響度を踏まえた分析・評価を行ったうえでその年度の重要リスクを定め、回避・低減策を検討・実施しております。このように、PDCAサイクルを回してリスクの見直し等を図り、取締役会でリスク回避・低減に向けた取組みの達成度・進捗をモニタリングするとともに今後の方針について検討を行い、リスクマネジメントの実効性を確保しております。

 今後、当社グループが収益力の向上や構造改革に取り組むためには、リスクを損失回避等のマイナス要素を減らす観点から捉えるだけでなく、リスクテイクも含め、当社グループの価値を積極的に向上させる観点を含めた「幅広いリスクマネジメント」が重要です。

 これにより、安定的で適正な業務の運営の確保に加えて、当社グループ社員の成長に向けた果敢なチャレンジを支援・促進してまいります。

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 鉄道事業における事故等の発生

 鉄道事業において事故等が発生した場合、当社グループに対するお客さまの信頼や社会的評価が失墜するだけでなく、お客さまへの補償や事故等の影響による事業の中断等により経営に重大な影響を与える可能性があります。

 当社グループは、安全を経営のトッププライオリティと位置づけ、ハード、ソフトの両面から安全性の高い鉄道システムづくりに取り組み、会社発足時から8回目となる安全5ヵ年計画「グループ安全計画2028~本質をふまえ、想定外も想像して安全を先取る~」に基づき施策を着実に実施しました。

 具体的には、当社グループに起因する鉄道運転事故を防止するため、自動列車停止装置(ATS-P)整備などの列車脱線事故等の対策や、駅や車両基地等の屋根の落下対策などの基幹設備の強靭化を進めました。

 踏切事故対策については、踏切の整理統廃合、踏切支障報知装置の増設や障害物検知装置の高機能化等を進めるとともに、警察や道路管理者等と連携し「踏切事故0(ゼロ)運動」として踏切通行者等への啓発活動を行いました。

 また、ホームにおけるお客さまと列車の接触や線路への転落を防止する対策として、東京圏在来線の主要路線330駅758番線へのホームドアの整備を進めており、2025年度末現在、線区単位の162駅345番線に整備が完了しました。また、他の鉄道社局と合同で「プラットホーム事故0運動」等の啓発活動を実施しました。

 当社グループを取り巻く環境は、自然災害の激甚化・頻発化、人口減少、DXの進展など、激しく変化しています。これらの変化に対応するために、築いてきた「安全文化」や安全の「しくみ」「設備」など、安全の基盤を強固にし「これまでは想定外であったリスク」を本質の理解により想像し、安全を先取る取組みを進め「究極の安全」を追求してまいります。

(2) 気候変動及び自然災害等

 近年、集中豪雨や大型化した台風などの異常気象リスクが高まっております。これらの集中豪雨や台風だけでなく、大規模地震・津波、洪水、火山といった自然災害等によって、当社グループの鉄道及び関連施設等が損壊し、大きな被害を受ける可能性があります。また、自然災害等に起因する大規模停電により、鉄道の運行を継続できない可能性があります。さらに、大規模災害時においてサプライヤーの被災や配送網の寸断により事業継続に必要な物品の安定的な供給を受けることができなくなることも考えられます。

 自然災害に対するリスクの低減として、当社グループは次の取組みを進めています。大規模地震対策として、高架橋柱や電柱等の耐震補強を進めるとともに、走行中の列車を早く止める早期地震検知システムを導入しています。また、新幹線は脱線後被害軽減を目的に車両の逸脱防止対策の整備と改良を進めています。局地的大雨に対しては、詳細に雨を把握し運転規制を行う「レーダ雨量規制」を従来の運転規制に追加して在来線全線区に導入し、浸水対策としては「車両疎開判断支援システム」を浸水の可能性のある車両留置箇所に導入しています。また、各種自然災害発生時の対応力を向上するための訓練を定期的に実施しています。今後も「グループ安全計画2028」に基づき、自然災害に対するリスク低減の取組みを進めてまいります。

 一方、自然災害等による大規模停電に備えて、主要なターミナル駅などにおける非常用発電機の運転時間の長時間化を進めております。さらに、安定した調達を継続するため、複数のサプライヤーから調達できるように取組みを進めております。

(3) 感染症の発生等

 重大な感染症が国内外において流行した場合、経済活動の制限やお客さまの外出自粛、社員の罹患等により、当社グループの事業が継続できなくなるおそれがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に多大な影響を与える可能性があります。

 コロナ禍では、鉄道の輸送量の大幅な減少、当社グループの商業施設の休業や利用者の減少等が発生したほか、海外からの入国制限等によりインバウンド需要が減少し、当社グループの業績は大きな影響を受けました。

 今後も社会に影響を与えるような感染症の発生・拡大に際しては、政府・自治体等と連携しながら、当社で定める「新型インフルエンザ等対策業務計画」に基づき、お客さまの安全・安心の確保を最優先に、適切な輸送を確保するため必要な措置を講じてまいります。

(4) 他事業者等との競合及び外部環境の変化

 当社グループは、鉄道事業において他の鉄道及び航空機、自動車、バス等の対抗輸送機関と競合関係にあるほか、生活ソリューションにつながる事業においても、既存及び新規の事業者と競合しております。これらに加え、外部環境の変化の加速や、当社グループではコントロールできない要因などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 鉄道事業においては、格安航空会社(LCC)の路線拡大、高速道路の拡充、自動運転技術の実用化などによる交通市場の競争激化や人口減少、少子高齢化の進行、在宅勤務などの働き方改革の浸透等により、輸送量が減少し、同事業の収益等に影響を与える可能性があります。また、採用難による人材不足や資材の供給不安などにより、事業の正常な運営に影響を与える可能性があります。

 このような中、当社グループは、グループ経営ビジョン「勇翔2034」を策定し、鉄道を中心としたモビリティと生活ソリューションの二軸それぞれの成長と、二軸を有するからこそ可能となる、様々なシナジーの創出を通じて、ライフスタイル・トランスフォーメーション(LX)の実現をめざしています。「モビリティ」においては、モビリティ中長期成長戦略「PRIDE & INTEGRITY」のもと、列車内でしか味わえない特別な体験や新たな夜行特急列車の運行など楽しくなる付加価値の高い移動空間を届け、出かけたくなる魅力的な目的地を創出するほか、海外向けプロモーションの強化や海外メジャー予約サイトとの連携を通じて訪れたくなる東日本の魅力を世界に発信するなど、多様化するお客さまの移動ニーズにきめ細かくお応えします。「生活ソリューション」においては、中長期ビジネス戦略「Beyond the Border」のもと、当社グループの強みであるリアルとデジタルの接点を活かしながら、ヒト起点のマーケットインによる「移動の目的地づくり」や「Suicaを軸としたDXによる個客との接点強化」、「魅力的なまちづくり」等を推進していきます。経営環境の変化を先取りした新たな社会的価値や経済的価値をステークホルダーに提供していくことをめざして取り組んでまいります。また、ワンマン運転の拡大、将来の自動運転やドライバレス運転の実現、ウォークスルー改札の開発・導入、メンテナンス業務の仕組みの見直しといった、技術革新・生産性向上に取り組むことにより、モビリティをより強靭なシステムへと進化させていきます。そのほか、安定した人材確保に向けたグループ全体での採用活動や、安定調達を継続するための新たなサプライヤーの開拓などにも取り組んでおります。

(5) 犯罪・テロ行為及び情報システム障害等の発生

 犯罪・テロ行為の発生により、当社の鉄道事業等における安全性が脅かされる可能性があります。

 当社グループでは、鉄道のセキュリティ強化に向け、車内の防犯カメラの増設や、鉄道施設におけるカメラの増設・ネットワーク化による集中監視を実施しているほか、新幹線・在来線のすべての車両や主要駅等に防犯・護身用具を配備する等の対策を実施しております。

 また、当社グループは、モビリティに関する事業と生活ソリューションにつながる様々な業務分野で、多くの情報システムを用いております。当社グループと密接な取引関係にある他の会社や鉄道情報システム株式会社等においても、情報システムが重要な役割を果たしております。サイバー攻撃や人為的ミス等によってこれらの情報システムの機能に重大な障害が発生した場合、当社グループの業務運営に影響を与える可能性があります。さらに、コンピュータウイルスの感染や人為的不正操作等により情報システム上の個人情報等が外部に流出した場合やデータが改ざんされた場合、社会的信用の失墜等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、近年のAI技術の進展により、AIの予期せぬ動作や機密情報の漏えいなど、AI特有の新たなリスクが発生する可能性があります。

 当社グループでは、日常より情報システムの機能向上やセキュリティの常時監視、関係する社員の教育など、障害対策及びセキュリティ対策を講じるとともに、万一問題が発生した場合においても速やかに初動体制を構築し、各部署が連携して対策をとることで、影響を最小限のものとするよう努めております。また、社内規程を整備し、個人情報の厳正な取扱いについて定め、個人情報を取り扱う者の限定、アクセス権限の管理を行うほか、社内のチェック体制を構築するなど、個人情報の厳正な管理・保護に努めております。AIについてはグループ共通のポリシーを定め、生成AIを利活用するシステムのチェック体制を構築しております。

(6) 企業不祥事

 当社グループは、モビリティに関する事業と生活ソリューションにつながる事業などの様々な業務分野において、鉄道事業法をはじめとする関係法令を遵守し、企業倫理に従って事業を行っておりますが、これらに反する行為が発生した場合、行政処分や社会的信用の失墜などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 当社グループでは、「法令遵守及び企業倫理に関する指針」及び「コンプライアンス・アクションプラン」を策定し、業務全般に関わる法令の遵守状況の点検を実施してまいりました。これらの指針等については、当社グループの事業領域が大きく変化していることをふまえ見直しを行い、コンプライアンス重視の健全な企業風土の醸成に向けて、グループ社員が法令・企業倫理等を遵守し誠実に行動するための「よりどころ」として、「JR東日本グループの『決意と約束』」を2026年6月10日に制定しました。また、社員教育では、当社グループの事業内容に即した事例を用いたディスカッションを取り入れるなどコンプライアンスを自ら考える場となるよう改善しており、今後も継続するとともに、全社員教育以外でもコンプライアンスの意味や重要性を「自分ごと」として考える機会を設けてまいります。また、外部機関との連携によるJR東日本グループコンプライアンス意識調査を実施しております。本調査で得られた結果をもとに課題等の抽出や改善策の検討などに活用することで、コンプライアンス施策のさらなる推進をめざしてまいります。さらに、2025年7月1日に設置した「グループ全体のガバナンスの強化と改善に向けた有識者委員会」報告書を受け、2026年3月18日に改善策を公表し、あわせて総務・法務戦略部担当役員を当社グループにおけるコンプライアンスの全体責任者に指定しました。今後、当社及びグループ会社において責任者や担当部署を明確にし、コンプライアンスの推進体制を改めて整備し、各職場のコンプライアンスに関する課題に応じた柔軟で主体的な取組みを強化することや、心理的安全性の高い職場づくりやハラスメント撲滅の取組みなど、改善策を推進してまいります。

(7) 国内外の経済情勢等の変化

 国内外の経済情勢の変化や、金利・為替・物価等の動向などにより、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性がある他、サプライチェーン上の問題により社会的評価が失墜する可能性があります。

 日本経済及び世界経済の情勢は、経済的要因だけではなく、戦争やテロ行為等の地政学的リスク、世界的な感染症の流行及び大規模な自然災害等により影響を受ける可能性があります。このような事態が発生又は拡大した場合、経済の低迷が長期化し、当社グループのモビリティに関する事業と生活ソリューションにつながる事業などの様々な業務分野において、需要が減少する可能性があります。また、国内外の経済情勢の変化や金利・為替・物価等の動向などにより、物品調達コストや資金調達コストが上昇し、当社グループの収益に影響を与える可能性があります。さらに、グローバル化したサプライチェーンは様々な要因により寸断される可能性がある他、人権課題の多様化・複雑化により調達活動に影響が生じる可能性があります。

 当社グループは、鉄道を中心としたモビリティでは安全安定輸送のレベルアップとさらなる増収に取り組み、生活ソリューションには既存事業の強化に加え、「成長のエンジン」と位置づけた不動産事業の加速や戦略的M&Aを推進し、「勇翔2034」で掲げた数値目標の達成をめざしてまいります。また、物品調達コストの上昇については、国内外を問わない幅広い調達やスケールメリットを活用した価格交渉等を通じて、調達コスト上昇を抑制しております。資金調達コストの上昇については、債務償還額の平準化及び債務の長期化、債務の円建払いや支払金利の長期固定化を行うことにより、将来の金利変動リスク・為替変動リスクを抑制しております。サプライチェーンを維持し、寸断を回避するため取引先とのコミュニケーションを強化するとともに、複数のサプライヤーから調達ができるように取組みを進めています。人権問題等については、当社グループ調達方針に基づき浸透を図る取組みに努めてまいります。

(8) 海外での事業展開

 海外での事業においては、政治体制や社会的要因の変動、投資規制・税制や環境規制等に関する現地の法令変更、商慣習の相違、契約の履行やルールの遵守に関する意識の違い及びそれらに起因する工期等の遅延、経済動向、為替レートの変動等様々なリスク要因があります。海外で政治リスクや遅延リスク等が顕在化すると債権回収に影響を及ぼすことがあるため、プロジェクトごとにきめ細やかな収支管理を行っています。現に、政変や紛争等によるリスクが顕在化していますが、予期せぬ情勢変化等が生じた場合に当社グループの財政状態及び経営成績、またグループ社員の身の安全に影響を与えることのないよう、これら様々なリスクについて、弁護士やコンサルタント等、専門家の助言を踏まえたリスク分析を行ったうえで、場合によっては日本政府の協力を得ながら対応に努めております。

(9) 特有の法的規制

① 鉄道事業に対する法的規制

 当社は、「鉄道事業法(昭和61年法律第92号)」の定めに基づき事業運営を行っており、鉄道事業者は営業する路線及び鉄道事業の種別ごとに国土交通大臣の許可を受けなければならない(第3条)とされております。また、旅客の運賃及び新幹線特急料金の上限について国土交通大臣の認可を受け、その範囲内での設定・変更を行う場合は、事前届出を行うこととされております(第16条)。さらに、鉄道事業の休廃止については、国土交通大臣に事前届出(廃止の場合は廃止日の1年前まで)を行うこととされております(第28条、第28条の2)。

 これらの手続きが変更される場合、または何らかの理由により手続きに基づいた運賃・料金の変更を機動的に行えない場合には、当社の収益に影響を与える可能性があります。当社では、運賃値上げに依存しない強固な経営基盤を確立すべく、収入の確保と
役員の状況・略歴
(2) 【役員の状況】

① 役員一覧

 有価証券報告書提出日(2026年6月17日)現在の当社の役員の状況は、以下のとおりです。

男性 11名 女性 5名 (役員のうち女性の比率31.25%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

取締役会長

深 澤 祐 二

1954年11月1日生

1978年4月

日本国有鉄道入社

1987年4月

東日本旅客鉄道株式会社入社

2003年6月

当社 総合企画本部投資計画部長

2006年6月

当社 取締役 人事部長、JR東日本総合研修センター所長

2008年6月

当社 常務取締役

2012年6月

当社 代表取締役副社長

2018年4月

当社 代表取締役社長

2024年4月

当社 取締役会長(現任)

(注)2

244

代表取締役社長

喜 㔟 陽 一

1964年8月26日生

1989年4月

東日本旅客鉄道株式会社入社

2014年6月

当社 人事部長、JR東日本総合研修センター所長

2015年6月

当社 執行役員 人事部長

2017年6月

当社 執行役員 総合企画本部経営企画部長

2018年6月

当社 常務取締役 総合企画本部長

2020年6月

当社 常務取締役 事業創造本部長

2021年6月

当社 代表取締役副社長 事業創造本部長

2022年6月

当社 代表取締役副社長 マーケティング本部長

2024年4月

当社 代表取締役社長(現任)

(注)2

108

代表取締役副社長

社長補佐(全般)、鉄道事業本部長、安全統括管理者

渡 利 千 春

1963年1月30日生

1988年4月

東日本旅客鉄道株式会社入社

2013年6月

当社 鉄道事業本部安全企画部長

2014年6月

当社 執行役員 鉄道事業本部安全企画部長

2016年6月

当社 執行役員 横浜支社長

2018年6月

北海道旅客鉄道株式会社 取締役 総合企画本部副本部長

2020年6月

同社 常務取締役 総合企画本部長

2022年6月

当社 常務取締役 グループ経営戦略本部長

2023年6月

当社 代表取締役副社長 社長補佐(全般)、鉄道事業本部長、安全統括管理者(現任)

(注)2

75

代表取締役副社長

社長補佐(全般)、グループ経営戦略本部長

伊 藤 敦 子

1966年11月15日生

1990年4月

東日本旅客鉄道株式会社入社

2018年6月

当社 執行役員 財務部長

2020年6月

当社 執行役員 総合企画本部経営企画部長

2021年6月

当社 常務取締役

2023年6月

当社 常務取締役 グループ経営戦略本部長

2025年6月

当社 代表取締役副社長 社長補佐(全般)、グループ経営戦略本部長(現任)

(注)2

155.13

代表取締役副社長

社長補佐(全般)、イノベーション戦略本部長、新幹線担当、サービス担当

池 田 裕 彦

1966年10月11日生

1991年4月

東日本旅客鉄道株式会社入社

2017年6月

当社 鉄道事業本部サービス品質改革部長

2019年6月

当社 執行役員 鉄道事業本部サービス品質改革部長

2021年6月

当社 常務執行役員 新幹線統括本部長、鉄道事業本部副本部長

2025年6月

当社 代表取締役副社長 社長補佐(全般)、イノベーション戦略本部長、新幹線担当、サービス担当(現任)

(注)2

54

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

常務取締役

マーケティング本部長、品川開発担当、地方創生担当、観光担当、人財戦略部担当

中 川 晴 美

1967年6月4日生

1991年4月

東日本旅客鉄道株式会社入社

2020年6月

当社 執行役員 千葉支社長

2022年10月

当社 執行役員 千葉支社長、千葉支社鉄道事業部長

2023年6月

当社 常務執行役員 鉄道事業本部副本部長(駅業務、サービス品質)

2024年6月

当社 常務取締役 マーケティング本部長、品川開発担当、地方創生担当、観光担当、人財戦略部担当(現任)

(注)2

74.43

常務取締役

鉄道事業本部副本部長(運輸車両)、安全企画部担当

内 田 英 志

1967年12月27日生

1992年4月

東日本旅客鉄道株式会社入社

2021年6月

当社 執行役員 八王子支社長

2022年10月

当社 執行役員 八王子支社長、八王子支社鉄道事業部長

2024年6月

当社 常務取締役 鉄道事業本部副本部長(運輸車両)、安全企画部担当(現任)

(注)2

31.91

取締役

河 本 宏 子

1957年2月13日生

1979年7月

全日本空輸株式会社入社

2013年4月

同社 取締役執行役員 オペレーション部門副統括、客室センター長

2014年4月

同社 常務取締役執行役員 女性活躍推進担当、オペレーション部門副統括、客室センター長

2015年4月

同社 常務取締役執行役員 女性活躍推進担当、ANAブランド客室部門統括

2016年1月

同社 常務取締役執行役員 女性活躍推進担当、ANAブランド客室部門統括、東京オリンピック・パラリンピック推進本部副本部長

2016年4月

同社 取締役専務執行役員 グループ女性活躍推進担当、東京オリンピック・パラリンピック推進本部副本部長

2017年4月

株式会社ANA総合研究所 代表取締役副社長

2020年4月

同社 取締役会長

2020年6月

東日本旅客鉄道株式会社 取締役(現任)

2021年4月

株式会社ANA総合研究所 顧問

(注)2

25

取締役

岩 本 敏 男

1953年1月5日生

1976年4月

日本電信電話公社入社

2004年6月

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(現 株式会社NTTデータグループ) 取締役 決済ソリューション事業本部長

2007年6月

同社 取締役常務執行役員 金融ビジネス事業本部長

2008年6月

同社 取締役常務執行役員 金融分野担当

2009年6月

同社 代表取締役副社長執行役員

2012年6月

同社 代表取締役社長

2018年6月

同社 相談役

2022年6月

東日本旅客鉄道株式会社 取締役(現任)

(注)2

15

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

取締役

野 田 由美子

1960年1月26日生

1982年4月

バンク・オブ・アメリカ東京支店入社

1996年3月

株式会社日本長期信用銀行ロンドン支店次長

2000年1月

PwCフィナンシャル・アドバイザリー・サービス株式会社(現 PwCアドバイザリー合同会社)パートナー

2007年6月

横浜市副市長

2011年1月

PwCアドバイザリー株式会社(現 PwCアドバイザリー合同会社)パートナー

2017年10月

ヴェオリア・ジャパン株式会社(現 ヴェオリア・ジャパン合同会社)代表取締役社長

2020年6月

同社 代表取締役会長

2024年6月

東日本旅客鉄道株式会社 取締役(現任)

2025年6月

ヴェオリア・ジャパン合同会社取締役会長(現任)

(注)2

-

取締役

大 橋 弘

1970年5月1日生

2012年4月

東京大学大学院経済学研究科教授(現任)

2018年4月

東京大学公共政策大学院副院長教授

2020年4月

東京大学公共政策大学院院長教授

2022年4月

東京大学副学長(現任)

2024年6月

東日本旅客鉄道株式会社 取締役(現任)

(注)2

6

取締役常勤監査等委員

樹 下 尚

1961年12月23日生

1985年4月

警察庁入庁

2010年8月

岩手県警察本部長

2012年2月

警視庁組織犯罪対策部長

2013年4月

警察庁警備局公安課長

2014年1月

同庁 警備局警備企画課長

2014年8月

同庁 刑事局組織犯罪対策部長

2016年8月

福岡県警察本部長

2017年9月

警察庁刑事局長

2018年8月

同庁 退職

2019年6月

東日本旅客鉄道株式会社 常勤監査役

2023年6月

当社 取締役常勤監査等委員(現任)

(注)3

-

取締役常勤監査等委員

川 野 邊 修

1954年6月6日生

1979年4月

日本国有鉄道入社

1987年4月

東日本旅客鉄道株式会社入社

2005年7月

当社 広報部長

2008年6月

当社 取締役 鉄道事業本部運輸車両部長

2010年6月

当社 取締役 総務部長

2012年6月

当社 常務取締役 鉄道事業本部副本部長

2014年6月

当社 常務取締役 鉄道事業本部長

2016年6月

当社 代表取締役副社長 鉄道事業本部長

2019年6月

JR東日本メカトロニクス株式会社 代表取締役社長

2024年6月

同社 相談役

2025年6月

当社 取締役常勤監査等委員(現任)

(注)3

156

取締役監査等委員

森 公 高

1957年6月30日生

1980年4月

新和監査法人(現 有限責任 あずさ監査法人)入社

2000年6月

朝日監査法人(現 有限責任 あずさ監査法人)代表社員

2004年6月

あずさ監査法人(現 有限責任 あずさ監査法人)

金融本部長

2006年6月

同法人 本部理事

2011年7月

有限責任 あずさ監査法人KPMGファイナンシャルサービス・ジャパン チェアマン

2013年6月

有限責任 あずさ監査法人 退職

2013年7月

日本公認会計士協会会長

2013年7月

森公認会計士事務所開設

同事務所 所長(現任)

2017年6月

東日本旅客鉄道株式会社 監査役

2023年6月

当社 取締役監査等委員(現任)

(注)3

75

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(百株)

取締役監査等委員

小 池 裕

1951年7月3日生

1977年4月

大阪地方裁判所判事補任官

2004年8月

東京地方裁判所判事(部総括)

2006年1月

最高裁判所事務総局経理局長

2010年7月

水戸地方裁判所長

2012年3月

東京高等裁判所判事(部総括)

2013年7月

東京地方裁判所長

2014年4月

東京高等裁判所長官

2015年4月

最高裁判所判事

2021年7月

最高裁判所判事退官

2022年6月

東日本旅客鉄道株式会社 監査役

2023年6月

当社 取締役監査等委員(現任)

(注)3

15

取締役監査等委員

天 谷 知 子

1963年6月8日生

1986年4月

大蔵省入省

2015年7月

金融庁総務企画局審議官

2017年7月

同庁 証券取引等監視委員会事務局次長

2019年7月

同庁 総合政策局審議官

2020年4月

同庁 総合政策局国際総括官

2021年7月

同庁 金融国際審議官

2023年7月

同庁 退職

2024年6月

東日本旅客鉄道株式会社 取締役監査等委員(現任)

(注)4

6

計

1,040.47

(注) 1 取締役河本宏子、岩本敏男、野田由美子、大橋 弘、樹下 尚、森 公高、小池 裕及び天谷知子の8氏は、社外取締役であります。

2 任期は2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

3 任期は2025年3月期に係る定時株主総会終結の時から2027年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

4 任期は2024年3月期に係る定時株主総会終結の時から2026年3月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

② 社外役員の状況

 当社の社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)は4名であります。また、社外の監査等委員である取締役は4名であります。

 各社外取締役と当社との間に開示すべき人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。また、各社外取締役の出身元の会社等(社外取締役が他の会社等の役員若しくは使用人である場合、又は役員若しくは使用人であった場合における当該他の会社等)と当社との間における開示すべき人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係については次のとおりであります。

a 社外取締役の河本宏子氏は、当社の取引先である全日本空輸株式会社の出身でありますが、直前3事業年度において、同社との取引の規模は、双方の年間連結売上高の1%以下であります。また、同氏は、株式会社ANA総合研究所の出身でありますが、直前3事業年度において、同社と当社との間に開示すべき関係はありません。以上の取引の規模・性質に照らして、株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと考えております。

b 社外取締役の岩本敏男氏は、当社の取引先である株式会社NTTデータグループの出身でありますが、直前3事業年度において、同社との取引の規模は、双方の年間連結売上高の1%以下であり、その規模・性質に照らして、株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと考えております。

c 社外取締役の大橋 弘氏は、当社の寄付先及び取引先である東京大学(国立大学法人東京大学)に在籍しておりますが、直前3事業年度において、当社から同法人への寄付及び支払は、同法人の年間総収入の1%以下であり、同法人から当社への支払は、当社の年間連結売上高の1%以下であります。取引の規模・性質に照らして、株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと考えております。

d 社外の監査等委員である取締役の樹下 尚氏は、警察庁の出身であり、警察関係機関と当社との間には取引関係がありますが、直前3事業年度において、各機関から当社への支払は、当社の年間連結売上高の1%以下であり、その規模・性質に照らして、株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと考えております。

e 社外の監査等委員である取締役の森 公高氏は、当社の外部会計監査人である有限責任 あずさ監査法人の出身でありますが、直前3事業年度において、当社が同監査法人に対して支払った監査証明業務及び非監査業務に基づく報酬の合計額は、同監査法人の年間総収入の1%以下であり、その規模・性質に照らして、株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと考えております。なお、当社が同監査法人に対して支払った当事業年度に係る監査証明業務及び非監査業務に基づく報酬の合計額は、270百万円であります。

 なお、社外取締役の野田由美子氏が在籍しているヴェオリア・ジャパン合同会社と当社の間には、直前3事業年度において、開示すべき関係はありません。また、社外の監査等委員である取締役の小池 裕氏の出身元の裁判所と当社との間には、直前3事業年度において、開示すべき関係はありません。さらに、社外の監査等委員である取締役の天谷知子氏の出身元の金融庁と当社との間には、直前3事業年度において、開示すべき関係はありません。

 社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)については、社外における豊富な知識・経験を当社の経営に活かすほか、独立した立場から経営を監督するなど、コーポレート・ガバナンス体制の強化を目的として選任しております。

 社外の監査等委員である取締役については、社外における豊富な知識・経験を活かし、独立した立場から業務執行全般の監査・監督に当たっていただくなど、コーポレート・ガバナンス体制の強化を目的として選任しております。当社においては、社内の監査等委員である取締役1名、社外の監査等委員である取締役1名が取締役常勤監査等委員となっております。社外の監査等委員である取締役と監査部門との相互連携については、「(3) 監査の状況 ⑤ 監査等委員会、内部監査部門、会計監査人の相互連携及びこれらの監査と内部統制部門との関係」における相互連携に関する記述のとおりであります。

 当社の社外取締役は、当社が定める「社外役員の独立性に関する基準」を充たしているため、独立性が十分に確保されていると認識しており、一般株主と利益相反のおそれはありません。当社が定める「社外役員の独立性に関する基準」は、次のとおりであります。

(社外役員の独立性に関する基準)

1 当社の社外役員について、以下各号のいずれの基準にも該当しない場合、独立性を有するものとする。

(1) 
沿革
2 【沿革】

年月

事項

1987年4月

・ 東日本旅客鉄道㈱を設立、日本国有鉄道(以下「国鉄」という)の事業等を引き継ぎ、旅客鉄道事業、旅客自動車運送事業等を開始(当社を含む6旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社が設立され、国鉄は日本国有鉄道清算事業団(現独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)に移行)

7月

・ 東日本キヨスク㈱(現㈱JR東日本クロスステーション)の株式取得、子会社化(現連結子会社)

1988年4月

・ 関連事業の推進体制の強化等を目的に、開発事業本部を設置

・ バス事業部門を分離するため、ジェイアールバス東北㈱及びジェイアールバス関東㈱を設立し、営業譲渡(現連結子会社)

5月

・ ㈱ジェイアール東日本企画を設立(現連結子会社)

1989年4月

・ ジェイアール東日本高架開発㈱(現㈱ジェイアール東日本都市開発)を設立(現連結子会社)

11月

・ 情報システム部門を分離するため、㈱ジェイアール東日本情報システム(現㈱JR東日本情報システム)を設立し、営業譲渡(現連結子会社)

1990年3月

・ 日本食堂㈱(現㈱JR東日本クロスステーション)の株式取得、子会社化(現連結子会社)

4月

・ 東京圏駅ビル開発㈱(現㈱アトレ)を設立(現連結子会社)

8月

・ ジェイアール東日本ビルテック㈱(現JR東日本ビルテック㈱)を設立(現連結子会社)

1991年6月

・ 東北及び上越新幹線東京~上野間(営業キロ3.6㎞)の営業を開始

10月

・ 東北及び上越新幹線鉄道に係る鉄道施設(車両を除く)を新幹線鉄道保有機構(現独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)から譲受け

1992年4月

・ ジェイアール東日本メカトロニクス㈱(現JR東日本メカトロニクス㈱)を設立(現連結子会社)

7月

・ 東北新幹線から奥羽線(福島~山形間)へ直接乗り入れる山形新幹線(通称)の運転を開始

1993年10月

・ 日本国有鉄道清算事業団(現独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)所有の当社株式250万株の売却

・ 東京、大阪、名古屋の各証券取引所市場第一部及び新潟証券取引所に株式上場

1996年10月

・ 東京地域本社(現首都圏本部)の一部を分離し、横浜支社を設置

1997年3月

・ 東北新幹線から田沢湖線(盛岡~大曲間)及び奥羽線(大曲~秋田間)へ直接乗り入れる秋田新幹線(通称)の運転を開始

6月

・ 関連事業本部と開発事業本部を統合し、事業創造本部を設置

9月

・ 本社を東京都千代田区から東京都渋谷区へ移転

10月

・ 北陸新幹線高崎~長野間(営業キロ117.4㎞)の営業を開始

1998年4月

・ 東京地域本社(現首都圏本部)の一部を分離し、八王子支社を設置

1999年8月

・ 日本鉄道建設公団(現独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)所有の当社株式100万株の売却

9月

・ 弘済整備㈱(現㈱JR東日本環境アクセス)の株式取得、子会社化(現連結子会社)

12月

・ 山形新幹線(通称)の奥羽線乗り入れ区間を新庄駅まで延伸し、運転を開始

2000年4月

・ 社員教育の充実・強化を目的に、JR東日本総合研修センターを設置

2001年4月

・ 東京支社(現首都圏本部)の一部を分離し、大宮支社を設置

12月

・ 「旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律」が施行、当社は「旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律」の適用対象から除外

・ 分散していた社内の研究開発拠点を統合し、JR東日本研究開発センターを開設

2002年2月

・ 東京モノレール㈱の株式取得、子会社化(現連結子会社)

6月

・ 日本鉄道建設公団(現独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)所有の当社株式50万株の売却、完全民営化

12月

2003年11月

2005年4月

7月

2006年7月

・ 東北新幹線盛岡~八戸間(営業キロ96.6㎞)の営業を開始

・ 中央保健管理所の移転に伴い、名称をJR東日本健康推進センターに変更

・ ㈱ホテルメトロポリタンが、㈱ホテルエドモント及び(旧)日本ホテル㈱と合併し、日本ホテル㈱に商号変更(現連結子会社)

・ ITビジネスを迅速に推進することを目的に、IT事業本部を設置

・ ㈱ジェイアール東日本ビルディング(現㈱JR東日本ビルディング)を設立(現連結子会社)

年月

事項

2007年1月

・ 東京電気工事事務所の名称を東京電気システム開発工事事務所に変更

7月

・ 鉄道事業本部のSuica事業をIT事業本部に移管し、名称をIT・Suica事業本部に変更

2009年4月

・ 発電・給電業務の再編を目的に、エネルギー管理センターを設置

2010年2月

・ クレジットカード事業を、吸収分割により㈱ビューカードに承継(現連結子会社)

12月

・ 東北新幹線八戸~新青森間(営業キロ81.8㎞)の営業を開始

2012年4月

・ 東急車輛製造株式会社の鉄道車両等の製造及び販売に係る経営権を取得し、㈱総合車両製作所として子会社化(現連結子会社)

2014年4月

・ 新津車両製作所の鉄道車両製造事業を、吸収分割により㈱総合車両製作所に承継

7月

・ 検査・診断業務のレベルアップ等を目的に、構造技術センターを本社附属機関として整備

2015年3月

・ 北陸新幹線長野~上越妙高間(営業キロ59.5㎞)の営業を開始

2017年6月

・ 国際業務推進体制の強化を目的に、国際事業本部を設置

・ 新幹線の安全・安定輸送のレベルアップとサービス品質のさらなる向上を目的に、新幹線運行本部を地方機関から本社附属機関に変更

2018年6月

・ お客さまに新たなサービス・価値を提供する体制の強化を図ることを目的に、技術イノベーション推進本部を設置

2019年4月

・ 本社、支社の新幹線に関わる業務及び新幹線運行本部の業務を集約・統合し、統括機関として新幹線統括本部を設置

2020年4月

・ ㈱日本レストランエンタプライズが、ジェイアール東日本フードビジネス㈱と合併し、㈱JR東日本フーズ(現㈱JR東日本クロスステーション)に商号変更(現連結子会社)

 6月

・ Suica・MaaS・データマーケティングを三位一体で推進するため、技術イノベーション推進本部のMaaS事業推進部門と、IT・Suica事業本部を統合し、MaaS・Suica推進本部を設置

2021年4月

・ ㈱JR東日本リテールネットが、㈱JR東日本フーズ、㈱JR東日本ウォータービジネス及び㈱鉄道会館と合併し、㈱JR東日本クロスステーションに商号変更(現連結子会社)

2022年6月

・ グループ全体の経営戦略や将来像の策定・新事業の創造など戦略的業務を強化するため、新たにグループ経営戦略本部、マーケティング本部及びイノベーション戦略本部を設置

・ 建設部門の工事事務所は名称を建設プロジェクトマネジメントオフィスに変更し、東北工事事務所の電気部門を東京電気システム開発工事事務所などと統合し、電気システムインテグレーションオフィスに名称と体制を変更

10月

・ 各支社の管轄する範囲をベースに「首都圏」「東北」「新潟」の3つのエリアに区分けし、東京支社を首都圏本部、仙台支社を東北本部に名称を変更

2023年6月

・ 意思決定・業務執行の迅速化、取締役会の監督機能の強化等によるコーポレート・ガバナンスの充実等を目的に監査等委員会設置会社へ移行

(注) 当社は2026年7月に、今まで以上に地域の実情やニーズに密着したスピード感のある事業運営をめざし、第一線の職場、本部・支社、本社の3層の組織構造から、第一線の職場と本部・支社を融合した事業本部と本社の2層構造とする組織再編を行う予定です。またそれに合わせ、本社も、グループ全体の事業戦略策定を担う部門(グループ戦略部門)と事業運営を担う部門(事業執行部門)に機能を分化する予定です。

役員情報は有報に記載された範囲です。部長級など社内キーマンの網羅情報ではありません。

出典

出典書類を表示(6件)
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第39期(2025/04/01-2026/03/31)

    ID S100YC7N2026-06-17書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第38期(2024/04/01-2025/03/31)

    ID S100VYOS2025-06-18書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第37期(2023/04/01-2024/03/31)

    ID S100TNNU2024-06-20書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第36期(2022/04/01-2023/03/31)

    ID S100R09D2023-06-22書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第35期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

    ID S100OA8T2022-06-22書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第34期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

    ID S100LIXH2021-06-22書類を開く

XBRL から抽出: 52 / 他の開示値から算出: 2

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