GOGO株式会社581A東証グロース情報・通信業2026年5月期, 連結, 日本基準

GOは何で稼いでいる?

GOの売上の約91%は「GO事業」から。ほかに「その他」などで稼いでいます。

売上100円あたり約17円が営業利益として残ります。

前期から売上は+31.9%、営業利益は+158.1%。

数字で見ると

2026年5月期、従業員-3%・営業利益+158%

2026年5月期、事業利益の100%を1事業が占める

2026年5月期、現金は総資産の45%

開示された数値から自動で作った要約

※ 営業CFは純利益を下回り、差額を非資金項目・運転資本として表示しています

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2026年5月期の数字(書類の提出日 2026-08-28)

売上高
414億円
営業利益
70.4億円
利益率 17.0%
純利益
88.4億円
利益率 21.3%
フリーCF
88.2億円
開示値から計算
最大事業
GO事業
事業売上の91.2%
開示値から計算
発行済株式数
77,679,600株
平均年間給与(単体)
879万円
提出会社の開示値
現金比率
45.2%
現金 ÷ 売上 83.4%
開示値から計算
対業界利益率中央値
+9.3 pt
ネットサービス・アプリ
開示値から計算
ROE
43.1%
開示値から計算
ROA
13.2%
開示値から計算

売上100円の行き先

GOが100円売ったとき、何にいくら使い、いくら残るか。

2026年5月期
原価
46円
販管費
37円
営業利益
17円
最後に残る純利益
21円

利益率の年次推移

粗利率54.1%
2025年5月期: 51.6%51.6%2026年5月期: 54.1%54.1%25/526/5
営業利益率17.0%
2025年5月期: 8.7%8.7%2026年5月期: 17.0%17.0%25/526/5
純利益率21.3%
2025年5月期: 6.4%6.4%2026年5月期: 21.3%21.3%25/526/5

年度をそろえて、売上から粗利・本業の利益・純利益が残る割合を比較します。未開示の年度は線をつなぎません。

1年の業績と利益率

2025年5月期 → 2026年5月期

売上高414億円
2025年5月期: 314億円314億円2026年5月期: 414億円414億円25/526/5
営業利益率17.0%
2025年5月期: 8.7%8.7%2026年5月期: 17.0%17.0%25/526/5
純利益率21.3%
2025年5月期: 6.4%6.4%2026年5月期: 21.3%21.3%25/526/5
FCFマージン21.3%
2025年5月期: 13.5%13.5%2026年5月期: 21.3%21.3%25/526/5

売上(銀行・保険は経常収益)は棒、各利益率とFCFマージンは折れ線です。年度をそろえて、事業規模と利益・現金の残り方を比べます。FCFは営業CFと投資支出から計算する場合があります。

事業売上の構成変化

同じ事業キーを接続し、キーの異なる事業は新設・再編として表示。帯の太さは売上構成比。

人と生産性

2026年5月期
1人あたり売上(連結)
6,839万円
1人あたり営業利益(連結)
1,162万円
1人あたり純利益(連結)
1,458万円

前期比(2025年5月期 → 2026年5月期)

従業員数(連結) -2.6% · 売上(連結) +31.9%

指標25/526/5
従業員数(連結)622606
平均年間給与(提出会社・単体)—879万円
平均年齢(単体)—38.4歳
平均勤続年数(単体)—3.5年

1人あたりの値は連結売上・利益を連結従業員数で割ったものです。平均年間給与・年齢・勤続年数は提出会社単体の値で、持株会社では本社の少人数の平均になることがあります。従業員数の定義は会社ごとに異なります。開示値から計算(DERIVED)。

詳しく見る

業界

この会社が出てくる業界地図。

大株主など

  • 日本交通ホールディングス㈱25.8%
  • DeNA25.8%
  • ㈱NTTドコモ18.3%
  • グローバルグロースホールディング スツー(同)6.3%
  • あいおいニッセイ同和損害保険㈱6.2%
  • ㈱SMBC信託銀行2.2%
  • KDDI1.9%
  • Kakao Mobility Corp.1.3%

2026-05-31

業界内の5軸プロフィール

直近の公開決算から、同じ主な業界の企業内での位置を示します。

  • GO主な業界: ネットサービス・アプリ
会社順位
  • 売上成長

    • GO91.340社
  • 利益率

    • GO71.651社
  • 現金化

    • GO61.643社
  • 効率

    • GO18.352社
  • 財務余力

    • GOデータなし

点は各社の主な業界内での順位です。会社ごとに比較対象となる業界が異なる場合があります。値がない軸はデータなしと表示し、総合点は計算しません。業界順位は投資推奨ではありません。

同業の近い規模の会社と比べる

同じ業界プロフィールの会社から、売上規模が近い企業を並べています。数値は各社の最新公開有報です。

会社決算期売上高本業利益率純利益率自己資本比率
GO株式会社2026414億円17.0%21.3%32.6%
株式会社チェンジホールディングス2026528億円21.2%13.1%44.3%
株式会社エムアップホールディングス2026317億円15.8%9.4%29.7%
株式会社LIFULL2025281億円13.6%18.9%63.6%
株式会社ウェザーニューズ2026245億円21.4%15.5%84.5%

時価総額・PER・株価利回りはEDINETに含まれないため表示していません。会社ごとに決算期や会計基準が異なる場合があるので、期末と出典を確認してください。

会社概要

GOは東京都港区に本社を置く、2020年設立のネットサービス・アプリの会社です。連結の従業員は606人。東証グロースに上場しています。

正式社名
GO株式会社
英文社名
GO Inc.
証券コード
581A
上場市場
東証グロース
本社所在地
東京都港区麻布台一丁目3番1号 麻布台ヒルズ森JPタワー
代表者(有報の記載)
代表取締役社長 中島 宏
設立
2020年4月
資本金
1億円
従業員数(連結)
606人
平均年間給与(単体)
879万円
決算月
5月
業種(東証)
情報・通信業
公式サイト
goinc.jp
法人番号
2011501015896

出典: 有価証券報告書(S100YZFU、2026年8月28日提出)。提出時点の情報で、その後の変更は反映していません。

有価証券報告書から読む会社情報

会社が提出した有報の記述を、年度と出典を添えて確認できます。

提出日 2026-08-28 · 書類 S100YZFU

事業の内容
3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(3社)、関連会社(2社)の計6社で構成されております。

 当社グループでは、「移動で人を幸せに。」というミッションのもと、「日本を動かす、社会インフラへ。」をビジョンに掲げ、日本のモビリティプラットフォーム、モビリティインフラとなることを目指し、タクシーを軸にモビリティとテクノロジーを掛け合わせた幅広い事業を展開しております。

 当社グループの事業は、報告セグメントである「GO事業」及び報告セグメントに含まれない事業セグメントからなる「その他」に区分されます。GO事業におけるサービスには、主力サービスであるタクシーアプリ『GO』、高級車による上質な移動体験を提供する『GO PREMIUM』や、ビジネス利用に特化した法人向けサービス『GO BUSINESS』からなる「アプリ配車」に加え、決済、広告、端末、タクシーチケット等タクシーアプリに付帯する「タクシー関連サービス」が含まれます。また、「その他」においては、インキュベーション事業として、EVタクシー導入に向けた車両や充電サービスやエネルギーマネジメント等を提供するGX関連サービス、市中での急速充電スポットの検索・予約・決済サービス『GO Charge』の展開、タクシー相乗りサービス『GOエコノミー』の開発・運営、自動運転タクシーの実装に向けた実証実験、物流業界向けのソリューション提供等に向けた新規事業開発等、モビリティに関連する様々な取り組みを行っております。

 我が国のタクシー業界は、規制業種であるがゆえに収益性が低く、設備投資費用が低廉にならざるを得ない状況があることに加え、比較的規模の小さい事業者が多く、自社でのサービス開発が困難であること等を背景として、業界全体のデジタル化の遅れが大きな課題になっていると認識しております。また近年では、タクシードライバーの高齢化や人材不足もあり、厳しい事業環境が続いていると認識しております。このような環境下、当社グループは、2011年に日本初のタクシーアプリ『日本交通タクシー配車』を開始し、株式会社ディー・エヌ・エーのタクシーアプリ関連事業との統合を経て、2020年にタクシーアプリ『GO』の提供を開始いたしました。2021年には法人向けサービスである『GO BUSINESS』を開始し、以降、日本国内におけるタクシー配車のプラットフォーマーとしての地位を確立してまいりました。

 当社は東京本社に加え、大阪、札幌、名古屋、広島、福岡、沖縄に拠点を有しています(2026年5月時点)。タクシー事業者とのネットワークを全国的に構築しており、2025年12月時点で、『GO』が利用可能なタクシー台数は約85,000台(注1)まで拡大しております。足元では、『GO』の2018年4月からの累計ダウンロード数が3,500万(2026年2月時点)(注2)、『GO BUSINESS』の契約件数が15,000件を超える(2026年3月時点)等堅調に拡大しておりますが、パートナータクシー事業者(注3)のアプリ配車の利用率(注4)は2026年5月期時点で28%と依然として限定的であり、今後さらなる市場の拡大を見込んでおります。また、中長期的にはタクシーで培った知見を運輸業界全体の課題解決に繋げることで、日本のモビリティプラットフォーム、モビリティインフラの構築を実現してまいります。

(図表1)タクシーアプリ『GO』のパートナータクシー事業者(注3)におけるアプリ配車の利用率(注4)

(図表2)東京におけるGOアプリを使用して配車した実車数(注5)と提携車両数の推移(注6)

(注)

1.タクシーアプリ『GO』を用いて配車依頼をすることができるタクシーの台数。

2.出所:Sensor Tower。2018年4月以降のApp Store及びGoogle Playでのダウンロード数の累計値。タクシーアプリ『GO』の提供開始(2020年9月)以前は、前身である『MOV』アプリ及び『JapanTaxi』アプリの数値を合算しています。

3.パートナータクシー事業者とは、タクシーアプリ『GO』による配車を依頼することができるタクシー事業者を指します。

4.2021年5月期は2020年9月以降のデータ。主要な10都道府県(北海道、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県及び福岡県)における、GOのパートナータクシー事業者の年間実車数に対するGOのパートナータクシー事業者がGOアプリを使用して配車した年間実車数の割合。

5.実車数とは、ユーザーがタクシーアプリ『GO』を通じて配車注文したタクシーに乗車した回数を指します。

6.東京都内の営業所に所属し、かつタクシーアプリ『GO』を用いて配車依頼をすることができるタクシーの台数を表示しています。

7.2022年5月期及び2026年5月期の実車数の比較。

 当社グループの事業は、報告セグメントである「GO事業」及び報告セグメントに含まれない事業セグメントからなる「その他」に区分されます。各セグメントの主な内容は下表のとおりです。

セグメント

サービス

(2026年5月期売上構成比)

事業の内容

GO事業

アプリ配車

(47.2%)

タクシーアプリ『GO』

 個人ユーザー向けにタクシー配車サービスを提供、タクシー車両とのリアルタイムな位置情報連携と高度な配車ロジックにより「早く乗れる」を実現しております。

 ユーザーは、①GOアプリをダウンロード、②アプリで乗車位置を指定しタクシーを呼ぶ、③配車されたタクシーに乗り目的地まで移動(事前指定も可能)、④決済、の簡単な手順でご利用いただけます。

プレミアム車両配車『GO PREMIUM』

 『GO』のオプションサービスとして、配車時にアルファード等の高級車両を指定することができます。タクシーアプリ『GO』のお客様乗車後評価において高評価を獲得している乗務員やハイヤー乗務員が中心となって運行し、良質な接客サービスを提供いたします。最大6名までのグループ移動や、荷物の多い旅行客の移動にも適しています。

法人向けタクシーアプリ『GO BUSINESS』

 『GO』の法人版サービスとして、アプリ配車サービスに加え、料金の請求書払いや社員のタクシー利用管理・経費管理等、ビジネスシーンに特化したサービスを提供しております。ご登録企業の従業員はGOアプリ内でプライベート利用とビジネス利用を切り替えることが可能であり、ビジネス利用の場合は乗車時の決済が不要となります。請求書払いは部署やプロジェクト単位で管理することが可能であり、登録企業側は経費精算や利用管理等、タクシー利用に係る業務を効率化させることが可能です。

タクシー関連サービス

(43.9%)

決済

 車内決済サービスにおいては、当社サービスである『GO Pay』の他、様々な決済手段を提供しております。『GO Pay』に事前ご登録いただくことで降車時の決済が不要となり、キャッシュレス・ペーパーレスなタクシー体験を提供しております。

広告

 広告サービスにおいては、関係会社の株式会社IRISにおいて、タクシー後部座席のタブレット端末画面を媒体とした動画広告の配信を行う、タクシーメディア『TOKYO PRIME』を展開しております。

端末

 タクシー事業者に対し、乗務員向け端末、車内に設置する決済端末及び広告端末等を提供しております。

タクシーチケット

 電子タクシーチケットに加え、関係会社である愛のタクシーチケット株式会社において紙媒体のタクシーチケットサービスを展開しております。

その他

(8.8%)

交通・運送等モビリティに関連する新規事業(インキュベーション事業)

 GX関連サービスとして、EVタクシー導入に向けた車両や充電サービスの提供、エネルギーマネジメント等に取り組んでおります。また、市中での急速充電スポットの検索・予約・決済サービス『GO Charge』を展開しております。

 加えて、タクシー相乗りサービス『GOエコノミー』の開発・運営や自動運転タクシーの実装に向けた実証実験、物流業界向けのソリューション提供等に向けた新規事業開発等に取り組んでおります。関係会社である株式会社MOMO Aにおいて、ネットスーパーを主な対象とする軽貨物利用運送事業を展開しております。

<事業系統図>

<GO事業のビジネスモデル>

<タクシーアプリ『GO』のサービス紹介>

 ユーザーは、①GOアプリをダウンロード、②アプリで乗車位置を指定しタクシーを呼ぶ、③配車されたタクシーに乗り目的地まで移動(事前指定も可能)、④決済、の簡単な手順でご利用いただくことができ、タクシー車両とのリアルタイムな位置情報連携と高度な配車ロジックにより「早く乗れる」を実現しております。
経営方針・課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営の基本方針

 当社グループは「移動で人を幸せに。」をミッションとして、「日本を動かす、社会インフラへ。」をビジョンに掲げ、モビリティとテクノロジーを掛け合わせたサービスを提供することにより、交通の利便性、快適性をますます高め人々の暮らしをより良いものに変えていきたいと考えております。また、便利さ、快適さのみならず、都心部の交通渋滞、地方部の交通過疎化、交通事故、環境汚染・温暖化等、さまざまな交通課題、社会課題を解決していきたいと志しております。

 上記当社グループのミッションを実現するために、下記8つのバリューを設定しております。

1.次の時代をつくる。

いつも「次の時代をつくる」という意志を持とう。交通インフラを支える者として、描いた夢が実装可能か、安全・安心か、長く続くかまで考えを尽くそう。

2.全方よし。

三方よしをこえて、ユーザー・業界・社会・環境・社員など関わるすべてに「よし」かを考えよう。関わるすべての接点に真摯に向き合い、細やかに気を配ろう。

3.コトに向かう。

ミッション達成のための目的、つまり「コト」に向かいつづけよう。事情や忖度のためにヒトに向かうのではなく、つねに何のためにやるかを問い、本質を目指そう。

4.違いを力に。

立場をこえて協力しよう。部署の違い、思想の違い、古さと新しさ、そんな違いをこえて、感謝と尊敬の気持ちをもって、互いに高めあおう。

5.Bad News Fast.

悪いニュースは早く、一番最初に伝えよう。ミスや失敗も、「お皿を割る人は、お皿を洗っている人だ」の精神でどんどん表に出し、挑戦は讃えよう。

6.無いから挑む。

私たちは今までに無かったことを生み出す会社。前例やデータが無いことも多い。無いから諦める、ではなく、無いからこそ挑もう。新たな時代の先駆者になろう。

7.当事者たれ。

「会社で起きることは全て自分に関わる」という意識を常にもとう。自分の担当、職域をこえてでも、関わったことはやろう。やる人を助けよう。

8.明るくGO!

新たな移動の未来を叶えるには、多くの困難にも直面する。そんな時こそ、ワクワクする未来へのプロセスと捉えて、明るく、情熱をもって進もう。

(2)経営環境と当社の競争優位性

 我が国のタクシー業界は、規制業種であるがゆえに収益性が低く、設備投資費用が低廉にならざるを得ない状況があることに加え、比較的規模の小さい事業者が多く、自社でのサービス開発が困難であること等を背景として、業界全体のデジタル化の遅れが大きな課題になっていると認識しております。また近年では、タクシードライバーの高齢化や人材不足もあり、厳しい事業環境が続いていると認識しております。

 このような環境下、当社グループは、2011年に日本初のタクシーアプリ『日本交通タクシー配車』を開始し、株式会社ディー・エヌ・エーのタクシーアプリ関連事業との統合を経て、2020年にタクシーアプリ『GO』の提供を開始いたしました。2021年には法人向けサービスである『GO BUSINESS』を開始し、以降、日本国内におけるタクシー配車のプラットフォーマーとしての地位を確立してまいりました。

 当社は東京本社に加え、大阪、札幌、名古屋、広島、福岡、沖縄に拠点を有しています(2026年5月時点)。タクシー事業者とのネットワークを全国的に構築しており、2025年12月時点で、『GO』が利用可能なタクシー台数は約85,000台(注1)まで拡大しております。足元では、『GO』の2018年4月からの累計ダウンロード数が3,500万(2026年2月時点)(注2)、『GO BUSINESS』の契約件数が15,000件を超える(2026年3月時点)等堅調に拡大しております。

(図表1)累計アプリダウンロード数の推移(注2)

(3)中長期的な会社の経営戦略

 現在、当社は国内において「GO事業」のセグメントに区分される各種サービスとその他のモビリティ関連サービスを展開しております。

<GO事業>

 「アプリ配車」については、実車数(注3)と1実車当たり平均売上高(注4)の双方の成長を目指します。現在タクシーアプリ『GO』は2018年4月からの累計ダウンロード数3,500万(2026年2月時点)、当連結会計年度における月間アクティブユーザー(以下「MAU」という。)の平均が311万人(注5)に至る等と順調に成長しており、2026年5月期の実車数は年間11,544万回に達しています。一方で、日本における配車アプリの浸透率はいまだ限定的であり、今後も、強力なブランド力と広範なサービス提供を活かしたマーケティング施策による継続的なユーザー獲得、アプリのUI/UXの向上や、ステータス特典等のユーザーロイヤルティープログラムの拡充による利用頻度の向上、タクシー事業者及び乗務員側のアプリ利用を促進する仕組みの実装による必要十分な供給量の確保を図り、アプリ配車浸透率を中長期的に高めることを目指します。一方、1実車当たり平均売上高については、これまでユーザーの満足度向上と併せて段階的に単価向上施策を行ってまいりました。今後もユーザーのタクシー利用の需要バランスに合わせた料金変動等を通じて、単価上昇に向けた取り組みを継続し、収益拡大を図ってまいります。

(図表2)平均MAUの推移

(図表3)1実車当たり平均売上高及び実車数

 「タクシー関連サービス」は決済手数料、広告収入等により当社の安定的なキャッシュ・フローの源泉となっており、今後もタクシー事業者及びユーザーのニーズに沿った付帯サービスの提供を行うことで、着実な成長を目指します。

 以上の取り組みを通じ、タクシー業界全体に対するDX(Digital Transformation)を推進してまいります。

(図表4)タクシー関連サービスの概要

(図表5)日本のタクシー事業者の規模

<その他>

 当社は「GO事業」以外に、タクシー業界のみならず、モビリティに関連する様々な新規事業、研究開発を行っております。強固なタクシー事業者との関係性を活かしながら、GX関連サービス(EVタクシー導入に向けた車両や充電サービスの提供、エネルギー需給のバランス調整に関するサービス等)にも取り組んでおります。

 また、モビリティに関する様々な課題解決に向けて、タクシー相乗りサービスや自動運転タクシーの実装に向けた実証実験、物流業界向けのソリューション提供等に向けた新規事業開発等に取り組むことで、GO独自の強みを活かした事業ドメインの拡大を中長期的に目指してまいります。

(注)

1. タクシーアプリ『GO』を用いて配車依頼をすることができるタクシーの台数。

2. 出所:Sensor Tower。2018年4月以降のApp Store及びGoogle Playでのダウンロード数の累計値。タクシーアプリ『GO』の提供開始(2020年9月)以前は、前身である『MOV』アプリ及び『JapanTaxi』アプリの数値を合算しています。

3. 実車数とは、ユーザーがタクシーアプリ『GO』を通じて配車注文したタクシーに乗車した回数を指します。

4. 1実車当たり平均売上高はアプリ配車サービスの売上高÷実車数で算出。1円未満は四捨五入。

5. MAUとは、Monthly Active Usersの略であり、月1回以上GOアプリを起動したユーザー数をいいます(配車サービスを利用したか否かは問いません。)。平均MAU=集計期間各月のMAUの合計÷対象期間月数

6. 2023年5月期から2026年5月期の年平均成長率を指します。

7. 出所:全国ハイヤー・タクシー連合会「2章 ハイヤー・タクシーの輸送実績等」『ハイヤー・タクシー年鑑2025』 2024年3月末時点で各カテゴリーに属する企業数の比率

8. 出所:アーサー・ディ・リトル・ジャパン「モビリティサービスの事業性分析」(2019年4月時点)

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 (1)及び(3)に記載の、経営方針及び中期経営戦略を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

① 安定したキャッシュ・フローの確保

 当社グループは「移動で人を幸せに。」をミッションに掲げ、モビリティとテクノロジーを掛け合わせたサービスの提供を目指しております。そのためには、中長期的な企業価値の向上に資する安定的なキャッシュ・フローが必要であります。現在の成長戦略の軸であり、主力である「GO事業」セグメントの中でも特に収益貢献、成長余地の大きい「アプリ配車」サービスのさらなる拡大に注力することを最優先の事業上の課題としております。

② 新規事業の確立

 主力である「GO事業」セグメントが堅調に事業拡大する中、長期的な企業価値の向上を見据えた新規事業の確立は当社グループの重要な成長戦略の一つと考えております。当社グループは、モビリティ業界やインターネット業界において幅広い人脈や豊富な知見を有する経営陣、M&A及びファイナンスに関して豊富な経験を有する役職員及びDXやテクノロジーに精通したエンジニアチームを擁しており、さまざまな可能性について積極的に検討してまいります。なお、新規事業に取り組む際には既存事業との親和性や費用対効果を十分に検討した上で実行してまいります。

③ 人材・組織の強化

 当社グループの持続的な成長のためには、優秀な人材の採用及び育成、また、営業体制や開発体制、管理体制等を整備していくことが重要であると考えております。当社グループのミッションや事業内容に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用するために、積極的な採用活動を推進するとともに、高い意欲を持って働ける環境や仕組みの構築に取り組んでまいります。

④ サービス開発体制の強化

 サービス開発における技術力は当社グループの競争力の源泉であり、継続的な改善及び強化が必要であると考えております。新技術への投資やモニタリングを通じ、サービス開発体制のさらなる強化に努めてまいります。

⑤ 環境保全への取り組み

 当社グループは、GX関連サービス(EVタクシー導入に向けた車両や充電サービスの提供、エネルギーマネジメント等)を通じ、公共交通機関であるタクシー業界のEV化促進、カーボンニュートラルに向けての二酸化炭素削減を目指した取り組みを強化しております。また、CO2排出量をアプリ上で可視化することにより、一般ユーザーにおける環境意識の向上を促すことにも取り組んでおります。

⑥ 財務上の課題

当社グループは、タクシー利用料金の決済サービスを提供しているため、当社グループが収受した決済代金をタクシー事業者に円滑に支払うべく、手許資金の流動性を十分に確保する必要があります。当社グループは営業活動によるキャッシュ・フローを源泉として安定的な財務基盤を築いているため、現時点において優先的に対処すべき財務上の課題はないと認識しておりますが、更なる内部留保の確保と営業キャッシュ・フローの改善等により財務基盤の強化を図ってまいります。

不測の事態に備え、2026年3月末時点において株式会社三菱UFJ銀行をアレンジャーとするシンジケート方式のコミットメントライン契約を締結しております。資本コストの最適化を図り、複数の調達オプションをその時々の状況を鑑み有効に活用するため、金融機関との一層の関係強化や資金調達の多様化を目指してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、記載内容の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。また、当社グループでは「リスク管理・コンプライアンス規程」に基づき、リスク・コンプライアンス委員会が中心となって、全社的なリスク項目の洗い出しや、報告されたリスクインシデントに基づく影響度・発生頻度の評価と対応策の確認を実施する等、リスクマネジメント体制の整備と運用を図っております。詳細は、「第4提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

(1)事業内容に関わるリスクについて

① 事業モデルについて

(顕在化可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループはアプリ配車サービスを中心とするGO事業を主な収益源としております。GO事業は配車の供給としてタクシーを活用したビジネスモデルとなっており、今後の需要の伸びに対し、タクシー事業者の人手不足等により、タクシーの供給自体が逼迫するようなことがあれば、成長スピードが鈍化し、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、景気変動、パンデミック、大規模災害の発生、生産年齢人口の減少、タクシーと公共交通機関等の他の交通手段との競合等、様々な要因によりタクシーの配車需要が急激に減少することにより、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。

 加えて、当社が提供するアプリ配車サービスの利用は東京都、大阪府、神奈川県等の主要都市圏に集中しているため、これら主要都市圏の経済的条件、社会的条件、気象条件、規制等の様々な要因は、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② ユーザー及びタクシー事業者との関係について

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社グループはアプリ配車サービスを中心とするGO事業を主な収益源としているため、ユーザー及び提携先のタクシー事業者の維持及び拡大が極めて重要です。ユーザーとの関係において、特定の時間帯における配車利用の集中等によりスムーズな配車が困難となった場合、当社グループの広告宣伝活動が想定どおりの効果を発揮しない場合、他社の提供するアプリ配車サービスの利用が拡大した場合、外部業者のサービス等との接続や連携に支障が生じた場合等の様々な要因により、ユーザー数及びユーザーの利用頻度の維持及び拡大に支障が生じた場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、タクシー事業者との関係において、他社との競合等により既存のタクシー事業者との提携を継続できない場合、車載端末の導入等の初期費用や他社サービスからの切替費用等を原因として提携先のタクシー事業者数・車両数を拡大できない場合、提携先のタクシー事業者又はそのタクシードライバーが配車手数料等を理由として当社が想定する頻度での配車受入れを行わない場合等にも、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社のアプリ配車サービスを通じた配車の多くは利用頻度の高いヘビーユーザー及び大手タクシー事業者によるものですが、ヘビーユーザーの利用が減少した場合や提携先の大手タクシー事業者による配車数が減少した場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 市場における競合企業との関係について

(顕在化可能性:高、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループが事業を展開する日本国内のタクシー配車アプリ市場では、複数の有力な事業者が活発かつ健全な競争を行っておりますが、当社グループのサービスは、タクシー業界の厳しい法規制等にきめ細やかに対応することにより、ユーザー数及び提携するタクシー事業者数・車両数の両面において、他社に比して高い競争力を有していると考えております。しかしながら、仮に、現状の規制やビジネスモデルの中で競合のシェアが高まった場合や、ライドシェアの規制緩和を含む法規制の変更等により新しいビジネスモデルが解禁される場合には、実車数、1実車当たり平均売上高等のKPIが想定と異なる推移をする等、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、タクシー配車アプリ市場は、競争政策の観点からも一定の注目を集めており、2025年4月には、公正取引委員会が実施した実態調査の結果が公表されております。当社グループでは、当社が提供するアプリ配車サービスにおいて恣意的に特定のタクシー事業者が有利又は不利になるような取扱いを一切行わない等、独占禁止法等の規律を徹底して遵守するとともに、配車の仕組みについての説明等、当社グループがユーザーの利用体験向上のために講じている各種施策の透明性を高めるための取り組みを継続的に行っておりますが、関係当局が採用する政策によっては、当社グループがこれまで依拠してきたビジネスモデルの部分的な変更を余儀なくされる可能性があり、その場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 主要な提携先及び外部業者等との関係について

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社の提携先である日本交通グループは、「全国ハイヤータクシー名鑑令和8年版」によるとタクシー保有台数ベースで国内最大規模のタクシー事業者グループであり、当社においても、タクシー保有台数ベースでは最大の提携先です。加えて、当社グループは、自動運転技術の開発についてWaymo社及び日本交通株式会社との戦略的パートナーシップを締結しています。

 また、当社はネットワークの構成をAmazon Web Services及びGoogle Cloud Platform等のクラウドサービス提供事業者に委託していますが、当社はそれらを株式会社ディー・エヌ・エーとの契約を通じて行っています。

 さらに、当社グループが提供する広告サービスにおいて、当社との合弁会社である株式会社IRISの株式を49%保有する株式会社フリークアウト・ホールディングスは販売代理店としての役割を担っており、当該サービスにおける同社に対する売上高は当社における当該サービスの売上高の大部分を構成しています。加えて当社は、決済サービスの提供において多数の決済代行業者を利用するとともに、タクシー関連サービスにおいて提携先のタクシー事業者に提供する車載端末の製造を外部の製造業者に委託しております。

 したがって、これらのような主要な提携先及び外部業者等との関係に変化が生じた場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 業歴が短いことによる業績の不確実性について

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループの事業は、2020年のGOアプリの提供開始以降、比較的早い速度で成長してまいりました。今後も事業の拡大を目指しますが、当社グループの業歴は相対的に短く、比較対象とするための十分な期間の財務情報がないため、当社グループの過年度の業績のみでは、今後の当社グループの業績を判断する情報として不十分な可能性があります。

⑥ KPIの設定及び市場規模の推計について

(顕在化可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループは、成長推移の把握や業績評価等を目的として、実車数、1実車当たり平均売上高等をKPIとして設定し、定期的に算出しています。これらの指標は、ユーザーの利用状況等を合理的に測定した指標であると考えておりますが、当社グループ内部のデータを用いて算出しており、独立した第三者による検証、監査又はレビューを受けていない上、ユーザー数は相当多数であることから当社グループのサービス利用状況の正確な測定には限界があるため、当社グループの業績を正確に示しているとは限りません。また、これらの指標は当社グループ独自の定義に基づいて算出されているため、他社で使用される同名の指標と比較可能とは限りません。これらの指標やその前提となるデータが重大な点において不正確であった場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは、第三者機関が作成した市場データや公表されているデータを分析することによって、市場規模等を推計していますが、これらのデータは最新ではないか、又は不完全か、若しくは不正確である可能性があります。したがって、当該推計が正確であるとは限らず、当該推計が不正確である場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 人材確保、育成について

(顕在化可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループの事業の継続及び拡大に向けて、事業特性に見合った経験のある優秀な人材を確保する必要があります。当社グループでは、採用計画に基づき予算を計上することで人材採用を行っておりますが、雇用情勢や経済環境等により、計画どおりに人材を確保できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 特定人物への依存について

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)

 当社グループの事業において経営陣や重要な従業員が果たす役割は極めて大きなものです。特に、当社の提携先である日本交通株式会社の取締役、一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会の会長及び一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会の会長を兼任している当社の代表取締役会長である川鍋一朗並びに当社の代表取締役社長である中島宏は、ミッションの策定や実行、戦略的意思決定等において大きな役割を担っています。当社は、取締役会や業務執行会議(GO15)といった事業運営のための会議体において、役員及び幹部社員への情報共有や権限委譲を進めるなど、経営組織の強化を図ることで、特定人物に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、経営陣や重要な従業員につき、不測の事態や辞任が発生した場合、また、代行体制が十分に機能しない場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ インターネット等の風評被害によるリスクについて

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループでは、当社グループの法令遵守及び是正指示に十分留意しておりますが、当社グループが保有する商標等の不正利用、お客様からの苦情等、インターネット上での様々な書き込みにより風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、従業員又は提携先が関与する事故及びその他の不適切行為によっても当社グループのブランドイメージ及び社会的信用は損なわれる可能性があり、そのような事態に発展した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ システムの安定性について

(顕在化可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループが提供するサービスはシステム負荷が高く、システムの安定的な稼働が業務遂行上必要不可欠な要素となっております。一方で、ハードウェア及びソフトウェアの不具合の発生を完全に解消することは現実的には不可能であり、当社グループとして、継続的な設備投資に加えて、システム障害の発生を未然に防ぐべくとり得る施策の検討及び実施をおこなっております。しかしながら、自然災害、コンピュータウイルス、外部からのハッキングや当社の予測不可能な要因等によるシステム障害に伴うサービスの停止により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑪ 内部管理体制について

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)

 当社グループは、今後の事業展開及び事業規模拡大に応じた内部管理体制を構築するため、コーポレート・ガバナンスの重要性を教育研修等を通じて社内で共通認識とし、内部管理体制の一層の充実を図る方針でありますが、事業規模や内容に適した内部統制の構築に遅れが生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑫ 知的財産権の侵害等について

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)

 当社グループは、当社グループが開発及び設計するソフトウェアやそれを用いたサービス等について、特許権侵害の調査等を実施しているほか、自ら積極的に特許出願及び登録を行いポートフォリオの構築に努めることで第三者の特許からの自衛を図っております。また、当社グループが展開する事業及びサービスの名称等については、商標の出願及び登録を行う等、第三者の商標等を侵害しないよう留意しております。しかしながら、仮に、第三者からの特許権や商標権の侵害を理由とする損害賠償請求や差し止め請求が裁判所に認められた場合、主力サービスにおいて当社グループが保有する知的財産権の競合企業による侵害を止められなかった場合には、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

(2)経営環境に関わるリスクについて

① 法的規制について

a 法的規制全般について

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社グループが提供するサービスを規制する主な法律として、「旅行業法」、「電気通信事業法」等があります。当社グループでは社内の管理体制の構築等によりこれらの法令等を遵守する体制を整備するとともに、必要な許可等を得てサービスを提供しており、現時点で当該許可等の継続に支障が生じるような事象は発生しておりませんが、今後、規制対象の拡大や新たな規制法令等の制改定が行われた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループのサービスと密接に関係するタクシー業界は「道路運送法」及びそれと関係する政省令による規制を受けております。当社グループが提供するサービスはあくまでタクシーの「配車」であり、タクシーの運送主体としてのサービス提供は行っていないため、現在、当社グループが直接「道路運送法」等の旅客自動車運送事業に係る規制の適用を受けることはありませんが、今後、規制対象の拡大や新たな規制法令等の制改定が行われた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

b 個人情報保護について

(顕在化可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループは、事業を通じて取得する個人情報について「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。

 当社グループは個人情報の第三者への漏洩、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報保護規程やマニュアルを制定することにより「個人情報保護マネジメントシステム」に準拠した管理体制を確立し、また、全社員を対象とした個人情報に関する教育を通じて個人情報の取扱いに関するルールを周知徹底し、個人情報保護に関する意識の向上を図ることで、同法及び関連法令等の法令遵守に努めております。また、当社は2019年9月に、国際規格ISO/IEC27001:2013(JIS Q 27001:2014)の要件に準拠した情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を受けており、継続的に情報セキュリティレベルの向上に努めております。

 しかしながら、個人情報が当社グループ関係者、業務委託先等の故意又は過失により外部へ流出した
役員の状況・略歴
(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性4名 女性1名(役員のうち女性の比率20%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役会長

川鍋 一朗

1970年10月3日

1997年9月 マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン 入社

2000年1月 日本交通㈱ 入社

2001年8月 同社 専務取締役 就任

東洋交通㈱ 代表取締役 就任(現任)

2004年6月 日本交通㈱ 代表取締役副社長 就任

2005年8月 同社 代表取締役社長 就任

当社 代表取締役社長 就任

2015年7月 日本交通ホールディングス㈱代表取締役 就任(現任)

2015年10月 (一社)東京ハイヤー・タクシー協会 会長 就任(現任)

日本交通㈱ 代表取締役会長 就任

2017年6月 (一社)全国ハイヤー・タクシー連合会 会長 就任(現任)

2020年4月 当社 代表取締役会長 就任(現任)

2023年8月 日本交通㈱ 取締役 就任(現任)

(注3)

-

代表取締役社長

中島 宏

1978年5月23日

2002年4月 ㈱ベンチャーリンク 入社

2004年12月 ㈱ディー・エヌ・エー 入社

2009年4月 同社 新規事業推進室 室長 執行役員 就任

2019年3月 ㈱DeNA SOMPO Mobility 代表取締役社長 就任

㈱DeNA SOMPO Carlife 代表取締役社長 就任

2019年4月 ㈱ディー・エヌ・エー 常務執行役員 就任

2020年4月 当社 転籍 代表取締役社長 就任(現任)

2021年4月 ㈱DeNA SOMPO Mobility 取締役 就任

㈱DeNA SOMPO Carlife 取締役 就任

(注3)

-

取締役

(常勤監査等委員)

桑原 清幸

1972年1月18日

1995年6月 アンダーセンコンサルティング㈱(現 アクセンチュア㈱) 入社

1997年11月 太田昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人) 入所

2017年12月 桑原清幸会計事務所 代表(現任)

2018年4月 東北大学大学院経済学研究科 教授

2020年6月 ㈱ひらまつ 常勤監査役 就任

2022年6月 東京エレクトロン デバイス㈱ 非常勤監査役 就任(現任)

2023年8月 当社 取締役(常勤監査等委員) 就任(現任)

(注4)

-

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

取締役

(監査等委員)

雨宮 美季

1975年10月6日

2001年10月 弁護士登録(54期)

2002年6月 AZX Professionals Group 入所

2008年9月 同所 パートナー 就任

2020年4月 ㈱ROXX 社外監査役 就任(現任)

2022年4月 経済産業省「スタートアップ新市場創出タスクフォース」構成員 就任(現任)

2022年9月 (一社)スタートアップデータ標準化協会 監事 就任(現任)

2023年8月 当社 取締役(監査等委員) 就任(現任)

2024年10月 (一社)スタートアップエコシステム協会 監事 就任(現任)

(注4)

-

取締役

(監査等委員)

寺田 航平

1970年10月25日

1993年4月 三菱商事㈱ 入社

1999年11月 寺田倉庫㈱ 取締役 就任

2000年6月 ㈱ビットアイル(現 エクイニクス・ジャパン㈱) 代表取締役社長 就任

2014年7月 ㈱マーケットエンタープライズ 取締役 就任(現任)

2019年6月 寺田倉庫㈱ 代表取締役社長 就任(現任)

2020年6月 ㈱堀木エリ子アンドアソシエイツ 取締役 就任(現任)

㈱コウェル 代表取締役会長 就任(現任)

2023年4月 (公社)経済同友会 副代表幹事 就任(現任)

2023年11月 当社 取締役(監査等委員) 就任(現任)

2026年2月 (一財)アジアン・カルチュラル・カウンシル日本財団 代表理事 就任(現任)

(注4)

-

計

-

 (注)1.取締役(監査等委員)桑原 清幸氏、雨宮 美季氏及び寺田 航平氏は、社外取締役であります。

2.監査等委員会の体制は次のとおりです。

桑原 清幸 委員長、雨宮 美季 委員、寺田 航平 委員

3.取締役(監査等委員である取締役を除く。)の任期は、2026年8月28日から2027年5月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

4.取締役(監査等委員)の任期は、2025年8月25日から2027年5月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

5.当社では一部の従業員を執行役員に任命しております。執行役員は、青木 亮祐、惠良 和隆、江川 絢也、黒澤 隆由、眞井 卓弥、佐々木 将洋、平松 瞳、中西 佑樹、藤野 忠及び、森 亮介の10名です。

② 社外役員の状況

 当社の社外役員は3名であり、監査等委員である取締役として選任しております。当社では、公正で透明性の高い経営を実現し、コーポレート・ガバナンスの強化を図るため、社外取締役に対し企業経営者としての豊富な経験や金融・会計・法律に関する高い見識等に基づき、適切な提言及び取締役の職務執行の監督を行うことを期待しており、そのような目的に資する専門的知識と経験を有していること、及び独立性等を勘案した上で社外取締役を選任しております。なお、取締役(監査等委員)である寺田 航平氏は、第3回新株予約権を60個所有しております。それ以外には、いずれの社外役員も、当社との間に人的関係、資本的関係又は取引関係その他の重要な利害関係はありません。

 各社外役員の選任理由は以下のとおりです。

 桑原 清幸氏は、公認会計士として長年大手会計事務所での勤務経験に加え、大学での研究・教育にも携わる等、財務及び会計に関する豊富な専門知識を有しており、加えて複数の上場会社での常勤・非常勤での社外監査役としての実務経験を備えております。これらの知識と経験が当社の監査・監督機能の強化に繋がると判断し、監査等委員である取締役として選任しております。

 雨宮 美季氏は、弁護士としての長年のキャリアを通じて法律やリスクマネジメントに関する高度な専門知識を有しており、加えてベンチャー企業を支援する法律専門家としての豊富な業務経験も有しております。これらの知識と経験が、当社の監査・監督機能の強化に繋がると判断し、監査等委員である取締役として選任しております。

 寺田 航平氏は、複数企業における経営実績と取締役としての豊富な監督経験から、経営における多角的な視点と高い識見を有しております。これらの知識と経験から、実効性の高い監査・監督機能を発揮することができると判断し、監査等委員である取締役として選任しております。

 現時点では、社外役員を選任するための独立性に関する基準又は方針として当社が独自に定めたものはありませんが、東京証券取引所が定める独立役員の判断基準を参考とし、社外役員には、専門的な知見に基づく客観的かつ適切な助言及び取締役の職務執行への監督といった役割を期待して、一般株主と利益相反の生じるおそれのない社外役員を選任しております。

③ 監査等委員である社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 内部統制監査室は、取締役会にて内部監査報告を行っており、監査等委員である社外取締役は、必要に応じて意見聴取を行っております。常勤監査等委員に対しては、適時に内部統制監査室が内部監査の報告を行うとともに意見交換も行い、相互の連携を図っております。

 内部統制監査室は、会計監査人と適時に意見交換を行っており、その内容は、監査等委員会において、報告が行われます。監査等委員会は、会計監査人と定期的にミーティングを行っております。また、常勤監査等委員も、随時、会計監査人と意見交換を行っており、相互の連携を図っております。

 内部統制部門からは、取締役会にて内部統制評価についての報告を受けており、必要に応じて、監査等委員である社外取締役が意見聴取を行っております。また、常勤監査等委員は、内部統制委員会に陪席する等により、内部統制の整備・運用状況について必要に応じて意見聴取を行っております。
沿革
2【沿革】

 当社の前身である株式会社日交計算センターは1945年12月に設立された日本自動車株式会社(現日本交通株式会社)の子会社であります。2015年8月にJapanTaxi株式会社に商号変更したのち、2020年4月に株式会社ディー・エヌ・エーのタクシーアプリ関連事業と事業統合し当社が設立されました。

 株式会社日交計算センター設立以後の当社に係る経緯は、次のとおりであります。

年月

事項

1977年8月

日本交通株式会社のシステム受託開発を目的とする子会社として、株式会社日交計算センターを設立

1992年1月

株式会社日交データサービスに商号変更

2011年1月

日本初のタクシーアプリ『日本交通タクシー配車』を提供開始

2011年12月

配車対象を全国の提携タクシー会社に拡大したタクシーアプリ『全国タクシー』を全国10エリアで提供開始

2015年8月

JapanTaxi株式会社に商号変更

2015年10月

日本交通グループの再編に伴い、日本交通ホールディングス株式会社の完全子会社となる

グループ各社の株式保有・管理会社として日本交通ホールディングス株式会社が設立されたことに伴い、従来の親会社であった日本交通株式会社とは兄弟会社の関係に移行

2016年6月

広告サービスにおいて、株式会社フリークアウト(現株式会社フリークアウト・ホールディングス)との合弁会社、株式会社IRISを設立

2018年4月

株式会社ディー・エヌ・エーが次世代タクシーアプリ『タクベル』を神奈川エリアで提供開始

2018年9月

『全国タクシー』から『JapanTaxi』へリニューアル

2018年12月

『タクベル』から『MOV』へリニューアル(株式会社ディー・エヌ・エー)

2020年4月

株式会社ディー・エヌ・エーのタクシーアプリ関連事業(タクシーアプリ『MOV』、AIを活用した事故削減サービス『DRIVE CHART』及び道路情報自動差分抽出事業『KUU』)と事業統合し、株式会社Mobility Technologiesに商号変更

2020年9月

首都圏、京阪神を中心とした全国11エリアでタクシーアプリ『GO』を提供開始

2021年2月

本社を東京都千代田区紀尾井町から東京都港区六本木へ移転

2021年10月

法人向けサービス『GO BUSINESS』を提供開始

2022年6月

愛のタクシーチケット株式会社の株式を取得し連結子会社化

2022年7月

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築」(GI基金事業)に採択される

2023年2月

デジタルタクシーチケット『GOチケット』の提供を開始

2023年4月

GO株式会社に商号変更

2023年11月

本社を東京都港区麻布台へ移転

2023年12月

ドライバー向け求人サイト『GOジョブ』をリリースし、人材紹介プラットフォーム事業を開始

2024年6月

EV充電サービス『GO Charge』の提供開始

2024年12月

タクシー相乗りサービス『GOエコノミー』の運行開始

東京における自動運転技術導入に向けた実証実験の実施を目的として、米国Waymo社と日本交通株式会社との戦略的パートナーシップを締結

2025年7月

株式会社MOMO A(配送取次業、貨物軽自動車運送事業等)の株式を取得し連結子会社化

2025年8月

スマートドライビング事業を分社化しGOドライブ株式会社を設立、持分法適用会社化

2025年9月

採用支援事業を分社化しGOジョブ株式会社を設立、持分法適用会社化

2026年6月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

役員情報は有報に記載された範囲です。部長級など社内キーマンの網羅情報ではありません。

出典

出典書類を表示(1件)
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第50期(2025/06/01-2026/05/31)

    ID S100YZFU2026-08-28書類を開く

XBRL から抽出: 46 / 他の開示値から算出: 1

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