Carna BiosciencesCarna Biosciences, Inc.4572東証グロース医薬品FY ending Dec 2025, consolidated, J-GAAP
Carna Biosciences brought in ¥579.1M in revenue.
It lost about ¥358 for every ¥100 of sales at the operating level.
Revenue changed -9.0% from the prior year.
Notable figures
FY2025, operating loss is 358 per ¥100 of revenue
FY2025, revenue is 0.3× its level five years ago
FY2025, cash is 42% of total assets
Summary generated from disclosed figures
For banks, insurers, or companies missing figures for the latest period, the income flow is shown instead of the full model.
Key figures, FY ending Dec 2025 (filed 2026-03-26)
For every ¥100 Carna Biosciences sells, how much goes where, and how much is kept.
Aligned fiscal years compare the shares of revenue remaining as gross, core, and net profit. Missing years are left unconnected.
FY ending Dec 2020 → FY ending Dec 2025
Bars show revenue (ordinary revenue for financial companies); lines show operating, net and free-cash-flow margins. Aligned fiscal years make scale and profit/cash conversion easy to compare. FCF may be calculated from operating cash flow and capital expenditure.
Stable segment keys are connected; unmatched segments are marked as new or reorganized. Width represents revenue share.
Year over year(FY ending Dec 2024 → FY ending Dec 2025)
Employees (consolidated) -3.2% · Revenue (consolidated) -9.0%
| Metric | FY21 | FY22 | FY23 | FY24 | FY25 |
|---|---|---|---|---|---|
| Employees (consolidated) | 64 | 65 | 67 | 63 | 61 |
| Average salary (parent company) | ¥6.3M | ¥7.1M | ¥7M | ¥8M | ¥7.9M |
| Average age (parent company) | 45.1 years | 46.1 years | 46.8 years | 47.1 years | 47.6 years |
| Average tenure (parent company) | 9.1 years | 9.8 years | 10.3 years | 11.3 years | 11.6 years |
Per-employee values divide consolidated revenue and profit by consolidated employees. Salary, age and tenure are parent-company figures; at holding companies these may describe a small head-office workforce. Employee definitions vary by company. Calculated from disclosed figures (DERIVED).
Industry maps this company appears on.
2025-12-31 * Custodian accounts hold shares on behalf of funds and pensions; they are not the beneficial owners.
Carna Biosciences, founded in 2002, is a company in CRO & Clinical Testing listed on TSE Growth. It has 61 employees (consolidated).
Read the company's annual-filing disclosures with filing date and source.
Filed 2026-03-26 · Document S100XSFK
3 【事業の内容】 (1) 事業の背景 ① キナーゼへの着目 がん疾患、リウマチなどの免疫・炎症疾患、アルツハイマー病などの神経変性疾患では、生体恒常性機能に異常をきたしており、生体内では異常なシグナル伝達が起こっていることが知られています。この原因と考えられている分子のひとつに、細胞内外の情報伝達をつかさどるキナーゼ(*)と呼ばれる酵素があります。このキナーゼが遺伝子変異やストレスなどによって異常な働きになった場合には、シグナル伝達機能に支障をきたし病気につながることが知られています。当社は、このキナーゼを主な創薬標的として画期的な新薬の創製を目指し研究開発を行っております。 ② キナーゼ阻害薬の活躍 がん、炎症、リウマチなどの疾患では、細胞のなかに存在する特定のキナーゼが遺伝子変異やストレスなどによって異常な働きになり、それが原因となって生体恒常性機能に異常を引き起こしていることが徐々に明らかになってきました。しかしながら、キナーゼは生体内に500種類近く存在し、生命機能において大変重要な働きを担っているため、近年になるまで、キナーゼを阻害する薬の開発は副作用懸念のために進んでいませんでした。 その流れを変えたのが、2001年に米国で販売が開始されたBCR-ABLチロシンキナーゼを選択的に阻害する慢性骨髄性白血病治療薬のグリベック® (一般名:イマチニブ、製造販売元:Novartis AG)の成功です。この成功により、特定のキナーゼの働きのみを選択的に抑制する、安全で有効な分子標的薬(*)の研究が製薬企業で活発に進められるようになり、その後、様々ながんの治療薬として次々に大型のキナーゼ阻害薬(*)が誕生し、多くのがん患者に届けられています。また、免疫・炎症疾患を対象としたゼルヤンツ®(一般名:トファシチニブ、製造発売元:Pfizer Inc. )が、米国FDA(U.S. Food and Drug Administration)により承認されると、キナーゼは、がん疾患のみならず、様々な疾患の創薬標的として認知され、その研究開発が拡がりをみせました。さらに最近では、欧米の製薬企業だけでなく、わが国の製薬企業が開発した低分子のキナーゼ阻害剤が相次いで上市されるなど、今後もブロックバスターと呼ばれる大型新薬を目指した製薬企業によるキナーゼ阻害薬の開発は発展していくものと予想されます。 さらに、がん治療分野における画期的な進展として、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であるオプジーボ®(一般名:ニボルマブ、製造発売元:小野薬品工業株式会社等)に代表されるがん免疫療法に基づくバイオ医薬品の相次ぐ承認が挙げられます。一部の患者では治療により寛解する等、これまでにない成果を挙げていますが、多くの患者に効果が出るよう、こうしたがん免疫療法薬の効果をさらに高めることが重要な課題となっています。その代表的なアプローチとして、がん免疫療法薬と他の低分子医薬品との併用療法が注目されており、そのような薬剤の一つとしてキナーゼ阻害薬が成果を挙げつつあります。特に、エーザイ株式会社が開発したレンビマ®は、抗PD-1抗体であるキイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ、製造販売元:Merck & Co., Inc.)との併用で高い抗腫瘍効果を示したことから、メガファーマとの大型提携に発展しています。このように、キナーゼ阻害薬は、単剤としての効果のみならず、これら併用療法において治療効果を高める薬剤としても大いに期待されます。 上記のような分子標的薬は、特定の疾患において特異的に発現している標的分子を選択的に阻害するため、効果的でかつ副作用が少ないという特徴をもっており、加えてコンパニオン診断による投薬前の事前検査を行うことで、治療効果が高いと判定された患者への投薬が可能となり、より高い安全性と治療効果をもたらし、個別化医療の実現に着実に近づくことが期待されます。2025年時点で、米国FDAにより承認されたキナーゼ阻害薬は約100剤に達しているとされており、さらに、世界中の製薬企業やバイオベンチャーにおいて、新規キナーゼ阻害薬の研究開発及び臨床試験が進められています。 (注)図中のATP(*)については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」の末尾に記載の用語解説をご参照ください。 ③ 低分子経口薬(分子標的薬)の社会的価値 細胞内にあるキナーゼという酵素をターゲットとするキナーゼ阻害薬は、従来の治療薬と比較して治療効果が高く、副作用が少ないと考えられることから、分子標的薬の重要なカテゴリーとして、世界各国の大手製薬企業や研究機関、バイオベンチャーにおいて、活発な研究開発が進められています。 現在、医薬品として認可され、上市(*)されている薬剤は、大きく分けて2種類あります。ひとつは、注射により患者に投与される抗体などの高分子(バイオ)医薬品であり、もうひとつは、当社が研究開発を行っている経口投与可能な低分子医薬品です。近年、抗体がバイオ医薬品として注目を集めておりますが、主に細胞で培養し製造されるため複雑な製造工程を有していることから、比較的薬価が高いものが多く、医療経済を圧迫する一因ともなっています。また、注射剤であることから、患者は投与を受けるために通院を要し、肉体的な負担が比較的大きい薬といえます。他方、当社が研究開発を行っているキナーゼ阻害薬等の低分子医薬品は経口投与可能であり、医師による処方により患者自身が自宅等で服用できることから身体的負担が少なく、さらに化学合成により比較的安価に製造されるため薬価を低く抑えることができ、医療経済上においても優しいものであることから、開発途上国などを含む世界中の患者に広く提供可能な薬といえます。 また、抗体は高分子薬であることから細胞膜を透過することができず、細胞外の分子のみが標的となりますが、キナーゼ阻害薬等の低分子阻害薬は細胞膜を透過することが可能なことから、細胞内の分子を標的とすることができ、抗体で治療できない疾患の治療薬の開発が可能となります。 (2) 事業内容 当社グループは、当社(カルナバイオサイエンス株式会社)及び連結子会社(CarnaBio USA, Inc.)により構成されており、「創薬事業」及び「創薬支援事業」の2つを主たる事業として展開しております。 当社グループの事業内容及び当社と子会社の当該事業における位置づけは次のとおりです。 区分 事業内容 主要な会社 創薬事業 当社の創薬研究(*)の成果物である医薬品の特許をはじめとする知的財産権のライセンスを製薬企業等に導出し、契約一時金収入、マイルストーン収入及びロイヤリティ収入等を獲得する事業です。自社単独及び他社・他機関と共同でキナーゼ阻害薬等の基礎研究、創薬研究及び開発を行っております。 当社 CarnaBio USA, Inc. 創薬支援事業 製薬企業やバイオベンチャー、大学等の研究機関で実施される創薬研究を支援するための製品・サービスを販売、提供することによって収入を獲得する事業です。具体的には、製品として、キナーゼ阻害薬の研究において試薬として用いられるキナーゼタンパク質とキナーゼの阻害活性を評価するアッセイ(*)キットを販売しております。さらに、受託サービスとして、製薬企業等が創り出した化合物(*)のキナーゼプロファイリング(*)及びスクリーニング(*)等の実施、キナーゼに係るアッセイ開発、並びに当社及び当社の協力会社が開発したセルベースアッセイ(*)サービスの提供等を行っております。 当社、 CarnaBio USA, Inc. (注) セグメントは事業の区分と同一であります。 新薬の創薬標的を同定し、その標的に有効な医薬品候補化合物を創製して、さらにその有効性・安全性を確かめ医薬品としてわが国の厚生労働省や米国FDA等の規制当局に承認申請を行い、承認を得るまでの過程を「創薬」といいます。当社グループは、この「創薬」の中でも、特にキナーゼ阻害薬を創製するための基盤となる技術、いわゆる「創薬基盤技術」をベースに、「創薬事業」及び「創薬支援事業」を展開していることが特徴です。 当社グループの事業内容の系統図は以下の通りです。 ① 創薬事業 当社グループの創薬事業は、キナーゼ阻害薬等の創薬研究、前臨床試験および臨床試験を実施し、そこから得られた新薬候補化合物の知的財産権に基づく開発・商業化の権利を製薬企業等に導出(ライセンスアウト)し、その対価として収益を受領するビジネスモデルとなっています。この対価には、製薬企業等へ医薬品候補化合物を導出した時点で受領する契約一時金、その後の研究開発の進展に伴い目標を達成した時点で受領するマイルストーン収入、さらに新薬の上市後の売上に応じて受領するロイヤリティ収入があります。 a.キナーゼ阻害薬等の研究開発 当社グループは、創薬事業において、これまでにない画期的なキナーゼ阻害薬等の新薬創製に係る研究開発を行っております。研究開発テーマは、アンメット・メディカル・ニーズの高い、いまだ十分な治療方法が確立していない疾患を中心に選定しており、特にがん、免疫・炎症疾患を重点疾患領域として、画期的な新薬の創製を目指し研究開発を行っております。当社グループでは、自社単独で行う研究開発プログラムに加えて、製薬企業、大学及び公的研究機関等とも共同研究を実施しております。 当社グループの創薬事業においては、比較的早期に有効性が確認できるがん領域は最大フェーズ2試験まで自社で実施し、パイプラインの価値向上を目指す方針です。それ以外の疾患はフェーズ1試験もしくは前臨床試験まで自社で実施し、製薬企業等へ導出(ライセンスアウト)することを基本方針としています。当社グループは、自社もしくは共同研究で創出した医薬品候補化合物の知的財産権に基づく開発・商業化の権利を製薬企業等に導出(ライセンスアウト)することによって、ライセンス契約締結時における契約一時金、前臨床試験や臨床試験等の各ステージの開始/完了時、承認申請時、承認取得時等の目標達成に伴うマイルストーン収入、並びに新薬の上市後にその売上高等に対する目標達成に伴うマイルストーン収入、さらに当該売上高等に対する一定の割合をロイヤリティ収入として受け取る収益モデルを想定しております。 なお、本報告書提出日時点で、当社グループは、共同研究プログラムを含む2つの創薬プログラムを製薬企業に導出(ライセンスアウト)しております。また、3つの臨床開発段階の創薬プログラムを保有しており、そのうち2つのプログラムについてフェーズ1試験を実施中です。残り1つのプログラムについては、2023年にフェーズ1試験を完了し、現在パートナリング活動を進めております。 b.新薬の研究開発プロセスについて <新薬の研究開発プロセス及び一般的な期間> ※ 当社グループの創薬事業は、がん領域については最大フェーズ2試験、それ以外の疾患はフェーズ1試験もしくは前臨床試験まで自社で実施する方針です。上表の点線部以降の各ステージは、導出先の製薬企業等が手がけることになります。 (a) 創薬研究 創薬研究の初期段階では、疾患に関連すると想定される遺伝子やタンパク質を標的とし、その標的が創薬の対象として妥当であるか、また有望性があるかを検討します。基礎研究段階で創薬の標的となりうることが確認されると、その標的に対するハイスループットスクリーニング(HTS)を実施し、一定の基準を満たしたヒット化合物の選出を行います。そのヒット化合物の中からさらに医薬品になる可能性のある構造を持ったリード化合物(*)の創出研究を行います。見出されたリード化合物は、試験管内での標的に対する作用や疾患モデル動物での治療効果を評価する薬理試験や毒性試験を通して、リード化合物の化学構造を最適化していきます。このとき、経口吸収性や体内での安定性などを評価する薬物動態試験も実施し、標的への作用だけでなく薬としての特性も同時に明らかにしていきます。動物を用いた試験が必要な場合には、動物愛護の観点に配慮しつつ、科学的観点に基づく適正な動物実験等を実施します。そして、前臨床試験段階に進めるべき医薬品候補化合物を決定します。 (b) 前臨床試験 医薬品の臨床試験実施に必要な前臨床試験は、薬理試験、薬物動態試験、安全性試験の3種類に大別されます。これらの試験のうち、薬機法に基づき、「医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令(医薬品GLP(*)省令)」で定められている試験についてはGLP基準で実施します。前臨床試験の結果を総合的に判断し、選択した医薬品候補化合物を臨床試験に進めるべきか否かを決定します。 (c) 臨床試験(治験) 前臨床試験で薬効、安全性と薬物動態が確認された医薬品候補化合物は、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP(*)省令)に従い、ヒトに投与して、まずは安全性や薬物動態を評価します。その後、疾患に対する薬剤の効果を検討していきます。 当社が手掛ける新薬に関する治験は一般的に以下のように実施されます。 フェーズ1試験では、原則として同意を得た少数の健康な被験者に治験薬を投与し、安全性や体内動態を確認します。当社は、免疫・炎症疾患などがん以外の疾患はフェーズ1試験もしくは前臨床試験まで自社で実施し、それ以前のいずれかの段階で製薬企業等へ導出することを基本方針としています。 抗がん剤の場合は、フェーズ1試験で患者に投与することで、POC(Proof of Concept)を確認できることが多く、このためフェーズ2試験では、フェーズ1試験で決定された投与量の有効性・安全性についての検討が行われます。当社は、がん領域は最大でこのフェーズ2試験まで自社で実施する方針です。 ② 創薬支援事業 当社グループは、製薬企業やバイオベンチャー、大学等の各種研究機関を顧客とし、キナーゼ阻害薬の創薬研究において基盤となる技術、いわゆる「創薬基盤技術」に基づく製品及びサービスを提供することで、顧客の創薬活動を支援する創薬支援事業を展開しております。特に、創薬における研究プロセスの初期段階であるヒット化合物の抽出から前臨床試験の手前までの研究段階(新薬候補となる新規化合物の創製及び絞り込み)に焦点を当てて、キナーゼ阻害薬の研究開発における品質及び信頼性向上ならびにコスト圧縮や期間短縮などの効率化に寄与することを通じて、製薬企業等における新薬の創製に貢献するとともに、当社の自社創薬に係る研究開発資金を自ら捻出し、創薬事業に融通しています。 キナーゼ阻害薬等の新薬の研究開発を行うプロセスは、1)創薬ターゲットの同定、2)スクリーニング及びリード化合物の創出、3)リード化合物の最適化といった段階を経て、前臨床試験ならびにその後の臨床試験へと進みますが、当社グループの創薬支援事業においては、これら1)、2)、3)の段階において必須となる以下の製品及びサービスを提供しております。 a.キナーゼタンパク質 b.アッセイ開発 c.プロファイリング・スクリーニングサービス d.セルベースアッセイサービス e.その他関連サービス 製薬企業や創薬ベンチャー企業が他社との創薬競争を勝ち抜くためには、他社に先んじて新薬を開発し、医薬品として規制当局の承認を経て上市する必要があります。創薬のスピード向上を図るためには、外部リソースの積極的な活用が重要であり、製薬企業等は、キナーゼに関する専門的技術を基盤とするアッセイ系構築、プロファイリング・スクリーニング、X線結晶構造解析(*)並びにセルベースアッセイ等のアウトソースを引き続き活用すると考えられます。また、創薬研究の担い手が創薬ベンチャー企業を中心とする状況のなかで、十分な社内リソースを保有しない企業も多く、これらサービスへの需要は引き続き高いと見込まれます。 当社は創薬基盤技術を駆使し、引き続き、顧客ニーズに合致した付加価値の高い製品・サービスの開発・提供を進め、売上拡大を図ってまいります。 <創薬研究プロセス及び当社グループ創薬支援事業の事業領域> a.キナーゼタンパク質 当社グループは、2024年12月末時点で、変異体を含め750種類以上のキナーゼタンパク質を主に製薬企業等に販売しております。また、表面プラズモン共鳴 (SPR)やバイオレイヤー干渉法 (BLI)といった物質間の相互作用を評価する系(解析機器)で利用可能なビオチン化キナーゼタンパク質(*)についても200種類以上販売しており、品揃えを拡大中です。少量(5㎍)から大量(mgレベル)まで幅広く供給できる体制を整え、また、既存の品ぞろえにないキナーゼタンパク質についても、顧
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略 当社は、創薬事業においては、アンメット・メディカル・ニーズの高い未だ有効な治療方法が確立されていない疾患を中心に、特にがん、免疫・炎症疾患を重点領域として画期的な新薬の開発を目指して研究開発に取り組み、また、創薬支援事業においては、新たなキナーゼ阻害薬(*)創製のための製品・サービスを製薬企業等へ提供するため、営業活動に取り組んでおります。創薬事業は、当社の研究部門が創製した医薬品候補化合物の知的財産権に基づく開発・商業化の権利を製薬会社等に導出(ライセンスアウト)し、その対価として契約一時金、一定の開発段階を達成した際のマイルストーンペイメント収入、新薬の上市後の売上高に応じた販売マイルストーンやロイヤリティ収入を獲得するビジネスモデルです。また、創薬支援事業は高品質なキナーゼタンパク質製品や正確なプロファイリング(*)・スクリーニングサービス(*)を製薬企業などの研究所へ販売・提供することで、安定的な収入を獲得し、創薬事業における研究開発のスピードアップに寄与しています。 ① 創薬事業 当社の創薬研究は、アンメット・メディカル・ニーズが高いがんおよび免疫・炎症疾患を重点領域としており、有望創薬プログラムへ研究リソースを重点的に投入し、創薬の成功確率の向上と研究期間の短縮に努めながら、当社が培ってきたキナーゼ(*)に関する創薬基盤技術などを利用して、新規性の高い画期的な医薬品候補化合物の創出を目指しています。当社の創薬事業は、製薬企業出身者が中心となって、当社のコア技術であるキナーゼ創薬基盤技術を中心に、様々な創薬標的に対する低分子医薬品の創薬研究を実施しており、次々と独自の新たなパイプラインを生み出すことができることが大きな特長となっています。また、大学等アカデミアとの共同研究も積極的に推進し、新しいコア技術の開発や新規創薬テーマの発掘のための研究を行なっています。 当社は、がん領域については最大臨床試験のフェーズ2まで、それ以外の疾患についてはフェーズ1または前臨床試験までのいずれかの段階で当社の創薬プログラムを製薬企業等に導出することを基本方針としております。導出契約は、導出時の研究開発のステージが高くなるほど収益性が高くなることが見込まれますが、その反面、導出に至るまでの開発リスクは高まり、必要な研究開発費は多額になります。反対に、前臨床段階など早期に導出することを想定した場合、ヒトに対する臨床データがなく、臨床開発リスクが考慮されるために、導出先製薬企業等から獲得する収益は低くなる可能性があります。当社が創出した医薬品候補化合物が臨床試験を経て上市する成功確率を高めるためには、臨床開発段階のパイプラインを複数保有することが重要です。当社は、自社で臨床試験を実施し、創薬パイプラインの価値を最大限に高めたうえで導出することを中期的な経営の基本方針として掲げていますが、競合状況や導出先製薬企業との頻回な面談による情報収集により、当社にとって最大価値を生み出せるよう戦略的かつ臨機応変に導出交渉に取り組んでまいります。 以上の方針に基づき活動した結果、これまでに複数の製薬企業(ジョンソン・エンド・ジョンソン社、シエラ社、ギリアド社、バイオノバ社、フレッシュ・トラックス・セラピューティクス社)への導出を実現いたしました。 現在、当社は、臨床開発段階のパイプラインとして、BTK阻害剤docirbrutinib(AS-1763、対象疾患:慢性リンパ性白血病(CLL)などの血液がん)、BTK阻害剤 sofnobrutinib(AS-0871、対象疾患:免疫・炎症疾患)およびCDC7阻害剤monzosertib(AS-0141、対象疾患:固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がん)の3つのパイプラインを保有しています。 CLL等の血液がんを対象疾患とするBTK阻害剤docirbrutinib(AS-1763)については、現在、米国においてフェーズ1b試験を実施しています。現在までの臨床試験の途中結果及び非臨床試験の結果は、docirbrutinib(AS-1763)の高い安全性と幅広い薬剤耐性変異型BTKに対する効果を示唆しており、既存のBTK阻害薬に対して不耐(副作用により投与継続が困難な状態)の患者及び薬剤耐性の発生により既存のBTK阻害薬が効かなくなった患者の新たな治療の選択肢となることが期待されます。また、既存のBTK阻害薬市場は2024年時点で約120億ドル*(約1.8兆円、為替レート150円換算)に達しており、非常に大きな市場を形成していることから、docirbrutinib(AS-1763)は、3次治療での早期承認で、ブロックバスター(年間売上1,000億円以上の医薬品)となるポテンシャルを十分に有していると考えており、さらに2次治療、1次治療での承認の可能性も有していると考えております。着実に臨床試験を進めることによりパイプラインの価値を高め、大型のライセンス契約に繋げてまいりたいと考えております。本剤については、現時点で、ライセンス契約締結後にパートナー(ライセンス先)によるフェーズ2試験の実施を想定しており、2026年中の契約締結を目指しています。 新規抗がん剤候補のCDC7阻害剤monzosertib(AS-0141)については、最大フェーズ2試験まで実施して有効性を確認したのちに導出する方針ですが、治験を継続しながらパートナリング活動も行っていく方針です。本剤については、現在、国内において固形がん、血液がんを対象とするフェーズ1試験を実施しており、さらに、急性骨髄性白血病(AML)の治療薬としてより効果が期待される3剤併用のフェーズ1b試験(医師主導治験)を計画しております。本フェーズ1b試験は、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、白血病科のDr. Abhishek Maitiを責任医師とする医師主導治験(IIT)としての実施を目指しており、現在、Clinical Trial Agreement(CTA)の締結並びに試験開始に向けた準備を進めています。 また、探索段階にある創薬プログラムにつきましても、画期的な新薬創製を目指し、早期ステージアップを目指して研究を推進いたします。 ② 創薬支援事業 当社の創薬支援事業は、当社の創薬基盤技術に基づくキナーゼ関連製品およびサービスの高い品質を強みとし、その創薬基盤技術を基にして顧客の要望に的確に応える学術サポートを通じて、世界的なシェアを拡大し、安定的な収益を獲得することを基本方針としています。この獲得した収益を創薬事業に投じることで研究開発のスピードアップに寄与することが、創薬支援事業の重要なミッションです。 地域別には、市場規模が大きくバイオベンチャーが次々誕生する北米での売上増、また、CROや製薬企業が成長し、底堅い市場が形成された中国での売上拡大が重要と考えており、引き続き注力してまいります。 製品別では、当社が品ぞろえや品質において圧倒的な競争優位性を有し、マーケットポテンシャルの高いビオチン化タンパク質の品ぞろえをさらに強化してまいります。また、2025年下半期には、顧客の利便性向上を目的として、タンパク質を用いた実験(アッセイ)に不可欠な試薬(アッセイバッファー、基質)の販売を開始するとともに、当社ホームページ上に、実験系の立ち上げをサポートする情報をまとめた「キナーゼアッセイサポートポータル」を公開しました。同ポータルは、日本語、英語に加え、著しく拡大した中国市場への訴求のため、中国語においても公開しており、今後さらに情報を拡充する予定です。これらの試薬及び情報を活用することで、顧客は限られたリソースの中でも、当社タンパク質製品を用いて、簡便かつ効率的に、かつ迅速に信頼性の高い実験系を構築することが可能となり、当社製品のさらなる利用促進が期待されます。 プロファイリング・サービスにおいては、再現性・正確性を備えた信頼性の高いデータを継続して提供することを方針としております。当社のみが提供している、信頼性の高いMobility Shift Assay System を用いたプロファイリングサービスに加え、顧客層の拡大を目指し、顧客ニーズの高いアッセイプラットフォームを用いたプロファイリングサービスの開発にも着手しています。さらに、近年では、信頼度の高いプロファイリングデータを創薬プロセス上必要とするAI創薬企業からの受注が売上に貢献しており、2025年末には新規案件を獲得しております。今後も引き続き、AI創薬企業からの受注拡大を目指してまいります。 また、タンパク質販売、プロファイリングサービスともに、顧客の多様なニーズに精度高く対応した特注製品の開発や特注試験の受注を積極的に行っています。特注タンパク質の開発からアッセイまで一貫したサービスの提供も行っており、キナーゼにおける高度な技術力を生かした高付加価値のサービスを提供しています。 また、プロメガ社のNanoBRETTMテクノロジーを用いて細胞内でのキナーゼ阻害剤の作用を評価する受託試験サービスについても、継続して市場への浸透に取り組んでまいります。 これら新製品、サービスを顧客に積極的に提案するとともに、顧客ニーズに合致した新製品、サービスをさらに開発し提供することで売上の拡大に取り組んでまいります。 以上の取り組みを通して、創薬ベンチャーとして飛躍的な成長を実現し、当社の企業価値を高めていく方針です。 ③ 目標とする経営指標 創薬支援事業については、安定的に収益を獲得する基盤事業として継続的な事業成長と収益基盤の拡大を図るため、売上高、営業利益率の改善を重要な経営指標としております。当連結会計年度においては、タンパク質販売は前年並みで推移したものの、前年に米国及び欧州の大口顧客において研究テーマやプロジェクトが進展したことに伴い需要が減少し、一昨年と比較すると低迷いたしました。また、プロファイリングサービスおよびセルベースアッセイサービスも低迷したことから、その結果、前年に引き続き、創薬支援事業において、営業損失を計上いたしました。 現在、利益率の高い内製の製品・サービスであるタンパク質販売やプロファイリングサービスを中心に売上拡大を図るべく、前項「②創薬支援事業」で示した取り組みを進めております。これにより、売上高の拡大、営業利益の確保および営業利益率の改善に取り組んでまいります。 創薬事業については、医薬品候補化合物の導出後の安定的な収益を獲得するまでに相応の期間を要するため、短期的な経営指標で業績評価を行うことは適切ではありません。研究開発中の創薬パイプラインの進捗、導出先からのマイルストーン収入、上市後のロイヤリティの安定的な獲得が中期的な目標となります。 (2) 対処すべき課題 当社は創薬ベンチャーとして、画期的な新薬を一日も早く世に送り出すことを目指して事業を行っております。当社の事業価値を拡大するために、創薬パイプラインの研究開発を着実に進め、導出に繋げることを最優先の課題と考えております。 現在、BTK阻害剤docirbrutinib(AS-1763、対象疾患:慢性リンパ性白血病(CLL)などの血液がん)およびCDC7阻害剤monzosertib(AS-0141、対象疾患:固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がん)のフェーズ1臨床試験を実施しており、臨床試験関連費用を中心に多額の先行投資を必要としております。翌連結会計年度以降に必要となる臨床試験実施のための費用と今後の資金計画を検討した結果、翌連結会計年度以降に先行投資として実施する研究開発に必要な資金が当連結会計年度末時点の手許資金では十分でない可能性があることから、当連結会計年度末において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象が存在していると判断しております。 当社は、当該状況を解消し、事業価値の拡大を目指して、以下の課題に取り組んでおります。 ① 開発段階のパイプラインの臨床試験の推進並びにライセンス契約締結による導出一時金及びマイルストーン収入の獲得 当社は、開発段階の創薬パイプラインとして、BTK阻害剤docirbrutinib(AS-1763、対象疾患:CLLなどの血液がん)、BTK阻害剤 sofnobrutinib (AS-0871、対象疾患:免疫・炎症疾患)およびCDC7阻害剤monzosertib(AS-0141、対象疾患:固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がん)を保有しております。 BTK阻害剤 docirbrutinib については、CLLを含む成熟B細胞腫瘍(血液がんの一種)の治療を目的として開発しており、テキサス大学MDアンダーソンがんセンター白血病科教授 Nitin Jain医師を治験主導医師として、米国においてフェーズ1b試験を実施中です。 また、CDC7阻害剤 monzosertib については、固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がんを対象とするフェーズ1試験を日本で実施しており、さらに、急性骨髄性白血病(AML)の治療薬としてより効果が期待される3剤併用のフェーズ1b試験(医師主導治験)を計画しております。本フェーズ1b試験は、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、白血病科のDr. Abhishek Maitiを責任医師とする医師主導治験(IIT)としての実施を目指しており、現在、Clinical Trial Agreement(CTA)の締結並びに試験開始に向けた準備を進めています。 当社の事業価値を高めるために、これらの臨床試験を着実に進めていくことが最も重要であると認識しております。なかでも、docirbrutinibは、現在までの非臨床試験の結果及び臨床試験の途中結果において、ブロックバスター(年間売上1,000億円以上の医薬品)となるポテンシャルを十分に有していると考えており、着実に臨床試験を進めることによりパイプラインの価値を高め、大型のライセンス契約に繋げてまいりたいと考えております。docirbrutinibは、現時点で、ライセンス契約締結後にパートナー(ライセンス先)によるフェーズ2試験の実施を想定しており、2026年中の契約締結を目指しています。monzosertibについては、最大でフェーズ2試験まで実施して有効性を確認したのちに導出する方針です。 また、BTK阻害剤 sofnobrutinib(AS-0871、免疫・炎症疾患対象)については、フェーズ1試験を完了しており、フェーズ2試験以降はライセンス契約の締結または共同開発先との提携により実施することを目指して、パートナリング活動を推進しております。 当社は、これらのパイプラインについて新たなライセンス契約の締結に注力しており、導出一時金の獲得に努めてまいります。 ② 創薬支援事業における営業キャッシュ・フローによる資金確保 創薬支援事業では、キナーゼに関する深い専門知識を生かした技術営業を中心に、品質の高い製品・サービスの訴求や既存顧客に対するきめ細やかなフォローを継続しています。また、新規顧客の発掘、獲得に注力しており、特に多くのメガファーマ、バイオベンチャーが集積している米国において、新規顧客へのリーチを重点的に進めています。さらに、当社製品・サービスの認知度向上および高品質であることの訴求を目的として、Webサイトや各種デジタルプラットフォームを活用した情報発信や、学会への積極的な参加などの広報活動を強化していく計画です。 製品別では、収益の主力であるタンパク質に関して、当社が品ぞろえや品質において圧倒的な競争優位性を有し、マーケットポテンシャルの高いビオチン化タンパク質の品ぞろえを強化しています。また、当社タンパク質製品の利用促進のため、顧客において、当社タンパク質製品を使用し迅速に信頼性の高い実験系の立ち上げを行うことができるように、実験に不可欠な試薬の販売を開始するとともに、当社ホームページ上に、実験系の立ち上げをサポートする情報をまとめた「キナーゼアッセイサポートポータル」を公開しました。同ポータルは、日本語、英語に加え、大規模に成長した中国市場への訴求のため、中国語においても公開しており、今後さらに情報の拡充を図る予定です。 プロファイリング・サービスにおいては、再現性・正確性を備えた信頼性の高いデータを継続して提供することを方針としております。当社のみが提供している、信頼性の高いMobility Shift Assay Syste
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 創薬事業に関するリスク ① 医薬品の開発全般に係るリスク 新薬の研究開発には長い期間と多額の研究開発投資を必要としますが、上市(*)までの期間において有効性や安全性などの観点から開発中止や延期となるリスクがあります。また、医薬品候補化合物の治験、新薬の製造・販売は各国の薬事関連法等の法的規制を受けており、新薬の上市のためには各国の規制当局による厳格な審査を経て、製造・販売の承認を得る必要があり、承認が得られないリスクまたは予定していた時期に上市できないリスクがあります。これは、当社がパイプラインを導出した場合も同様であり、研究開発投資を回収できず、予定していた収入を得られないことで、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 導出したパイプラインに関するリスク 当社が製薬企業等に導出した創薬パイプラインは、導出先企業が研究開発を実施し、当社はその開発の進捗に応じたマイルストーン収入を導出先企業から受領し、上市後は当該医薬品の売上高に応じたロイヤリティ収入を計上します。しかし、医薬品候補化合物の研究開発に係る一般的なリスクに加え、導出先企業の経営戦略の変更により、開発スケジュールが変更になった場合、または開発が中断された場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 導出計画に関するリスク 当社が創製した医薬品候補化合物の製薬企業等との導出交渉において、交渉相手先企業等の経営方針、研究開発方針の変更等により導出交渉が困難になる可能性があります。また、導出交渉を行っている医薬品候補化合物と同等性能以上の競合品が他社より創製された場合は、導出交渉が困難になる可能性があります。導出交渉の過程において、医薬品候補化合物に対する交渉相手先の評価が想定を下回る場合は、導出スケジュール及び導出交渉の成否に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 創薬支援事業に関するリスク ① キナーゼ阻害薬に係る製品・サービスに特化するリスク 当社グループの創薬支援事業は、主としてキナーゼ(*)タンパク質に関する製品、サービスを提供しているため、キナーゼ阻害薬(*)の研究開発を進める製薬企業等の減少により、当社グループの事業方針の変更を余儀なくされる可能性、または当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの予想どおり製薬企業等によるキナーゼ阻害薬の研究開発に関連したアウトソースの市場が拡大しない場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 製薬企業の研究部門を顧客とするリスク 当社グループは製薬企業の研究部門を主要な顧客としております。製薬企業の創薬研究(*)は、秘匿性が高く、その進捗により研究テーマ自体の変更が起こり得るなど不確定要素が多いため、当該進捗状況により、予定通り当社グループに対しての発注が行われない可能性があり、その場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ サプライヤー等に影響されるリスク 当社がプロファイリング(*)・スクリーニング(*)サービスを提供するために使用する測定機器の安定稼動ならびに使用するチップ等消耗品の購入に支障が生じる場合、または、当社がNanoBRET™テクノロジーを用いた細胞内でのキナーゼ阻害剤の作用を評価する受託試験サービスを提供するにあたり使用するプロメガ社のアッセイキットの購入に支障が生じる場合などは、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社は、レビティ社のLabChip® EZ Readerを測定機器として、プロファイリング(*)・スクリーニング(*)サービスを実施しておりましたが、レビティ社は、LabChip® EZ Readerのサポートを2024年末で終了しました。そのため、当社はSCIEX社のBioPhase 8800を代替機とする測定システムの開発を進め、2024年5月にBioPhase 8800を用いたサービスを開始しました。 ④ 提携先の製品・サービスに関するリスク 当社グループは、提携先である海外のOncolines社、SARomics社、IniXium社及びAssayQuant社の製品・サービスを代理店として特定地域に提供しておりますが、提携先の事情及び当社グループとの関係の変化等により取り扱うことができなくなった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 資金調達について ① 損失計上の見通しと資金の確保について 当社はこれまでにない画期的な新薬を創製する創薬ベンチャーとして、非臨床・臨床試験費用をはじめとする多額の研究開発資金を、中長期的に先行投資するビジネスモデルとなっております。そのため、当面、損失の計上が継続する可能性があり、資金の確保が課題であります。当社は各事業におけるキャッシュ・フロー獲得のみならず、公募増資、新株および新株予約権の第三者割当等によって資金調達を行ってまいりました。今後も、資金調達についてその最適な方法やタイミング等を適宜検討してまいりますが、必要な資金調達を円滑に実施できない場合には、当社グループの事業が計画通りに進捗しない、あるいは事業継続が困難となる可能性があります。 ② 資金調達による株式価値の希薄化について 当社は、創薬パイプラインの創製、開発のために多額の研究開発資金を先行投資するビジネスモデルとなっております。当該研究開発資金には、創薬支援事業及び創薬事業における収入を充当してまいりますが、不足する場合には、必要に応じて、新株発行等による資金調達を実施する可能性があります。その場合には、当社株式の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 (4) 継続企業の前提に関する事項 当社は、BTK阻害剤docirbrutinib(AS-1763、対象疾患:慢性リンパ性白血病(CLL)などの血液がん)およびCDC7阻害剤monzosertib(AS-0141、対象疾患:固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がん)のフェーズ1臨床試験を実施しており、臨床試験関連費用を中心に多額の先行投資を必要としております。翌連結会計年度以降に必要となる臨床試験実施のための費用と今後の資金計画を検討した結果、翌連結会計年度以降に先行投資として実施する研究開発に必要な資金が当連結会計年度末時点の手許資金では十分でない可能性があることから、当連結会計年度末において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象が存在していると判断しております。 当社は、当該状況を解消するため、以下の課題に取り組んでおります。 ① 開発段階のパイプラインの臨床試験の推進並びにライセンス契約締結による導出一時金及びマイルストーン収入の獲得 当社は、開発段階の創薬パイプラインとして、BTK阻害剤docirbrutinib(AS-1763、対象疾患:CLLなどの血液がん)、BTK阻害剤 sofnobrutinib (AS-0871、対象疾患:免疫・炎症疾患)およびCDC7阻害剤monzosertib(AS-0141、対象疾患:固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がん)を保有しております。 BTK阻害剤 docirbrutinib については、CLLを含む成熟B細胞腫瘍(血液がんの一種)の治療を目的として開発しており、テキサス大学MDアンダーソンがんセンター白血病科教授 Nitin Jain医師を治験主導医師として、米国においてフェーズ1b試験を実施中です。 また、CDC7阻害剤 monzosertib については、固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がんを対象とするフェーズ1試験を日本で実施しており、さらに、急性骨髄性白血病(AML)の治療薬としてより効果が期待される3剤併用のフェーズ1b試験(医師主導治験)を計画しております。本フェーズ1b試験は、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、白血病科のDr. Abhishek Maitiを責任医師とする医師主導治験(IIT)としての実施を目指しており、現在、Clinical Trial Agreement(CTA)の締結並びに試験開始に向けた準備を進めています。 当社の事業価値を高めるために、これらの臨床試験を着実に進めていくことが最も重要であると認識しております。なかでも、docirbrutinibは、現在までの非臨床試験の結果及び臨床試験の途中結果において、ブロックバスター(年間売上1,000億円以上の医薬品)となるポテンシャルを十分に有していると考えており、着実に臨床試験を進めることによりパイプラインの価値を高め、大型のライセンス契約に繋げてまいりたいと考えております。docirbrutinibは、現時点で、ライセンス契約締結後にパートナー(ライセンス先)によるフェーズ2試験の実施を想定しており、2026年中の契約締結を目指しています。monzosertibについては、最大でフェーズ2試験まで実施して有効性を確認したのちに導出する方針です。 また、BTK阻害剤 sofnobrutinib(AS-0871、免疫・炎症疾患対象)については、フェーズ1試験を完了しており、フェーズ2試験以降はライセンス契約の締結または共同開発先との提携により実施することを目指して、パートナリング活動を推進しております。 当社は、これらのパイプラインについて新たなライセンス契約の締結に注力しており、導出一時金の獲得に努めてまいります。 ② 創薬支援事業における営業キャッシュ・フローによる資金確保 創薬支援事業では、キナーゼに関する深い専門知識を生かした技術営業を中心に、品質の高い製品・サービスの訴求や既存顧客に対するきめ細やかなフォローを継続しています。また、新規顧客の発掘、獲得に注力しており、特に多くのメガファーマ、バイオベンチャーが集積している米国において、新規顧客へのリーチを重点的に進めています。さらに、当社製品・サービスの認知度向上および高品質であることの訴求を目的として、Webサイトや各種デジタルプラットフォームを活用した情報発信や、学会への積極的な参加などの広報活動を強化していく計画です。 製品別では、収益の主力であるタンパク質に関して、当社が品ぞろえや品質において圧倒的な競争優位性を有し、マーケットポテンシャルの高いビオチン化タンパク質の品ぞろえを強化しています。また、当社タンパク質製品の利用促進のため、顧客において、当社タンパク質製品を使用し迅速に信頼性の高い実験系の立ち上げを行うことができるように、実験に不可欠な試薬の販売を開始するとともに、当社ホームページ上に、実験系の立ち上げをサポートする情報をまとめた「キナーゼアッセイサポートポータル」を公開しました。同ポータルは、日本語、英語に加え、大規模に成長した中国市場への訴求のため、中国語においても公開しており、今後さらに情報の拡充を図る予定です。 プロファイリング・サービスにおいては、再現性・正確性を備えた信頼性の高いデータを継続して提供することを方針としております。当社のみが提供している、信頼性の高いMobility Shift Assay System を用いたプロファイリングサービスに加え、顧客層の拡大を目指し、顧客ニーズの高いアッセイプラットフォームを用いたプロファイリングサービスの開発にも着手しています。さらに、信頼性の高いプロファイリングデータはAI創薬において不可欠であり、大量の一括需要が見込まれることから、AI創薬企業からの受注拡大を目指してまいります。 さらに、タンパク質販売、プロファイリング・サービスともに、顧客の多様なニーズに精度高く対応した特注製品の開発や特注試験の受注を積極的に行っております。 以上のとおり、キナーゼに関する深い専門知識を生かし、品質の高いキナーゼ関連の製品サービスの訴求、きめ細やかな営業サポートを継続するとともに、新規顧客の獲得に注力し、売上の拡大に取り組み、資金確保に努めてまいります。 ③ 新たな資金調達の実施 当社は、前述のとおり、パイプラインの導出による契約一時金の獲得および創薬支援事業による営業キャッシュ・フローによる資金確保に努めてまいります。さらに、先行投資として実施する研究開発は資金の状況を勘案しながら実施してまいります。 また、当社は、2026年1月29日に、以下の内容の無担保普通社債(以下「本社債」)、行使価額修正条項付新株予約権(以下「本新株予約権」)及び新株式(以下「本新株式」)の発行による資金調達(以下「本資金調達」)の実施を決議し、2026年2月17日に予定どおり本社債、本新株予約権および本新株式を発行いたしました。 2024年及び2025年においては、臨床開発費用に必要な資金を随時調達する方針のもと、第三者割当増資及び新株予約権付社債の割当により、小規模な資金調達を複数回実施いたしました。一方で、docirbrutinib(AS-1763)の臨床試験関連費用を中心に多額の投資が継続しており、2026年においても引き続きdocirbrutinib(AS-1763)及びmonzosertib(AS-0141)の開発費用を中心とした創薬研究開発に、継続的かつ安定した投資が必要です。また、当連結会計年度末において保有する現金及び預金は516百万円であり、今後の資金推移を考慮すると、財務基盤の強化を図る必要があると判断し、今般、大規模な資金調達を実施することといたしました。 本社債の概要 名称 カルナバイオサイエンス株式会社第2回無担保普通社債 社債の総額 1,850,000,000円 払込期日 2026年2月17日 償還期日 2028年2月17日 利率 年率0% 発行価額 額面100円につき金92.5円 償還価額 額面100円につき金100円 (注)本社債の償還には、本新株予約権の行使による調達金額を充当する予定です。 本新株予約権の概要 名称 docirbrutinib(AS-1763)開発促進新株予約権 割当日 2026年2月17日 新株予約権の総数 76,983個(新株予約権1個につき100株) 発行価額 総額15,011,685円(新株予約権1個につき195円) 当該発行による 潜在株式数 7,698,300株(本新株予約権1個につき100株) 調達資金の額 総額3,015,039,195円 (注1)調達資金の額は、本新株予約権の発行価額の総額と、当初行使価額に基づき全ての本新株予約権が行使されたと仮定して算出された行使価額の合計額です。本新株予約権の行使期間内に行使が行われない場合及び当社が取得した新株予約権を消却した場合には、調達資金の額は減少します。 (注2)本新株予約権の行使価額は行使時点における当社普通株式の株価水準に連動して修正されるため、調達資金の額は変動いたします。 行使価額 当初行使価額は389.7円とします。 2026年2月19日(同日を含む。)以後、本新株予約権の各行使請求の通知が行われた日(以下「修正日」といいます。)の属する週の前週の最終取引日(以下「修正基準日」といいます。)の東証における当社普通株式の普通取引の終値(同日に終値がない場合には、その直前の終値)の90%に相当する金額の0.1円未満の端数を切り上げた金額(以下「修正基準日価額」といいます。)が、当該修正基準日の直前に有効な行使価額を0.1円以上上回る場合又は下回る場合には、行使価額は、当該修正日以降、当該修正基準日価額に修正されます(修正後の行使価額を以下「修正後行使価額」といいます。)。 但し、かかる算出の結果、修正後行使価額が下限行使価額である216.5円を下回る場合には、修正後行使価額は下限行使価額とします。 本新株予約権の 行使期間 2026年2月18日から2028年2月17日までの期間 本新株式の概要 払込期日 2026年2月17日 発行新株式数 46,200株 発行価額 1株につき金433円 払込金額の総額 20,004,600円 募集又は割当て方法 (割当予定先) 当社代表取締役社長 吉野公一郎氏 に対して第三者割当の方法によって割り当てます。 また、本資金調達に関する決議に併せて、第1
(2) 【役員の状況】 1)役員一覧 男性8名 女性1名 (役員のうち女性の比率11.1%) 役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数 (株) (注)5 代表取締役社長 吉野 公一郎 1949年3月25日 1999年4月 日本オルガノン株式会社入社 医薬研究所長 2003年4月 当社代表取締役社長(現任) 2011年3月 CarnaBio USA, Inc. President & CEO 2011年12月 当社営業部長 2013年10月 株式会社ProbeX代表取締役社長 2015年3月 当社経営管理本部長 2018年12月 株式会社メディネット社外取締役 (現任) 2018年12月 クリングルファーマ株式会社社外取締役 (現任) (注)3 380,100 取締役 チーフ サイエンティフィック オフィサー 澤 匡明 1970年12月7日 2001年9月 大日本製薬株式会社 (現大日本住友製薬株式会社)入社 2007年1月 当社入社 2007年5月 当社研究技術本部化学研究部長 2010年4月 当社創薬研究部長 2015年3月 当社取締役研究開発本部長 2023年4月 当社取締役チーフサイエンティフィックオフィサー(現任) (注)3 106,000 取締役 経営管理本部長 兼 経理部長 兼 人事総務部長 兼 CarnaBio USA, Inc. President 山本 詠美 1970年6月11日 1995年11月 CSKベンチャーキャピタル株式会社入社 2004年1月 当社入社 2004年3月 公認会計士登録 2009年6月 当社経営管理本部経理部長 2015年3月 当社経営管理本部経理部長兼総務部長 2015年9月 当社経営管理本部副本部長兼経理部長 2016年3月 当社取締役経営管理本部副本部長兼経理部長 2017年3月 当社取締役経営管理本部長兼経理部長 2018年10月 当社取締役経営管理本部長兼経理部長兼人事総務部長(現任) 2019年2月 CarnaBio USA, Inc. President(現任) (注)3 54,600 取締役 チーフ デベロップメント オフィサー 兼 CarnaBIO USA, Inc. Chief Development Officer 有村 昭典 1963年1月26日 1988年4月 塩野義製薬株式会社入社 2003年9月 同社創薬研究所生物2部門 部門長 2005年4月 同社創薬研究所フロンティア創薬部門 部門長 2007年4月 同社医薬開発本部医薬開発部 部門長 2011年4月 同社医薬開発本部グローバルプロジェクトマネジメント部 部門長 2018年7月 当社研究開発本部臨床開発部長 2019年2月 CarnaBio USA, Inc. Chief Development Officer(現任) 2023年3月 当社取締役研究開発本部臨床開発部長 2023年4月 当社取締役チーフデベロップメントオフィサー(現任) (注)3 16,500 取締役 知的財産・法務部長 増岡 国久 1967年11月10日 1994年4月 武田薬品工業株式会社入社 特許部 2003年3月 弁理士登録 2006年10月 同社知的財産部 主席部員 2007年4月 Takeda San Diego Inc., 出向 主席部員 2009年2月 Takeda Pharmaceuticals North America 出向 主席部員 2012年4月 同社知的財産部IP TA CVM (循環器代謝性疾患領域)ヘッド 2018年4月 同社知的財産部IP TA RM (再生医療疾患領域)ヘッド 2020年4月 日本新薬株式会社知的財産部 次長 2021年4月 同社知的財産部長 2025年1月 当社知的財産・法務部長 2026年3月 当社取締役知的財産・法務部長(現任) (注)3 4,000 役職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有株式数 (株) (注)5 取締役 (監査等委員)(注)2 有田 篤雄 1943年7月15日 1966年4月 鐘紡株式会社入社 1996年7月 同社 事業統括室長 2000年7月 カネボウ厚生年金基金常務理事 2004年3月 当社監査役 2020年3月 当社社外取締役(監査等委員) (現任) (注)4 8,000 取締役 (監査等委員)(注)2 松井 隆雄 1956年4月8日 1982年10月 監査法人朝日会計社(現有限責任あずさ監査法人)入社 2010年7月 有限責任あずさ監査法人 パートナー 2014年9月 同法人 監事 2018年4月 関西大学会計専門職大学院 特任教授 2019年3月 当社監査役 2020年3月 当社社外取締役(監査等委員) (現任) 2020年4月 関西大学及び関西大学会計専門職大学院非常勤講師(現任) 2020年6月 エア・ウォーター株式会社社外取締役(現任) (注)4 ― 取締役 (監査等委員)(注)2 鈴木 香 1958年2月22日 1983年4月 第一製薬株式会社入社 研究企画部 1992年4月 同社国際開発部 主事 1996年4月 第一製薬(中国)有限公司へ出向 開発部長 1999年4月 同社研究企画推進部 課長 2000年4月 同社事業開発・ライセンス部 副部長 2005年10月 ロシュパートナリング ロシュファーマジャパン Business Development Director 2010年4月 同社代表、Japan/Korea Business Development Head 2022年3月 同社Senior Advisor(現任) 2024年3月 当社社外取締役 2026年3月 当社社外取締役(監査等委員) (現任) (注)4 ― 取締役 (監査等委員)(注)2 寺田 勝基 1952年2月8日 1977年10月 等松・青木監査法人(現有限責任監査法人トーマツ)入所 1981年6月 公認会計士登録 1998年6月 監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)社員就任 2005年6月 同法人代表社員就任 2017年7月 株式会社JSH 常務取締役就任 2018年4月 同社代表取締役常務就任 2025年7月 寺田公認会計士事務所開設(現任) 2026年3月 当社社外取締役(監査等委員) (現任) (注)4 ― 計 569,200 (注) 1. 2020年3月26日開催の定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、当社は同日付をもって監査等委員会設置会社へ移行しました。 2. 取締役有田篤雄、松井隆雄、鈴木香及び寺田勝基は、社外取締役であります。 3. 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の任期は、2026年3月25日開催の定時株主総会終結の時から1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。 4. 監査等委員である取締役の任期は、2026年3月25日開催の定時株主総会終結の時から2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。 5. 所有株式数には、役員持株会における各自の持分を含めておりません。 2) 社外役員の状況 ①社外取締役の員数 当社の社外取締役は4名であります。 ②当社との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係 社外取締役が所有する当社株式については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況」の所有株式数欄に記載のとおりであります。その他、社外取締役と当社の間に人的関係、資本的関係及び取引関係その他の特別な利害関係はありません。 ③社外取締役が企業統治において果たす機能・役割及び選任状況に関する考え方 取締役有田篤雄は、主に事業管理を長年にわたり経験する等、経営に関する豊富な経験に基づき、さらに財務部、関係会社監査役の経験により、財務会計の専門的な見地から、取締役の職務執行の妥当性及び適正性を確保するための積極的な助言・提言を行うこととしております。取締役松井隆雄は、主に公認会計士としての豊富な経験に基づき、取締役の職務執行の妥当性及び適正性を確保するための積極的な助言・提言を行うこととしております。取締役鈴木香は、国内外の製薬企業において、事業開発、パートナリング分野における要職を歴任し、豊富な経験と知見を有しており、その知見に基づき、客観的、中立的立場から当社経営に積極的な助言・提言を行うこととしております。取締役寺田勝基は、主に公認会計士としての豊富な経験と事業会社の経営への参画を通じて培った知見に基づき、取締役の職務執行の妥当性及び適正性を確保するための積極的な助言・提言を行うこととしております。 ④当社からの独立性に関する基準又は方針 社外取締役を選任するための独立性に関する基準または方針は定めておりませんが、東京証券取引所が定める独立性に関する判断基準を参考にしております。 ⑤社外取締役と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査の相互連携ならびに内部統制部門との関係 社外取締役4名は全員が監査等委員であり、監査報告会へ出席するほか、定期的に会計監査人及び内部監査部門と情報及び意見交換を行っております。また、常勤の監査等委員が内部監査部門または会計監査人と共有・交換した情報についても監査等委員会等を通じて共有を行うことにより、連携強化に努めております。
2 【沿革】 (1) 当社設立の経緯 1999年4月にオランダの製薬企業 Organon N.V.(以下「N.V.オルガノン」という)は、鐘紡株式会社より新薬事業の営業譲渡を受け、この中の研究部門が母体となり、同社の日本法人である日本オルガノン株式会社(以下「日本オルガノン」という)内に医薬研究所が開設されました。当該研究所は、2001年よりキナーゼ(*)に特化して、新規キナーゼ探索、遺伝子クローニング、キナーゼの発現、キナーゼのアッセイ(*)系構築を行ってきました。ところがその後、N.V.オルガノンは、主力製品の特許切れにより業績に陰りが見えたため、全世界的なリストラを開始し、その結果、2002年11月には日本オルガノンの医薬研究所の存続が不透明となりました。そこで、当時の日本オルガノンの医薬研究所の幹部である当社創業メンバーは、医薬品のターゲットとしてキナーゼが高い注目を集めていることから、キナーゼ関連の創薬及び創薬支援事業には大きなビジネスチャンスがあると判断し、日本オルガノンから分離・独立してバイオベンチャーを設立することを日本オルガノン及びN.V.オルガノンに打診、話し合いの結果、2003年4月にカルナバイオサイエンス株式会社を設立しました。 (2) 当社社名の由来 当社の社名である「カルナ(Carna)」はローマ神話の「人間の健康を守る女神」です。また「身体の諸器官を働かせる女神」、「人間生活の保護女神」などとも言われています。 当社は生命科学「バイオサイエンス(Bioscience)」を探究することで「人々の生命を守り、健康に貢献することを目指す。」ことを基本理念としています。当社はまさに「カルナ(Carna)=人間の健康を守る女神」でありたいと考えています。 年月 概要 2003年 4月 日本オルガノン株式会社をスピンオフし、兵庫県神戸市にキナーゼ(*)に特化した創薬支援事業及び創薬事業の展開を目的として、カルナバイオサイエンス株式会社(資本金10百万円)を設立 2003年 10月 神戸国際ビジネスセンター(KIBC)にて業務を開始 2004年 8月 神戸バイオメディカル創造センター(BMA)に研究室を新規開設し、低分子化合物の初期評価を行うための動物実験を開始 2007年 10月 創薬研究(*)のさらなる加速を目的として、神戸健康産業開発センター(HI-DEC)に化学実験施設を新規開設 2008年 3月 ジャスダック証券取引所NEOに株式を上場 2008年 4月 CarnaBio USA, Inc.を米国マサチューセッツ州に設立(現 連結子会社) 2008年 12月 神戸バイオメディカル創造センターに本社及び研究所(以下「本社」、「BMAラボ」という)を移転集約 2010年 4月 ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所との合併に伴い、大阪証券取引所(NEO市場)に株式を上場 2010年 10月 大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(グロース)に株式を上場 2013年 7月 大阪証券取引所及び東京証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(グロース)に株式を上場 2019年 2月 米国カリフォルニア州に臨床開発オフィスを開設 2022年 4月 東京証券取引所グロース市場に市場区分を変更 (注) *を付している専門用語については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」の末尾に用語解説を設け、説明しております。
Officer information is limited to what the annual filing discloses; it is not a complete directory of internal key personnel.
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