ジェノバ株式会社ジェノバ5570東証グロース情報・通信業2025年9月期, 単体, 日本基準

ジェノバは何で稼いでいる?

ジェノバの売上高は13.7億円です。

売上100円あたり約57円が営業利益として残ります。

前期から売上は+8.0%、営業利益は+11.4%。

数字で見ると

2025年9月期、自社株買いは配当の10.8倍

2025年9月期、現金は総資産の81%

2025年9月期、売上100円から営業利益57円

開示された数値から自動で作った要約

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2025年9月期の数字(書類の提出日 2025-12-22)

売上高
13.7億円
営業利益
7.7億円
利益率 56.6%
純利益
5.4億円
利益率 39.7%
フリーCF
5億円
開示値から計算
発行済株式数
14,839,000株
自己株式数
1,607,000株
株主数
4,296人
平均年間給与(単体)
785万円
提出会社の開示値
現金比率
81.3%
現金 ÷ 売上 224.3%
開示値から計算
対業界利益率中央値
+44.2 pt
ソフトウェア・SaaS
開示値から計算
ROE
15.8%
開示値から計算
ROA
14.0%
開示値から計算

売上100円の行き先

ジェノバが100円売ったとき、何にいくら使い、いくら残るか。

2025年9月期
原価
18円
販管費
25円
営業利益
57円
最後に残る純利益
40円

利益率の年次推移

粗利率82.1%
2022年9月期: 75.9%75.9%2023年9月期: 79.4%79.4%2024年9月期: 81.7%81.7%2025年9月期: 82.1%82.1%22/923/924/925/9
営業利益率56.6%
2022年9月期: 51.3%51.3%2023年9月期: 54.0%54.0%2024年9月期: 54.9%54.9%2025年9月期: 56.6%56.6%22/923/924/925/9
純利益率39.7%
2022年9月期: 35.5%35.5%2023年9月期: 36.8%36.8%2024年9月期: 38.1%38.1%2025年9月期: 39.7%39.7%22/923/924/925/9

年度をそろえて、売上から粗利・本業の利益・純利益が残る割合を比較します。未開示の年度は線をつなぎません。

3年の業績と利益率

2022年9月期 → 2025年9月期

売上高13.7億円
2022年9月期: 11.6億円11.6億円2023年9月期: 12.1億円12.1億円2024年9月期: 12.7億円12.7億円2025年9月期: 13.7億円13.7億円22/923/924/925/9
営業利益率56.6%
2022年9月期: 51.3%51.3%2023年9月期: 54.0%54.0%2024年9月期: 54.9%54.9%2025年9月期: 56.6%56.6%22/923/924/925/9
純利益率39.7%
2022年9月期: 35.5%35.5%2023年9月期: 36.8%36.8%2024年9月期: 38.1%38.1%2025年9月期: 39.7%39.7%22/923/924/925/9
FCFマージン36.4%
2022年9月期: 46.9%46.9%2023年9月期: 43.9%43.9%2024年9月期: 44.4%44.4%2025年9月期: 36.4%36.4%22/923/924/925/9

売上(銀行・保険は経常収益)は棒、各利益率とFCFマージンは折れ線です。年度をそろえて、事業規模と利益・現金の残り方を比べます。FCFは営業CFと投資支出から計算する場合があります。

人と生産性

2025年9月期
1人あたり売上(連結)
8,041万円
1人あたり営業利益(連結)
4,553万円
1人あたり純利益(連結)
3,191万円

前期比(2024年9月期 → 2025年9月期)

従業員数(連結) 0.0% · 売上(連結) +8.0%

指標22/923/924/925/9
従業員数(連結)15161717
平均年間給与(提出会社・単体)—740万円745万円785万円
平均年齢(単体)—47.8歳48.9歳45.5歳
平均勤続年数(単体)—9.5年9.9年9.6年

1人あたりの値は連結売上・利益を連結従業員数で割ったものです。平均年間給与・年齢・勤続年数は提出会社単体の値で、持株会社では本社の少人数の平均になることがあります。従業員数の定義は会社ごとに異なります。開示値から計算(DERIVED)。

詳しく見る

業界

この会社が出てくる業界地図。

大株主など

  • 南 安子19.8%
  • 南 尚子19.7%
  • 株式会社トプコン11.3%
  • 株式会社パスコ6.6%
  • 戸上 敏2.9%
  • 菅原 光一1.9%
  • 小曽根 毅1.5%
  • 中村 敏英1.5%
  • 有限会社ゼンショウ1.2%
  • 河野 芳道1.2%

2025-09-30

業界内の5軸プロフィール

直近の公開決算から、同じ主な業界の企業内での位置を示します。

  • ジェノバ主な業界: ソフトウェア・SaaS
会社順位
  • 売上成長

    • ジェノバ30105社
  • 利益率

    • ジェノバ98.3145社
  • 現金化

    • ジェノバ19.9128社
  • 効率

    • ジェノバ3.1145社
  • 財務余力

    • ジェノバデータなし

点は各社の主な業界内での順位です。会社ごとに比較対象となる業界が異なる場合があります。値がない軸はデータなしと表示し、総合点は計算しません。業界順位は投資推奨ではありません。

同業の近い規模の会社と比べる

同じ業界プロフィールの会社から、売上規模が近い企業を並べています。数値は各社の最新公開有報です。

会社決算期売上高本業利益率純利益率自己資本比率
株式会社ジェノバ202513.7億円56.6%39.7%88.2%
株式会社ビジュアル・プロセッシング・ジャパン202513.7億円18.9%12.9%75.3%
株式会社ビーブレイクシステムズ202513.8億円8.0%6.7%74.8%
株式会社POPER202513.9億円12.6%10.0%70.0%
株式会社ユビテック202613億円3.8%3.8%85.1%

時価総額・PER・株価利回りはEDINETに含まれないため表示していません。会社ごとに決算期や会計基準が異なる場合があるので、期末と出典を確認してください。

会社概要

ジェノバは東京都千代田区に本社を置く、2002年設立のソフトウェア・SaaSの会社です。連結の従業員は17人。東証グロースに上場しています。

正式社名
株式会社ジェノバ
英文社名
JENOBA CO.,LTD.
証券コード
5570
上場市場
東証グロース
本社所在地
東京都千代田区神田須田町一丁目34番地4
代表者(有報の記載)
代表取締役社長 戸上 敏
設立
2002年1月
資本金
5.1億円
従業員数(連結)
17人
平均年間給与(単体)
785万円
決算月
9月
業種(東証)
情報・通信業
公式サイト
www.jenoba.jp
法人番号
2010001077613

出典: 有価証券報告書(S100XC8W、2025年12月22日提出)。提出時点の情報で、その後の変更は反映していません。

有価証券報告書から読む会社情報

会社が提出した有報の記述を、年度と出典を添えて確認できます。

提出日 2025-12-22 · 書類 S100XC8W

事業の内容
3【事業の内容】

1.事業の概要

 当社は、位置情報等を必要とするお客さまに対して、衛星測位による測量、GNSS(※1)測位により発生したメートル級の誤差をセンチメートル級までに補正する情報を配信しております。GNSS測位とは、GPSなどに代表される衛星が発信する電波を利用して、受信機の緯度、経度、高度等を測定する方法であります。位置情報等を求めるにあたっては、近年、GPSをはじめGNSS衛星を使って測位することが身近になってきておりますが、衛星からの情報(単独測位 ※6)だけではどうしてもメートル級の誤差が生じてしまいます。より正確な位置等を求めるためには、その誤差を補正する作業が必要であり、当社の補正情報等を利用することで、その誤差を補正しセンチメートル級の高精度な位置情報等を求めることが可能になります。

 ・誤差が発生する原因と補正情報等について

 GNSSによる位置情報等の測位は、GNSSからの電波を取得するまでに要した時間を用いて行います。しかし、GNSSから発信された電波は大気層(※8)を通過する際、電離層(※9)と対流圏(※10)で電波速度に影響が発生するため、測位結果にメートル級の誤差が生じてしまいます。また、電波を受信する場所によっては、周辺の建物による電波の反射や回折(※11)などの影響も受けてしまいます。当社は、既に位置情報が分かっている箇所(電子基準点 ※12)からの当該既知情報と計測地点(未知点 ※13)の情報をもとに、これらの影響による誤差を解析して、当該誤差を排除することができるデータ(補正情報等)を配信しております。

 なお、当社は、GNSS補正情報配信サービス等の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載は省略しております。

2.当社のサービスの体系

 当社は、お客さまが現在の位置を正確に把握するためにリアルタイムに補正データを提供するリアルタイムデータ配信と、ドローン等で取得した観測記録を元に観測時の移動状況を後日分析の上、補正データを提供する後処理データ配信の2種類の配信サービスを行っております。サービスに関する料金体系については、リアルタイムデータ配信サービスにおいては「従量プラン」、「定額プラン」、「年間契約プラン」、後処理データ配信サービスにおいては「後処理専用プラン」を設けておりますが、利用台数や方法に応じて個社別に契約等を締結する場合もあります。また、どちらのサービスを利用いただく際も、初回登録料を頂いております。さらに、初めて当社のサービスを利用されるお客さま(建機・農機・特殊車両等ご希望になるお客さま)に向けて、通信機器の販売も行っております。電源を入れると、すぐに当社のデータセンターと接続を開始して補正データを受信するため、お客さまは接続設定等の煩わしい作業を行うことなく、簡単に使用を開始できる環境を提供しております。

(1)リアルタイムデータ配信

 当社のサービスを利用するお客さまは、ネットワーク通信を介して、お客さま側で単独測位した観測結果である位置情報を当社に送信した後、当社から送信した位置に対する補正データを受信し、お客さま側の機器で解析(基線解析(※14))することで、リアルタイムに高精度測位を行うことが可能になります。補正データを作成するに当たり、一般的には観測現場毎に基準局(既知点(※16)・基準点(※17))を設置する必要がありますが、当社のサービスは、国土地理院が日々管理している電子基準点情報を基に作成するため、それらが不要となります。

 このリアルタイムデータ配信は、「仮想点方式」「電子基準点方式」のいずれでも利用することが可能であります。

 この方式の違いは、補正データとして使用する基準局が、任意の位置に仮想的に生成された仮想点か、国土地理院の電子基準点かの違いで、お客さまの用途によって使い分けることができます。

(i) 仮想点方式(VRS(※18)方式)

 仮想点方式は、観測位置の近傍に仮想的に基準局を生成し、仮想点からの基線解析を行うことで、高精度な位置情報を求める方式です。

仮想点は、国土地理院の電子基準点の成果と高精度な現在座標をもとに誤差要因を補正した理想空間における仮想観測データと地殻変動による推定計算を行った仮想の電子基準点であるため、極めてバラツキが少なくなっております。そのため、国家座標に整合した高精度測位が可能になっております。

また、物理的な基準局ではないため、台風や地震などの外部環境の影響を受けません。

(仕組み)

①お客さまが観測した単独測位(衛星のみで取得した概算位置)を当社に発信いたします(NMEA GGAフォーマット・・・GNSS受信機から測位結果として出力されるデータ形式の一つで、時刻や位置とGPS関連の情報をまとめたセンテンスの集合で構成されております)。

②当社は、衛星から発信され電子基準点が受信する測位衛星信号と、地殻変動補正を行った高精度な位置座標を使用して、お客さまの近傍に受信機が出力した概略位置の仮想観測情報(仮想位置と観測情報)を作成いたします(これが仮想点になります)。

③当社から補正情報をお客さまの受信機に発信いたします(RTCM(=Radio Technical Commission for Maritime Services)形式・・・補正情報を送信するための標準フォーマット)。

④受信機は補正情報を入力、解析し、測量地点の正確な位置(国家座標又は測量法に基づく座標)を求めることができます。

(ⅱ) 電子基準点方式

 電子基準点方式は、観測地点の最寄りの国土地理院の電子基準点の実観測データを使った補正データを受信機に配信し、基線解析することで、高精度な位置情報を求める方式です。

 利用する電子基準点は観測開始時に取得し、観測終了するまで利用いたします。特に、島しょ部では、VRS方式での観測ができない可能性があるため、直接的な観測で活用されるという特長があります。

(仕組み)

①お客さまが観測した単独測位(衛星のみで取得した概算位置)を当社に発信いたします(NMEA GGAフォーマット)。

②当社はリアルタイムの電子基準点情報を保持しており、概略位置に近い電子基準点1点のRTK(※19)データを利用者に配信いたします(RTCM形式)。

③受信機は電子基準点情報を解析し、測量地点の正確な位置を求めることができます。

(2)後処理データ配信(PPK(※20)方式)

 後処理データ配信は、現地でのネットワーク通信を必要とせず、お客さまが単独で衛星測位を行った後に、その観測したデータと、当社が配信する後処理データによって高精度な位置情報を取得することができます。

基準局については、リアルタイムデータ配信の仮想点方式と電子基準点方式と同様に、物理的な機器の設置は不要であり、指定された座標で仮想的に生成する方法と、あるいは電子基準点を指定することで取得できる方法があります。

後処理データは、当社のWebサイトにおいて観測した日時と座標の入力、あるいは電子基準点を指定し、ダウンロードすることで入手できます。

(ⅰ) 仮想点データ

 仮想点データは、お客さまが任意座標と観測した時間帯を指定し、その指定した位置と時間帯に仮想的に基準局設置した時の、後処理データであります。

(ⅱ) 電子基準点データ

 電子基準点データは、お客さまが利用する電子基準点と観測した時間帯を指定し、その電子基準点の観測データを基に作成された後処理データであります。

3.当社サービスの特長及び強み等

(1)国土地理院の電子基準点約1,300点を活用した仮想点方式による配信処理、測地成果(※21)への整合

 当社の配信サービスは、国土地理院によって全国に設置された約1,300点の電子基準点網(GEONET(※22))を活用しており、高精度で安定した補正データを提供しています。

 仮想の基準局の生成には既知点である電子基準点のデータが必要で、理論的には、使用可能な電子基準点が高密度であるほど精度の高い補正データを提供することができます。当社では業界最多水準の全て(=約1,300点)の電子基準点網の中から観測位置から最寄りの3点を自動的に選定しております。また、当社が配信する補正データは「測地成果2024」(国土地理院が公表している最新座標値)に整合しているため、公共測量の際に用いることができます。

(2)地殻変動の影響も加味していること

 日本及び周辺には複数のプレートが有り、さまざまな力が加わって複雑な地殻変動が生じております。その変動量は、年間0.2ppm(100kmで2cm)程度であることが知られています。そのため、公共作業を行う場合は、補正して国家基準点に準拠させる必要があります。当社では定期的に計算する理想空間座標を使用して推定計算を行う方法により、国家基準点に準拠した高精度の補正情報を生成してお客さまに提供しています。

(3)電子基準点で対応している全ての衛星システムに対応

米国のGPSをはじめ、ロシアのGLONASS、日本のQZSS(みちびき)、EUのGalileoに対応しています。複数のGNSS信号を受信することで、常に安定した数のGNSS信号を受信できます。このことは観測する様々な環境下において安定した精度をもたらします。

(4)観測支援ツールの提供

 当社では、スマートフォン及びWebアプリの「J-View®」(※23)や、衛星飛来予測ツールなど、観測支援ツールを提供しています。「J-View®」は、当社が提供する現場観測支援サイトで、ネットワーク型GNSSサービス(JENOBA方式)を利用した観測状況を事務所PCやスマートフォン等で確認ができるサービスです。衛星飛来予測ツールは、観測地域、観測日時及び時刻を指定することで、そのときの衛星の配置、測位精度への影響度を計算します。

(5)GNSS受信機別の技術検証に合格したデータ配信であること

 GNSS受信機はメーカーごとに異なるため、GNSSの電波から受け取る信号の取り扱いもそれぞれのGNSS受信機ごとに異なる場合があります。その場合、正しいデータ生成を行うためには補正が必要となります。当社は、測量業務に適した最高水準の配信を実現するため、仮想点の座標指定や変更機能など、継続作業・点検作業に最適の利用環境を、多くのGNSS受信機メーカーと共同で開発・検証しています。

(6)補正情報の品質チェック、配信システムの冗長化

 当社では、電子基準点のデータを24時間365日監視し、補正データ等の品質をチェックしています。例えば、太陽フレア等に起因する障害が発生していないかの監視等も行っており、データ的な問題があれば注意喚起するなどの対策を講じています。また、安定して品質の高いサービスを提供するために、解析用電子基準点の高密度化を図っており、解析用ソフトウエアの研究やテストを継続的に行っており、常に最適なデータ生成の研究を行っています。さらには、配信システム及びデータセンター等の冗長化を実現し、サーバー自体の物理環境の保護に加え、電源やセキュリティの強化、メンテナンスの充実により、配信を停止しないシステムの構築に努めております。サーバーの開発・テスト環境との分離により配信用のサーバーには負荷はかからず、商業用として独立で機能しています。当該サーバーの管理は全てリモートコントロールで行うことができ、当社の技術者の管理により24時間体制での配信サービスを提供しています。

4.当社サービスの利用事例

測量・土地家屋調査

 測量分野における衛星測位において、GPS測量から始まり、近年ではGLONASS、Galileo、準天頂衛星など、数多くの衛星が使用可能となっています。国土地理院が定める公共測量作業マニュアルにおいても、マルチGNSS測量(※24)の利用ができ、マルチGNSS化により、ネットワーク型RTK(※25)-GNSS測位の使用用途が広がっています。

測量業務

土地家屋調査

位置出し・土量計算

 道路や建物を建てる前など、位置情報を計測するためには測量業務が必要となりますが、現在はネットワーク型RTKが多くの場面で利用されています。

 従来は複数人が複数の受信機を使うなどしておりましたが、当社のような技術を用いることで、受信機1台での作業が可能となり、公共測量や公共工事の効率向上につながっています。

 測量業務の多くは公共作業(国家座標を使用)となることから非常に高い精度が求められます。

 当社が配信するデータはこの国家座標に整合し、精度が常に安定したものとなっております。

 365日24時間、全国での利用が可能です。

 不動産登記時に行われる筆界(土地の範囲、区画)の特定のための測量を行います。この分野でもネットワーク型RTKの利用が進んでいます。

 土地家屋調査士が登記する図面(地積測量図)は土地の境界を明らかにし、登記することが重要であり、そのためには非常に高度な測量技術が必要となります。

 当社の技術は、登記する土地を測量するための基準点測量作業に主に使用されます。

 また、地籍測量(※26)においても単点観測法が承認され、直接的に筆界を図ることが可能になり、さらなる効率化が図られています。

 工事は設計図に従って行われますが、設計図に記載されている位置を現場に目印をつける必要があり、その作業を「位置出し」と言います。

 土木工事や造成工事など土を掘削したり盛土したりする時に土量の体積を計算します。従来は設計図に記載のある基準点からの距離や角度から測量作業を行って位置を割り出していましたが、ネットワーク型RTKを利用することによって、直接位置を指定することができるようになり、作業の大幅な軽減を実現することができました。

 工事測量においては、雨・風・雪・夜間等、様々な環境下で安定した精度で使用できる必要があります。当社のサービスを使用した位置出し等はどのような場面であっても、安定した精度で使用が可能になっています。

ICT施工

 国土交通省は、建設現場の生産性向上と魅力ある建設現場に向けて、測量・設計・施工・管理の全プロセスにおいて、情報化施工を前提とした新基準 『i-Construction』を2016年度より導入しています。現在は、ICT土工、ICT舗装工に続き、ICT浚渫工・ICT地盤改良工など全国で取り組みが進んでいます。

 使用されるICT建機において、施工精度が必要になるため、GNSS測位を用いて高精度な位置情報を取得し、3次元設計データとの差分によって自動制御やガイダンスが可能になっています。これにより習熟度の浅いオペレーターでも、効率的に施工ができるようになります。

ドローン測量

マシンコントロール

出来形管理

 工事の着手前に現状の形状を把握するために行う起工測量や施工後に実施する出来形測量(※27)等で利用されています。

 ネットワーク型RTK-GNSS測位を活用することによって、カメラ位置に座標を持つことが可能になり、正確な位置情報を把握できるドローンとしてカメラ撮影で測量を行い、標定点設置等の観測業務やデータ解析等における従来作業からの効率化を図ることができました。

 リアルタイムの座標確定には高精度が求められます。近い将来、LTEを搭載したドローンが主流になることが予想されます。

 機械の刃先などの位置情報を把握することで、高精度な施工をすることができます。また、施工履歴データとしても利用されます。

 3次元化されたデジタル図面を基に施工が行われます。その際に使用されるICT機器が図面の位置と正確に合致する必要があるため、高精度な位置情報は、3次元ICT施工では重要な要素です。

 この分野においてもネットワーク型RTK-GNSS測位は欠かせない技術になっています。

 出来形管理とは、施工された構造物が発注者の意図する規格基準に対して、どの程度の精度で施工されたか、その施工技術の度合を管理することです。

 設計された図面通りに施工が実施されているか座標管理等を最終的に確認する必要があります。

 その際に高精度な位置座標を必要とします。位置情報が安定的に高精度でなければ施工現場での座標管理ができない事になります。

 当社のサービスを利用することで、シームレスな作業工程でワンマン測量等に利用されるようになりっております。

IT農業

 国内における農業の現場では、依然として人手に頼る作業や熟練度が必要な作業が多く、省力化、人手の確保、負担の軽減が重要な課題です。そこで、日本の農業技術にICT技術
経営方針・課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営の基本方針

 当社は「高品質な位置情報の提供により安心・安全な社会づくりに貢献する。」というミッションのもと、「リアルタイムかつ高精度な位置情報サービスで事業を拡大する。」をビジョンとして掲げており、お客さまの課題に対して、リアルタイムかつ高精度な位置情報サービスと知見でアプローチすることによって、最適なサービスを追求し、課題解決を目指しております。また、これまでの分野・業界にとどまらず、必要とされる新しい分野・業界へもアプローチを継続し、当社のサービスを拡大してまいります。

(2) 経営環境及び経営戦略等

当社が事業を展開しているGNSS補正情報配信サービス等は、従来、道路や建物の建設前の位置情報取得や調査、不動産登記時に行われる筆界(土地の範囲、区画)の特定、土木工事や造成工事など、土を掘削したりする時に土量の体積の計算のためなど、主に測量領域で必要とされており、当社の売上も測量分野での利用を目的としたものが中心となっておりました。しかし、近年においては、高精度の測位を可能とするGNSS機器の低価格化やIoTの広がり、測位技術の発達等により、高精度の位置データの活用領域や用途は広がりつつあります。更には、農林水産省によるスマート農業の推奨、国土交通省による『i-Construction』を機会としたICT化の推奨など、高度な情報通信社会を支えるインフラとして大きく期待されています。当社は、従来からの測量領域での事業を拡大しつつも、高精度の位置情報等を用いたさらなる分野(i-Construction、IT農業、ドローン点検等といった領域)での高精度な位置補正情報の配信を進めることで事業を拡大してまいります。当社では、拡大が可能な領域・分野等と考える経営環境面からの各要因については、以下の表に記載のとおりと認識しております。

社会的要因

政治的要因

技術的要因

経済的要因

測量

地球温暖化の影響による災害の広域化と激甚化。大規模地震への備え。インフラの老朽化。高齢化による技術者(担い手)不足。人件費高騰。

政府の国土強靭化政策(次期5ヵ年計画)では、2026年度から5年間で20兆円強。財政規律重視から積極投資へ。農業政策への変化。

新しい基盤に対応した新たな標高決定手法にマルチGNSS標高測量を採用。単点観測法による標高測量が可能に。

海外製による安価な測量機材の流通で、補正情報の利用が増加。位置情報サービス事業に参入する企業が増加。

土地

家屋

調査

空き家問題に係る登記上の問題点。土地登記に係わる人数の減少。担い手不足。人件費高騰。

不動産登記法の改正による相続登記の義務化で登記事務手続きの増加(2024年4月)※改正法施行以前に相続した案件は3年以内に登記義務あり。

GNSS測量の単点観測法により登記に掛かる作業を柔軟に行えることに。

海外製による安価な測量機材の流通で、補正情報の利用が増加。位置情報サービス事業に参入する企業が増加。

土木

ICT

施工

地球温暖化による災害の広域化と激甚化、大規模地震への備え。酷暑による労働損失、インフラの老朽化による維持・管理・更新需要の増加。防災の観点等。

働き方改革による残業規制の強化。

国交省が進めるICT施工の対象工種が広がっており、今後も対象工種の拡大が進められる。

GNSS受信機・自動操舵システムなどで、低価格化した機材の登場と利用の浸透。

熟練オペレーターの絶対的不足。中小企業のICT機器導入に向けて政府が補助金等を後押ししている。

IT

農業

SDGsへの意識。環境負荷の低減。就業人口が減少し、多くの地方都市で担い手不足が懸念。

スマート農業加速化実証プロジェクト(農林水産省)などによる補助金・推進事業、食料安全保障の強化。

GNSS受信機・自動操舵システムなどで、低価格化した機材の登場と利用の浸透。

農業従事者の高齢化、担い手不足の深刻化。燃料・肥料等の高騰。精密農業への進化。補助金等充実。コメ価格の安定。

社会的要因

政治的要因

技術的要因

経済的要因

ドローン

インフラ調査・点検などのニーズや過疎地域における運搬、災害時の迅速な被害状況の把握。

レベル4飛行の解禁(2022年12月:航空法改正)、法規制の緩和、機体位置の高精度化による信頼性の確保。

小型化、軽量化、長時間飛行が可能になり、GNSS補正情報サービスの拡充と普及も相俟って、測量分野での利用が拡大。

ドローン機材の低価格化により導入が比較的容易に。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、持続的な成長を目指し、継続的に事業拡大をさせるため、事業の成長性や収益性の向上に取り組んでいることから、期末時点のリアルタイムデータ配信における契約数を重要な経営指標としております。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について

 当社は、GNSS測位における補正情報配信サービス等を展開する企業として、日々刻々と変化するお客さまのニーズに応えることができるよう注力しておりますが、GNSS補正情報配信サービス等事業の単一セグメントである当社は、業界の景気動向等に左右される可能性があります。今後も当社のサービスの活用領域や用途を拡大しながら、精度を必要とする主要6分野(測量、ICT土木、IT農業、土地家屋調査、航空測量、ドローン)におけるブランド化の確固たる確立と新分野への拡大を推進するため、事業上及び財務上の対処すべき課題として以下の施策に取り組んでいく方針であります。

① GNSS測位における補正情報配信サービス等の業者としてブランドの確立

 当社のGNSS補正情報配信サービス等は、提供する位置情報等の精度や安定性、お客さま対応能力等、サービスへの信頼が重要となっております。当社は、高精度で安定した配信を可能とするためにバックアップ体制の強化を進めるとともに、従来からのお客さま向けの当社の営業力や営業組織力の強化も進めてまいります。加えて、新たに高精度の位置情報を必要とする市場やお客さまに対しても適切な営業活動を行い、実証実験等を積み重ねることで、新しいサービス分野への開発を進めてまいります。当社は、これらの施策を取ることで、過剰な価格競争に陥ることなく、顧客満足度のさらなる拡大と提供するサービスの拡充による当社ブランドの確立に取り組んでまいります。

② お客さまのニーズを汲み取った高精度補正情報ビジネスの開拓

 当社では、GNSS補正情報配信サービス等でのさらなるビジネス展開を図るため、きめ細かな営業活動においてお客さまのニーズを的確に把握し、増加する個別案件、コンシューマ案件に対し、実現可能な具体案・実証実験等を提案するとともに、当社内においてもその実現性を検討し、お客さまと実証実験を重ね、課題を解消してビジネス化につなげていくように努めております。また、高精度補正情報サービスを利用したビジネスの開拓を目指し、補正情報の高度化・高付加価値化のための設備の新設や増強、さらには、お客さまのニーズに合致した通信装置の開発、解析エンジン(運用)バージョンアップ対応等も適宜行い、オリジナル商品の開発等の実現化を目指してまいります。

③ 取次店並びにビジネスパートナーとのリレーション強化

 当社では、少数の営業人員で多くのお客さまをカバーするべく、全国にある測量機器メーカーの取次店(GNSS受信機器販売店)や業務提携等を締結しているビジネスパートナーとのリレーションを活かして、新たなお客さまの獲得や既存のお客さまのフォローアップを行っております。全国各地に拠点を持つ取次店やビジネスパートナーとの協力体制を構築するためには、Face to Faceの機会を増やし、Web会議等を活用しながら、可能な限り取次店やビジネスパートナーとの接点を増やす必要があると考えております。全国をカバーするためにIT化による効率性を重視しながらも、取次店やビジネスパートナーとのさらなるリレーション強化に努めてまいります。また、業界動向や技術情報についての知識向上のため、取次店に対して勉強会等も実施しております。

④ 測量分野以外へのさらなる展開

 当社では、現在も測量分野以外への展開を積極的に行っておりますが、今後、さらなる普及・拡大が予想される情報化施工分野においては、建機・レンタル会社等への提案外交やサポート体制の充実を図り、ICT土木やIT農業を推進する自治体・企業へのサポートを行い、ネットワーク型GNSS測位の普及活動等を継続的に実施しております。大規模展示会への自社出店、大手地域販売店の展示会への参加、自治体・企業へのサポート等、全国規模でユーザーからの課題を共有し、常に密な情報交換を行っております。また、ドローン分野に加え、物流・防犯・点検等の分野でのビジネスパートナーの拡大も進めてまいります。また、ビジネスパートナーの拡大と連携、新しい分野へのサービスの導入や各種キャンペーン等を行うことにより、当社のサービスが必要となる事業領域のすそ野拡大により収益基盤の強化を一層図ってまいります。

⑤ コーポレート・ガバナンスの強化

 当社が今後も事業の継続や拡大を進めるためには、現状の体制に満足することなく、常に事業や組織運営上の課題や問題点の把握・集約・改善が必要であり、そのためにもコンプライアンスの遵守や経営管理体制の構築はもとより、コーポレート・ガバナンスの強化が重要であると認識しております。

 この課題に対処するために、全役職員向けに定期的な教育研修等を行い、コンプライアンスの遵守及び経営管理体制の重要性について周知を図っていくとともに、コーポレートガバナンス・コードの基本原則に従い、株主の皆さまをはじめとする全てのステークホルダーからの社会的信頼に応えていくことを企業経営の基本的使命と考え、コンプライアンス体制の強化、迅速かつ正確な情報開示の充実に努め、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでまいります。

⑥ 優秀な人材の確保と労働生産性の向上

 当社の衛星測位分野におけるビジネスは、特に高精度の位置情報を利用したビジネスの多様化が進行しており、当社自身が業容の拡大又は持続的な企業成長を実現するためには、専門的知見を有する高付加価値な能力を兼ね備えた人材をより多く確保するとともに、労働生産性を継続的に改善し向上させていくことが必要であると考えております。そのため、当社では、人員計画に準じて優秀な人材を確保するための継続的な採用活動を行い、従業員への教育・研修体制の充実を図るとともに、各部門の業務効率化・省力化を目的に各種業務システム等の構築及び連携を行うことで、全社的な生産性の向上に努めてまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、これらは当社に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見し難いリスクも存在します。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) GNSSへの依存について(顕在化の可能性:低、影響度:大)

 当社が提供するサービスは、国土地理院が取得する電子基準点におけるGNSSのデータを利用して、お客さまが取得するGNSSのデータを解析することによって成り立っており、GNSSのデータを取得できることが前提となっております。当社は、配信システム等のサーバーを冗長化し配信を停止しない体制を構築しておりますが、GNSSの不具合や国土地理院側で何かしらのトラブル等、GNSSからのデータ取得ができない場合は、売上の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 当社が利用するデータの入手先とその依存について(顕在化の可能性:低、影響度:大)

 電子基準点は、国土地理院が設置しているGNSSの連続観測点です。連続観測点では、24時間GNSS衛星から測位信号を受信して、全国の地殻変動を調べるために位置座標が追跡されています。この電子基準点のリアルタイムデータは、GNSS測量の基準点データとして使えるように2002年5月から民間開放されています。国土地理院から日本測量協会へリアルタイムデータの提供が行われ、日本測量協会にてデータの品質検査や遅延を監視し、民間の位置情報サービス事業者に配信しています。

 当社は、その日本測量協会から入手する電子基準点データを利用して補正データを算出・配信しております。同データは日本測量協会のみからの提供であり、依存度が高いものとなっております。当社は、入手したデータ自体を当社側でも管理し、例えば、万が一ある基準点からのデータが受信できない、もしくは、データの受信が不安定等の状況が見受けられたりした場合、当社から日本測量協会へ連絡をし、主体的に状況を確認するなどの対応を行っております。また、常日頃から国土地理院や日本測量協会を訪問し、各状況のヒアリングを行い、積極的にコミュニケーションを取るなどして協力体制を構築し、万が一の際のトラブル等の回避もしくは最小限の影響に収まるよう努めております。しかし、日本測量協会側で何かしらのトラブルや、国土地理院、日本測量協会が今後同データの配信価格の変更や停止等をした場合は、売上の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 小規模組織であることについて(顕在化の可能性:低、影響度:中)

 当社は、小規模組織であるため、業務執行については、役員を含む各部門の責任者が重要な役割を担っております。また、小規模組織であるため、内部管理体制もこのような組織に応じたものとなっております。今後に関しては、当社の事業規模の拡大、サービスの多様化等に対して、必要なガバナンス状況を適切に把握し、体制の見直しや人員補強、従来の業務の自動化、IT化等の必要な対応を取る考えであります。しかしながら、今後の規模の拡大やサービスの多様化等に応じた適切な内部管理体制や業務執行体制を柔軟に変化させることができない場合、当社の企業競争力や事業推進力に何かしらの影響が出る可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) システム障害等について(顕在化の可能性:低、影響度:大)

 当社のGNSS補正情報配信サービス等は、通信ネットワークを通じてサービスを提供しております。当社では、配信システム等のサーバーを冗長化し、配信を停止しない万全の体制を構築しておりますが、当社の予想を遥かに超える災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合、サーバー機能が停止した場合、コンピュータウイルスによる被害にあった場合、ソフトウエアに不具合が生じた場合等によりサービスが提供できなくなる可能性があり、売上の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 競合他社による影響について(顕在化の可能性:中、影響度:中)

当社は、高品質の補正データを安定的に配信することにより、お客さまからの信頼を獲得し、長い年月をかけて同業界での優位性を高めてきております。しかし、特許の取得にも積極的に取り組んでいるものの、新規参入の障壁は必ずしも高いものとは言えず、高精度の位置補正情報のニーズの拡大に伴い競合他社が参入してきております。そのため、他社との品質や価格の競争等が激化した場合には、売上の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 許認可について(顕在化の可能性:低、影響度:大)

当社は、事業を営む上で許認可等を取得しており、かかる許認可等に基づく基準を遵守する取り組みを行っています。

「測量法」・・・この法律は、国若しくは公共団体が費用の全部若しくは一部を負担し、若しくは補助して実施する土地の測量又はこれらの測量の結果を利用する土地の測量について、その実施の基準及び実施に必要な権能を定め、測量の重複を除き、並びに測量の正確さを確保するとともに、測量業を営む者の登録の実施、業務の規制等により、測量業の調整及び測量制度の改善発達に資することを目的としています。当社は、測量法第30条(測量成果の使用)の規定により、毎年、『測量成果の使用承認申請書』を国土地理院に提出し、承認を得ております。なお、測量法第30条第2項において、申請を行った場合でも、①申請手続が法令に違反している、②当該測量成果を使用することが当該測量の正確さを確保する上で適切でない、これらに該当する場合は、承認を受けることができません。

「リアルタイムデータ配信契約約款」・・・この契約約款は、日本測量協会の行う電子基準点リアルタイムデータ(国土地理院が設置した電子基準点からリアルタイムに得られるGNSS観測データ)の配信、及び事業者等がデータを処理・加工したデータ(いわゆる「補正データ等」。)の利用に関する契約について定められております。当社は、当該約款第5条の規定により、毎年、『補正データ等配信事業計画書』を提出し、承認を得ております。

なお、将来において、法令の変更や、許認可等の有効期限到来時の更新のため、さらなる対策を講ずる費用が生ずる可能性があります。また、将来の事業領域の拡大の際に新たな許認可等取得の必要性が生ずる場合には、許認可等取得のための対策費用が生ずる可能性があります。さらに、何らかの原因で許認可等の更新が適切に行われない場合、当社の事業運営に支障をきたす可能性があります。それらに対して当社は、事業が関わる業界の管轄官庁や業界団体等とも日頃から一定のコミュニケーションをとることで正確な情報収集に努め、また、重要な法令違反等はなく、継続的な手続き等においても、随時、適宜・適切に対応するようにしており、本項目におけるリスクが顕在化する可能性は低いと考えておりますが、将来的に当社業務に関係する各種法令や実務慣行、解釈等の新設や変更等があった場合、もしくは、これらの可能性が顕在化した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 技術革新に関するリスクについて(顕在化の可能性:低、影響度:中)

 GNSS補正情報配信サービス等の市場において、特に測量業界のように高精度を必要とする事業については、現時点では、衛星測位技術が完成し利用されているので、それに代わる代替技術の創出等についての可能性は低いと考えております。当社自身も常に業界の動向を注視し、引き続き新しい技術によるサービスの研究開発を続けるとともに、必要に応じて迅速に技術革新に対応するため適時に事業戦略を見直してまいります。

 現在のGNSSを用いた位置情報の取得方法に代わる新しい技術が開発され技術革新に対応するための相当な開発費用が発生する場合や、適切な対応ができない場合は当社サービスの競争力が相対的に低下する可能性があります。現在、当社としてはそのような技術があることは認識していないものの、将来に実在するようになった場合には、そのための開発コストが大きく増加する可能性があり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的財産権について(顕在化の可能性:低、影響度:小)

 当社は、当社のサービス名等について商標登録を行っている他、測量システム並びに測量方法、仮想基準点の補正方法及び測量方法についても特許の登録を行っております。当社が使用する知的財産について、現時点において第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。今後も、事業活動において、第三者の特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう、外部の専門家の知見も踏まえながら、適切な管理に努めてまいります。しかしながら、仮に当社が第三者の知的財産権を侵害した場合は、当該第三者より、損害賠償請求、使用禁止請求等が発生する可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 業績の季節変動について(顕在化の可能性:高、影響度:小)

 当社のサービスは土木や建設現場などで利用されることが多いのですが、建設業等は国及び地方自治体等の公共事業予算の影響を受けることが多々あります。毎年4-6月については、国及び地方自治体等の会計年度では年度初めに当たるため、予算執行等が緩やかに進み、その後年末に向けて増加していく傾向があります。これを当社(9月決算)に当てはめると、第1四半期(10-12月)の売上が他の時期に比べ高くなる傾向があり、その後、春先及び第3四半期(4-6月)の売上がやや下がり気味になり、第4四半期(7-9月)に再び高くなる傾向がございます。当社は国及び地方自治体等の動向を検討して事業計画を作成しており、今後はこういった公共事業予算に連動しない業界への売上比率を拡大していくことを想定しております。また、国及び地方自治体等も年間を通して予算執行の平準化を推奨してきております。徐々にその傾向は現れてきてはいるもののすぐに大きく変化するわけではないため、国及び地方自治体の予算執行状況が、各四半期における売上高に影響し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 主要株主との関係について(顕在化の可能性:低、影響度:中)

 当社の主要株主である南安子、南尚子の両氏においては、今後についても継続保有する旨の意向を確認しております。株式会社トプコンについては、当社の業務提携かつ取引先であり、今後についても継続保有する旨の意向を確認しております。当社といたしましても、これらの主要株主は今後も当社にとっての安定株主であると認識しており、継続保有をして頂けるよう当社企業価値の向上に努めてまいりますが、将来的に何らかの事情により、主要株主の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 個人情報の取り扱いについて(顕在化の可能性:低、影響度:中)

 当社が保有する利用者等の個人情報、特定個人情報及び顧客企業に関する情報の取り扱いについては、厳重に社内管理を行っております。また、2022年1月27日付にて第三者認証機関の外部審査により、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「JIS Q27001:2014(ISO/IEC27001:2013)」の認証を取得しており、ISMSを適切に構築・運用し、重要な情報資産の機密性や完全性、可用性の確保を高いレベルで実現しております。しかしながら、不正アクセス者等からの侵入や、万が一にも個人情報等が外部に漏洩し、不正使用される可能性が完全に排除されているとはいえません。したがって、このような事態が起こった場合には、当社への損害賠償請求や信用の失墜により、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在化の可能性:中、影響度:小)

 当社は、当社の役員、従業員に対するインセンティブを目的として、ストックオプションによる新株予約権を付与しており、当事業年度末日における発行済株式総数に対する潜在株式の割合は8.50%となっております。これらの新株予約権が行使された場合、既存株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」をご参照ください。

(13) 当社株式の流動性について(顕在化の可能性:低/影響度:中)

 当社は、当社株式の流動性の確保に努めることとしており、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は当事業年度末日において28.52%になります。現時点では、上場維持基準にすぐに抵触する水準ではありませんが、今後の当社の資本政策上の計画や実行等において、流通株式比率が低下することもあり得るため、今後も、既存株主への一部売出しの要請、新株予約権の行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせ等により、引き続き流動性の向上を図っていく方針ではあります。しかし、何らかの事情等により上場維持基準近くの水準にまで流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
役員の状況・略歴
(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性6名 女性0名 (役員のうち女性の比率0%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役社長

戸上 敏

1962年4月16日生

1988年4月 株式会社ジェック入社

1993年6月 同社 管理部販売管理課長

2002年6月 当社入社 総務・財務課長

2008年4月 当社管理部次長

2011年10月 当社管理部長

2013年12月 当社取締役管理部長

2017年12月 当社代表取締役専務

2024年10月 当社代表取締役社長(現任)

(注)3

380,000

取締役

細谷 素之

1953年1月25日生

1972年4月 株式会社パスコ入社

2000年10月 同社 東日本営業本部茨城支店長

2003年4月 当社出向 測量事業部長

2003年12月 当社常務取締役測量事業部長

2004年10月 当社常務取締役事業開発部長

2011年2月 当社代表取締役社長

2019年12月 当社顧問

2024年12月 当社取締役(現任)

(注)3

100,000

取締役

長尾 隆史

1958年9月12日生

1985年4月 弁護士登録(第二東京弁護士会)

1985年4月 さくら共同法律事務所

1992年9月 米津合同法律事務所

1996年6月 長尾法律事務所設立 代表(現任)

2006年2月 株式会社マネースクウェア・ジャパン(現株式会社マネースクエアHD)監査役

2010年2月 株式会社キユーソー流通システム

監査役

2013年2月 株式会社キユーソー流通システム

取締役

2014年6月 株式会社マネースクウェア・ジャパン(現株式会社マネースクエアHD)取締役

2015年5月 愛媛オーシャン・ライン株式会社 監査役(現任)

2018年1月 株式会社マネースクウェアHD(現株式会社マネースクエアHD)監査役

2021年12月 当社取締役(現任)

(注)3

-

常勤監査役

菅原 光一

1956年5月25日生

1980年4月 三洋証券株式会社入社

2010年4月 当社入社 経営企画室次長

2013年12月 当社取締役経営企画室長

2018年12月 当社常勤監査役(現任)

(注)4

253,000

監査役

大鹿 博文

1952年2月28日生

1977年4月 鐘紡株式会社入社

1987年3月 大和証券株式会社入社

2007年4月 イーウエストコンサルティング株式会社設立 代表取締役(現任)

2007年4月 大鹿博文税理士事務所 代表(現任)

2008年6月 株式会社久世 監査役

2011年9月 株式会社チャーム・ケア・コーポレーション 監査役(現任)

2015年12月 当社監査役(現任)

(注)4

10,000

監査役

野地 博久

1967年1月30日生

1997年11月 朝日監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)入所

2003年4月 公認会計士登録

2020年1月 株式会社軽子坂パートナーズ入社(現任)

2020年9月 株式会社ファインズ監査役(現任)

2021年12月 当社監査役(現任)

(注)4

-

計

743,000

 (注)1.取締役長尾隆史は、社外取締役であります。

 2.監査役大鹿博文及び野地博久は、社外監査役であります。

 3.2024年12月24日開催の定時株主総会の終結の時から、2026年9月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

 4.2023年2月9日開催の臨時株主総会の終結の時から、2026年9月期に係る定時株主総会の終結の時までであります。

② 社外役員の状況

 当社の社外取締役は1名、社外監査役は2名であります。

 社外取締役長尾隆史は、自ら弁護士事務所を経営する傍ら上場会社の社外取締役と社外監査役を長年歴任してきており、法律の専門家として企業法務やそれらに付随するあらゆることに幅広く精通しております。社外取締役と社外監査役としての豊富な経験と監督能力、幅広い知見等に基づき、取締役会において独立した客観的・専門的な視点から有益な助言をいただき、業務執行に対する監督など適切な役割を果たしていただけることを期待し選任しております。

 社外監査役の大鹿博文は、税理士として財務・会計の深い見識を持つと同時に、数多くの企業にて社外取締役と社外監査役を歴任する等、豊富な経験と社外役員としての監督能力、幅広い知見等に基づき、企業経営に対する深い見識と知識を有しておられ、当社の監査機能強化への寄与を期待し選任しております。

 社外監査役野地博久は、朝日監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)にて、長く上場企業や未上場企業の会計監査に携わってきたことで得た経験・知識を活かし会計士として幅広く活躍しており、財務・会計に関する相当程度の知見を有しております。当社は、その企業財務・会計の専門家としての見識と経験をもとにした厳正な監査を期待し選任しております。

 社外監査役大鹿博文は当社の株式を10,000株所有しております。この他には、当社と社外取締役及び社外監査役の間には人的関係、資本的関係又は重要な取引関係その他の利害関係はありません。

 当社は、社外取締役又は社外監査役を選任するための独立性に関する基準や方針は特段ありませんが、選任に当たっては、株式会社東京証券取引所が定める独立役員に関する判断基準を参考にしております。

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 社外取締役は、取締役会に出席し意見を述べることにより、取締役の業務執行状況を監督し経営の監視機能を果たすとともに、必要に応じて内部監査部門に対する質疑等を行っております。また、社外監査役は、監査役監査規則に基づき監査を実施しております。内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携については、「(3)監査の状況 ③内部監査、監査役監査及び会計監査の相互連携」に記載のとおりです。内部統制の状況等についても担当部門と意見交換を行いながら実施しております。
沿革
2【沿革】

 当社は、2001年12月に株式会社ジェックが休眠会社であった有限会社ジェイクルーズを買収し、2002年1月に商号変更並びに有限会社から株式会社への組織変更を行うことで、位置情報の補正データを配信する事業を営む株式会社ジェノバを設立いたしました。設立後の事業の推移等の沿革(業界に関することも含む)は、以下のとおりであります。

2002年1月

株式会社ジェノバ発足。

2002年2月

本店所在地を大阪府豊中市から東京都千代田区に移転。

関東・関西地区に設置した当社の独自基準点網でのネットワーク型GPS補正情報のモニターユーザー向けの配信を開始。

2002年5月

国土地理院が電子基準点(※12)からの情報を民間開放(約200点)。

これに伴い、社団法人日本測量協会(以下、「日本測量協会」とする。)から電子基準点データの提供を受け、ネットワーク型GPS(※2)補正情報配信サービス開始。

2002年6月

日本測量協会に入会(特別会員)。

2003年6月

国土地理院が電子基準点情報を全国開放(約1,200点)。

これに伴い、ネットワーク型GPS補正情報の全国配信サービスを開始。

2011年5月

本店所在地を現在地に移転。

2013年5月

国土地理院が電子基準点のマルチGNSS(※1、※24)化を全国約1,240点で対応。

これに伴い、マルチGNSS配信サービスの全国配信を開始。

2014年6月

電子基準点RTK(※19)サービス配信を開始。

2015年10月

現場観測支援サイト「J-View®(※23)」の提供を開始。

2016年5月

電子基準点約1,300点を利用した配信を開始。

2017年4月

当社の製品(CPTrans-SL2/A・・・携帯電話に替わる当社専用通信装置)にて、サービス利用料金と通信料金をワンストップ化したサービスを開始。

2019年5月

Galileo(※5)のデータを含んだマルチGNSS配信サービスを開始。

2023年4月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場。

役員情報は有報に記載された範囲です。部長級など社内キーマンの網羅情報ではありません。

出典

出典書類を表示(3件)
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第25期(2024/10/01-2025/09/30)

    ID S100XC8W2025-12-22書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第24期(2023/10/01-2024/09/30)

    ID S100V07B2024-12-24書類を開く
  • EDINET(金融庁)

    有価証券報告書-第23期(2022/10/01-2023/09/30)

    ID S100SIYK2023-12-22書類を開く

XBRL から抽出: 45 / 他の開示値から算出: 1

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