FoodisonFoodison, Inc.7114東証グロース情報・通信業FY ending Mar 2026, consolidated, J-GAAP

How does Foodison make money?

Foodison brought in ¥7.82B in revenue.

Out of every ¥100 of sales, about ¥2 is left as operating profit.

Revenue changed +13.9% from the prior year, operating profit +9.8%.

Notable figures

FY2026, revenue is 2.2× its level five years ago

FY2026, cash is 61% of total assets

FY2026, employees -6% while operating income rose 10%

Summary generated from disclosed figures

※ Operating cash flow is below net income; the difference is shown as non-cash items and working capital

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Key figures, FY ending Mar 2026 (filed 2026-06-26)

Revenue
¥7.82B
Operating income
¥183.8M
Margin 2.4%
Net income
¥146.8M
Margin 1.9%
Free cash flow
¥57.8M
derived
EPS
¥32.69
Average salary (parent only)
¥5M
Filing company only
Cash ratio
60.6%
Cash ÷ revenue 25.7%
derived
Vs. industry median margin
-0.5 pp
Specialty Trading & Wholesale
derived
ROE
6.3%
derived
ROA
4.5%
derived

Where ¥100 of sales goes

For every ¥100 Foodison sells, how much goes where, and how much is kept.

FY ending Mar 2026
Cost of sales
¥66
SG&A
¥32
Operating profit
¥2
Net profit kept
¥2

Annual margin trends

Gross margin34.2%
FY ending Mar 2022: 38.8%38.8%FY ending Mar 2023: 35.9%35.9%FY ending Mar 2024: 36.1%36.1%FY ending Mar 2025: 35.7%35.7%FY ending Mar 2026: 34.2%34.2%FY22FY23FY24FY25FY26
Operating margin2.4%
FY ending Mar 2022: -1.2%-1.2%FY ending Mar 2023: 2.6%2.6%FY ending Mar 2024: 3.1%3.1%FY ending Mar 2025: 2.4%2.4%FY ending Mar 2026: 2.4%2.4%FY22FY23FY24FY25FY26
Net margin1.9%
FY ending Mar 2022: -0.4%-0.4%FY ending Mar 2023: 1.9%1.9%FY ending Mar 2024: 3.0%3.0%FY ending Mar 2025: 2.1%2.1%FY ending Mar 2026: 1.9%1.9%FY22FY23FY24FY25FY26

Aligned fiscal years compare the shares of revenue remaining as gross, core, and net profit. Missing years are left unconnected.

4-year performance and margins

FY ending Mar 2022 → FY ending Mar 2026

Revenue¥7.82B
FY ending Mar 2022: ¥3.59B¥3.59BFY ending Mar 2023: ¥5.28B¥5.28BFY ending Mar 2024: ¥6.35B¥6.35BFY ending Mar 2025: ¥6.87B¥6.87BFY ending Mar 2026: ¥7.82B¥7.82BFY22FY23FY24FY25FY26
Operating margin2.4%
FY ending Mar 2022: -1.2%-1.2%FY ending Mar 2023: 2.6%2.6%FY ending Mar 2024: 3.1%3.1%FY ending Mar 2025: 2.4%2.4%FY ending Mar 2026: 2.4%2.4%FY22FY23FY24FY25FY26
Net margin1.9%
FY ending Mar 2022: -0.4%-0.4%FY ending Mar 2023: 1.9%1.9%FY ending Mar 2024: 3.0%3.0%FY ending Mar 2025: 2.1%2.1%FY ending Mar 2026: 1.9%1.9%FY22FY23FY24FY25FY26
FCF margin0.7%
FY ending Mar 2022: -3.4%-3.4%FY ending Mar 2023: 5.0%5.0%FY ending Mar 2024: 1.7%1.7%FY ending Mar 2025: 0.8%0.8%FY ending Mar 2026: 0.7%0.7%FY22FY23FY24FY25FY26

Bars show revenue (ordinary revenue for financial companies); lines show operating, net and free-cash-flow margins. Aligned fiscal years make scale and profit/cash conversion easy to compare. FCF may be calculated from operating cash flow and capital expenditure.

People and productivity

FY ending Mar 2026
Revenue per employee (consolidated)
¥75.9M
Operating income per employee (consolidated)
¥1.8M
Net income per employee (consolidated)
¥1.4M

Year over year(FY ending Mar 2025 → FY ending Mar 2026)

Employees (consolidated) -6.4% · Revenue (consolidated) +13.9%

MetricFY22FY23FY24FY25FY26
Employees (consolidated)106101102110103
Average salary (parent company)—¥4.7M¥5M¥4.7M¥5M
Average age (parent company)—36.4 years37.2 years37.0 years37.7 years
Average tenure (parent company)—3.8 years4.6 years4.3 years4.7 years

Per-employee values divide consolidated revenue and profit by consolidated employees. Salary, age and tenure are parent-company figures; at holding companies these may describe a small head-office workforce. Employee definitions vary by company. Calculated from disclosed figures (DERIVED).

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Industries

Industry maps this company appears on.

Major shareholders

  • 山本 徹43.6%
  • 株式会社リープラジャパン14.4%
  • 株式会社日本カストディ銀行(信託口)custodian8.5%
  • SBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合2.7%
  • 谷村 格1.4%
  • 野村信託銀行株式会社(投信口)0.7%
  • 千葉 喬義0.7%
  • 齋藤 行村0.6%
  • J.P.Morgan Securi ties plc (常任代理人JPモルガン証券株式会社)custodian0.6%

2026-03-31 * Custodian accounts hold shares on behalf of funds and pensions; they are not the beneficial owners.

Five-axis industry profile

Shows the company's position among peers in its primary industry, based on its latest published results.

  • FoodisonPrimary industry: Specialty Trading & Wholesale
CompanyRank
  • Revenue growth

    • Foodison99.2179 peers
  • Profitability

    • Foodison41.4185 peers
  • Cash conversion

    • Foodison25.4179 peers
  • Efficiency

    • Foodison85.1185 peers
  • Financial strength

    • FoodisonN/A

Each dot is a company's percentile within its primary industry; peer groups may differ. Missing axes are labeled as unavailable. No combined score is calculated, and industry rank is not an investment recommendation.

Compare with similarly sized peers

Peers share the same industry profile and are closest in revenue scale. Figures use each company's latest published annual filing.

CompanyFYRevenueCore marginNet marginEquity ratio
Foodison, Inc.2026¥7.82B2.4%1.9%71.2%
MURAKI CORPORATION2026¥7.83B1.8%0.8%67.2%
AZEARTH Corporation2026¥8.29B2.3%1.7%80.7%
SAKAE ELECTRONICS CORPORATION2026¥7.33B1.9%1.6%65.5%
NIPPON PRIMEX INC.2026¥7.04B6.9%6.4%77.1%

Market capitalization, P/E and share-price yield are not EDINET data and are omitted. Fiscal year ends and accounting standards may differ; check each period and filing.

Company profile

Foodison, founded in 2013, is a company in Specialty Trading & Wholesale listed on TSE Growth. It has 103 employees (consolidated).

Legal name
Foodison, Inc.
Ticker
7114
Listing
TSE Growth
Head office
東京都中央区勝どき三丁目3番7号
Representative (per filing)
代表取締役CEO 山本 徹
Founded
Apr 2013
Share capital
¥893.1M
Employees (consolidated)
103
Average salary (parent only)
¥5M
Fiscal year end
March
Corporate number
8010401104993

Source: annual securities report (S100YJIB, filed June 26, 2026). As of filing; later changes are not reflected.

Company details from annual filings

Read the company's annual-filing disclosures with filing date and source.

Filed 2026-06-26 · Document S100YJIB

Business description
3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社関係会社)は「世界の食をもっと楽しく」というミッションのもと、「生鮮流通に新しい循環を」というビジョンを掲げ、食産業にて生鮮流通プラットフォーム事業を展開しております。

 これらのミッション及びビジョンを実現するために、BtoBコマースサービス、BtoCコマースサービス及びHRサービスを展開しており、これら3つのサービスを合わせて生鮮流通プラットフォーム事業と定義付けております。当連結会計年度における連結売上高に占める各サービスの構成比は、BtoBコマースサービス81.2%、BtoCコマースサービス14.5%、HRサービス4.3%であります。

 我々の生活の根幹にある食産業は時代の変化と共にバランスが崩れてきており、テクノロジーを活用した新しい仕組みの導入が急務と考えております。少子高齢化や国内の人口減少、労働法規の規制強化により、生産者や中間流通を担う中小事業者、飲食店など食産業における労働力不足は深刻になっており、生産性向上の取り組みによる効率化が課題となっております。加えて、食品衛生法の改正、水産流通適正化法の施行、原料原産地表示の完全実施等により、食品事業者が管理すべき情報項目は近年大きく増加しており、業界横断で情報管理コストが上昇しております。また、自動車運転業務の時間外労働規制(いわゆる物流2024年問題)への対応など、業界運営コストの構造的な上昇が続いております。一方、消費サイドでは、他の産業と同様にEコマース化が進展しており、多様化する消費者ニーズに合わせた新たな流通やマーケティングの仕組みが必要になっております。さらに地球温暖化による環境変化は、国内における漁獲量の減少など資源問題の一因となっており、気候変動対策は食にかかわる事業者にとって重大な課題となっております。

 当社グループでは、創業当初から「フード × テクノロジー」をテーマに様々な仮説検証を行い、生鮮流通におけるノウハウやデータを蓄積してきました。創業以来蓄積してきた取引・物流・販売の構造化データと、現場オペレーションに根差した知見を組み合わせ、AIをはじめとする先端技術の活用を進めることで、この強みを最大限活かし、食産業のあらゆる事業者の情報をデータベース化し活用することで、生産性と効率性の上昇を可能にし、よりユーザーの求める商品を提供するサービスを展開することで、本質的な価値を提供し、生鮮流通プラットフォームを提供しDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現してまいります。さらに、これまで築いてきた全国の取引先ネットワークを活用して地域社会と連携し、気候変動対策にも取り組むことで、サステナブルな食の流通を実現してまいります。

 なお、当社グループは生鮮流通プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載に代えてサービス別に事業内容を記載しております。

[BtoBコマースサービス]

 BtoBコマースサービスでは、生産者・卸業者・メーカー等から仕入れた食品を自社ウェブサイトの「魚ポチ」上のウェブカタログに掲載し、主に飲食店等のユーザーに直接販売しております。魚ポチは、ユーザーが毎日午後3時30分以降にウェブサイトにアクセスし、当日掲載された8,000種類以上の商品から必要な分量を注文でき、地域に応じて翌日から3日以内に店頭に商品が届くサービスです。魚ポチによってユーザーはアナログな発注の対応や市場へ足を運ぶ手間をかけることなく、趣向性に合った商品を店頭で受け取ることが可能となりました。また、豊富な商品数の中から必要な商品を選定するのは、手間が掛かる作業ですが、魚ポチではユーザーの購買データを活用することで、それぞれの趣向性にあった商品のレコメンデーション(推奨)を自動的に行い、発注時間の短縮を実現する機能を備えております。

 当社グループではサービスの質を保つために、バイヤー、品質管理、ロジスティクス及びシステム開発の機能を自社で抱えております。特に関係会社の株式会社フーディソン大田は東京都より東京都中央卸売市場大田市場(以下、大田市場)における仲卸営業許可(注1)を取得しており、商品調達力及び物流能力を強化する観点から戦略的に重要な拠点となっております。また、当社グループは東京都中央卸売市場豊洲市場水産部(以下、豊洲市場)の買参権(注2)を有しており、大田市場と合わせて中央卸売市場を活用した効率的な商品調達を行うことが可能となっております。さらに、当社グループが独自に開拓した全国の産地ネットワークを通じて、市場を介さない商品調達も行っております。調達した商品は大田市場及び2023年8月に開設した大田フルフィルメントセンター(注3)で加工梱包し、距離に応じて自社または外部委託による配送を行っており、本書提出日現在では全国46都道府県(沖縄県、一部離島除く)でサービスを展開しております。

(注)1.卸売市場内で一定の区画を確保し仲卸業務を行うための許可のこと。

 2.卸売市場内の競り等に参加する権利。仲卸営業許可とは異なり、当権利をもって場内に区画を確保し仲卸

 業務を行うことはできない。

 3.Eコマースで注文を受けた商品の出荷・配送を行う物流拠点のこと。

(BtoB Eコマースのビジネスモデルの特徴)

 業務向けのEコマース(以下、BtoB Eコマース)は個人向けのEコマース(以下、BtoC Eコマース)のビジネスモデルとは違い、一般的に単価とユーザーエンゲージメントが高いという特徴があります。一方で、価格競争力や専門性を高める必要があるため、1つのEコマースサイト上に複数のショップが掲載するモール型ではなく自社でサイト、倉庫、商品調達等を運営する自社Eコマースで事業運営することが多いという特徴もあります。

 魚ポチは上記のBtoB Eコマースの特徴があり、ユーザーである飲食店に定常的かつ高頻度で利用されるサービスとなっております。そのため年々ユーザーが積み上がり、利便性の実感や信頼獲得によりユーザー当たりの利用金額も利用期間が長くなるほど増加する傾向があります。BtoBコマースサービスの売上高に占める既存コホート(前会計年度以前に登録したユーザー)の売上高割合は、2026年3月期で92%でした。

 また、生鮮品の消費期限が短いという商品特性から、棚卸資産が少なく、倉庫スペースが少なくて良いため、資産投資効率が高くなっております。なお、当社グループの2026年3月期の棚卸資産回転率(注5)は33.3回でした。

(注)4.Average Revenue Per Userの略。アクティブユーザー当たりの月間平均売上高を示します。

 5.売上高を商品と貯蔵品の合計額で除して算出

(受発注の形態)

 商品の仕入販売に関しては、店舗・営業所を保有せず、顧客からの受注機能、仕入商品の発注機能、商品の入出荷機能及びコールセンターにおける顧客サポート機能を本社及びフルフィルメントセンターに集約しており、受注管理は全てインターネットで行い、発注管理はインターネットを中心とし、一部ファクシミリと電話を通じて行っております。また、自社ウェブサイトを通じて商品を購買する顧客の情報をデータベース化し、顧客ごとの購買特性を販売活動に反映させることができる仕組みを構築しております。

(取扱商品とITシステムの特徴)

 取扱商品は、飲食店が飲食物を提供するための生鮮食品・冷凍食品・加工食品等を中心とし、それぞれの仕入先は生産者、卸売業者、仲卸業者、メーカー等多岐に渡ります。

 一般的なEコマースと異なり、生鮮食品のEコマースは日々品揃えが変化するため掲載商品の更新頻度が高く、鮮度が重要な価値であるため消費期限が短く冷蔵・冷凍・常温の三温度帯での物流対応が必要であり、また商慣行から価格設定が量り売りである等の特徴があり、従来のITシステムでは対応ができませんでした。そこで当社グループは生鮮食品販売に対応した独自のITシステムを構築しております。当該ITシステムにより変動する商品情報を迅速にデータ化した上で、販売データと物流を接続し、スピーディーに商品を出荷する仕組みを実現しております。

[BtoCコマースサービス]

 BtoCコマースサービスでは、一般のスーパーマーケットではあまり販売していない魚種や産地仕入れにこだわった水産品等を中心に販売する鮮魚セレクトショップの「sakana bacca」を展開しております。なお、BtoCコマースサービスとBtoBコマースサービスは、それぞれ販売先は異なるものの調達を共同で行うことで効率化を図っております。

sakana baccaの実店舗は2026年3月末現在、首都圏で9店舗運営しております。昨今消費者の需要は多様化しており、この需要に対して当社グループ独自の流通ルートで仕入れることにより、強みを発揮しサービス提供しております。経済産業省「商業統計」によると1994年に34,935箇所存在した鮮魚小売店は、総務省・経済産業省「令和3年経済センサス」によると2021年には10,244箇所まで減少していることから、消費者は鮮魚小売店にて鮮魚を購入することが以前より難しくなっており、鮮魚小売店当たりの商圏は拡大しております。こうした背景から、交通の利便性の高い立地に店舗を展開することで、より多くの利用者の獲得を目指しております。

[HRサービス]

 HRサービスでは、食品事業者向けに人材を紹介する「フード人材バンク」を運営しております。中食需要の高まりや食産業全般の労働者不足を背景として、食品を取り扱う技術を持った人材の需要が高まっていることから、主に飲食店やスーパーマーケットに正社員候補者を紹介しております。また、当社グループではBtoBコマースサービスを通じて飲食店のネットワークを保有しており、それも活用し、求人ニーズを得て最適なマッチングを実現しております。

 厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、飲食物調理従事者の有効求人倍率は、2011年度の1.01倍から2025年3月には2.56倍まで上昇したのち、2026年3月時点では2.22倍となっており、前年同月比では低下したものの依然として全産業平均(1.18倍)を大きく上回る水準にあります。当社グループでは労働集約的な食産業においては、人材の確保とテクノロジーを活用した業務効率化が急務だと考えております。当社グループは「フード人材バンク」を通じて、労働力の紹介を価値提供することで、このような社会的課題の解消に貢献していきたいと考えております。

[事業系統図]
Policy and issues
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「世界の食をもっと楽しく」をミッションに掲げ、生鮮食品の流通プラットフォーム構築とDX推進を通じて、食産業の発展に貢献してまいります。特に、創業以来蓄積してきた生鮮流通のデータと現場の知見に、AIをはじめとする先端技術を掛け合わせることで模倣困難な競争優位性を確立し、持続的な企業価値の向上を目指します。

(2)経営環境

①市場動向について

 食産業の中でも、当社グループが戦略的に重視する市場動向として、4つの領域を認識しております。

a.食品関連市場とそのEコマース化率

 経済産業省の調査(注1)によると2014年における食品分野のEコマースの市場規模は1.2兆円、Eコマース化率は1.9%でしたが、2024年には同市場規模は3.1兆円、Eコマース化率は4.5%まで上昇し成長を続けております。一方で、他産業と比べると、例えば生活家電等のEコマース化率は同年で43.0%と食品分野と30%を超える大きな開きがあります。加えて、食品流通の合理化と生鮮食料品等の公正な取引環境の確保の促進(注2)を目的とした卸売市場法の改正(2020年)や違法に採捕された水産動植物の流通の防止を目的とした「特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律(水産流通適正化法)」の施行(2021年12月)により、産地と市場内仲卸との直接的な取引解禁や、取引のデジタル化・記録保存の義務化が進んでおり、情報ネットワークが強みのEコマース事業者にとっては追い風の規制環境となっております。Eコマース化率の継続的な上昇余地を背景に、成長余地は依然として大きいものと期待しております。

b.労働力不足

 厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、飲食物調理従事者の有効求人倍率は2011年度の1.01倍から2025年3月には2.56倍まで上昇し、2026年3月時点では2.22倍となっております。前年同月比では低下したものの、依然として全産業平均(1.18倍)を大きく上回る水準にあります。生産者や中間流通を担う中小事業者、飲食店など食産業の現場では、少子高齢化と人口減少を背景に労働力不足が常態化しており、スポット雇用への依存度の上昇や、生産性向上に資するサービスへの需要が継続的に高まっております。

c.情報管理の複雑化

 食品衛生法(2018年大改正、2021年HACCP完全義務化)、食品ロス削減推進法(2019年)、食品リコール届出義務化(2021年)、原料原産地表示の完全実施(2022年)、水産流通適正化法(2022年施行)など、過去10年で食品事業者が遵守すべき情報管理項目が大幅に増加しております。事業者は採捕・加工・流通の各段階で漁獲番号や取引記録の作成・保存等が求められ、情報管理の複雑性と関連コストが構造的に上昇しております。

d.業界運営コストの構造的上昇

 自動車運転業務の時間外労働規制、最低賃金の継続的な引き上げ、エネルギーコストの上昇等により、食品流通業界の固定費は構造的に上昇しております。物流面では輸送能力の不足が業界横断で懸念されており、配送網の確保が事業継続上の重要課題となっております。

(注)1.経済産業省「平成 26 年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市

 場調査)」及び同「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」

 2.農林水産省「卸売市場法及び食品流通構造改善促進法の一部を改正する法律の概要」

②競争優位性について

 当社グループは創業から生鮮流通のプラットフォームを構築してまいりました。当社グループの構造的な競争優位は以下の4点であります。

a.巨大な未踏市場の捕捉

 食品分野のEコマース化率は2024年時点で4.5%にとどまり、他産業(生活家電等は43.0%)と比較して大きな成長余地が残されております。当社グループは、生鮮品を中心とするBtoB Eコマースという、なお未踏領域が広範に残る市場に対し、創業以来一貫して事業基盤を構築してきており、市場の成長機会を捉えるポジションにあります。

b.規制と物理インフラによる参入障壁

 当社グループは世界最大級の生鮮卸売市場である東京都中央卸売市場の商品調達力や物流機能と独自のEコマースシステムを接続しております。生鮮卸売市場は卸売市場法や各自治体の法律や条例に規制されており、新規参入者にとっては高い参入障壁になっており、当社グループは大田市場の仲卸営業許可と豊洲市場の買参権を有しております。加えて、大田市場内及び近郊のフルフィルメントセンターをはじめとする物理インフラへの継続的な投資により、出荷・加工・梱包の集約拠点を確保しており、自社配送網と全国の調達ネットワークを組み合わせた事業基盤を構築しております。これらの許認可と物理インフラ、ネットワークの組み合わせが、新規参入を構造的に困難にしております。

c.業界におけるDXトップランナー

 当社グループは創業当初からECを前提とした業務構築・設備投資・ソフトウェア開発を行ってまいりました。生鮮食品のEコマースに必要な、毎日変動する商品情報の迅速なデータ化、販売データと物流の接続、ユーザー業務効率を高めるUX等を、独自のITシステムで実現しております。創業以来蓄積してきた取引・物流・販売の構造化データと、バイヤーや物流現場に根差した暗黙知を組み合わせ、生成AIを含む先端技術を継続的に取り込むことで、競合が短期に模倣することが困難なAI活用基盤を構築しております。

d.ストック型ビジネスモデル

 BtoBコマースサービスは、ユーザーである飲食店に業務需要として高頻度で利用されるBtoB Eコマースの特性により、登録ユーザーが継続的に積み上がるストック性の高いビジネスモデルとなっております。BtoBコマースサービスの売上高に占める既存コホート(前会計年度以前に登録したユーザー)の売上高割合は2026年3月期で92%に達しており、新規ユーザーが毎期積み上がる構造と相まって、複利的な売上成長メカニズムを内包しております。

(3)中長期的な経営戦略

 当社グループは、食産業に関わる方々に、生鮮流通のプラットフォームを提供することで、社会課題の解決を図ってまいります。BtoBコマースサービス中心の成長から、段階的に3サービスのシナジーを強化し、統合プラットフォーム化していくことで、食産業における中核的なポジションを確立することを目指します。

 具体的には、当社の主力であるBtoBコマースサービスを軸として、ARPU・アクティブユーザー・顧客深耕の同時拡大を進めることで、新規ユーザーが毎期積み上がりながら既存ユーザーの利用が拡大する持続的な成長を目指します。これを実現するため、以下の3つの成長ドライバーと、それらを横断的に強化するAI活用基盤を整備してまいります。

①3つの成長ドライバー

a.顧客ロイヤリティ向上

CRM(注1)機能の強化と商品基盤の拡充により、発注頻度と発注単価の双方を引き上げます。具体的には、新規顧客のオンボーディング体験の向上、継続的な顧客営業、ユーザーの声に基づくプロダクト改善、水産品以外(青果・精肉・調味料等)や自社加工品の取扱カテゴリ拡大を進め、ARPUの向上を図ります。

b.新規顧客開拓

マーケットポテンシャルの最も高い首都圏でのシェア拡大に注力するとともに、ウェブマーケティングと営業体制の強化により、中規模法人・チェーン店等の新たな顧客セグメント、および首都圏以外のエリアへの拡張に取り組み、アクティブユーザーの拡大を図ります。

c.事業間シナジー

BtoBコマースサービスを中核として、BtoCコマースサービス、HRサービス(人材紹介・求人開拓)と連携し、飲食店経営を多層的に支援することで、顧客生涯価値の最大化を目指します。BtoCコマースサービスは、一般消費者向けに水産品の需要喚起や商品開発、テストマーケティング等の機能を担い、それらの機能をBtoBコマースサービスの商品開発やサービス改善に還元してまいります。また、HRサービスは、BtoBコマースサービスの顧客の飲食店に対して人材紹介等のHRサービスをクロスセルするとともに、BtoBコマースサービスの顧客基盤を活用してHRサービス側の求人開拓を進めるというシナジーが期待できます。

(注)1.CRM(Customer Relationship Management)は、ユーザーとの間に良好な関係を構築し、その維持及び向上を目指すための一連の取り組みをいいます。

 2.アクティブユーザー数とは、各月で1回以上注文をした顧客数を指します。

②AI活用基盤

 創業以来蓄積してきた生鮮流通にかかわる商品や物流、販売の一次データと、現場オペレーションに根差した暗黙知を、AIエンジニアリングを通じてサービスや業務に組み込みます。CRM、商品情報管理、需要予測、物流オペレーション等の領域で、顧客がサービスを使うほど精度が向上する模倣困難な差別化基盤の構築を進めます。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

①サービス機能の拡充

 急速な技術革新が進むインターネット業界において、持続的な競争優位性を確保するためには、サービスの質的向上が不可欠です。当社グループでは、顧客視点に立ったUI/UX(ユーザーエクスペリエンス)の継続的な改善やデータ利活用の推進に加え、生成AIをはじめとする最新のデジタル技術への投資を加速させます。これにより、既存サービスの高度化を図るとともに、顧客の課題解決に繋がる新たな価値の創出に取り組んでまいります。

②優秀な人材の採用と組織体制の強化

 当社グループは、今後の事業拡大のためには、優秀な人材の採用とそれらの人材がモチベーション高く働ける組織体制の整備が重要であると考えております。当社グループの理念に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員が中長期で働きやすい環境の整備や社員の能力向上を目的とした育成の仕組化の強化等の人事制度の構築を実施してまいります。

③コーポレート・ガバナンス体制の強化

 当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のためのコーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題であると考えております。このため、バックオフィス業務の整備を推進し、経営の公平性・透明性を確保するため、より強固な内部管理体制の構築に取り組んでまいります。

④利益及びキャッシュ・フローの定常的な創出

 当社のBtoBコマースサービスは、継続利用によって収益が積み上がるストック型モデルであり、現在は設備投資等を通じて段階的な規模拡大を図っております。今後は、拡充した物流拠点などの投資効果を最大限に発揮させ、売上の拡大を加速させます。同時に、売上に対する広告宣伝費や人件費の比率を抑えることで収益性を向上させ、持続的な利益とキャッシュ・フローの創出体制をより強固なものにしてまいります。

⑤健全な財務基盤の構築

 当社グループは、これまで事業拡大のための資金として自己資金及び金融機関からの借入を行い充当してまいりました。今後も必要資金のリスクプロファイルに応じて、自己資金と借入を柔軟に選択し、充当していくことを基本方針としており、資金調達方法の多様化と機動力を保つために、引き続き金融機関と良好な関係を維持してまいります。

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは持続的な成長に向けて、売上高、売上総利益及び営業利益を重視しており、毎期その向上に努めることで、中長期的に成長させていくことを目指します。また全社の売上高に対して比率の高いBtoBコマースサービスの売上高の成長が収益性の向上に繋がるため、BtoBコマースサービスのアクティブユーザー数及びARPUについては、中長期的に成長させていくことを重視しております。

 なお、BtoBコマースサービスの過年度のアクティブユーザー数及びARPUの推移は以下のとおりであります。

期

四半期

アクティブユーザー数
(ユーザー)

前年同四半期からの増減比(%)

ARPU(円)

前年同四半期からの増減比(%)

2024年3月期

第1四半期

3,854

17.4

98,434

11.1

第2四半期

3,852

18.2

100,325

14.4

第3四半期

4,204

16.8

110,997

3.8

第4四半期

4,012

10.8

104,538

5.5

2025年3月期

第1四半期

4,095

6.3

102,985

4.6

第2四半期

4,059

5.4

104,173

3.8

第3四半期

4,617

9.8

111,347

0.3

第4四半期

4,657

16.1

98,975

-5.3

2026年3月期

第1四半期

4,674

14.1

102,499

-0.5

第2四半期

4,724

16.4

102,781

-1.3

第3四半期

5,150

11.6

117,064

5.1

第4四半期

4,905

5.3

110,883

12.0

(注)1.上記の数字には社内取引等は含まれておりません。
Business risks
3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

 当社グループのリスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 b.リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 各リスクについて、顕在化可能性、影響度、発生時期については、下表のとおりです。

分類

リスク

顕在化可能性

影響度

発生時期

(1) 事業環境に関するリスク

① 産業の成長性について

中

大

長期

② 競合について

低

中

中期

③ 法規制について

低

中

長期

④ 卸売市場の動向について

低

中

長期

⑤ 市況変動等について

中

中

中期

⑥ 自然災害等について

低

中

長期

⑦ 気候変動について

中

中

長期

(2) 事業に関するリスク

① 食品の安全について

低

大

中期

② 業績の季節性について

中

中

中期

③ システムトラブルについて

中

大

短期

④ 個人情報の取り扱いについて

低

中

短期

⑤ 許認可について

低

大

長期

⑥ 外食市場について

中

中

長期

⑦ 技術革新への対応について

中

中

中期

⑧ 特定の仕入先への依存について

低

中

中期

⑨ フルフィルメントセンターについて

低

中

中期

⑩ 企業買収、戦略的提携について

中

小

中期

⑪ 配送コスト・物流網について

中

小

中期

⑫ インターネット等による風評被害について

低

小

中期

⑬ 新規出店計画について

低

小

中期

⑭ 知的財産権について

低

小

長期

⑮ サプライチェーンガバナンスリスクについて

低

小

長期

(3) 経営・組織に関するリスク

① 優秀な人材確保・育成について

中

大

中期

② 内部管理体制の構築について

低

中

中期

③ 繰越欠損金について

低

小

中期

④ 特定の経営者への依存について

低

小

長期

⑤ 配当政策について

低

小

長期

(4) その他

① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

中

小

中期

 各リスクの具体的な内容は下記のとおりです。

(1) 事業環境に関するリスク

① 産業の成長性について(顕在化可能性:中、影響度:大、発生時期:長期)

 当社グループの主力サービスであるBtoBコマースサービスは、スマートフォンの普及やEコマース市場の拡大等を背景として、売上、アクティブユーザー数及びARPU等の事業指標は順調に拡大を続けております。経済産業省の「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」によると、食品分野のEコマース化率は4.5%ですが、他産業の生活家電、AV機器、PC・周辺機器等のEコマース化率は43.0%と30%を超える大きな開きがあることから、今後も食品Eコマース市場はEコマース化率の継続的な上昇を背景に、成長を続けるものと考えております。しかしながら、上記の予測通りに国内食品Eコマース市場が拡大しなかった場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② 競合について(顕在化可能性:低、影響度:中、発生時期:中期)

 現在、国内で食品Eコマース事業を展開する競合企業が複数存在しており、一定の競争環境があるものと認識しております。当社グループは、主力としている水産品カテゴリーの更なる強化に加え、青果や精肉等の商品ラインナップの拡充を進めるとともに、積極的なマーケティング活動やカスタマーサポートの充実、ウェブサイトの利便性向上、自社配送網の拡充等に取り組んでおり、卸売市場において優位性を構築し、競争力を向上させてまいりました。今後も顧客ニーズへの対応を図り、サービスの充実に結び付けていく方針ではありますが、これらの取り組みが予測通りの成果を上げられない場合や、より魅力的なサービスや競争力のある条件でサービスを提供する競合他社の出現により競争が激化した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 法規制について(顕在化可能性:低、影響度:中、発生時期:長期)

 当社グループは、食品の仕入・加工・販売を行うにあたり、「食品衛生法」、「食品表示法」、「卸売市場法」「特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律」等、Eコマース販売を行うにあたり、「景品表示法」、「特定商取引法」等の法令による規制を受けております。また、当社グループが運営するHRサービスは「職業安定法」の対象となっており、「有料職業紹介事業」の登録を受け、厚生労働省の許可の下、事業を営んでおります。

 当社グループでは、これらの法令等を遵守するための管理体制及び従業員教育を徹底し、コンプライアンス体制の整備に努めております。しかしながら、今後これらの法令等に抵触した場合や、新たな法令の制定や既存法令の強化等が行われ、当社グループが運営するサービスが規制対象となる等制約を受ける場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 卸売市場の動向について(顕在化可能性:低、影響度:中、発生時期:長期)

 当社グループは、東京都中央卸売市場である大田市場へ仲卸として参入しており、豊洲市場も含め商品の調達や物流機能の大部分について卸売市場に依存しております。市場内のルールを遵守し、市場関係者及び関係各所との良好な関係を保つことで、卸売市場を活用してのビジネスが円滑になるよう努めておりますが、卸売市場関連法令の新設・改正や市場内環境の変化、大企業の新規参入等、卸売市場を取り巻く状況が変化した場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 市況変動等について(顕在化可能性:中、影響度:中、発生時期:中期)

 当社グループは、水産物を始めとした生鮮食材・加工食材を購入し、販売を行っております。仕入商品、仕入ルートの多様化にも取り組んでおりますが、天候不順・海流等自然条件による漁獲量の変動や漁獲資源に対する漁獲制限・輸出入制限、各国の通商政策の変更(関税の引上げ等)や為替相場の変動、燃料・エネルギー価格の上昇等により市況が大きく悪化し食材の仕入価格が高騰した場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 自然災害等について(顕在化可能性:低、影響度:中、発生時期:長期)

 大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、物流網の分断・混乱や事業・物流拠点の損壊・消滅、電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合には、当社グループによるサービス提供に支障が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえ、新興感染症のパンデミック発生時には、政府・自治体によるロックダウンや活動自粛要請等により取引先や消費者の価値観・消費行動が変容する可能性があり、特に当社グループの主要顧客である飲食店やBtoCコマースサービスの実店舗に対する制限が長引いた場合、サービス提供および売上に影響が及ぶ可能性があります。 当社グループでは、これらの事象に備えBCP(事業継続計画)の整備および見直しを継続的に行っておりますが、想定を超える事態が発生した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 気候変動について(顕在化可能性:中、影響度:中、発生時期:長期)

 当社グループは、気候変動が当社グループの事業に与えるリスクを、物理的リスクと移行リスクの双方の観点から認識しております。

a. 物理的リスク:当社グループのBtoBコマースサービス及びBtoCコマースサービスにおける主要取扱商品は水産物を中心とする生鮮品であります。地球温暖化による気温上昇は、海洋における海水温と海水面の上昇、海水温の分布や海流の変化をもたらし、海洋環境を変化・悪化させる可能性があります。さらに陸上環境においても、各地の気温の上昇や台風・豪雨等の極端気象の頻度・強度の増大が予想されます。これにより、海洋・陸上における水産物資源、農畜産物資源の生態系および調達数量への影響が懸念されております。

b. 移行リスク:消費者・取引先など社会における環境問題への関心は年々高まっており、温室効果ガス排出削減、食品ロス・廃棄物削減、サステナビリティ情報開示等に関する規制・要請が国内外で強化されつつあります。これらの社会的要請への対応の遅れや、サステナビリティ情報開示基準への対応に要するコストが想定を超えた場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは2023年5月1日付で取締役会の付属機関としてサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ経営を推進するとともに、温室効果ガス排出量およびその売上当たり原単位を継続的に監視しております。気候変動関連の戦略・指標及び目標の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりであります。

(2) 事業に関するリスク

① 食品の安全について(顕在化可能性:低、影響度:大、発生時期:中期)

 当社グループは、食品を取り扱っている会社として、食品の安全性確保を経営上の最重要課題として認識し、食品を取り扱う施設においては「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」に対応すると共に、食品表示法及び計量法に基づき、商品を販売するにあたって原産地、食品添加物、アレルギー、保存方法、消費期限、内容量などの表示の義務を順守し、品質保証体制の構築並びに強化に取り組んでおります。しかし、予期せぬ品質事故により大規模な回収や製造物責任賠償等が発生した場合には、多額のコスト負担や当社グループの信用に重大な影響を与え、ひいては当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② 業績の季節性について(顕在化可能性:中、影響度:中、発生時期:中期)

 当社グループの四半期における業績は、第3四半期(10月~12月)及び第4四半期(1月~3月)において、売上高及び営業利益が偏重する傾向にあります。これは、当社グループの売上高の過半を占めるBtoBコマースサービスの主要顧客である飲食店において忘年会や送別会等の宴会需要、年末年始のイベント需要、鍋料理等魚介類を使った料理への需要等が集中することによるものであります。一方、当社グループの第2四半期(7月~9月)は、年末年始等に比べ宴会やイベントが少なく魚介類への需要が減ること等の理由から、他の四半期と比較して売上が減少する傾向があります。したがって、当社の上半期又は四半期別の業績のみを基に、当社グループの通期の業績を見通すことは困難であることに留意する必要があります。

 当社グループは、当該季節的要因を踏まえた予算を策定し、売上高及び利益の確保に努めておりますが、何らかの事情により計画通りに需要が伸びなかった場合等には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループの直近2年間の四半期ごとの売上高、年間売上高に占める割合及び営業利益は以下の通りであります。

前連結会計年度(2025年3月期)

当連結会計年度(2026年3月期)

売上高

(千円)

構成比(%)

営業利益

(千円)

構成比(%)

売上高

(千円)

構成比(%)

営業利益

(千円)

構成比(%)

第1四半期

1,629,163

23.7

68,892

41.2%

1,825,069

23.3

24,201

13.2%

第2四半期

1,582,113

23.0

17,342

10.4%

1,809,654

23.1

13,098

7.1%

第3四半期

1,912,546

27.9

70,924

42.4%

2,204,416

28.2

106,879

58.2%

第4四半期

1,742,500

25.4

10,228

6.1%

1,980,872

25.3

39,597

21.5%

③ システムトラブルについて(顕在化可能性:中、影響度:大、発生時期:短期)

 当社グループの事業は、その多くがインターネットを介して行われており、そのサービス基盤はインターネットに接続するための通信ネットワークに依存しております。安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や社内体制の構築を行っておりますが、アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、ランサムウェアや標的型攻撃、不正アクセスをはじめとする高度化したサイバー攻撃、自然災害、事故等、当社グループの予測不可能な要因によってシステムがダウンした場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 個人情報の取り扱いについて(顕在化可能性:低、影響度:中、発生時期:短期)

 当社グループは、HRサービスにおける求職者の登録情報を始めとする個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報については、社内規程である「個人情報保護基本規程」に基づき適切に管理するとともに、プライバシーマークを取得し社内教育の徹底と管理体制の構築を行っております。しかしながら、何らかの理由でこれらの個人情報が外部に流出し、悪用されるといった事態が発生した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 許認可について(顕在化可能性:低、影響度:大、発生時期:長期)

 当社の子会社である株式会社フーディソン大田は、大田市場の仲卸業者としての許可を東京都から受けております。株式会社フーディソン大田が有している仲卸業者の許可の取消については、東京都中央卸売市場条例第六十四条に定められております。現時点において認識している限りでは、法令に定める許可取消事由に該当する事実を有しておりません。しかしながら、将来何らかの理由により許可の取消等が発生した場合には、当社グループの事業運営に大きな支障をきたすとともに、当社グループの財政状態や経営成績に大きな影響を与える可能性があります。また、当該法規の改正等により法的規制が強化された場合には、当社グループの事業に制限が加わる可能性があります。

 株式会社フーディソン大田が保有している仲卸業務許可の許可番号及びその取得年月日等は次のとおりであります。

所轄官庁等

取得者名

許可番号

取得年月日

東京都

株式会社フーディソン大田

27中大業第1096号

2016年2月1日

また、当社グループは、HRサービスを行うため、有料職業紹介事業者としての許可を厚生労働大臣から受けております。HRサービスは当社グループの売上に占める割合は4.3%(2026年3月期)であるものの、2026年3月期において、当社グループのサービスの中で、営業損益に対して重要な影響を与えるサービスとなっています。当社グループが有している有料職業紹介事業者の許可の取消については、職業安定法第32条の9に欠格事項が定められております。現時点において認識している限りでは、当社グループは法令に定める欠格事由に該当する事実を有しておりません。しかしながら将来、何らかの理由により許可の取消等が発生した場合には、当社グループの事業運営に大きな支障をきたすとともに、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。また、当該法規の改正等により法的規制が強化された場合には、当社グループの事業に制限が加わる可能性があります。

当社グループが保有している有料職業紹介事業許可の許可番号及びその取得年月日等は次のとおりであります。

所轄官庁等

取得者名

許可番号

取得年月

有効期限

厚生労働省

株式会社フーディソン

13-ユ-308234

2017年1月1日

2029年12月31日

⑥ 外食市場について
Officers and biographies
(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性7名 女性1名 (役員のうち女性の比率12.5%)

役職名

氏名

生年月日

略歴

任期

所有株式数

(株)

代表取締役

CEO

山本 徹

1978年11月1日生

2001年4月 株式会社ゴールドクレスト入社

2003年4月 株式会社エス・エム・エス取締役就任

2013年4月 当社設立 代表取締役CEO就任(現任)

2019年3月 株式会社フーディソン大田代表取締役就任(現任)

(注)3

1,942,147

取締役CFO

内藤 直樹

1982年9月30日生

2006年4月 株式会社みずほコーポレート銀行(現株式会社みずほ銀行)入行

2016年10月 当社入社

2018年10月 当社取締役CFO(現任)

(注)3

23,900

取締役

福武 英明

1977年5月14日生

2000年4月 株式会社キーエンス入社

2006年2月 株式会社エス・エム・エス入社

2009年2月 efu Investment Limited Director就任(現任)

2012年12月 公益財団法人福武財団代表理事(副理事長)就任

2014年6月 株式会社ベネッセホールディングス社外取締役就任

2021年6月 株式会社ベネッセホールディングス非業務執行取締役就任

2023年1月 公益財団法人福武財団代表理事(理事長)就任(現任)

2023年6月 当社社外取締役就任(現任)

2024年6月 株式会社ベネッセホールディングス取締役会長(非業務執行取締役)就任(現任)

(注)3

4,900

取締役

野地 春菜

1985年2月19日生

2007年4月 三菱UFJ証券株式会社(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)入社

2016年9月 Uber Japan株式会社入社

2021年2月 Wolt Japan株式会社入社

2023年3月 Wolt Japan株式会社代表取締役就任

2024年4月 newmo株式会社取締役就任(現任)

2024年6月 当社社外取締役就任(現任)

(注)3

100

取締役

大倉 忠司

1960年2月4日生

1982年11月 やきとり道場入社

1986年9月 株式会社イターナルサービス(現株式会社エターナルホスピタ リティグループ)設立 代表取締役社長就任

2022年10月 同社 代表取締役社長 CEO就任(現任)

2023年1月 ダイキチシステム株式会社取締役会長(現任)

2023年3月 TORIKIZOKU USA INC.取締役(現任)

2023年4月 株式会社マコトフードサービス社外取締役(現任)

2024年6月 鳥貴成股份有限公司董事(現任)

2024年11月 Torikizoku Shanghai Co.,Ltd.董事(現任)

2025年8月 株式会社エターナルホスピタリティジャパン取締役(現任)

2026年6月 当社社外取締役就任(現任)

(注)3

-

常勤監査役

池田 智

1956年3月2日生

1978年4月 カルピス食品工業株式会社(現カルピス株式会社)入社

1993年12月 CAPY U.S.A,INC社長就任

2009年6月 CALPIS U.S.A,INC社長就任

2011年7月 カルピス株式会社監査室長就任

2012年6月 カルピス株式会社常勤監査役就任

2017年3月 アサヒグループホールディングス株式会社監査役会付顧問就任

2021年6月 当社社外監査役就任(現任)

(注)4

-

監査役

中川 紘平

1977年10月2日生

2001年4月 最高裁判所司法研修所入所

2002年10月 第一東京弁護士会登録

2002年10月 TMI総合法律事務所入所

2014年5月 ニューヨーク州弁護士登録

2016年4月 東京大学法科大学院客員准教授

2017年2月 NEXAGE法律事務所設立(現任)

2017年6月 プロパティエージェント株式会社社外監査役就任

2018年3月 スローガン株式会社社外監査役就任

2019年1月 当社社外監査役就任(現任)

2023年10月 ミガロホールディングス株式会社社外監査役就任(現任)

(注)4

-

監査役

渡邉 慎也

1979年6月23日生

2004年12月 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所

2008年7月 公認会計士登録

2018年10月 公認会計士渡邉慎也事務所設立(現 公認会計士・税理士渡邉慎也事務所)(現任)

2019年2月 当社社外監査役就任(現任)

2022年6月 東光有限責任監査法人代表社員就任(現任)

(注)4

-

計

1,971,047

 (注)1.取締役福武英明、野地春菜及び大倉忠司は、社外取締役であります。

2.監査役池田智、中川紘平及び渡邉慎也は、社外監査役であります。

3.2026年6月25日開催の定時株主総会終結の時から、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。

4.2026年6月25日開催の定時株主総会終結の時から、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。

5.当社グループでは、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能の分離及び迅速な業務執行を行うために、執行役員制度を導入しております。取締役でない執行役員は、魚ポチ事業部長日下部俊典、sakana bacca事業部長我妻義一、経営管理部長松本広大の3名で構成されております。

② 社外役員の状況

 当社の社外取締役は3名、社外監査役は3名であります。

 当社では、社外取締役は、議決権を有する取締役会の一員として審議及び決議に参加することで取締役会としての監督機能の向上に貢献しており、また、社外監査役の取締役会への出席は経営の客観性、透明性の確保に貢献しております。

 社外取締役の福武英明は、当社と異なる事業分野における豊富な経営経験を有し、社外の視点から意見を述べることで当社の経営の合理性・透明性を高めるとともに、幅広い知識と国際経験を活かして取締役の職務の執行を監督することが期待できる人材と判断し、社外取締役に選任しております。なお、当該役員が実質的に支配している会社が当社の株式4,900株を保有しております。この関係以外に、当社と当該役員の間に、人的関係、資本的関係、取引関係その他の利害関係はありません。

 社外取締役の野地春菜は、当社と近しい事業分野における豊富な経営経験を有し、国際的な視点や事業成長等の実績を踏まえた幅広い見識を当社の経営に反映していただくとともに、独立した立場から取締役の職務の執行を監督することが期待できる人材と判断し、社外取締役に選任しております。なお、当該役員は当社の株式100株を保有しております。この関係以外、当社と当該役員の間に、人的関係、資本的関係、取引関係その他の利害関係はありません。

 社外取締役の大倉忠司氏は、企業経営者としての豊富な経験を有していることに加え、当社の事業において主な顧客となる飲食業界に関する深い知見や広範なネットワークを有しており、これらを当社の経営に反映していただくとともに、独立した立場から取締役の職務の執行を監督することが期待できる人材と判断し、社外取締役に選任しております。この関係以外、当社と当該役員の間に、人的関係、資本的関係、取引関係その他の利害関係はありません。

 社外監査役の池田智は、企業経営者としての経験や監査役としての豊富な経験と幅広い見識を有しており、当社の業務執行監督等の役割を十分に果たしていただけるものと判断し、常勤監査役に選任しております。なお、当社と当該役員の間に、人的関係、資本的関係、取引関係その他の利害関係はありません。

 社外監査役の中川紘平は、弁護士としての豊富な経験と知識を有しており、また他社の社外監査役として企業経営に関与されており、社外監査役としての責務を適切に遂行していただけるものと判断し、社外監査役に選任しております。なお、当社と当該役員の間に、人的関係、資本的関係、取引関係その他の利害関係はありません。

 社外監査役の渡邉慎也は、公認会計士としての豊富な経験と知識に基づき、企業経営に対する十分な見識を有しており、社外監査役としての責務を適切に遂行していただけるものと判断し、社外監査役に選任しております。なお、当社と当該役員の間に、人的関係、資本的関係、取引関係その他の利害関係はありません。

 当社は、社外取締役または社外監査役の独立性に関する基準や方針についての特段の定めはありませんが、その選任につきましては、経歴や当社との関係を踏まえて、社外役員としての職務を遂行できる十分な独立性が確保できていることを前提に判断しております。

③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係

 社外取締役は、取締役会において、監査役監査、内部監査、会計監査の結果並びに内部統制部門による取り組みの状況報告を受け、適法性、妥当性、効率性の観点から助言や提言を行っております。

 また社外監査役は、内部監査部門及び会計監査人と連携し、定期的に監査役会の場で意見交換をしているほか、随時意見交換を行う等、経営監視機能の充実に努めております。
History
2【沿革】

年月

概要

2013年4月

東京都港区芝公園において、資本金20百万円で株式会社フーディソンを設立

2014年3月

本社を東京都中央区築地に移転

2014年5月

飲食店向けの食品Eコマースサービス「魚ポチ(うおぽち)」開始

2015年2月

個人向け鮮魚セレクトショップ「sakana bacca 中目黒」を東京都目黒区上目黒にオープン

2015年10月

東京都大田区東海に完全子会社株式会社フーディソン大田を設立

2015年12月

本社を東京都中央区勝どきに移転

2016年2月

株式会社フーディソン大田が東京都中央卸売市場大田市場水産物部の仲卸営業許可を取得

2017年4月

食品事業者向け人材紹介サービス「さかな人材バンク(現フード人材バンク)」開始

2021年2月

東京都中央卸売市場豊洲市場水産部の買参権を取得

2022年12月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

Officer information is limited to what the annual filing discloses; it is not a complete directory of internal key personnel.

Sources

Show source documents (4)
  • EDINET (FSA Japan)

    有価証券報告書-第13期(2025/04/01-2026/03/31)

    ID S100YJIB2026-06-26Open
  • EDINET (FSA Japan)

    有価証券報告書-第12期(2024/04/01-2025/03/31)

    ID S100W9172025-06-30Open
  • EDINET (FSA Japan)

    有価証券報告書-第11期(2023/04/01-2024/03/31)

    ID S100TSH82024-06-25Open
  • EDINET (FSA Japan)

    有価証券報告書-第10期(2022/04/01-2023/03/31)

    ID S100RA4T2023-06-30Open

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